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スタッフの声 / FROM STAFFの最近のブログ記事

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夜ジャズミーティング2023:スタッフの声 / FROM STAFF

その年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。

詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは恒例、ジャズDJ3人が選ぶ年間ベスト。
松浦俊夫さん、沖野修也さん、そして須永辰緒さんによる2023年ベスト3作品をご紹介します。


■夜ジャズ.Net#183 - 夜ジャズミーティング2023
https://www.jjazz.net/programs/yorujazz/
配信期間:2023年12月20日(17:00)~2023年1月24日(17:00)


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【2023 年間BEST3アルバム】


selected by 沖野修也

2023年はおそらくコロナ禍に制作されたであろう作品が続々とリリースされた年ではなかったでしょうか?いい曲やアルバムが沢山リリースされましたが、僕が愛聴したのは、チルでクワイエットでビューティフルな作品でした。やはりコロナでリスナーだけでなくクリエーターも音楽に対する考え方が変わったんでしょうね。

『Les Jardins Mystiques, Vol. 1 / Miguel Atwood-Ferguson』
制作10年の三部作からまず一枚目がリリース。ジャズ、アンビエント、ポストクラシカルを混在させた荘厳で華麗な音絵巻。こんな作品を出されたらクリエーターとして手も足も出ません。先鋭的レーベル、Brain Feederから出た意味も大きいと思います。エッジとは何か?また、音楽とは何かを考えさせられました。個々の曲も良いのですが、DJという職業を離れて全体を楽しむ感覚は、2023年の個人的なモードでした。


『An Ever Changing View / Matthew Halsall』
次々と良質な作品をリリースするGondwana Recordsから、主宰者Matthew Halsallの待望の新作が登場。現行のスピリチュアル・ジャズと括られる事の多かったmatthewが、アンビエントを視野に入れ、よりチルアウトな方向にシフトした素晴らしい作品。牧歌的なコンポージングは、殺伐とした世界の現実と真逆に繰り広げられた理想郷のサウンド・トラック。聴く度に心洗われ、癒されました。


『Late Again / Sven Wunder』
サントラやラウンジ感覚を伴う音楽のリバイバルというだけでなく、まさに今の時代のチル感にフィットした作品。オーケストラ的なアレンジとフュージョン的な音使いが僕の好みにフィットしました。匿名的でありながら、ユニークなスタイルと盲点を突くようなオリジナリティーが、一部の愛好家に刺さったのではないでしょうか?決して大ブレイクしないのは残念ですが、密かな楽しみに耽る優越感を与えてくれましたね。












Years Best-沖野修也-

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Title : 『Les Jardins Mystiques, Vol. 1』
Artist : Miguel Atwood-Ferguson
LABEL : Brainfeeder
NO : BRFD134
RELEASE : 2023.11.10

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Title : 『An Ever Changing View』
Artist : Matthew Halsall
LABEL : Gondwana Records
NO : GONDJCD062
RELEASE : 2023.10.28

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Title : 『Late Again』
Artist : Sven Wunder
LABEL : Piano Piano
NO : PP1004
RELEASE : 2023.9.29

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【沖野修也 プロフィール】

音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家/ラジオDJ/The Roomオーナー。2000年にKYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。これまでDJ/アーティストとして世界40ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。2015年、ジャズ・プロジェクトKYOTO JAZZ SEXTETを始動。名門をブルー・ノートよりリリース。2017年6月、KYOTO JAZZ SEXETのセカンド・アルバム『UNITY』を発表。同年フジ・ロック・フェスティバル〜Field Of Hevenステージにも出演。2018年7月にはDJとして名門モントルー・ジャズ・フェスティバルにも出演を果たした。2021年にはKyoto Jazz Massiveの2ndアルバム『Message From A New Dawn』を19年振りに発表。2022年にはジャズ・レジェンド森山威男氏をフィーチャーしたKyoto Jazz Sextetの3rdアルバム『SUCESSION』を引っ提げ、5年ぶりにFUJI ROCK FESTIVALにも出演。2022年から2023年にかけて、Kyoto Jazz Massive with Echoes Of A New Dawn Orchestra名義でバンドとしてヨーロッパツアーを敢行している。著書に、『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。現在、InterFM『Tokyo Crossover Radio』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週金曜日22時)。有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。2024年にKyoto Jazz Massiveがデビュー30周年を迎える。

http://www.kyotojazzmassive.com
https://ameblo.jp/shuya-okino


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selected by 松浦俊夫

「多種多様な音楽をいかに日々聴き続けることが出来るか」をテーマに過ごした2023年。
ステイホームが制限から必然に変容し、より深いところへ進むことが出来たような気がします。
2024年はさらにアウトプットを増やしていき、ふと耳にした音楽がその人の人生を大きく変えてしまうような事象が増えるようにしていこうと思います。


『The Omnichord Real Book / Meshell Ndegeocello』
名門ブルーノートに移籍し、5年ぶりに発表したミシェル・ンデゲオチェロのニューアルバム。コロナ禍に自宅の屋根裏部屋に80年代初期に開発された電子楽器"オムニコード"を持ち込んで曲作りをし、それをジェイソン・モラン、アンブローズ・アキンムシーレ、ジョエル・ロス、ジェフ・パーカー、ブランディ
ー・ヤンガー、ジュリアス・ロドリゲスらといった精鋭を迎えて作り上げた重量級の作品。必聴。


『Nova / Terrace Martin』
2023年、BMGとパートナーシップを結み、自身のレーベルSounds Of Crenshawでから立て続けに作品を発表し続ける八面六臂の活躍を見せたマルチ奏者/プロデューサー、テラス・マーティン。どの作品もクオリティが高く、いよいよグラミー獲りか。その中でもSSW/プロデューサーJames Fauntleroyと共演した『Nova 』に収録の「Sir Fauntleroy」は旅情を誘う90年代の空気感があるダンサブルなトラ
ック。


『Children Of The Sun / Andy Hay』
サックス奏者ナット・バーチャルへの作品への参加でも知られるイングランド・チェスターのドラマー、アーティスト 、アンディ・ヘイの4作目。ハンドペインティングによるアートワークのスリーヴに収録された「I Believe in Love」を始めとする楽曲群はまさに現代のスピリチュアル・ジャズ。












Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『The Omnichord Real Book』
Artist : Meshell Ndegeocello
LABEL : Blue Note Records
NO : UCCQ1187
RELEASE : 2023.6.16

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Title : 『Nova』
Artist : Terrace Martin & James Fauntleroy
RELEASE : 2022.8.25





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Title : 『Children Of The Sun』
Artist : Andy Hay
RELEASE : 2023.1.17






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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。
5作のフルアルバムを世界32ヶ国で発表し高い評価を得る。
2002年のソロ転向後も国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍。
またイベントのプロデュースやホテル、インターナショナル・ブランド、星付き飲食店など、高感度なライフスタイル・スポットの音楽監修を手掛ける。
2013年、現在進行形のジャズを発信するプロジェクトHEXを始動させ、Blue Note Recordsからアルバム『HEX』をワールドワイド・リリース。2018年、イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーした新プロジェクト、TOSHIO MATSUURA GROUPのアルバムをワールドワイド・リリース。2024年にはGilles Petersonが主宰するBrownswood Recordingsより再リリース予定。
2023年にラジオ番組「TOKYO MOON」(interfm 金曜 23:00) の3作目となるコンピレイションをリリースした。
https://linktr.ee/toshiomatsuura  


http://www.toshiomatsuura.com  
https://www.mixcloud.com/toshiomatsuura  


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selected by 須永辰緒

2023年は(ようやく"現場"が戻ってきたなぁ)と感じる年でもあったと同時に、様々なベニューで音楽を鳴らせるようになった事、更には音楽との向き合い方のスタイルの変化によって、我々DJは必ずしも踊らせなくてはいけないという呪縛から物理的に解放された年でもあったと思います。よりキュレーター的な役割が求められるというか。そういう意味で今年色んな現場でプレイした決して踊る事を目的としないアルバムから女性ボーカルをテーマに選んでみました。


『Bewitched / LAUFEY』
サブスクで聴いた瞬間からずっと頭の中をリフレインしていた「From the start」という曲が白眉ですが、全体がコンセプトアルバムのような流暢な組み立てになっていて結果2023年のベストアルバムとして選出しました。会う人全てに勧めていたような気がします。


『Crisis & Opportunity / MYELE MANZANZA』
ニュージーランド出身でロンドンで活躍するドラマーによる3部作からの一枚。ネオ・ソウルやエレクトロ、ヒップホップを消化したジャズ、といういまどきの紹介はどうでもいいとして大事なのはアルバムにfeat.されているRosie Frater-Taylorという女性ボーカリスト。昨年リリースしたソロアルバムも好きで今でもレコードバッグに入っています。現在は形を変えつつあるいわゆるSSWですがこのアルバムでも素晴らしいパフォーマンスを披露しています。


『Drunk On A Flight / ELOISE』
日本在住の友人ロシア人でマリア・ゴロミトバという女性カメラマンが居ますが(多くのミュージシャンは皆さん知り合いの筈です)ジャケット映る被写体の女性が彼女にしか見えず、というか本人かと思ったくらい似ていて思わずジャケ買いしたところ、内容も最高のネオソウル。クレバーなシンガーなのでしょう。世界観やトラックメイキングも今年の空気感に寄り添っていた。









Years Best-須永辰緒-
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Title : 『Bewitched』
Artist : LAUFEY
LABEL : Laufey - AWAL
NO : LAULP003CD
RELEASE : 2023.10.27

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Title : 『Crisis & Opportunity』
Artist : MYELE MANZANZA
LABEL : Deepmatter
NO : DPTT151
RELEASE : 2023.12.15

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Title : 『Drunk On A Flight』
Artist : ELOISE
LABEL : Harbour Artists & Music
NO : HRL017A
RELEASE : 2023.4.14

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。また各国大使館と連動して北欧諸国=日本の音楽交流に尽力、欧州やアジア、アメリカなど世界各国での海外公演は多数。 MIX CDシリーズ『World Standard』は12作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は20作以上を継続中。国内や海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。国内外の多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバムは7作を発表。最新作は「STE with J.Lamotta Suzume/Re Blue」(Flower)。主宰する音楽レーベル「DISC MINOR」からはヴァイナルのみの内外ライセンス作品のリリースも活発化させる。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ250作を超えた。加えて企業ブランディングや商品開発、音楽や料理などの著作、連載も多数携わる。また出身地である栃木県足利市の「あしかが輝き大使」として地域でも活動中。

http://sunaga-t.com  


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夜ジャズミーティング2022:スタッフの声 / FROM STAFF

その年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
今年はフロアはもちろん、リスニングでも楽しめる作品も多数セレクトされています。

詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは恒例、皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。


■夜ジャズ.Net#171 - 夜ジャズミーティング2022
https://www.jjazz.net/programs/yorujazz/
配信期間:2022年12月21日(17:00)~2023年1月18日(17:00)


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【2022 年間BEST3アルバム】


selected by 沖野修也

2022年も2021年に引き続き、家ではアルバム単位で音楽を楽しむ事が多かったですが、ヨーロッパは完全復活&コロナ明けの解放感&歓喜?で人のエネルギーが大放出されていたのでDJやライブはかなりアッパーな1年でした。故に今年の三枚は、DJでかけたもの、家で聴いたもの、ライブで観たものが混在しています。


『STR4TASFEAR / STR4TA』
デビュー・アルバムを去年の年間ベストに選出したのに、もう今年2ndを出すのか!と驚かされました。前作はBlueyのボーカル+ブリット・ファンクにフォーカスした内容でしたが、今回は、Emma-Jean ThackrayやTheo Crokerといった若手から、OmarやVarelie EtienneらAcid Jazzの大御所を混在させる大転換。又、808を使った90年代のStreet Soulのエッセンスを導入するなどレジェンドDJ、Gilles Petersonが最先端異種配合音楽を提案。先輩に刺激を受けました!!


