伊藤栄治 (ブリキサーカス/団長,ds) - 『自分で勝ち取り感じるもの』

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伊藤栄治 (ブリキサーカス/団長, ds)


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野心家の正常位
 レーベル:KIMASU RECORD
 リリース:2006年6月16日
 製品番号:KIMASU RECORD 001

ARTIST : 伊藤栄治 (ブリキサーカス/団長, ds)
TITLE : 自分で勝ち取り感じるもの


JJazz.Net"THE SONG"では毎回、色々な方に「大切な曲」について語って頂きます。今回は、2006年6月16日に2nd アルバム『野心家の正常位』をリリースされたブリキサーカス団長の伊藤栄治トさんに語っていただきました。


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大切な曲は?と聞かれれば、好きな映画は?と聞かれる程に難解だ。
ありすぎてひとつに絞れない。いろいろ聴くし、それぞれに大切な思い出や記憶がある。音楽とはそういった過去やその時の風景やら匂いまでも呼び覚ますのだから実に素敵かつやっかいなものだ。


ブリキサーカスとは、そういった表層的な垣根を取っぱらったところから、見る事も触れる事も出来ない、ソレを感じ戯れている。多種多様な知恵、文化、技術、思想、宗教にあふれた世界で選んだ刹那が音となる。うわべはしょせんしゃれこうべ 私メの大切な曲は酒の席で流れている...


昨今、インターネットやらオリコンやらミクシーやら訳のわからん横文字から何でも欲しいおかずは手に入るらしいが... 
大切なモノは自分で勝ち取り感じるものだ。銭もなく泣けなしの銭で買ったアルバムが当った感動で生きて行く方をおすすめするど!


その方が作りてにもさぞかしありがたいこっちゃ


私らめは日々、逆行・背信行為にうつつをぬかし ジャンルの垣根にカウンターを放つレトロヒューチャーは見飽きたぜっ。これ即ちカウンターカルチャーなのか?


ブリキサーカス団長
伊藤栄治


[[[ ブリキサーカス PROFILE ]]]


ブリキサーカスとは、どこか懐かしくもあり、またあやしげなレヴューものもやってみせる古き良きサーカスのカクテル化(軽業や曲馬が主流のサーカスに流行小唄やジャズ、寄席、歌劇などの要素を取り入れた混ぜ物の意)の延長線上から生まれた異端なバンドである。

ロシア東欧の音楽、クレズメルやヨーロッパ各地の音楽、ミュゼット(キャバレー)風、タンゴ風(このような音楽は今でこそ上品な音楽として聴かれているがその誕生を振り返ってみれば下品で退廃的な音楽そのものだった)あくまで、それ'風'がブリサーカスの音楽なのだ。


この手の音楽を日本人が知るバックグラウンドとなったのは、やはり大正の全盛期サーカスのカクテル化に伴い、異国の音楽が演奏されるようになったからと思われる。クレズメルにしてもどこか聴き憶えのある懐かしいメロディーや時代風景(19世紀の後半、ロシア、東欧のキリスト教徒によるユダヤ教徒の殺戮 - ポグロムと呼ばれる - が起こり多くのユダヤ教徒たちがそれを逃れ様々な大陸に渡った。その中にクレズメルのミュージシャン達も当然含まれていたというわけである)から考えて、この時代に日本に伝わったと考えてもおかしくは無い。

日本という海に囲まれた島国で、様々な文化を吸収し独自の解釈で生活に取り入れていった、このような日本的センスがブリキサーカスのスピリットであり、民族音楽、伝統音楽の要素を取り入れつつ現代のポピュラーミュージックとしてさらに新しいものを生み出している。
ブリキサーカス HP





[[[ WORKS ]]]


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野心家の正常位 / ブリキサーカス


2006年6月16日
KIMASU RECORD 001
KIMASU RECORD





[[[ LIVE INFORMATION ]]]


【8月30日(水)】
場所:UrBANGUILD(京都)
開演:20:00
料金:¥2,000(+1drink)
問合せ:075-212-1125 (UrBANGUILD)


【9月15日(金)】
場所:UrBANGUILD(京都)
共演:黒色すみれ
開演:20:00
料金:¥2,300(+1drink)
問合せ:075-212-1125 (UrBANGUILD)






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このページは、JJazz.Netが2006年8月22日 14:37に書いたブログ記事です。

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