僕の父親は音楽好きな人で、クラシックやロックジャズ、プログレなど幅広く家にLP や CD があり、そこをあさっている時にこの『Return Of The Brecker Brothers』をみつけ、そこからジャズを聞くようになっていきました。
それまではあまり音楽をちゃんと聞くということはなく、家でかかっている曲を何となく聞き流していたんですが、このアルバムを聴いた時、こんなかっこいい音楽があるのかと衝撃を受けたのを今でもよく覚えています。
特にこのアルバムの7曲目「On The Backside」という曲をひたすら聴いていた記憶があります。その他「Song For Barry」や「King Of The Lobby」もよく聴いていました。
Title : 『Return Of The Brecker Brothers』
Artist : The Brecker Brothers
LABEL : GRP
発売年 : 1992年
【SONG LIST】
01.Song For Barry
02.King Of The Lobby
03.Big Idea
04.Above & Below
05.That's All There Is To It
06.Wakaria (What's Up?)
07.On The Backside
08.Sozinho (Alone)
09.Spherical
10.Good Gracious
11.Roppongi
【佐瀬悠輔ブルーノート東京公演決定】
2022年3月に行われたコットンクラブ公演はソールドアウト!気鋭トランペッター、佐瀬悠輔が初リーダー・アルバム『#1』の世界を豪華メンバーと繰り広げる。小学生の時にトランペットを始め、ブレッカー・ブラザーズやハービー・ハンコックを聴いてジャズの道へ。洗足学園音楽大学を主席で卒業後、ジャズを軸としてライヴ、CMレコーディング、アーティストのサポートなど多岐にわたり活動を続け、現在はGentle Forest Jazz Bandや石若駿率いるAnswer to Rememberの一員としても活動している。これまで数々のプロジェクトでブルーノート東京のステージに立った佐瀬がいよいよ自己名義で登場する本公演、ミュージック・シーン最前線に立つ同世代のプレイヤーを迎え、ジャズの現在を体現する。
『In These Times / Makaya McCraven』
新時代ビート系ドラマーとして注目を集めるMakaya McCravenの最新作は、ジャズに民族音楽、ブレイク・ビーツ、アンビエント、ポストクラシカルをも取り込んだ、荘厳にして壮大な作品に仕上がった。ダンス・ビートの手法を肉体化しつつ、躍らせる事を目的にせず、その先鋭性を鑑賞作品に落とし込んでいる辺りが彼の独壇場であろう。家で聴くのに重宝するアルバムだけれど、これで踊らせてみたいと誘惑に駆られる事も。DJとしての腕が試されるアルバムかもしれない。
『Dance Ancestral / John Carol Kirby』
この作品もリスニング用に買ったアルバムだけれど、元を正せばWe Out Here Festivalのライブ・アクトだった事からその存在を知る事になる。Stones Throwの諸策にはいつも触発されているけれど、現行フュージョンとも呼べるJohn Carl Kirbyは、コロナ禍で、聴く音楽だけでなく作る音楽のテンポも下がった僕のモードにフィットした。プログレ感がある所なんかも僕好みなんですよね。今はアッパーなKJMのライブも、この盤並にBPM下げてやってもいいかなぁ?三枚目では・・・。
Years Best-沖野修也-
Title : 『STR4TASFEAR』
Artist : STR4TA
LABEL : Brownswood
NO : BRC716
RELEASE : 2022.11.11
Title : 『In These Times』
Artist : Makaya McCraven
LABEL : XL Recordings
NO : XL1271CDJP
RELEASE : 2022.9.23
Title : 『Dance Ancestral』
Artist : John Carol Kirby
LABEL : Stones Throw
NO : STH2471
RELEASE : 2022.8.1
【沖野修也 プロフィール】
選曲家/作曲家/作詞家/執筆家/ラジオDJ。
KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。これまでDJ/アーティストとして世界40ヶ国140都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられた本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人音楽家の一人。音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港、レストラン、インテリア・ショップ等の音楽プロデュースも手掛けている。
2009年にはインテンショナリーズが設計したユナイテッド・シネマ豊洲の音楽監修でGOOD DESIGN賞を受賞。2015年、ジャズ・プロジェクトKYOTO JAZZ SEXTETを始動。ファースト・アルバムをブルー・ノートよりリリース。2016年1月にPop Up専門の書店、Jazzy Booksを設立。2017年6月、KYOTO JAZZ SEXETのセカンド・アルバム『UNITY』を発表。同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演。2018年7月にはDJとして名門モントルー・ジャズ・フェスティバルにも出演を果たした。2019年には店内音楽の選曲を担当した代々木上原のレストランSioが、ミシュランの一つ星を獲得している。著書に『DJ 選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』、自伝『職業、DJ、25年』等がある。