『In These Times / Makaya McCraven』
新時代ビート系ドラマーとして注目を集めるMakaya McCravenの最新作は、ジャズに民族音楽、ブレイク・ビーツ、アンビエント、ポストクラシカルをも取り込んだ、荘厳にして壮大な作品に仕上がった。ダンス・ビートの手法を肉体化しつつ、躍らせる事を目的にせず、その先鋭性を鑑賞作品に落とし込んでいる辺りが彼の独壇場であろう。家で聴くのに重宝するアルバムだけれど、これで踊らせてみたいと誘惑に駆られる事も。DJとしての腕が試されるアルバムかもしれない。


『Dance Ancestral / John Carol Kirby』
この作品もリスニング用に買ったアルバムだけれど、元を正せばWe Out Here Festivalのライブ・アクトだった事からその存在を知る事になる。Stones Throwの諸策にはいつも触発されているけれど、現行フュージョンとも呼べるJohn Carl Kirbyは、コロナ禍で、聴く音楽だけでなく作る音楽のテンポも下がった僕のモードにフィットした。プログレ感がある所なんかも僕好みなんですよね。今はアッパーなKJMのライブも、この盤並にBPM下げてやってもいいかなぁ?三枚目では・・・。






Years Best-沖野修也-

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Title : 『STR4TASFEAR』
Artist : STR4TA
LABEL : Brownswood
NO : BRC716
RELEASE : 2022.11.11

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Title : 『In These Times』
Artist : Makaya McCraven
LABEL : XL Recordings
NO : XL1271CDJP
RELEASE : 2022.9.23

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Title : 『Dance Ancestral』
Artist : John Carol Kirby
LABEL : Stones Throw
NO : STH2471
RELEASE : 2022.8.1

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【沖野修也 プロフィール】

選曲家/作曲家/作詞家/執筆家/ラジオDJ。

KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。これまでDJ/アーティストとして世界40ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストラン、インテリア・ショップ等の音楽プロデュースも手掛けている。

2009年にはインテンショナリーズが設計したユナイテッド・シネマ豊洲の音楽監修でGOOD DESIGN賞を受賞。2015年、ジャズ・プロジェクトKYOTO JAZZ SEXTETを始動。ファースト・アルバムをブルー・ノートよりリリース。2016年1月にPop Up専門の書店、Jazzy Booksを設立。2017年6月、KYOTO JAZZ SEXETのセカンド・アルバム『UNITY』を発表。同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演。2018年7月にはDJとして名門モントルー・ジャズ・フェスティバルにも出演を果たした。2019年には店内音楽の選曲を担当した代々木上原のレストランSioが、ミシュランの一つ星を獲得している。著書に『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。

現在、有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修中。GQ Japanオフィシャル・ブロガー。
2020年12月23日に渋谷ストリーム1FにオープンしたThe Room COFFEE & BARのクリエイティヴ・ディレクターでもある。

http://www.kyotojazzmassive.com
https://ameblo.jp/shuya-okino


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selected by 松浦俊夫

2022年も文字通りに「あっという間」に過ぎていってしまいました。
徐々に活動を再開しながら、ステイホームのスタイルを継続した1年間。
とにかく日々音楽を聴き続けました。その中でも楽曲を聴いた時に「これはベストになるだろうな」と直感的に思った3作品、今年は悩まずに決まりました。


『Force Of The Wind / SOYUZ』
東欧ベラルーシ"ミンスク"ベースのコンポーザー、ヴォーカリスト、アレックス・チュマク率いるクリエイティヴ・コレクティヴ、SOYUZ(ソユーズ)。高速変拍子"Beige Days"を初めて聴いた時は70年代後半から80年代初頭のブラジリアン・フュージョンかと思ったほどそのドラマティックなサウンドと展開は衝撃的でした。Arthur Verocaiを彷彿とさせるシネマティックなスローナンバー"Song With No Words"、ステレオラブのようなポストロック好きにもヒットするだろうサイケな"Glance"などアルバムとして素晴らしいだけに、もっと日本でも知られて欲しいアーティストと思いあえて1位としました。


『If You Will / Flora Purim』
今年傘寿を迎えたブラジリアン・フュージョンの女王フローラ・プリムが前作『Flora's Song』から17年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバム。なかでも秀逸だったのは半世紀のときを経て再びレコーディングした、昨年亡くなった盟友チック・コリアの名曲"500 Miles High"。ハリのある圧倒的な歌声に高速を運転する腕に鳥肌が立ったのを今もはっきりと覚えています。生涯現役でいて欲しいアーティストの1人です。


『Long Gone / Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride & Brian Blade』
ジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドー、クリスチャン・マクブライド、ブライアン・ブレイドと現代のジャズシーンを代表する実力派ミュージシャンたちが2年ぶりに集結した傑作。演奏がカッコよければ選曲のもって行き方で十分ダンスさせることが出来ると確信したナンバー、"Disco Ears"をはじめ、卓越した技術と感性を楽しむことが出来る作品です。






Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『Force Of The Wind』
Artist : SOYUZ
LABEL : Mr. Bongo
NO : MRBCD262
RELEASE : 2022.10.12

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Title : 『If You Will』
Artist : Flora Purim
LABEL : Strut
NO : STRUT271LP
RELEASE : 2022.5.13

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Title : 『Longgone』
Artist : Joshua Redman 、 Brad Mehldau 、 Christian McBride 、 Brian Blade
LABEL : WARNER MUSIC JAPAN
NO : WPCR-18500
RELEASE : 2022.9.9

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。
5作のフルアルバムを世界32ヶ国で発表し高い評価を得る。
2002年のソロ転向後も国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍。
またイベントのプロデュースやホテル、インターナショナル・ブランド、
星付き飲食店など、高感度なライフスタイル・スポットの音楽監修を手掛ける。
2013年、現在進行形のジャズを発信するプロジェクトHEXを始動させ、Blue Note
Recordsからアルバム『HEX』をワールドワイド・リリース。
2018年、イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーした新プロジェクト、
TOSHIO MATSUURA GROUPのアルバムをワールドワイド・リリース。

2023年1月13日 THE ROOM with 沖野修也
2023年1月20日 リリース Barney McAll - John Coltrane ft Gary Bartz (Toshio Matsuura Remix)
「TOKYO MOON」(interfm 日曜17:00) 好評オンエア中。
https://linktr.ee/toshiomatsuura  

近作
https://extracelestialarts.bandcamp.com/album/precious-energy-reup

http://www.toshiomatsuura.com  
https://www.mixcloud.com/toshiomatsuura  


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selected by 須永辰緒

『Step on Step / CHARLES STEPNEY』
ステップニーはミニー・リパートンやテリー・キャリアー、E.W.&Fなど数々の作品に関わったプロデューサー、アレンジャー、作曲家。自己名義の作品は初じゃないかな?チープなビートボックス、4トラックの多重録音をひとり自宅の地下で宅録したという。でもこれって今皆が作っている音と本質は変わらないと思う。それを50年以上前に実現していたというロマンだけで買いだと思いませんか?朴訥とした曲が並んでいるけどそのロマンを夢想すると胸が躍りました。


『NOT TiGHT / DOMi&JD BECK』
TikTokやYouTubeによって恐るべき再生回数を誇り注目されたのがきっかけで、アンダーソン・パークと契約したそうです。今後もそんなケースは増えると思うし実際にも現在進行形で様々な才能が世に送り出されています。豪華なミュージシャンとのコラボ曲も話題ですが、僕がプレイしているのは彼らのオリジナルインスト曲です。J.DILLA以降の影響下世代でも一番若い20代、とにかく恐るべき才能に唸るしか無かった。


『Re Blue / STE with J.LAMOTTA SUZUME』
Sunaga t experience(←長いので最近はSTEと省略しています)名義として7作目になります。制作のきっかけはコロナ渦の出口が見えない中、盟友のフラワーレコード高宮氏から(こんな時期だからこそ時間をかけ良質のアルバムを作る良い機会じゃないか?)という助言がありしかも彼のアイデアで我々の敬愛するジョニ・ミッチェルを丸っとカバーしようという案が浮上したのです。そんなこと可能なんだろうか?とも思いましたが、結果J.LAMOTTAすずめという切り札を入手し最高のアルバムができあがりました。

すずめさんもジョニには並々ならぬリスペクトを持ち合わせており、当初は『feat.』という形を取っていましたが契約の過程で(アレンジにも一言持たせて欲しい)との文言もありました。
実際のデモのやり取りの中でも彼女の思い入れが溢れるNGが数曲あり、それならいっその事共同プロデュースという形で『with』に代えたという経緯、ミュージシャンシップも含めみんなで作り上げたアルバムだと思います。紹介しているのはレコードですが、実はCDのみに収録されたボーナストラック「Both Side Now」が一番気に入っています。









Years Best-須永辰緒-

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Title : 『Step on Step』
Artist : Charles Stepney
LABEL : rings
NO : RINC92
RELEASE : 2022.9.9

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Title : 『Not Tight』
Artist : Domi & JD Beck
LABEL : ユニバーサルミュージック
NO : UCCQ-1163
RELEASE : 2022.8.3

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Title : 『Re Blue』
Artist : Sunaga t experience with J. Lamotta すずめ
LABEL : flower records
NO : DQC-1667
RELEASE : 2022.11.16

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。また北欧=日本の音楽交流に尽力、世界各国での海外公演多数。

MIX CDシリーズ『World Standard』は12作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は20作以上を継続中。国内や海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。国内外の多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバムは5作を発表。アナログ啓発活動としてヴァイナルのみのリリース•シングルなども続く。最新作は 『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)『Sunaga t experience DIGS CHIEKO KINBARA~Jazz Remixies~』(CAPOTE)『BETHLEHEMの夜ジャズ』(ULTRA VIVE)『クレイジーケンバンドのィ夜ジャズ』(UNIVERSAL SIGMA)『Sunaga t experiencec/STE』(BLUE NOTE)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。加えて企業ブランディングや商品開発、音楽や料理などの著作も多数手がける。

http://sunaga-t.com  


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夜ジャズミーティング2021:スタッフの声 / FROM STAFF

その年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
今年も恒例のお二人。ジャズDJの松浦俊夫さん、沖野修也さんと一緒にZOOMで収録しました。

2021年も良作多し。BADBADNOTGOODやSTR4TA、Floating Points & Pharoah Sandersのようなマストアイテムも!

詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは恒例、皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。


■夜ジャズ.Net#159 - 夜ジャズミーティング2021
https://www.jjazz.net/programs/yorujazz/
配信期間:2021年12月15日(17:00)~2022年1月19日(17:00)


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是非購入のご参考にして頂ければと思います。


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【2021 年間BEST3アルバム】


selected by 沖野修也

2021年も2020年に引き続き、アルバム単位で音楽を楽しむ事の多い1年でした。
DJもやる作曲家を公言しているので、常に大量の曲はチェックしてますが、去年の音楽体験からアルバムを通して聴ける作品のハードルが更に上がっているので、満足出来る作品に遭う確率が減ったような(苦笑)。それでも!素晴らしい作品は少なくなく、制作意欲が刺激されましたね。中でも、よく聴いた3枚をご紹介したいと思います。
 
まずは、Pharoah Sanders & Floating Points。若き才人と生けるレジェンドの邂逅。僕もPharoah SandersとSleep Walkerのコラボのプロデュースをした事がありますが、全く違うアプローチに驚かされました。下の世代のダンス・ミュージック・クリエーターの最新モードと上の世代のアンビエント感覚が見事にブレンドされ、自分が何をやるべきなのかを改めて考えさせられました。

Gilles PetersonとBlueyのSTR4TAにも驚かされましたね。重鎮の共作がこんなに若々しいサウンドになるとは!GillesのセンスとBlueyの作曲能力が合体すれば悪い訳がない!!でも、僕の想像を遥かに超えて来ましたよ。ちなみに、Blueyに憧れていた少年が大人になって共演を果たし、完成に至るプロセスで息子さんに何度も感想を求めたそうです。素晴らしいストーリー・ライン。だから懐古的でないのかもってのもありますね。息子のLuke君はDeep Houseを回すDJですからね。

最後は、新人の初アルバム!ビート系と認識していたEmma-Jean Thackray。アルバムは生音で、中々アップ・リフティングな内容に。ゴスペルやスピリチュアル・ジャズとの相性も良く。一体彼女に何があったのか・・・と興味も掻き立てられました。Sun Ra〜Alice Coltrane〜 Helmet Pascolなんかのぶっ飛び感を漂わせつつ、ポップに仕上げるセンス。この先恐ろしい成長を遂げるんじゃないかと超期待しています。






Years Best-沖野修也-

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Title : 『Promises』
Artist : Floating Points & Pharoah Sanders Feat. London Symphony Orchestra
LABEL : P-VINE
NO : PCD94026
RELEASE : 2021.3.26

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Title : 『Aspects』
Artist : STR4TA
LABEL : Brownswood
NO : BRC663
RELEASE : 2021.3.26

