Piano Lover
YAMAHA AvantGrand YAMAHA AvantGrand
平戸祐介
平戸祐介(quasimode)
クラブ・ジャズ シーンにおいて日本を代表するバンド、quasimodeのリーダー/鍵盤奏者。quasimodeは、2009年、BLUE NOTEと正式契約を交わし、同年、アルバム 「daybreak」をリリース。2010年はフジロック・フェスティヴァルへの出演が決定。今最も注目されるジャズバンドである。

quasimode Official Site


Vol.7 - 平戸祐介(quasimode)
‐平戸さんなら、このAvantGrandをどういう時に弾いてみたいですか?
従来のピアノと比べて、音量調節できるのが大きなポイントだと思うんですよね。(僕らは)家に帰って来るのが夜8時、9時とか、下手をすると10時過ぎになってしまう(ことが多い)んです。今でも1日1回はちゃんとピアノを弾こうと思っているので、(遅い時間から)ピアノを弾きたいと思った時、このAvantGrandはボリュームの調整はもちろん、ピアノのタッチ感も味わえるので重宝すると思います。「弾きたい時にすぐに弾ける」。これは重要ですよね。従来のグランドピアノでは絶対あり得ないですからね。
AvantGrand

‐ピアノとシンセサイザーの両方を使いこなす平戸さん。その中でピアノでしか表現できない部分はありますか?
やっぱり細かな表現力ですよね。強く弾きたい!弱く弾きたい!という気持ちが、特にライブだとリアルタイムに表現しなければいけないので、短い間隔で湧き起こってくるんです。今まではピアノでしか表現できなかったんですが、AvantGrandが出てきて、(ピアノと同じように)表現できるようになったと思いますね。ライブ環境でも絶対使えると思いますよ。

‐このAvantGrandはどういった環境や、どういった方に相応しいと思いますか?
もちろんプロのミュージシャンにも使ってもらいたいですけど、今からピアノを始めるという人にはすごいお薦めです。ピアノを始めるんだったら、生半可なピアノでやるより、始めから本物の音、本物の手触りで始めた方が絶対良いと思うんですよ。そういう意味では子供にもお薦めですね。

ピアノがハイブリッドになるということ >>>
‐「quasimodeの音」とは具体的にどのような「音」ですか?
今までのJazzにとらわれない音。今までJazzというと、どうしてもマニアックになりがちな音楽だったんですが、それを取っ払って、「Jazzって楽しむものなんだよ」ということを、メンバーを含めてライブでも表現して、味わって欲しいと思っています。

‐リアルジャズとクラブジャズ。どちらにも精通する平戸さんから見てその違いと距離は?
確かにまだまだJazzという枠では同じなんですが、クラブサイドとリアルサイドでちょっと見えない壁というのが存在すると思います。でも、リアルの方でクラブが好意的に受け入れられていない部分は、以前と比べたら相当変わってきてると思います。それは何故かというと、Jazzは、本当に”リアルタイムで変わってきている”ので。そのことがリアルの方面にも伝わってきているし、リアルもリアルで変わりたいと思っているんですよ。そういう意味でリアルが変わるためにはどうすればいいかということは、クラブの動向をちゃんと見て(考えて)いるし、そういうアーティストも増えてきています。だからクラブとリアルがもっともっと近づける日は近いと思いますね。(例えば)年配の(ジャズマンの)方でも、クラブサイドの演奏やイベントに足を運んでくれたり、いいねって言ってくれたりするんですよ。大まかに言うとやっぱりJazzなんですよね。Jazzが一般の人に受け入れられたり、ライブハウスでたくさんの色んな年代の人が来て楽しんでくれるという状況を嫌だと思う人は誰もいないじゃないですか。なので、年配のミュージシャンの方々でも状況が変わっている事を少しずつ理解してきてくれてて、「俺らもちょっと変わってみようかな」という姿勢も少しずつできていると思いますね。
僕ら(quasimode)の音楽が、色んなJazzを聴く窓口になれればいいなって思いますね。

‐今後挑戦してみたいことは?
さっきのリアルとクラブの話にも直結してくるんですが、自分はリアルジャズからクラブの方に進んで活動してきたので、今度はリアルの人達ともっともっと演奏して、お互いが歩み寄れるような“クッション”のような立ち位置でやっていけたらなって思います。だってリアルジャズとかクラブジャズとか誰が名前を付けたか分からないですけど、同じ”Jazz”ですからね。Jazzを良くしていきたいですよね。これはライフワークとして挑戦していきたい事だと思います。
‐quasimodeとして、踊れるJazzを表現していますが、平戸さんは普段、どのような音楽を聞かれていますか?
1950年代、60年代のブルーノートのレコードなど、”いわゆるJazz”を聴く事が多いですね。自分が好きな音楽が詰め込まれているので、(趣味として)よく聴いているんです。
AvantGrand

‐創作活動する上で大事にしている事とは何ですか?
今は忙しくてあまりやっていないんですが、脳みそを空っぽにするというのはすごく大事ですね。「無」になるという感じです(笑)。遊ぶ時でも音楽の事が頭の片隅にあると、ダメなんですよね。だから遊ぶ時は遊ぶ。やる時はやる。オン/オフをはっきりさせる。昔よくやっていたのは「走る」。ジョギングです。走り終わった時には、自分の目標が達成できたという充実感があって、これは“やり遂げた”という所で音楽にも直結するんですよ。だからマラソン大会とかにも出ていました。あとは登山したり、山を見たり海を見たりすることかな。

‐音楽以外でこだわっているものは?
こだわっているという訳じゃないけど・・・掃除かな?掃除をしていると自分の中のモヤモヤしたものがすっきりするんです。それでリラックスして頭の中を整理する。よく言うじゃないですが「部屋がその人の今の精神状態を表している」って。だからそれと直結しているんじゃないかなぁ。

‐どうもありがとうございました。


【平戸祐介(quasimode)スケジュール】
詳細(平戸祐介ブログ)

佐山雅弘セレクトアルバム

アーカイブ
ヤマハ ピアニスト ラウンジ
Copyright 2000-2010 SYNERGY,INC. All Rights Reserved.
佐山雅弘 林正樹 平戸祐介(quasimode)