Piano Lover
YAMAHA AvantGrand YAMAHA AvantGrand
守屋純子木住野佳子
ピアニスト/コンポーザー/アレンジャー
1995年、名門レーベルGRPよりアルバム『フェアリー・テイル』で日本人初のイ ンターナショナル・アーチストとして世界デビューを飾る。優美で端正なそのピ アノはジャズの域を超え、独自の音楽性を確立し、不動の人気、実力派ピアニス トとしての地位を得ている。

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Vol.5 - 木住野佳子
‐このAvantGrandがグランドピアノより便利だと思われる点はありますか?
何よりも、夜に周りを気にせず弾く事ができる!インスピレーションが湧いた時にすぐ弾く事ができるのはもちろん、曲を練習する時、(クラシックの方は本当にたくさん練習するので)クラシックを弾く方にもすごく良いんじゃないでしょうか。部屋を防音にしなくても大丈夫ですからね。また、ヘッドフォンをすれば、ちゃんとしたボリュームで耳に入ってくるので作曲のイメージも湧きやすいと思います。

‐練習時のピアノで大切な事は何だと思われますか?
やっぱりタッチは大事。シンセ(デジタルピアノ)のタッチでは全然練習にならないんです。ある意味、アスリートのように練習で筋肉を鍛える部分もあるので、訓練をしつつ、音楽的に音色やタッチを覚えていくんですよね。あと、このAvantGrandが何よりもいいのは調律をしないでいいこと!日本の住環境にここまで合っていない楽器ってピアノの他にないんじゃないですか(笑)?梅雨の時期(湿気で)音がバラバラになるし、冬はエアコンをつけて(乾燥で)音がバラバラになる。調律したばっかりでも音が外れることがありますしね。(ピアノの)状態が常に一定っていうのは夢のよう!それと、子供たちの中で、好きでピアノを買ったけど弾かないって人が圧倒的に多いんです。そういうピアノって、カビは生えてるしサビてるしで本当に可愛そうなんです。(またやりたいって思って)調律し直そうと思ってもなかなかメンテナンスできないくらいになってて・・・。でも調律が一定だからAvantGrandなら、また弾きたいと思った時に、いい音で鳴ってくれるのでいいですよね。

‐どんな人にAvantGrandを弾いてもらいたいですか?
AvantGrand
昔、ピアノを習っていた子供ってすごく多かったじゃないですか。それで、みんな止めなければよかったって絶対思ってると思うんです。そういう方たちが大人になって、ちょっと仕事も落ち着いて、という時に弾いてみるのはいいと思います。もちろん子供の頃から、AvantGrandくらいのクオリティーのピアノを弾けたら幸せだと思いますけど、大人のちょっと余裕のある方が弾くのは素敵じゃないですか。広いリビングがあれば・・・。心にゆとりも生まれるのではないでしょうか。(笑)

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‐長年ピアノと寄り添ってきて、ピアノはどんな存在?
一言で言うと「自分の気持ちを表現する言葉の代わり」。ピアノだけは楽器の中で持って歩けない楽器なので、色んな所のピアノと出会って弾くんですけど、常にピアノと対話しています。「元気?」から始まって、機嫌が悪ければ良くなるまで弾いたり。出会いもあるし大変な事もある分、ものすごく大事な自分の一部。3歳からピアノを弾いているので本当に体の一部という感じですね。

‐ピアノに向かう時ってどんな時ですか?
(私の中では)2種類あって、曲を作る時と練習をする時。練習は私の中で日課になっているので“やらなければいけないこと”。何も考えずに練習しますね。(西洋)音楽の三大要素『リズム』と『音色(メロディ)』と『ハーモニー』(もしくは『センス』)というのがあって、何をするにもまずリズム感って大切になると思うので、自分がリズムを感じられるように(電子)メトロノームを使って練習しています。