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Title : 『Yellow』
Artist : Emma-Jean Thackray
LABEL : Movementt
NO : BRC676
RELEASE : 2021.7.2

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【沖野修也 プロフィール】

選曲家/作曲家/作詞家/執筆家/ラジオDJ。

KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。これまでDJ/アーティストとして世界40ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストラン、インテリア・ショップ等の音楽プロデュースも手掛けている。

2009年にはインテンショナリーズが設計したユナイテッド・シネマ豊洲の音楽監修でGOOD DESIGN賞を受賞。2015年、ジャズ・プロジェクトKYOTO JAZZ SEXTETを始動。ファースト・アルバムをブルー・ノートよりリリース。2016年1月にPop Up専門の書店、Jazzy Booksを設立。2017年6月、KYOTO JAZZ SEXETのセカンド・アルバム『UNITY』を発表。同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演。2018年7月にはDJとして名門モントルー・ジャズ・フェスティバルにも出演を果たした。2019年には店内音楽の選曲を担当した代々木上原のレストランSioが、ミシュランの一つ星を獲得している。著書に『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。

現在、有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修中。World Wide FM~WWKyoto(毎月第二月曜放送)レギュラー。GQ Japanオフィシャル・ブロガー。
2020年12月23日に渋谷ストリーム1FにオープンしたThe Room COFFEE & BARのクリエイティヴ・ディレクターでもある。

http://www.kyotojazzmassive.com
https://ameblo.jp/shuya-okino


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selected by 松浦俊夫

ステイホームで1日中、365日音楽を聴き続け「次」がなんとなく見えてきた2021年。
他にもSecret Night Gang、Cande y Paulo、Kurt Elling、Emma-Jean Thackray、Mndsgn、Nala Sinephro、佐瀬悠輔などベテランから新鋭までたくさんの音楽家が素晴らしい音を奏でてくれました。その中でも特に印象に残った3作品を紹介します。


Pino Palladino And Blake Mills
Notes With Attachments
ジェフ・ベック、エリック・クラプトンといった大ベテランからディアンジェロ、エリカ・バドゥ、RHファクターらの90年代ネオソウル・アーティスト、そしてジャズ・ヴォーカリスト、ホセ・ジェイムズまで幅広いフィールドでその才能を発揮してきたイギリス・カーディフ出身のベーシスト、ソングライター、プロデューサーピノ・パラーディーノ、キャリア初のアルバム。敏腕プロデューサー、ギタリストのブレイク・ミルズとの共同プロデュースでクリス・デイブ、ラリー・ゴールディングス、サム・ゲンデルらを迎えて作り上げたセッション・アルバム。"いぶし銀"とはこの作品のためにあるような言葉だと思う。

Floating Points & Pharoah Sanders Feat. London Symphony Orchestra
Promises
スピリチュアル・ジャズ・マスター、ファラオ・サンダース尊師と博士号を持つイギリスのエレクトロニック・ミュージックの腕利き、フローティング・ポインツことサミュエル・シェパードによる奇跡的なコラボレイション。ワールド・ミュージック、ジャズ、ロック、ソウルなどユニークかつクリエイティビティ溢れる作品を30年以上に渡りリリースし続けるデヴィッド・バーンが設立したレーベル、Luaka Bopが米英そして新旧の才能を結び付けた架け橋となって始動したプロジェクトはジャズ、アンビエント、クラシックの要素が混じり合い2021年を代表するアルバムとして結実した。ちなみに同レーベルは90年代に私が所属していたU.F.O.に誰よりも早くレコード・ディールを持ちかけてくれた。


BADBADNOTGOOD
Talk Memory
カナダ・トロントの同じ大学に通う仲間だった3人によって結成されたBadBadNotGoodの5作目のオリジナル・アルバム。当初、ジャズの音楽性とヒップホップのプロダクションの視点を兼ね備えたどことなくインディーロック・バンド風な荒削りな印象が強かったが、前作『IV』で大学のブラジルやサイケデリックミュージックの影響が強く感じられるシネマティックなサウンドに舵を切り、本作でストリングスのアレンジメントにブラジルの至宝、アルトゥール・ヴェロカイを迎え、作品の五分でフィーチャーしシネマティック路線を拡大した形となった。メンバー全員が30代に入ったばかりとは思えない奥行きを感じるサウンドにハッとさせられること間違いなし。






Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『Notes With Attachments 』
Artist : Pino Palladino & Blake Mills
LABEL : Caroline International
NO : 3553604
RELEASE : 2021.3.12

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Title : 『Promises』
Artist : Floating Points & Pharoah Sanders Feat. London Symphony Orchestra
LABEL : P-VINE
NO : PCD94026
RELEASE : 2021.3.26

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Title : 『Talk Memory』
Artist : BADBADNOTGOOD
LABEL : BEAT RECORDS / XL Recordings
NO : XL1176CDJP
RELEASE : 2021.10.8

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。
5作のフルアルバムを世界32ヶ国で発表し高い評価を得る。
2002年のソロ転向後も国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍。
またイベントのプロデュースやホテル、インターナショナル・ブランド、
星付き飲食店など、高感度なライフスタイル・スポットの音楽監修を手掛ける。
2013年、現在進行形のジャズを発信するプロジェクトHEXを始動させ、Blue Note
Recordsからアルバム『HEX』をリリース。
2018年、イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーした新プロジェクト、
TOSHIO MATSUURA GROUPのアルバムをワールドワイド・リリース。
最新作は2021年夏にリリースしたTOSHIO MATSUURA GROUP「Pina」。
InterFM897と Worldwide FMでオンエア中の "TOKYO MOON"は22年に13年目を迎える。

http://www.toshiomatsuura.com  
https://www.mixcloud.com/toshiomatsuura  


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selected by 須永辰緒

2021年はクラブはおろかバーラウンジでのプレイさえ失われてしまいましたが、夏以降は各方面の尽力により、毎週金曜日には日本で初めて著作権をクリアし全ての権利を守る音楽配信番組「JAPAN DJ Net Online」(とはいえ邦楽原盤しかプレイできませんが配信音楽環境を取り巻くグレイゾーンをクリアできたという意味では快挙だと思っています)に救われました。但し↑上記のような決まり事もあるので買うレコードは和ジャズを中心とした邦楽が多く、しかしまたその反動で輸入盤も片っ端から買ってしまうという結果、トータル過去最大額のレコードを買った年にもなりました。現場主義がそのまま音楽生活にも反映してしまうベスト3枚がこちらになります。

STR4TAはDJには別格の一枚。日本人には今ひとつ馴染みの薄かったブリット・ファンクを洗練されたものとしてリロード。ディスコ・ファンク・ニューウェーブ・ジャズフュージョンをミックスしたそのブリット・ファンクはその当時からUKを中心として沸き起こったムーブメントとして後々の萌芽として大事なのですが、斬新なサウンドとしてあらためてそれを提示してくれた。僕のDJ個人史においてもLEVEL42やLIGHT OF THE WORLD、FREEZらは重要なのですが今ひとつ再評価に上がらず、でもその80'sの決して大きくないシーンを再浮上させ脚光を浴びせてくれたことが痛快でした。

デビュー作から地味に追いかけていたストックホルムの妖精、リサ・エクダールがついにアナログLPをリリース。ついでに旧作もアナログ化されるという盆と正月が一度に来た喜びに沸きました。最新作はカバーアルバムですが、この機会にぜひ日本のリスナーに彼女の存在を知って欲しい。ブロッサム・ディアリーを更に10倍甘くした歌声、北欧ジャズ然としたクールな演奏スタイルにはスウェーディッシュ・ジャズ・シーンの精鋭が集結しているところにも注目。A.1『WISH YOU WERE GAY』は言わずと知れたビリー・アイリッシュのヒット曲。

現代N.Y.のリアルジャズシーンのトップ・ボーカリスト、グレッチェン・パーラトの11年振りの新作もまた素晴らしかった。格となるバンドにはカマシ・ワシントンやミゲル・アトウッド・ファーガソンなどと共演している経験豊富なミュージシャンを配置。そして彼らはブラジル音楽の下地を持っているので、L.A.の最新ジャズ〜ボサノバ(サンバ)という一連の流れが綺麗に調和して完璧に僕好みの音楽となっていた。アニタ・ベイカーの名曲「スイート・ラブ」は5拍子ながら不思議と違和感を感じさせず、これが「風格」なんだなぁと思いました。詩の世界観を完全に自分のものとしている。本来ボーカリストとしてはこうあるべきなんですよね。

番組でも触れましたが2021年はジョニ・ミッチェルの名盤『BLUE』がリリースされてから50年を迎えました。年末にはEP盤で「All I Want」をリリースしましたが、本格的にレコーディングに着手、2022年の冬までには『BLUE』丸ごとカバーしたアルバム『RE:BLUE』をリリースします。ボーカルにはジョニ・ミッチェルを愛してやまないイスラエルのボーカリスト、J-ラモッタすずめをメンバーに加え「STE with J-Lamotta すずめ」これはSunaga t experienceとして7枚目のアルバムとなります。2022年のYear's Bestとして堂々と選出できるように全力を尽くします。









Years Best-須永辰緒-

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Title : 『Aspects』
Artist : STR4TA
LABEL : Brownswood
NO : BRC663
RELEASE : 2021.3.26

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Title : 『Grand Songs』
Artist : Lisa Ekdahl
LABEL : Masterworks
NO : 19439920662
RELEASE : 2021.10.8

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Title : 『Flor』
Artist : Gretchen Parlato
LABEL : コアポート
NO : RPOZ-10064
RELEASE : 2021.3.3

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。また北欧=日本の音楽交流に尽力、世界各国での海外公演多数。

MIX CDシリーズ『World Standard』は12作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は20作以上を継続中。国内や海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。国内外の多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバムは5作を発表。アナログ啓発活動としてヴァイナルのみのリリース•シングルなども続く。最新作は 『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)『Sunaga t experience DIGS CHIEKO KINBARA~Jazz Remixies~』(CAPOTE)『BETHLEHEMの夜ジャズ』(ULTRA VIVE)『クレイジーケンバンドのィ夜ジャズ』(UNIVERSAL SIGMA)『Sunaga t experiencec/STE』(BLUE NOTE)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。加えて企業ブランディングや商品開発、音楽や料理などの著作も多数手がける。

http://sunaga-t.com  


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夜ジャズミーティング2020:スタッフの声 / FROM STAFF

その年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
今年も恒例のお二人。松浦俊夫さん、そして沖野修也さんはZOOMにてご参加いただきました。

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、想像もしなかった1年に。
ライブやイベントは軒並み中止となりましたが、今年は素晴らしい作品が数多くリリースされた印象です。

詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは恒例、皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。


■夜ジャズ.Net#147 - 夜ジャズミーティング2020
https://www.jjazz.net/programs/yorujazz/
配信期間:2020年12月16日(17:00)~2021年1月20日(17:00)


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Stay Homeにより、音楽をじっくり聴くことができた年ともいえます。
是非購入のご参考にして頂ければと思います。


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【2020年間BEST3アルバム】


selected by 沖野修也

2020年は、曲単位ではなく、アルバムを通して音楽を楽しむようになった一年でした。
DJになってから最も回す回数が少ない年だったからこそ、アルバムをじっくり聴き込むようになったという、皮肉?幸運?それとも・・・。複数の年間チャートのオファーを頂いていますが、他とは被りは全くなしで、JJazz.Netのリスナーの皆さん向けの3枚を選んでみました。

Idris Ackamoor & The Pyramidsは、レジェンドの最新作。僕も顔負けの豹柄ジャズマンが、今のシーンにフィットする作品を作り上げたことに感動&リスペクト。先輩にこれやられたら敵わん!と打ちのめされつつも、あの年までやれるという励みも頂きました(笑)。

Greg Foatは、南ロンドンとは違うUKジャズの現在形がとてもユニーク(しかもちゃんとMoses Boydが叩いている!)。プログレ感もありつつ、ジャズ・ファンクっぽくもあり、他の何にも似ていないオリジナリティーが秀逸。Yonaguniは少ないDJの中で本当によくかけました。

何気に聴いた回数で最も多かったのは、実はKhruanbin。仕事がなくなって、毎日ビーチに出かけてこれを聴きながらこの先一体どうすればいいのか・・・と悩んでました(全然悩んでる風じゃない!と突っ込まれましたが)。ひなびた民宿に合うんですよ、Khruanbinの音が・・・。日本からの返答という意味で、Okianbinというバンドでアルバム作ってみようかなと。Shuyanbinの方がいいかな?






