山川冬樹 (AlayaVijana) - 『無意識の中の歌姫』

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山川冬樹 (AlayaVijana)


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Alaya Vijana lll
 レーベル:MUSIC ROBITA
 リリース:2006年05月03日
 製品番号:HCCD9515

ARTIST : 山川冬樹 (AlayaVijana)
TITLE : 無意識の中の歌姫


JJazz.Net "Something Special" は毎回、色々なゲストの方々に「大切なもの」について語って頂きます。今回は2006年5月3日にニューアルバム『AlayaVijana lll』をリリースされた、AlayaVijanaの山川冬樹さんにお伺いしました。一度耳にしたらその声の魅力に引き込まれてしまう、山川冬樹さんの大切なものとは、、、


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私は生物学的には、XYの染色体を持った男性。


社会的には、一応ヘテロセクシュアルの男性。


私の表現の手段である「ホーメイ」と呼ばれる歌唱法は、
いわゆる「ダミ声」で唸る、それはそれはドスの効いたもので、
おそらく私の声は、平均的な男性に比べて、かなり太くて低いものだと思います。


しかしある時、そんな男性的特徴とは裏腹に、
自分の歌の根源にあるのは、極めて女性的な感性であると気づきました。
私の声を実際に聴いたことのある方は、滑稽に思われるかも知れませんが、
あんなドスの効いたダミ声で唸っておきながら、
私が歌うとき、心はほとんど「歌姫」なのです。


歌い手とは常にセクシュアルな存在です。
他の楽器奏者に比べ、如実にその人のセクシュアリティが音に現れるものです。
そして歌うこととは本来とてもエロティックな行為だと思うのです。
歌い手の心の「ふるえ」は、声帯の「ふるえ」となり、
それが空気を介し、聴き手の鼓膜を物理的に「ふるわせる」。
それはまさに肉体と肉体の交歓であると言っていい。


だからこそ、私は自分に与えられた男性としての肉体を楽器としながら、
自分の無意識の中にひそむ「歌姫」を優しくエスコートし、歌わせることで、
日常的な性別など超越してしまいたい、そう思います。


山川冬樹 (AlayaVijana)


[[[ 山川冬樹 (Fuyuki Yamakawa) PROFILE ]]]


ホーメイ歌手 / アーティスト


1973年ロンドン生まれ。
多摩美術大学時代、ロシア連邦トゥバ共和国に伝わる歌唱法ホーメイに出会い、2003年には現地で開催された「第4回国際ホーメイフェスティバル」で「アヴァンギャルド賞」を受賞。
その細身の身体からは信じられないほど豊かな声を響かせる。
その一方で、電子聴診器や電気式人工喉頭といった医療機器を導入し、自らの心臓の鼓動の速度を制御しながらそのリズムを光の明滅に還元するなど、テクノロジーによる身体拡張をコンセプトにした作品を発表。
自らの「声」と「身体」をプラットフォームに、音楽とアートのジャンルを横断しながら勢力的に表現活動を続けている。今年6月には川口 隆夫(dumb type)とのパフォーマンス作品「D.D.D.」でベネチアビアンナーレ(イタリア)に参加予定。現在、東京藝術大学先端芸術表現科非常勤講師。
AlayaVijanaではホーメイ、イギルを担当。


AlayaVijana HP


[[[ WORKS ]]]


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Alaya Vijana lll / Alayavijana


2006年05月03日
HCCD9515
MUSIC ROBITA & HIGHCONTRAST RECORDINGS / VIVID




[[[ LIVE INFORMATION ]]]


【5月12日(金)】 
場所:タワーレコード新宿インストア・イベント
開演:19:30
場所:タワーレコード新宿店7F 
※イベント特典あり!


【5月20日(日)】
「Natural High!」
場所:山梨県道志村・道志の森キャンプ場
※ヨシダダイキチ、山川冬樹、金子哲也の変則ユニットで参加。
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【6月25日(日)】
アラヤヴィジャナⅢ・リリース・パーティー
出演:AlayaVijana、大樹、ACHICO + masa (Visual Artist)、サラーム海上(DJ)
場所:青山CAY
開場:17:00
開演:18:30
料金:\3,500 (メール予約:\3,000)
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【7月1日(土)】
SPACE SAFARI
場所:高崎club FLEEZ
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【7月23日(日)】
倍音温泉クラブvol.05
場所:ASAHI ART SQUARE
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このページは、JJazz.Netが2006年5月 8日 15:40に書いたブログ記事です。

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