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KIM OKI メールインタビュー

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3月に初となる日本ツアーを開催した、韓国ジャズシーンで活躍するサックス奏者「KIM OKI」
スピリチュアル・ジャズ、モダン・クラシカル、アンビエント、ヒップホップ、ソウルまでクロスオーバーした独特の音楽世界は、各地のリスナーの心の深淵にまで届きました。

今回のツアーはレギュラートリオ・KIM OKI SATURN BALLADのメンバーに加え、各地のゲストアクトとして角舘健悟、折坂悠太、角銅真実、maya ongaku、Shhhhh、が出演。
東京ほか、長野、金沢、京都、尾道という情緒あふれる都市を巡った日本ツアーを経たその感想を
メールでのインタビューでお答えいただきました!



【KIM OKI インタビュー】


■初めてのJAPAN TOURはいかがでしたか?⽇本の地⽅の印象など、率直に感想をお聞かせください。

【KIM OKI】
日本は東京と大阪と沖縄以外は行ったことがなかったので、とてもいい機会でした。
どこに行ってもお酒と食事が美味しくて幸せでした。ライブ会場も普段経験することができないような場所だったので、その場所の力を感じながらいいライブをすることができました。


■各地でゲストアクトを迎えてのライブとなりました。特に印象に残った共演者やシーンはありますか?

【KIM OKI】
いいミュージシャンの皆さんと心でライブを分かち合い、ライブ後にも打ち上げまでご一緒して、笑って話を交わせたのが良かったです。
次のアルバムでもコラボレーションができたら嬉しいです。特に、今回ツアーをしながら映画も撮影したのですが、角舘健悟さんがカメオで出演してくれたのも意味深かったです。


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■今回の来日は、KIM OKI SATURN BALLAD。チン・スヨン(Piano)、チョン・スミン(Bass)というドラムレスのトリオ編成。メンバーの演奏も本当に素敵でした︕
そんなお⼆⼈について、またSATURN BALLADの⾳楽性やコンセプト、を教えてください。


【KIM OKI】
チン・スヨンとチョン・スミンはそれぞれのソロでも活動している演奏者兼作曲家で、2017年頃にジャズクラブやジャズのイベントで出会いました。2人ともいい演奏家だと思い、すぐに一緒にバンドをやることになりました。





■SATURN BALLADの楽曲はどんな過程で制作していくのでしょうか?

【KIM OKI】
私がメロディーを作り、他のメンバーとコードや形を作っていくやり方と、私が作った曲全体に、チン・スヨンとチョン・スミンがアイデアを加えていくようなやり方ですね。


■東京公演では尾崎豊「I LOVE YOU」のカバーを演奏!この曲を選んだ理由を聞かせてください。

【KIM OKI】
「I LOVE YOU」は韓国でもPositionという歌手のカバー曲で有名です。
兵役に就いていた頃、たくさん聴いた記憶もあります。メロディーがとても良くて、やってみたいと思っていました。著作権さえ解決するなら、次のアルバムにも入れたいですね。


■ちなみに、OKIさんは座って演奏をするスタイル。その理由はあるのでしょうか?

【KIM OKI】
ゆっくりしたバラードを立って演奏するのがちょっとぎこちないのもありましたが、、
映画『ラウンド・ミッドナイト』でデクスター・ゴードンが酒に酔いながら椅子に座って演奏する場面がとてもカッコよく見えて、、(笑)
立って演奏するよりも楽だというのもあります。





■日本ツアーを記念し、日本独占編集のアルバム『Love Japan Edition』を配信とレコードで"BAYON PRODUCTION"よりリリースされました。
収録されている楽曲について教えてください。


【KIM OKI】
私のフル・アルバムの中から、LPで発売されていない曲をたくさん選んでみました。アルバムを企画したマナブさんが選曲してくれたんですが、良い選曲でとても満足しています。


■パンダのモチーフがよく出てきますよね?とても気になります。エピソードを教えていただけますか?

【KIM OKI】
幼い頃からパンダが好きで、よく動物園に観に行っていました。
インターネットの発達でパンダに気軽に触れることができるようになり、今でもパンダのグッズやぬいぐるみを集めています。結論から言うとすごく可愛いじゃないですか!笑
特にチーザイとホーファ、そして日本にいたタンタンが好きです。残念ながらタンタンは少し前に高齢で亡くなってしまいました。。


■よく聴いている音楽や気になるレーベル、シーンはありますか?

【KIM OKI】
最近は音楽を全然聴いていないですね。音楽の仕事をしていると、演奏している時と音楽を作っている時以外は休みたいと思っています。
気になるような音楽シーンも特にはなくて、韓国のレーベルにも関心がありません。海外のレーベルはBayonしか知らないです(笑)。
それより、最近は映画を見ることが多いですね。


■好きなジャズミュージシャンと好きな作品を教えてください。

【KIM OKI】
ファラオ・サンダース氏の全てのアルバムが好きです。
彼の音楽は愛そのもので、強烈でありながら柔らかく、メロディーに美しいメッセージがあります。


■HIP HOPをやっていたそうですが、どんな形で今の⾳楽に影響していますか︖

【KIM OKI】
その経験は大いに役立ったと思います。
特にリズム感やグルーヴの面で、そして演奏のエネルギーを生かすことに活かされていると思います。


■では最後に今後の予定、そして今後やってみたいことがあれば教えてください。

【KIM OKI】
日本ツアーにまた早く行きたいですね。日本のミュージシャンたちとアルバムも作りたいです!



ありがとうございました!



アルバム情報

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タイトル:『Love Japan Edition』
アーティスト:Kim Oki


-Digital-
Release:2024.03.01 (wed)
Label:Bayon Production
https://ssm.lnk.to/LoveJapanEdition


01. Shine Like a Sunlight
02. Bye [feat. LeeHi]
03. Moonlight
04. Story [feat. Samuel Seo]
05. Fades Again
06. Death Stare [feat. Hippy was Gipsy]
07. Universe [feat. Simun]
08. Dopamine
09. Trauma
10. See you again tomorrow
11. Cotard's Syndrome
12. Undecided Relationship
13. Bipolar Disorder


-12inch Vinyl-
Release:2024.05.15 (wed)
Format:2LP|33rpm
Catalog No:ROMAN-027
Label:Bayon Production
https://bayonstand.stores.jp

SIDE A
1. Shine Like a Sunlight
2. Bye [feat. LeeHi]
3. Moonlight

SIDE B
1. Story [feat. Samuel Seo]
2. Fades Again
3. Trauma

SIDE C
1. Universe [feat. Simun]
2. Dopamine
3. Death Stare [feat. Hippy was Gipsy]
4. See you again tomorrow

SIDE D
1. Cotard's Syndrome
2. Undecided Relationship



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【KIM OKI】
キム・オキはサックス奏者、作曲家、プロデューサーとして、デビュー作『Cherubim's Wrath (天使の怒り)』(2013)から最新作の 『Love Flower (ラヴフラワー)』(2022) に至るまで20枚を超えるアルバムやEPを発表しており、ジャズを基盤としつつもジャンルに捉われない幅広い活動で知られ、2020年には韓国大衆音楽賞で「今年の音楽人」に選出されている。
現在活動中のリーダーバンドにはキム・オキ・サターンバラードとキム・オキ・ファッキングマッドネスがあり、ペク・ヒョンジンのバンド、Bek Hyunjin Cのメンバーとしても活動している。
Say Sue Me、CHS、イ・ミンフィ、THAMA、Lowdown 30、NST & The Soul Source等、他アーティストの作品への客演も多数。


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