2020 Years Best-沖野修也-

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Title : 『SHAMAN!』
Artist : Idris Ackamoor & The Pyramids
LABEL : STRUT
NO : STRUTCDJ214
RELEASE : 2020.8.12

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Title : 『SYMPHONIE PACIFIQUE』
Artist : Greg Foat
LABEL : Strut
NO : STRUTCDJ212
RELEASE : 2020.7.8

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Title : 『Mordechai』
Artist : Khruangbin
LABEL : Dead Oceans
NO : DOC193JCD
RELEASE : 2020.6.26

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【沖野修也 プロフィール】

音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家/ラジオDJ。

開店以来26年で100万人の動員を誇るThe Room(渋谷)のプロデューサーでもある。
これまでDJ/アーティストとして世界35ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。

KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。

著書に『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。
2013年11月にはバーニーズ ニューヨーク新宿店で初のイラストレーション展を開催。
2017年6月、ジャズ・プロジェクト、Kyoto Jazz Sextetのセカンド・アルバム『UNITY』をブルーノートより発表。
同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演を果たす。
2018年10月にスウェーデンのレーベルLocal Talkより「RISING (RON TRENT Remix)/KYOTO JAZZ SEXTET」、11月に「MISSION (JAXX MADICINE REMIX)/KYOTO JAZZ SEXTET」を、更には11月3日には、HMV recordより『You've Got To Have Freedom/Mission (Unreleased Version)/KYOTO JAZZ SEXTET』をリリース。
現在、InterFM『JAZZ ain't Jazz』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週日曜日16時)。
有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。
GQ JAPANオフィシャル・ブロガー。

http://www.kyotojazzmassive.com
https://ameblo.jp/shuya-okino


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selected by 松浦俊夫

コロナ唯一の功罪?とことん音楽と向き合った2020年。
悩んだ末の3作。SAULT『Untitled (Black Is)』&『Untitled (Rise)』、Jamael Dean『Eledumare』、そしてTigran Hamasyan『The Call Within』。

大豊作だった今回は趣向を変え、上記3作以外の良作を挙げられるだけ。

Takahiro Izumikawa『Life Is Your Thoughts』 、Nubya Garcia 『Source』、Shabaka & The Ancestors 『We Are Sent Here By History』、STR4TA『Aspects』、Christian McBride 『The Movement Revisited』、Jeff Parker 『Suite For Max Brown』、Nduduzo Makhathini『Modes Of Communication: Letters From The Underworlds』、Immanuel Wilkins『Omega』 、Matthew Halsall 『Salute To The Sun』、Lakecia Benjamin 『Pursuance: The Coltranes』、Diogo Strausz 『Pausa』、 Keith Jarrett『Budapest Concert』、Kamaal Williams『Wu Hen』、Yusseff Dayes『What Kinda Music』、 Lady Blackbird『Blackbird』、 Derrick Hodge『Color Of Noize』、 Charles Tolliver 『Connect』、Adrian Younge & Ali Shaheed Muhammad『Jazz Is Dead 1』、 Ben Wendel『High Heart』、Sam Gendel『Satin Doll』、 Gil Scott-Heron x Makaya McCraven『We're New Again』 、V.A.『Blue Note Re:imagined』ほか多数。

コロナのせいで自宅に篭る日々の中、朝起きてからベッドに入るまで音楽を聴き続けたお陰で「音肌感覚」が研ぎ澄まされ、「グルーヴが常に身体に内包」する恩恵を受けました。DJがもう2度と出来ないのは?と思うほど追い詰められましたが、未来は自ら「切り拓くべし」ということを30年ぶりに体現したことで数年後に「あのときがあったから」と言えるような気がします。またそうするために21年も実行するのみ。






2020 Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『Untitled (Black is)』
Artist : SAULT
LABEL : Forever Living Originals
NO : FLOCD0005
RELEASE : 2020.8.7

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Title : 『Untitled (Rise)』
Artist : SAULT
LABEL : Forever Living Originals
NO : FL0006
RELEASE : 2020.11.24

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Title : 『Black Space Tapes / Oblivion』
Artist : Jamael Dean ‎
LABEL : rings/stones throw
NO : RINC65
RELEASE : 2020.7.22

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Title : 『The Call Within』
Artist : Tigran Hamasyan
LABEL : Nonesuch
NO : 7559792029
RELEASE : 2020.8.28

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。
5作のフルアルバムを世界32ヶ国で発表し高い評価を得る。
2002年のソロ転向後も国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍。
またイベントのプロデュースやホテル、インターナショナル・ブランド、
星付き飲食店など、高感度なライフスタイル・スポットの音楽監修を手掛ける。
2013年、現在進行形のジャズを発信するプロジェクトHEXを始動させ、Blue Note
Recordsからアルバム『HEX』をリリース。
2018年、イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーした新プロジェクト、
TOSHIO MATSUURA GROUPのアルバムをワールドワイド・リリース。
2021年、TOSHIO MATSUURA GROUP新曲「Pina」が待機中。
InterFM897 "TOKYO MOON"(毎週日曜17:00)
Gilles Peterson's Worldwide FM "WW TOKYO" (第1&3月曜21:00) 好評オンエア中。

http://www.toshiomatsuura.com  
https://www.mixcloud.com/toshiomatsuura  


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selected by 須永辰緒

放送では触れていませんが
YASUSHI IDE/Cosmic Suite (Grand Garally)
CHILLY GONZALES/Christmas (Gentle)
ROB MAZUREK/Dimensional Stardust (International Anthem)
CHASSOL/Ludi (Tricatel)

などなど、松浦さんも仰っていたように2020年は音楽の豊作の年として記憶されると思います。甲乙付け難く、直前まで決めることができませんでした。しかしこの2020年にYear's Bestとしてピックアップした下記これらのアルバムは『失われたダンスフロア』の中で配信DJにて必ずプレイした3枚でもあります。

1.HAIM/Woman in music ptⅢ(COLUMBIA)
チョリソーを男性のシンボルに見立て、怒れる3姉妹が真正面から女性被害問題に立ち向かうジャケットが印象的なこのアルバムが今年のベスト。「Summer Girl」はどこかルー・リードの『ワイルドサイドを歩け』を彷彿させる。L.A.のインディーロックにカテゴライズされると思いますが、たまたまyoutubeで見つけました。現場や録音がメインのいつもの音楽生活だったとしたらこの曲には辿り着かなかったと思う。そういう意味では巣篭もり生活も悪くなかったかな。





2.BRUNO MAJOR/To let a good thing die (Harbour)
2020年は配信がメインのDJプレイだったからこそ『リズム設定』は敢えて無視してメロディや歌詞にフォーカス、SSW系やソウルのボーカル作品も多く買えた。ビンテージのアナログ機材で録音しているのかな?とにかく音質が抜群で粒立ちのひとつひとつが愛おしい。番組で紹介した曲の冒頭に耳を澄まして下さい。圧倒的な優しさの歌声に癒された。


3.GREG FOAT/Symphonie Pacifique (Strut)
最近のLPは高音質をキープする為に2枚組に分けることが多い傾向にあります。そんな意図を最大限に生かしたクオリティにまず驚嘆。モーゼス・ボイド(ds.)フィル・アシール(b.)などUKジャズの新鋭ミュージシャン含む9名からなるメンバーに加えストリングスや聖歌隊も参加。圧巻はSIDE B。多彩なリズムで幻想的、かつ踊れる要素も多大なことでファンク系のDJからも注目されています。



2020 Years Best-須永辰緒-

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Title : 『Women In Music Pt. III』
Artist : HAIM
LABEL : ユニバーサルミュージック
NO : UICP-1205
RELEASE : 2020.7.1

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Title : 『To Let A Good Thing Die』
Artist : Bruno Major
LABEL : HARBOUR
NO : BRC638
RELEASE : 2020.6.5

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Title : 『SYMPHONIE PACIFIQUE』
Artist : Greg Foat
LABEL : Strut
NO : STRUTCDJ212
RELEASE : 2020.7.8

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。また北欧=日本の音楽交流に尽力、世界各国での海外公演多数。

MIX CDシリーズ『World Standard』は12作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は20作以上を継続中。国内や海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。国内外の多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバムは5作を発表。アナログ啓発活動としてヴァイナルのみのリリース•シングルなども続く。最新作は 『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)『Sunaga t experience DIGS CHIEKO KINBARA~Jazz Remixies~』(CAPOTE)『BETHLEHEMの夜ジャズ』(ULTRA VIVE)『クレイジーケンバンドのィ夜ジャズ』(UNIVERSAL SIGMA)『Sunaga t experiencec/STE』(BLUE NOTE)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。加えて企業ブランディングや商品開発、音楽や料理などの著作も多数手がける。

http://sunaga-t.com  


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夜ジャズミーティング2019:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズアラウンドの重要人物が集いその年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。

2019年は松浦俊夫さん、沖野修也さんという、いわゆる黄金の3人にお集まりいただきました。
沖野さんに参加していただくのはなんと6年ぶり!

■夜ジャズ.Net
https://www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2019年12月18日~2020年1月22日)


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詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは恒例、皆さんの年間ベスト3作品をご紹介します。


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【2019年間BEST3アルバム】


selected by 沖野修也


今回はキーボーディストに焦点をあて3枚選びました。
まずはニュージーランドと日本の血を引くMark De Clive-Loweのアルバム。近年世界で日本の音楽が興味を持たれ始めている中、日本の伝統的な旋律を取り入れてジャズと融合させたのはすごく評価しています。 刺激をもらいました。

そして、Joe Armon-Jonesのセカンドアルバムも良かった。ファーストアルバムであれだけ評価されると2枚目はかなりプレッシャーがかかる中、皆の期待を上回る内容だったと思います。ソロはもちろん、Ezra Collectiveのメンバーとしても活躍、今後世界のジャズ・シーンのキーパーソンになっていくんじゃないかなと思っています。

3枚目はUKジャズ界の新鋭Ashley Henry。子供の頃からレコードを集めていたということもあるかもしれませんが、このアルバムは僕らDJと似たような音楽を聴いてきた感じがすごく伝わる。60年代、70年代、それから90年代のアシッドジャズ、2000年代のブロークンビーツ、フューチャージャズ、そういうのを通過したUKのジャズの理想的な現在形を体現していると思います。ジャズのレイヤーを理解した上でコンポーズしているその才能、本当に素晴らしいです。



2019 Years Best-沖野修也-

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Title : 『HERITAGE I&II』
Artist : Mark De Clive-Lowe
LABEL : rings
NO : RINC46
RELEASE : 2019.1.23

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Title : 『Turn To Clear View』
Artist : Joe Armon-Jones
LABEL : Brownswood Recordings
NO : BRC610
RELEASE : 2019.9.20

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Title : 『Beautiful Vinyl Hunter』
Artist : Ashley Henry
LABEL : Sony Music Japan International
NO : SICJ-230
RELEASE : 2019.9.4

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【沖野修也 プロフィール】

DJ/プロデューサー/作曲家/執筆家/世界唯一の選曲評論家Tokyo Crossover/Jazz Festival発起人。開店以来23年で80万人の動員を誇るThe Room(渋谷)のプロデューサーでもある。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて獲得。これまでDJ/アーティストとして世界40ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストランの音楽設計も手掛けた。2005年には世界初の選曲ガイドブック『DJ 選曲術』(リット―ミュージック)を発表し執筆家としても注目を集める。2011年7月2枚目のソロ・アルバム『DESTINY』をリリース。iTunesダンス・チャート1位、総合チャート3位を獲得。2015年には自伝『職業、DJ、25年』を上梓。同年新グループ、Kyoto Jazz Sextetを結成し、アルバム『Mission』をBlue Noteから発売した。現在、InterFM『JAZZ ain't Jazz』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週水曜日22時)。ホームグラウンドのThe Roomでは月例パーティー"Tokyo Jazz Meeting"のレジデントDJを務めている。

http://www.kyotojazzmassive.com
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selected by 松浦俊夫


今回はインディペンデント・レーベルからアナログでリリースされているという条件を付け、選盤しました。1作目はヌバイヤ・ガルシア(T.Sax./Maisha)、キャシー・キノシー(A.Sax./Seed Ensemble)、シェイラ・モーリス・グレイ(Tp./Kokoroko)を筆頭に、メンバー7名中6名が女性という多様性を体現するジャズ・コレクティヴ、Nerija(ネリーヤ)が満を持して発表したフル・レングス・アルバム。力強さと包み込むような優しさが共存する世界観はまさに現代人のためのサウンドトラック。英インディーロックの雄、ドミノ・レコーズからのリリースというのも現在のロンドンのシーンの熱量を表している。