‐音楽を通して木住野さんが伝えたいこととは何ですか?
音楽って癒されたり元気になったりするものだと思います。最近よく思うんですけど、実は私自身が一番癒されたり一番元気になっているんじゃないかな。だから、そんな自分が出来る音楽を作っていきたいと思っていますね。
‐木住野さんのライブと言えばMCも魅力の一つですが、トークのネタも常に考えているんですか?
ネタは考えないですね。だからお客さんの反応が(日によって)変わります(笑)だいたい日本のお客さんって静かじゃないですか。シーンとしちゃうと、「すいません」と思って割と次に行っちゃうことも多いですね(笑)外国のお客さんは演奏に対する反応自体がアツいですよね。日本人はシャイなんでしょうね。(反応があまりなくて)「どうだったかなぁ」って思ってアンケートとかを見ると、すごいアツかったりして。。。「だったらピーピーでもヒューヒュー(口笛)でもブラボーでも言ってよ」って(笑)MCに関して言うと、だいたい1曲目って私もお客さんも緊張してるので、そこで喋って、何か笑えるネタとかがあればお互いにほぐれるかなぁと思いますね。でも最近「寒いですねぇ」って言っただけで笑われたりしたんです・・・何でだろう???
AvantGrand

‐白鳥英美子さん、西村由紀江さん、鈴木重子さんといった方とよくライブを一緒に行われていますが?
自分独りだと、自分の世界を切磋琢磨していくということになると思うんですけど、どなたかとご一緒にやると、全然自分とは違うものを皆さん持ってらっしゃるので、すごく刺激になるんですよね。中でも鈴木重子さんとは “歌と(ピアノの)ソロ”というコンサートをやって。だんだん伴奏ではなく、(歌と)対等になってくる。より自由な世界に行くというのを目指していけたらなぁと思っています。あと、ピアノトリオとかも好きですね。だんだんやっていくうちに、(演奏が)合っていくんです。メンバーが素晴らしければ素晴らしいほど、合っていく中でのハプニングが物凄いことになるんですよ(笑)それがお互い笑っちゃうくらい楽しくてしょうがないですね。

‐木住野さんのアルバム『Heartscape』や『FACE』に収録されている曲に、すごく“和”を感じたんですが、“和”なモノに向かっていくきっかけは?
日本だけにいると、どうしても海外のものがよく見えてしまうけど、外国に行って、外国から日本を見ると、すごく日本って素敵な国なのかもしれないなって。四季があるし、日本の楽器の音色も綺麗だし。それと一緒で、色んな音楽(ジャズ、クラシック、etc)をやるようになって、日本の楽器とかメロディが”なんて綺麗なんだろう”と思うようになったんです。唱歌とか童謡とか自分でアレンジして弾いたりすると、それだけでジーンと来るんです。年を取ったせいもありますけど(笑)やっぱり日本人の心の中心にあるメロディなんでしょうね。昔は、琴とか尺八とかは古典邦楽、雅楽の世界でしか知らなかったんですけど、最近は色々なコラボレーションがありますよね。長いことやっていると、自然に自分を表現できるようになってきて。最近は特に日本のモノがすごくいいなって感じるようになってきたんだと思います。

‐今後やっていきたい事、表現していきたい音は?
自分が癒されて元気が出るものを作っていきたいし、どんどん曲を作って、色んな形で表現していきたいと思うんですよね。弦(楽器)やオーケストラと一緒にだったり、和楽器だったり。同じ曲も色んな方と一緒に演奏すると、(演奏)形(態)によって全然別の曲になるので、そういう色んな事をしていきたいですね。

‐最後に音楽以外でこだわっているもの、好きなもの、教えて下さい。
料理は好きですね。あとゴジラ(笑)雄大なイメージで、ヒーロー(的なイメージ)ですね。水爆実験の産物という悲劇を背負っているので、最後鳴き声が悲しい感じの雄叫びなんです。それとすべてをなぎ倒してまっすぐ進むのもいいですよね(笑)

木住野佳子ライブスケジュール

佐山雅弘セレクトアルバム
Oscar Peterson / Night TrainKeith Jarrett / Facing You
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