続いてはニューヨーク・ブルックリンを拠点にする女性トランペッター、ジェイミー・ブランチのデビュー2作目。パンク、スカ、グランジをこよなく愛した彼女はティーンエイジでトランペットを始め、マイルス・デイヴィスやドン・チェリーから多大な影響を受けたというエピソードを聞けば、その音楽性は説明不要ではないだろうか。疾走するビートに炸裂するトランペット、そして時折現れる心の叫びを表すヴォーカル。時代が求めているのはこのような強烈な"個性"を持った音楽なのかもしれない。長く活動拠点にしていたシカゴのInternational Anthemから。同レーベルはかのジェフ・パーカーのニュー・アルバムもリリース予定と聞く。2020年は"シカゴ"要注目だ。

最後はポーランドの新世代ジャズ・コレクティヴEABS(イーブス)。前年に発表した自国のジャズ・ピアニストで作曲家のクシシュトフ・コメダへのトリビュート・アルバムまでのヒップホップ的な色合いを抑えて、よりアンサンブルを聴かせることによって音楽に深みが増した。ロンドンのニュー・ジャズ・レーベル"22a"主宰でフルート奏者のテンダーロニアスが参加したことも影響したか?アルバムの最後を飾る「Przywitanie Słońca」は気持落ち着き、夢が膨らむ。



2019 Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『Blume』
Artist : Nerija
LABEL : Domino
NO : 80433
RELEASE : 2019.8.2

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Title : 『Fly Or Die Ii: Bird Dogs Of Paradise』
Artist : Jaimie Branch ‎
LABEL : International Anthem
NO : LPIARC0027
RELEASE : 2019.10.11

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Title : 『Slavic Spirits』
Artist : Electro Acoustic Beat Sessions(EABS)
LABEL : ASTIGMATIC RECORDS
NO : 0141716
RELEASE : 2019.6.18

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。2018年イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーしたプロジェクトToshio Matsuura Groupのアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM897"TOKYO MOON"(毎週水曜17:00)Gilles Peterson's Worldwide FM"WW TOKYO" (第1&3月曜19:00) 好評オンエア中。

松浦俊夫 Official Site  


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selected by 須永辰緒


今年は全てアナログでのフィジカル・リリースから3枚をチョイスしました。
ロベルト・フォンカセの新譜がまさかアナログでもリリースされたのが嬉しい。イブラヒム・マーロフ(tp)も巻き込んでハイブリッドな融合を試みてますが、意外にキューバの女性アカペラグループ、ヘマトロ・クアトロをfeat.したベーシックなピアノスタイルの曲が良かったりする。

アシュレー・ヘンリーは昨年もミニアルバムを選びましたが、今年はさらに一歩進めたアプローチで、ジャズサイドからのクラブミュージックを完成させた気がします。

民謡クルセイダーズにはただただ脱帽です。2020年のオリンピックのセレモニーでぜひ演奏を披露して欲しい。私ごとでアレですが4年振りにリリースさせてもらったSTE『Suomenlinna』はCDなので残念ながら選外。



2018 Years Best-須永辰緒-

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Title : 『Yesun』
Artist : Roberto Fonseca
LABEL : Wagram
NO : 3373062
RELEASE : 2019.10.18

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Title : 『Beautiful Vinyl Hunter』
Artist : Ashley Henry
LABEL : Sony Music Japan International
NO : SICJ-230
RELEASE : 2019.9.4

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Title : 『Echoes Of Japan』
Artist : 民謡クルセイダーズ
LABEL : Mais Um Discos
NO : MAIS036LP
RELEASE : 2019.6.5

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム5作を発表。最新作『STE』はDJ生活30周年を記念。ゆかりのあるアーティストをジャンルや国境を超えてフィーチャーしBLUE NOTEよりリリース。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

須永辰緒 Official Site  


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夜ジャズミーティング2018:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズアラウンドの重要人物が集いその年を振り返りつつベストディスクを発表するという年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。

2018年は、原 雅明さんがやられているネットラジオ、dublab.jpとのコラボレートという事で普段生配信しているexite cafeにて収録を行いました。

■夜ジャズ.Net
//www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2018年12月19日~2019年1月23日)


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今年はインターネットラジオと地上波のFM 局でDJを担当する3名、松浦俊夫(Gilles Peterson's Worldwide FM "WW TOKYO"/InterFM897 / Radio NEO "TOKYO MOON")、原 雅明(dublab.jp /Kiss FM KOBE"dublab.jp KOBE Collective"、須永辰緒(Jazz.Net""夜ジャズ.Net"/α-Station"YORUJAZZ.NET")でお送りします。

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詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。

この模様は後日、webマガジン「excite ism(エキサイト・イズム)」で映像でもお楽しみいただけます!そちらもチェックしてみてください。

収録協力:excite / excite ism


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【2018年 年間BEST3アルバム】


selected by 原 雅明


今年は昨年以上にジャズで惹かれる作品がたくさんありました。ベストに挙げたい作品がどんどんリリースされてくるので困りものです(素晴らしいことなんですが)。いろいろある中から、「夜ジャズ.Net」ではこの3枚を選びました。

ドラマーとしてはもちろん、作曲家としても活躍するアントニオ・サンチェスは、昨年はドラムとエレクトロニクスだけのハードコアな『Bad Hombre』を、今年はヴィンス・メンドーサ&WDRビッグバンドとの『Channels of Energy』をリリースしてますます振れ幅が拡がってますが、『Lines In The Sand』は近年の活動の集大成的なスリリングで懐深い作品です。

シャイ・マエストロのトリオで今年来日もしたイスラエル出身のベーシスト、ノーム・ウィーゼンバーグのソロ・デビュー作は、ベーシストのソロというよりも、アレンジャー、作曲家としての彼の素晴らしさが、楽曲、演奏の至る所に伺えます。シャイも参加してますが、彼が弾くフェンダー・ローズがまるでレイ・ハラカミのように聞こえる瞬間があります。

手前味噌ですが、自分のレーベルringから紹介した一枚を。続々と新しい才能が登場するイスラエルのジャズ・シーンでこれから核になっていくであろうニタイ・ハーシュコビッツやアミール・ブレスラーらミュージシャンと、バターリング・トリオのプロデューサー、リジョイサーが進めるプロジェクトTime Groveのデビュー作『More Than One Thing』。



2018 Years Best-原 雅明-

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Title : 『Lines in the Sand』
Artist : Antonio Sanchez & Migration
LABEL : Camja
NO :
RELEASE : 2018.11.16

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Title : 『Roads Diverge』
Artist : NOAM WIESENBERG
LABEL : BJU RECORDS
NO : BJUR067
RELEASE : 2018.5.21





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Title : 『More Than One Thing』
Artist : TIME GROVE
LABEL : RINGS
NO : RINC44
RELEASE : 2018.10.24

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【原 雅明 プロフィール】

編集者を経て、音楽ジャーナリスト/ライターとして本格的な執筆活動を始める。HEADZの設立と雑誌FADERの創刊などを手がけ、Tortoiseをはじめとする海外アーティストの招聘、Low End Theoryなどの音楽イヴェント、ワークショップの開催も手がけてきた。現在は各種音楽雑誌、ライナーノーツ等に寄稿の傍ら、レーベルringsのプロデューサーを務め、rei harakamiの主要アルバムの再発なども実現している。Red Bull Radioの番組「Tokyo Tangents」の選曲/DJも担当。また、LAの非営利ネットラジオ局dublabの日本ブランチ dublab.jpの運営やDJ/選曲活動も通して、都市や街と音楽との新たなマッチングにも関心を寄せる。
近著:『Jazz Thing ジャズという何か----ジャズが追い求めたサウンドをめぐって 』(DU BOOKS)。

https://www.ringstokyo.com
https://dublab.jp


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selected by 松浦俊夫


2018年は私自身の30年の音楽キャリアとルーツを振る機会に溢れた思い出深い1年になりました。

私が10代半ばで出会った初めてのジャズ・アルバムマイルス・ディヴィス『Kind of Blue』がリリースされた翌年(1960年)に同アルバムの録音メンバーによって行われたヨーロッパ・ツアー。コルトレーンがグループを去る直前の貴重であり、また圧倒的な演奏が素晴らしい音質で聴けた感動は言葉になりません。
ノーマン・グランツのイントロダクションからSo Whatへ、深夜のナイトクラブに大音量で鳴り響く楽曲で無心でダンスする人々を眺めながら身体じゅうに熱いものがこみ上げてきた春の日はその中のまさにハイライトでした。ジャズの最前線で活躍するミュージシャンたちが集結した奇跡のスーパー・グループ、そして初の自己名義のアルバムを今年の3枚とさせてもらいます。



2018 Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『The Final Tour』
Artist : Miles Davis & John Coltrane
LABEL : SONY MUSIC
NO : SIJP68
RELEASE : 2018.4.11

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Title : 『Collagically Speaking』
Artist : R+R=NOW ‎
LABEL : Blue Note
NO : B002836101
RELEASE : 2018.6.15

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Title : 『LOVEPLAYDANCE』
Artist : TOSHIO MATSUURA GROUP
LABEL : Universal Japan / Brownswood UK
NO : UCCJ-2153 / BWOOD0179LP
RELEASE : 2018.3.7

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。2018年イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーしたプロジェクトToshio Matsuura Groupのアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM897"TOKYO MOON"(毎週水曜17:00)Gilles Peterson's Worldwide FM"WW TOKYO" (第1&3月曜19:00) 好評オンエア中。

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selected by 須永辰緒


『ASHLEY HENRY&The RE:ensemble / Easter EP 』
収録曲の「World is yours」はNasのトラックをピアノトリオで構築。今年一番多くプレイしたし、正直たまげた。ピアノトリオの可能性を広げてくれた気がします。J DILLによる影響下として最良のトラックがジャズのフィールドにまで浸透していることを確信。

『CHRIS DAVE AND THE DRUMHEDZ / ST』
昨今の新進気鋭のジャズアルバムでは高い確率でクレジットされることと、早くから将来を嘱望されていたドラマーの話題作だけど、その内容の濃さと構成の妙に、一枚を通して聴かせるアルバムでした。

『TOM MISCH/Geography』
20歳。自主レーベル。この若者はこの2018年に幾ら稼いだのだろうか?ビートメーカーという最近のキーワードはマルチプレイヤーを多く抱える日本にも波及していますが、UKフォークという言葉も浮上させましたし、そういった「フック」を融合させるアイディア溢れるプロデューサー的な手腕は来年以降も注目ですね。



2018 Years Best-須永辰緒-

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Title : 『EASTER EP』
Artist : ASHLEY HENRY & THE RE:ENSEMBLE
LABEL : SILVERTONE
NO : 19075810291
RELEASE : 2018.1.19

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Title : 『S.T.』
Artist : CHRIS DAVE AND THE DRUMHEDZ
LABEL : UNIVERSAL MUSIC
NO : UCCQ1078
RELEASE : 2018.1.26

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Title : 『Geography』
Artist : Tom Misch
LABEL : Beyond the Groove
NO : BRC564
RELEASE : 2018.4.6

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【須永辰緒 プロフィール】

Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム5作を発表。最新作『STE』はDJ生活30周年を記念。ゆかりのあるアーティストをジャンルや国境を超えてフィーチャーしBLUE NOTEよりリリース。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

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夜ジャズミーティング2017:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズアラウンドの重要人物が集い、その年を振り返りつつベストディスクを発表するという、
年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
昨年に続き、今年も「HMV record shop渋谷」にて公開収録を行いました!!

■夜ジャズ.Net
//www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2017年12月20日~2018年1月24日)


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参加メンバーは、DJ/プロデューサー、松浦俊夫さんとブラジル音楽のエキスパート、中原仁さん。
ジャズリスナーも見逃せない今のブラジル音楽のシーンについて
詳しくは番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。
中原仁さんはアナログリリースしばりによるセレクトです。

公開収録をした「HMV record shop渋谷」にも是非お店にもお立ち寄り下さい。


収録協力:HMV record shop渋谷


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【2017年 年間BEST3アルバム】


selected by 須永辰緒


カマシ・ワシントンのバンドでもキャリアを知られるトロンボーン奏者、RYAN PORTER。LAジャズシーンからは次から次へとワールドワイドな新鋭が登場するけど、カマシは勿論サンダー・キャットやジョセフ・ライムバーグも参加している。つまりは一連のセッションから生まれたリーダーアルバムということです。子どものためのジャズを謳いながら、音楽知を充分堪能できる素晴らしい内容。

YARON HERMANはイスラエル生まれパリ在住のピアニスト。ジャズ、ポストロック、エレクトロを基調としながらも佇まいはクラシカル。ここ数年はポスト・エスビョルン・スベンソンを探す毎日ですが、ESTをアップデートさせたようなこのアルバムに出会えて、それはある程度達成できたような気がします。哲学、数学、物理学を基にしたメソッドを修学。

そして最後は自身コンパイルの『須永辰緒の夜ジャズ・外伝3』。世界がネットで繋がって以降「ダンスフロアを通過した耳で表現するジャズ」という考え方は最早過去のものとなりつつあります。YouTubeやMIXCLOUDなど双方向的に世界中と簡単につながることができるし、最先端の音楽も容易く入手できる。そうなると我が日本からも才能は世界に飛び出せる、ということでそんな才能の一端をキュレーションしています。



2017 Years Best-須永辰緒-

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Title : 『Spangle-Lang Lane』
Artist : Ryan Porter
LABEL : rings
NO : RINC-29
RELEASE : 2017.9.20

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Title : 『Y』
Artist : Yaron Herman
LABEL : Blue Note Records
NO : 5743003
RELEASE : 2017.4.4

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Title : 『須永辰緒の夜ジャズ・外伝3 ~All the young dudes~ すべての若き野郎ども』
Artist : V.A.
LABEL : Playwright
NO : PWT-36
RELEASE : 2017.8.2

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【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム5作を発表。最新作『STE』はDJ生活30周年を記念。ゆかりのあるアーティストをジャンルや国境を超えてフィーチャーしBLUE NOTEよりリリース。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

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selected by 松浦俊夫


今年も大いに悩み、アナログ化していない作品に特に素晴らしい作品があったため今回は縛りをはずした結果このようになりました。

齢80を越えても音楽への情熱が尽きるどころか溢れ出ているラテンジャズ・マエストロ、エディ・パルミエリの最新作。秀抜なのはヴィブラフォン奏者のカル・ジェイダー作で50年前に共に録音したSamba Do Suenhoの再演。テンポを落としてムードが一層増しました。

それに対し若干23歳でありながら既に貫禄十分な2010年代のビート詩人、アーチー・マーシャルによるソロ・プロジェクト、キング・クルールのセカンド。相変わらずのオルタナにジャズ感が増したのは制作にあたって聴き込んだというエンニオ・モリコーネなどの70年代イタリア映画音楽の影響なのでしょうか。

そして昨年亡くなったサックス奏者、宮本大路のラスト・アルバム。プロデューサーである三宅純の盟友宮本への愛と80年代のソリッドなムードを大いに感じた傑作です。





2017 Years Best-松浦俊夫-

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Title : 『Sabiduria』
Artist : Eddie Palmieri
LABEL : AGATE/Inpartmaint Inc.
NO : AGIPI-3591
RELEASE : 2017.5.21

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Title : 『The Ooz』
Artist : King Krule
LABEL : BEAT RECORDS / XL Recordings
NO : XL-872CDJP
RELEASE : 2017.10.13

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Title : 『Last Picture』
Artist : 宮本大路
LABEL : P-VINE
NO : PCD-28037
RELEASE : 2017.6.21

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【松浦俊夫 プロフィール】

1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。
2018年イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーしたプロジェクトToshio Matsuura Groupのアルバムをワールドワイド・リリース予定。
InterFM897"TOKYO MOON"(毎週水曜17:00)Gilles Peterson's Worldwide FM"WW TOKYO" (第1&3月曜19:00) 好評オンエア中。

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selected by 中原仁


「夜ジャズ.Net」ということで、ブラジル音楽の中でもジャズやフュージョンにもつながるものを"アナログしばり"で選びました。
まずは2016年リリースの話題盤なのですが、アナログは日本のみで2017年に発売したということで。サンパウロの若手、ロウレンソ・ヘベッチスのアルバム。ギル・エヴァンスやマリア・シュナイダーにも通じるジャズのラージ・アンサンブル的なサウンド、そしてディアンジェロやケンドリック・ラマーも大好きということで今のヒップホップ、ビートミュージックにも精通しています。さらにブラジル・バイーアの宗教楽器を取り入れるなど、時空を超えた融合感があります。そしてプロデュースは今はリオに住むアート・リンゼイ!

続いてはそのアート・リンゼイの13年振りのオリジナルアルバム。実はこの作品には先ほど紹介したロウレンソ・ヘベッチスのレコーディング時に自分の作品用に録音した音源も収録されています。この新作ではNY の面白い気鋭ミュージシャンのリズムセクションとバイーアのパーカッション隊をミックス。アート曰く、「ゴスペルとブラジルのカンドンブレの儀式のリズムを融合させた。」ということです。

最後はジョアン・ドナートと息子ドナチーニョとのDUO作品。 ジョアン・ドナートはご存知、ボサノヴァの先駆者といわれるレジェンドで、83歳の今も現役で活躍中なのですが、このアルバムは現在32歳というまだ若い息子、ドナチーニョがプロデュース。親子揃って楽しそうにエレピを弾きまくっています。実はこのドナチーニョ、12歳の時にハービーハンコックの『ヘッドハンターズ』を聴いて音楽に目覚め、そこからキーボードを弾き始めたということで、ハービーが大好き。僕のように70年代後半から80年代前半のフュージョン全盛期に20代を過ごしたものとしては胸がキュンとなるサウダージな音が詰まっています。





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Title : 『O CORPO DE DENTRO』
Artist : Lourenco Rebetez
LABEL : SUBURBIA RECORDS
NO : SULP-1001
RELEASE : 2017.7.19

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Title : 『Cuidado Madame』
Artist : Arto Lindsay
LABEL : Northern Spy
NO : NTHS901
RELEASE : 2017.5.19

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Title : 『Sintetizamor』
Artist : JOAO DONATO E DONATINHO
LABEL : THINK! RECORDS
NO : THLP-428
RELEASE : 2017.9.6

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【中原仁 プロフィール】

音楽・放送プロデューサー/選曲家 株式会社アルテニア代表。

1954年・横浜生まれ。77年からFM番組の選曲・構成を始め、並行して84年までジャズ・フュージョン系のマネージメントとプロデュースに従事。88年から現在まで続くブラジル音楽中心の番組 「サウージ!サウダージ」(J-WAVE)のプロデュース/選曲をはじめFM音楽番組の選曲/制作、50タイトルを超えるコンピレーションCDの監修/選曲、空間BGMの監修/選曲、コンサートの企画プロデュース、ステージ構成/演出、ライター、DJ、MC、カルチャーセンター講師としても活動。

制作に関わった新作は『アーキテクト・ジョビン/伊藤ゴロー アンサンブル』(共同プロデューサー/2017年)。監修・選曲を手がけた最新のコンピレーションCDは『ミュージック・オブ・アントニオ・カルロス・ジョビン〜ビーチ・アンド・フォレスト』(2017年)。


中原仁 Official Blog




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夜ジャズミーティング2016:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズアラウンドの重要人物が集い、その年を振り返りつつベストディスクを発表するという、
年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
昨年に続き、今年も「HMV record shop渋谷」にて公開収録を行いました!!

■夜ジャズ.Net
//www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2016年12月21日~2017年1月18日)


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参加メンバーは、DJ/プロデューサー、松浦俊夫さんと音楽ライター/レーベルオーナーの原雅明さん。
今年は初めてプロフェッショナルの音楽評論家をお迎えしたということで、
原さんに今のジャズシーンの流れについても分かりやすく解説して頂きました。


その模様は番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。
須永さんと松浦さんはアナログリリースのあったものの中からのセレクトです。

現在「HMV record shop渋谷」ではこれらの作品が展開されています。
是非お店にもお立ち寄り下さい。

[Text:岡村誠樹]


収録協力:HMV record shop渋谷


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【2016年 年間BEST3アルバム】


selected by 須永辰緒


1.も2.も昨年のエントリーにギリギリ間に合わなかった2015年作。欧米では既に熱狂的なファン層を獲得している「黒いビースティ・ボーイズ」アンダーソン・パアクのその人気は2016年南仏セットでのGillles Peterson's World wide Festivalでのギグで確認済み。2.は12インチシングルですが、今年もっともプレイした曲。インコグニートの底力とサウンドメイキングに改めて脱帽。3.は早くも次回作が待望される、今もっとも注目すべき日本人バンド。欧米のジャズ〜R&Bのミクスチャーな雰囲気に加え日本人らしい美学が重なっているように思い共感。次点でJosef Leimberg (ジョセフ・ライムバーグ)も挙げたい。


No.1
MALIBU


MALIBU / Anderson Paak

リリース:2016年1月27日
レーベル:Empire
製品番号:ERECDJ218













No.2
Got to Keep Moving on


Got to Keep Moving on / Olga Makovetskaya feat. Incognito

リリース:2015年5月2日
レーベル:EXPANSION
製品番号:EXPAND105













No.3
Sphere


Sphere / WONK

リリース:2016年9月14日
レーベル:Epistorph Tokyo
製品番号:EPST002













【Anderson .Paak - Come Down (Official Video)】



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【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム5作を発表。最新作『STE』はDJ生活30周年を記念。ゆかりのあるアーティストをジャンルや国境を超えてフィーチャーしBLUE NOTEよりリリース。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

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selected by 松浦俊夫


今年もアナログでリリースされた作品から選出しました。絞り込むのがあまりに悩ましかったので、次点をまとめて列記します。どれも素晴らしい作品ばかりなので是非聴いてみてください。
Butterting Trio、A Tribe Called Quest、De La soul、Anderson Paak、SOIL&"PIMP" SESSIONS、D.A,N、WONK、Josef Leimberg、DJ Shadow、Gregory Porter、Ed Motta、The Greg Foat Group、Acid Arab、KAYTRANADA、坂本慎太郎、Radiohead、Archy Marshall、Azymuth、Corinne Bailey Rae、Tommy Guerrero、Marcus Strickland's Twi-Life、Noname、Terrace Martin、Shabaka and the Ancestors、、、2016年も豊作でした。


No.1
IV


IV / BadBadNotGood

リリース:2016年7月8日
レーベル:Innovative Leisure
製品番号:BRIL2034













No.2
Black Focus


Black Focus / Yussef Kamaal

リリース:2016年11月11日
レーベル:Brownswood Recordings/BEAT RECORDS
製品番号:BRBW157













No.3
Artscience


Artscience / Robert Glasper Experiment

リリース:2016年9月16日
レーベル:ユニバーサル ミュージック
製品番号:UCCQ10













【BADBADNOTGOOD - Confessions Pt II (Feat. Colin Stetson) 】



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【松浦俊夫 プロフィール】
1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。
2013年、4人の実力派ミュージシャンとともに、東京から世界に向けて現在進行形のジャズを発信するプロジェクト"HEX"を始動。Blue Note Recordsからアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM"TOKYO MOON"(毎週水曜23:00)好評オンエア中。

松浦俊夫 Official Site  




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selected by 原雅明


当たり前ですが、アンサンブルはジャズの重要な要素であって、そのことに改めて、新たなアプローチで向かっている作品が目に付き、それに惹かれた年でした。そうした中から、ビッグバンド(Darcy James Argue)と、オーケストラ(Nels Cline)のサウンドを挙げました。一方、ヒップホップの中にジャズ/ジャズ・ミュージシャンが当然のように入り込み、それどころかそれがなければ成立し得ない必然性のあるものとして存在している、その作品の代表としてCommonのアルバムを挙げました。


No.1
Real Enemies


Real Enemies / Darcy James Argue's Secret Society

リリース:2016年9月30日
レーベル:New Amsterdam
製品番号:NAMS0812













No.2
Black America Again


Black America Again / Common

リリース:2016年11月11日
レーベル:Def Jam Recordings
製品番号:5712429













No.3
Lovers


Lovers / Nels Cline

リリース:2016年8月23日
レーベル:Blue Note Records
製品番号:4789939













【The Enemy Within - Darcy James Argue's Secret Society】



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【原雅明 プロフィール】
音楽ジャーナリストとして執筆活動の傍ら、レーベルringsのプロデュー サー。LAの非営利ネットラジオ局の日本ブランチ dublab.jpの運営も務める。単著『音 楽から解き放たれるために──21世紀のサウンド・リサイクル』、近編著『ザ・ドリーム・シーン 夢想が生んだ 架空のコンサート・フライヤー&ポスター集』。


原雅明 facebook


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夜ジャズミーティング2015:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズDJが集い、その年を振り返りつつベストディスクを発表するという、
年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
昨年に続き、今年も「HMV record shop渋谷」にて公開収録を行いました!!

■夜ジャズ.Net
//www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2015年12月16日~2015年1月20日)


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参加メンバーは、松浦俊夫さんとSOIL&"PIMP"SESSIONSの社長。

前半は、3人が関わったジャイルス・ピーターソンのドキュメンタリー、
『ブラジル・バン・バン・バン』や今年話題をさらった注目のテナー奏者、
カマシ・ワシントンについてなど、2015年のトピックを振り返り。
そして後半戦はそれぞれの年間ベストディスクについて。


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その模様は番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。
レギュラーメンバー、沖野修也さんのセレクションも届いております。

昨年に続き今年も新世代のジャズが注目されましたが、
2015年はKyoto Jazz SextetやSunaga t experienceのアルバムがブルーノートからリリース!
その他、才能溢れる日本の若手ジャズミュージシャンにも
焦点があてられた1年でもあった気がしますね。

現在「HMV record shop渋谷」ではこれらの作品が展開されています。
是非お店にもお立ち寄り下さい。

[Text:岡村誠樹]


収録協力:HMV record shop渋谷


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【2015年 年間BEST3アルバム】


selected by 須永辰緒


No.1
Tの讃歌


Tの讃歌 / T字路s

リリース:2015年6月24日
Vivid
製品番号:HXCD9210

こんな「隙間」(褒め言葉)があるのかと今年一番衝撃を受けた。ドメスティックではエゴ・ラッピン以来かもしれない。ボ・ガンボスから森進一までカヴァー選曲の妙にも底知れないセンスが。やられた、という感じです。踊れないけど、このボーカルの生命力は今このフロアでこそプレイすべきだと思ってパワープレイしました。








No.2
People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm


People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm (25th Anniversary Edition) / A Tribe Called Quest

リリース:2015年12月18日
Jive/legacy
製品番号:88875172371

A.T.C.Q.25thイヤー。確か年始にはJ PeriodによるQ-TIP音源だけのMIXが無料で配信されたりしていて"予感"満載だったけど、7インチ変形BOX SETがリリースされたり(海外のみ)締めくくりは豪華リミックス入りの新装丁25thリィシューという"らしい"仕掛け満載な一年になりました。ファレル(ウィリアムス)のリミックスが収録されてますが、これだけでも買う価値があると思います。




No.3
Mission


Mission / Kyoto Jazz Sextet

リリース:2015年4月15日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCJ2121

ガビーンでした。同時期にアルバムを制作していた身(発売はKJMの方が先。同じBLUE NOTEからのリリース)として全く異なるアプローチをされていたので焦った。どちらかというと拙「STE」の方が分かり易くダンスに寄せたので、名曲カヴァーの生演奏で最先端UK主導クラブマナーをリロードするという観点は僕には思いつかなかった。ダンスミュージックを熟知していないとこういったジャズ作品は作れないという見本。










【T字路s / 少年】



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【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム4作を発表。最新作は 『夜ジャズDigs Venus Opus1~5』(Venus)『World Standard Crazy Ken Band』(UNIVERSAL)『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

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selected by 松浦俊夫


No.1
The Epic


The Epic / Kamasi Washington

リリース:2015年5月16日
Brainfeeder
製品番号:BRFD050

2015年を代表する作品と言ったらこれしか思い浮かびませんでした。春にはじめて音源を入手し、ラジオでプレイして以来、この衝撃を超える作品はついに現れませんでした。ライヴも体験し、インタビューも叶いました。この作品をBrainfeederがリリースしたということも大きな意味があったと思います。来年も引き続き注目していきます。










No.2
Elaenia


Elaenia / Floating Points

リリース:2015年11月4日
Beat Records
製品番号:BRC487

実際の年齢とはうらはらに過去の音楽まで熟知しているミュージック・ラヴァーが5年の歳月をかけて作り上げた素晴らしいファースト・アルバム。久し振りに世界中のDJたちがこぞって楽曲をプレイした注目作品。さて、我が国では?。












No.3
BigSun


BigSun / Chassol

リリース:2015年5月18日
Tricatel
製品番号:TRICDFR046

とても才能のあるアーティストCassolに出会うことが出来た2015年。春の初来日時にインタビューし、夏にパリで再会し、秋に東京で同じフェスティバルに出演を果たしました。さて、2016年は?楽しみです。












【Kamasi Washington - 'Change of the Guard'】



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【松浦俊夫 プロフィール】
1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。2013年、4人の実力派ミュージシャンとともに、東京から世界に向けて現在進行形のジャズを発信するプロジェクト"HEX"を始動。Blue Note Recordsからアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM"TOKYO MOON"(毎週水曜23:00)好評オンエア中。

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selected by 社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)


No.1
BigSun


BigSun / Chassol

リリース:2015年5月18日
Tricatel
製品番号:TRICDFR046

今年一番聞いたし、人に勧めたのはやっぱりこれですね。フランスのCHASSOLさん。彼のルーツであり、僕が今一番行ってみたい島であるマルティニークでの"フィールドレコーディング=映像"を素材として"コラージュ+構築"されたアルバム。聞いてると脳内に勝手に映像が生成されていきます。そして彼が撮影した映像とリンクしたライブを生で体験することで、この作品は完成します。ブラボー!








No.2
JInto Forever


Into Forever / Matthew Halsall & The Gondwana Orchestra

リリース:2015年10月2日
Gondwana
製品番号:GONDCD013

和、というかオリエンタルがテーマだそう。音階に懐かしさを感じつつも、ストリングスによってビルドアップされていく壮大な世界感にどんどん入り込んでしまいます。そこに乗っかってくるボーカルのオニヤマさんの声がまた呪術的でミステリアスな雰囲気満点。ちなみにこのアルバム録音したマンチェスターの80Hertzスタジオ、こないだ行ってきましたが、いい音録れますよ。






No.3
Ancient Mechanisms


Ancient Mechanisms / LV

リリース:2015年10月9日
Brownswoo
製品番号:BWOOD0143CD

ダークなフロアからムクムクっと湧き上がって来たようなビートと、TIgran Hamasianのキラキラした繊細なピアノが重なり合うことで出来上がったのは、こんなにも美しく文学的なアルバム。この手のアプローチの作品は2015年豊作だったような感触がありますが、アルバム通して何回も聞きたくなるのは、やはりこれでしょう。










【Chassol - Reich & Darwin (Big Sun)】



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【社長 プロフィール】
現メンバーでの活動12年目に突入した「SOIL&"PIMP"SESSIONS」のアジテーター。ジャズの枠組みを超えたパンキッシュでエネルギーに満ち溢れたパフォーマンスは世界中で高い評価を受け、数多のビッグフェスティバルに出演中。また、社長のもう一つの顔であるDJとしては96年より活動を開始し、ジャズを軸にしながらジャンルの壁を超えた選曲で、高揚感に包まれたフロアを演出している。さらに、2014年10月よりJ-WAVEの毎週土曜日深夜にて、ジャズバラエティ番組『V.I.P.』(25:00-27:00)のナビゲーターを務めるなど、ラジオDJとしても活躍中。

SOIL&"PIMP"SESSIONS Official Site  




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selected by 沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)


今年の3枚は国産ジャズの中から選んでみました!『STE』は、まさに日本でしか作れないアルバム。「Dirty30」におけるジャズと日本語ラップの邂逅は奇跡的ですらあります。同じBLUE NOTEからリリースされた『Mission』を手前味噌ながら入れさせて頂きました。単なるカバーではなく、60年代~現代までのブラック・ミュージクとのマッシュ・アップでもあったんですが評論家からもスルーされ・・・(苦笑)。ま、20年後位に価値が理解されるかなと。大塚広子が手掛けたコンピも日本ならではの作品。若手のユニークなジャズが満載でしたね。来年もJAPANESE JAZZに期待!!


STE


STE / Sunaga t experience

リリース:2015年5月20日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCJ2123


















Mission


Mission / Kyoto Jazz Sextet

リリース:2015年4月15日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCJ2121

















PIECE THE NEXT JAPAN NIGHT


PIECE THE NEXT JAPAN NIGHT / V.A

リリース:2015年12月2日
Key of Life+
製品番号:KOL3

















【KYOTO JAZZ SEXTET-Speak no evil】



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【沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE) プロフィール】
DJ/作曲家/執筆家/選曲評論家/Tokyo Crossover/Jazz Festival発起人/The Roomプロデューサー。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。これまでDJ/アーティストとして世界35ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。ここ数年は、音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストラン等の音楽設計を手掛けている。著書に、『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。2011年7月、2枚目のソロ・アルバム『DESTINY』が、iTunesダンス・アルバム・チャート第1位、総合アルバム・チャートでも第3位を獲得。2013年11月にはバーニーズ ニューヨーク新宿店で初のイラストレーション展を開催。2015年4月、新たにプロデュースしたプロジェクト、Kyoto Jazz Sextetのデビューアルバム『Mission』をブルーノート・レーベルよりリリース。現在、InterFM897『JAZZ ain't Jazz』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週水曜日22時)。有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。タブロイド誌「SANKEI EXPRESS」音楽ページにて連載を担当している。


沖野修也 Official Site



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夜ジャズミーティング2014:スタッフの声 / FROM STAFF

ジャズDJが集い、その年を振り返りつつベストディスクを発表するという、年末恒例企画「夜ジャズミーティング」。
今回は今年オープンした「HMV record shop渋谷」にて、初の公開収録を行いました!!

■夜ジャズ.Net
//www.jjazz.net/programs/yorujazz/
(配信期間:2014年12月17日~2015年1月21日)


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メンバーは、東京から現在進行形のジャズを発信するプロジェクト"HEX"を率いる、松浦俊夫さん、
SOIL&"PIMP"SESSIONSの社長、そして夜ジャズクルーのDJ Nicheさん。


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その模様は番組でお楽しみ頂くとしまして、ここでは皆さんの年間ベスト3作品をご紹介。
レギュラーメンバー、沖野修也さんのセレクションも届いております。

2014年はJazz The New Chapterをキーワードに、新世代ジャズが注目された1年でした。
グラスパー以降の次世代ジャズ・シーンへとつながるミュージシャンは誰なのか?
今回のセレクションも非常に興味深いです。

現在「HMV record shop渋谷」ではこれらの作品が展開されています。
是非お店にもお立ち寄り下さい。

[Text:岡村誠樹]


収録協力:HMV record shop渋谷


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【2014年 年間BEST3アルバム】


selected by 須永辰緒


No.1
The Radicle


The Radicle / Tim Deluxe

リリース:2014年3月5日
Beat Records
製品番号:BRC407

昨年も沖野くんが挙げていたUKディープハウス界のベテランらによるビッグ・バンド・プロジェクト「NO LUCKY DAY」というアルバムがありましたが、今年はテックハウスやストリクトリーでディープなダンスミュージックを世に送り出してきたUK中堅ハウサーが"ジャズ"に接近した。これは邂逅ではなく自身のルーツへの回帰であるとのこと。ダンスミュージックとジャズの折衷が良いバランスで調和していたと思う。今年のヘヴィー・ローテーションはS-1「Jas」。








No.2
Early Riser


Early Riser / Taylor McFerrin

リリース:2014年5月14日
Brainfeeder / Beat Records
製品番号:BRC418

ボビー・マクファーリンを父に持つ音楽エリート。ビートメーカーならずマルチな才能を発揮したデビュー・アルバムにはサンダーキャットやロバート・グラスパーなど当代きっての凄腕ミュージシャンが参加。特筆すべきは、彼らはヒップホップやエレクトロなどのビートミュージックを完全に修学し、ジャズの生演奏さえも解体し再構築することに全く抵抗がない世代だということ。そんなバックグランドがオーガニックな唄と相まって不思議なテクスチャーとジャズの奥深さを啓発することに成功している。こういった流れは新・新主流派と呼ばれる時代も近いと思う。




No.3
Thought Of You


The Thought Of You / OTIS BROWN III

リリース:2014年10月1日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCQ1020

やはりロバート・グラスパー関連。昨年一昨年とグラスパーの作品がランクインしましたが、その影響下はまだ留まらない。オーティス・ブラウンはエスペランザ・スポルディングなどとの共演が有名なドラマー。グラスパーは演奏やアレンジなどで深く関わっている。とはいえスピリチュアルな精神性やラディカルな演奏の核はやはりオーティス本人であり、個性も突出している。セッションのような演奏者との対峙の中で(例えば雨間にひょっこり顔を出す太陽のような)柔和な雰囲気も同居していて不思議な聴後感もある。ジャケットも最高。これはアナログで持っておきたい。










【Tim Deluxe Orchestrates - Jas】



【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。欧州からアジアまで海外公演も多数。MIX CDシリーズ『World Standard』は10作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は15作以上を継続中。国内から海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバム4作を発表。最新作は 『夜ジャズDigs Venus Opus1~5』(Venus)『World Standard Crazy Ken Band』(UNIVERSAL)『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。日本一忙しい"レコード番長"の動向を各業界が注目している。

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selected by 松浦俊夫


No.1
No Deal


No Deal / Melanie De Biasio

リリース:2014年4月22日
Hostess Entertainment
製品番号:PIASR690CDX

ベルギーの女性ジャズ・ヴォーカリストのセカンド・アルバムです。厳密には昨年のリリースのようですが、春先に存在を知り、ずっと探して、アナログとCD両方購入しました。歌声に漂うその気だるさはポーティスヘッドMeetsニーナ・シモンといったところ。縁あって、本作のリミックス・アルバムに参加し、The Flowという曲を担当しました。2015年2月にこれもアナログとCD両方リリースされます。








No.2
Magnetica


Magnetica / Quantic

リリース:2014年8月15日
Beat Records
製品番号:BRC415

5年前に南米コロンビアに移住し、現地ミュージシャンとのセッションで作品を作り続けてきたイギリス出身のDJ&プロデューサー、クアンティックの本人名義では8年ぶりになる本作はここ数年のラテン・プロジェクトの集大成ともいえるものでした。ジャズ、ファンク、フォーク、ヒップホップ、レゲエ、そしてダンス・ミュージックと多様な音楽をラテンが飲み込んで吐き出したカラフルな作品の数々。秋に行ったバンドの初来日公演は台風直撃の夜でしたが、会場は超満員のファンで埋め尽くされていました。音楽のパワーを実感した作品でもあります。






No.3
Brasil Bam Bam Bam


Brasil Bam Bam Bam / Sonzeira

リリース:2014年6月11日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCU1438

ワールドカップ・イヤーにジャイルス・ピータソンが仕掛けたブラジリアン・プロジェクトのアルバム。本作制作中にロスで断片的にアルバムを聴いてからリリースまでの数ヶ月間が待ち遠しかったのを今も覚えています。職業プロデューサーにはマネの出来ないDJ視点のアプローチにはいつも驚かされながらも、つい笑みが出てしまいます。彼のキャラクターが生きた秀作でした。










【MELANIE DE BIASIO - The Flow】



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【松浦俊夫 プロフィール】
1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。日本におけるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを世界32ヶ国で発売し、高い評価を得た。独立後も精力的に国内外のクラブやフェスティバルでDJ。さらにイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。2013年、4人の実力派ミュージシャンとともに、東京から世界に向けて現在進行形のジャズを発信するプロジェクト"HEX"を始動。Blue Note Recordsからアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM"TOKYO MOON"(毎週木曜24:00)好評オンエア中。

松浦俊夫 Official Site  




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selected by 社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)


No.1
Awakening


Awakening / Daniel Crawford

リリース:2014年9月17日
P-VINE
製品番号:PCD93832

音色、グルーブ、メロディー、展開全てが僕の好み。何よりもライブ感がスゴい。ソロはジワジワラムゼイ系。聞きながら何度も声を出してしまうパターン。飛ばすとこなし。グラスパー以降、あのスタイルの延長線上にいながら、確実に頭一つ、いや五つくらい飛び出た内容。お見事です。間違いなくこれから先の人生でも聞き続ける&プレイし続ける1枚になるでしょう。










No.2
Joined Ends


Joined Ends / Dorian Concept

リリース:2014年10月15日
Ninja Tune / Beat Records
製品番号:BRC440

microKORGをまるでスト2のコントローラーのように弾き倒すその姿はまるで生粋のゲームオタク。本人に聞いたらやはりNintendoとSEGAといった8/16bitマシンにのめり込んでいたそう。そしてもちろんクラシックピアノも子供の頃から習得。MicroKorgを初めて見たときはピアノとゲームの融合だと思ったんだと。その眼鏡の奥に優しそうな瞳を持つオリバー少年は日本のテクノロジー&カルチャーに根っこに育ち、世界を震わせるビートでアルバムを創ったわけです。








No.3
Brasil Bam Bam Bam


Brasil Bam Bam Bam / Sonzeira

リリース:2014年6月11日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCU1438

いつも自分の音楽のルーツを再確認させてくれるのは、やはりGilles Petersonの選曲であり、彼が世に送り出す作品なんです。もっと言うと彼の言葉でもあります。自然と体が動いて、どうしても途中で聞く事をやめられない奇跡の一曲に、これからどれくらい出会えるのだろう。彼のキュレーションに頼らずに、濃密な音楽生活がありえるのだろうか。自分は誰かのキュレーターになれるのか。そう自問自答を続けて日々を過ごしています。








【Daniel Crawford - The Awakening】



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【社長 プロフィール】
現メンバーでの活動11年目に突入したSOIL&"PIMP"SESSIONSのアジテーター。ジャズの枠組みを超えたパンキッシュでエネルギーに満ちた"SESSION"は世界中で高い評価を受けている。社長のもう一つの顔であるDJのキャリアは19年目に突入。JAZZの影響下にある全ての音楽をジャンルの壁を超えてMIX。SOILのライブ同様にマイクでオーディエンスを煽り、高揚感と多幸感でフロアを包む。また、2014年10月よりJ-WAVEの毎週土曜日深夜にて、ジャズバラエティ番組『V.I.P.』(25:00-27:00)のナビゲーターを務めるなど、ラジオDJとしても活躍中。


SOIL&"PIMP"SESSIONS Official Site  




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selected by 沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)


No.1
Thought Of You


The Thought Of You / OTIS BROWN III

リリース:2014年10月1日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCQ1020

ロバート・グラスパー以降の音楽が注目されるのはいいけれど、グラミー穫る以前から注目してない人が騒ぎ立てるから、新世代のジャズ=ジャズ・ミュージシャンが演奏するR&BやHIP HOPって勘違いされてるような・・・。あれ、エクスペリエンス名義ですからね(怒)!そういう意味ではOTIS BROWNみたいなのが出て来て安心してます。グラスパーも奮い立つ事でしょう。これぞ新世代のジャズ。






No.2
Awakening


Awakening / Daniel Crawford

リリース:2014年9月17日
P-VINE
製品番号:PCD93832

ロバート・グラスパー以降の音楽に注目する人が、非アメリカのサウンドを軽視しているように思えるのは僕の妄想か?DANIEL CRAWFORDはグラスパー好きにも支持されてるけど、アメリカのミュージシャンの中ではヨーロッパのジャズ系のサウンドにもリンクしている数少ない逸材。それが意識的か無意識的かは判らないけれど。








No.3
When The World Was One


When The World Was One / Matthew Halsal

リリース:2014年6月16日
GONDWANA RECORDS
製品番号:GONDCD010

日本人が作るべき和ジャズを、マンチェスターのジャズマンがやっちゃった的な(苦笑)。この人、心は日本人ですね。僕も次のソロは和楽器を導入する予定だったからこういうことされると困るんだよなー。ロバート・グラスパー以降の音楽に盲目的に熱狂する日本人リスナーは、この作品を聴いて座禅でも組みなさい。










【Otis Brown III feat. Jean Baylor "Thought Of You" 】



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【沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE) プロフィール】
DJ/クリエイティヴ・ディレクター/執筆家/世界唯一の選曲評論家Tokyo Crossover/Jazz Festival発起人。開店以来20年で70万人の動員を誇るThe Room(渋谷)のプロデューサーでもある。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて獲得。これまでDJ/アーティストとして世界35ヶ国130都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。ここ数年は、音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストランの音楽設計を手掛けている。2005年には世界初の選曲ガイドブック『DJ 選曲術』(リット―ミュージック)を発表し執筆家としても注目を集める。2011年にフォレスト出版より3冊目となる書籍『フィルター思考で解を導く』を発売。DJが書いたビジネス書として話題となり、Amazonのビジネス書/仕事術のカテゴリーで1位を記録する。同年7月『DESTINY』をリリース。iTunesダンス・チャート1位、総合チャート3位を獲得。現在、有線放送内D-47チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。ホームグラウンドのThe Roomでは月例パーティー"SOUND SANCTUARY"のレジデントDJを務めている。現在、InterFM『JAZZ ain't Jazz』(76.1MHz)にて番組ナビゲーターを担当中(毎週水曜22時~)。

沖野修也 Official Site



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selected by DJ Niche


No.1
JUKE BOX


JUKE BOX / NIKITCH

リリース:2014年3月3日

心のベスト10第一位はこの人!フランスからの新星、Nikitch(ニキッチ)です。本名はNicolas Morantと言うらしいです。アルバムタイトルはJuke BoxということでJuke/Footwork、そしてTrapといったジャンルをミックスして独特の音楽を作り上げています。一番好きなのはLove Will Ever DoというBPM140位の曲。初めて聞いた時、今年イチバンの衝撃を受けました。どうやらもともとクラシックの素養のある人らしくて、やっぱりその辺もメロディー作りに深く影響しているのかもしれません。美しいんですよ、曲が。2014年3月にこのe.p.はリリースされましたが、最新作Moodsもこれまた素晴らしい出来あがり。2015年の活躍が楽しみでなりません。来日切望!






No.2
This Is Her


This Is Her / LAKIM

リリース:2014年2月25日

LAのレーベルSOULECTION(ソウレクション)からのリリース。Lakim(ラキム)はJukeやFootwork、Trapといったあたりのジャンルを軽やかに行き来して正規リリースやブートRemixなど数多くの作品を近年出しています。ファーストアルバム「This Is Her」は2014年2月リリース。僕はBandcampで買いました。推し曲はSuperb。BPM135くらいで、シンプルながらもハッピーなメロディが飽きさせません。今年前半はこればっかり聞いてました。










No.3
Perfect WorldSpeak To Me


Perfect World / Speak To Me / Brisa

リリース:2014年9月28日

2014年ついにブレークスルーを迎えたBRISA君の最新作。音の粒、メロディ、今っぽさ、揃って世界レベルです。「日本人アーティストもここまで出来るのか」と海外のDJに是非感じて欲しい存在。前作「GIMMELUV」あたりからもうすっかりハマってしまいました。Ta-ku的なBass、Juke的アプローチ。そして今回はLONEあたりの影響も感じさせるPerfect World。2015年もシーンで暴れまくって欲しい同世代の星!










【BRISA - Perfect World】



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【DJ Niche プロフィール】
1999年~2003年までJAZZパーティー「on a clear day」をオーガナイズ。2004年「モダンジャズ入門」@オルガンバーを須永辰緒、敷島と共に立ち上げ、夜ジャズムーブメントの基礎を築く。現在は、「夜ジャズ」「SPUNKY!」松浦俊夫プロデュースの「impro」に参加。また最近は「音楽と文化のパトロンになろう」をテーマ に"Patron"名義での活動をスタート。プロデュースワークでは、青木カレン「KAREN」「SHINING」のサウンドプロデュースに参加。REMIX作Smooth Operator(DJ Niche&DJ Shinsuke REMIX)を発表し、「JAZZ&FLOWERS」「Karen-EP」といったCDに収録された。その他青木カレン「THE BEAUTIFUL DAY」にてEnglishman in New York(Niche&Shinsuke Remix)を発表。2010年9月発売のRambling Records/iTunes配信作品「大人の休日~Classic Covers」のプロデュースを担当。ジャズアルバムチャートで最高1位、総合チャートで最高5位を記録した。 2011年5月にはLADY GAGAのジャズカバーアルバム「JAZZY GAGA」を三浦信と共に共同プロデュース。iTunesジャズアルバムチャートで最高3位を記録。2012年8月1日、コンピレーション「JAZZ UP」(Rambling Records)リリース。その他、α-STATION(FM京都)「CLUB α」を2008年2月〜2014年3月まで担当。

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