現在、有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修中。GQ Japanオフィシャル・ブロガー。
2020年12月23日に渋谷ストリーム1FにオープンしたThe Room COFFEE & BARのクリエイティヴ・ディレクターでもある。
『Force Of The Wind / SOYUZ』
東欧ベラルーシ"ミンスク"ベースのコンポーザー、ヴォーカリスト、アレックス・チュマク率いるクリエイティヴ・コレクティヴ、SOYUZ(ソユーズ)。高速変拍子"Beige Days"を初めて聴いた時は70年代後半から80年代初頭のブラジリアン・フュージョンかと思ったほどそのドラマティックなサウンドと展開は衝撃的でした。Arthur Verocaiを彷彿とさせるシネマティックなスローナンバー"Song With No Words"、ステレオラブのようなポストロック好きにもヒットするだろうサイケな"Glance"などアルバムとして素晴らしいだけに、もっと日本でも知られて欲しいアーティストと思いあえて1位としました。
『If You Will / Flora Purim』
今年傘寿を迎えたブラジリアン・フュージョンの女王フローラ・プリムが前作『Flora's Song』から17年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバム。なかでも秀逸だったのは半世紀のときを経て再びレコーディングした、昨年亡くなった盟友チック・コリアの名曲"500 Miles High"。ハリのある圧倒的な歌声に高速を運転する腕に鳥肌が立ったのを今もはっきりと覚えています。生涯現役でいて欲しいアーティストの1人です。
『Long Gone / Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride & Brian Blade』
ジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドー、クリスチャン・マクブライド、ブライアン・ブレイドと現代のジャズシーンを代表する実力派ミュージシャンたちが2年ぶりに集結した傑作。演奏がカッコよければ選曲のもって行き方で十分ダンスさせることが出来ると確信したナンバー、"Disco Ears"をはじめ、卓越した技術と感性を楽しむことが出来る作品です。
Years Best-松浦俊夫-
Title : 『Force Of The Wind』
Artist : SOYUZ
LABEL : Mr. Bongo
NO : MRBCD262
RELEASE : 2022.10.12
Title : 『If You Will』
Artist : Flora Purim
LABEL : Strut
NO : STRUT271LP
RELEASE : 2022.5.13
Title : 『Longgone』
Artist : Joshua Redman 、 Brad Mehldau 、 Christian McBride 、 Brian Blade
LABEL : WARNER MUSIC JAPAN
NO : WPCR-18500
RELEASE : 2022.9.9
2023年1月13日 THE ROOM with 沖野修也
2023年1月20日 リリース Barney McAll - John Coltrane ft Gary Bartz (Toshio Matsuura Remix)
「TOKYO MOON」(interfm 日曜17:00) 好評オンエア中。 https://linktr.ee/toshiomatsuura
『Step on Step / CHARLES STEPNEY』
ステップニーはミニー・リパートンやテリー・キャリアー、E.W.&Fなど数々の作品に関わったプロデューサー、アレンジャー、作曲家。自己名義の作品は初じゃないかな?チープなビートボックス、4トラックの多重録音をひとり自宅の地下で宅録したという。でもこれって今皆が作っている音と本質は変わらないと思う。それを50年以上前に実現していたというロマンだけで買いだと思いませんか?朴訥とした曲が並んでいるけどそのロマンを夢想すると胸が躍りました。
『Re Blue / STE with J.LAMOTTA SUZUME』
Sunaga t experience(←長いので最近はSTEと省略しています)名義として7作目になります。制作のきっかけはコロナ渦の出口が見えない中、盟友のフラワーレコード高宮氏から(こんな時期だからこそ時間をかけ良質のアルバムを作る良い機会じゃないか?)という助言がありしかも彼のアイデアで我々の敬愛するジョニ・ミッチェルを丸っとカバーしようという案が浮上したのです。そんなこと可能なんだろうか?とも思いましたが、結果J.LAMOTTAすずめという切り札を入手し最高のアルバムができあがりました。
すずめさんもジョニには並々ならぬリスペクトを持ち合わせており、当初は『feat.』という形を取っていましたが契約の過程で(アレンジにも一言持たせて欲しい)との文言もありました。
実際のデモのやり取りの中でも彼女の思い入れが溢れるNGが数曲あり、それならいっその事共同プロデュースという形で『with』に代えたという経緯、ミュージシャンシップも含めみんなで作り上げたアルバムだと思います。紹介しているのはレコードですが、実はCDのみに収録されたボーナストラック「Both Side Now」が一番気に入っています。
Years Best-須永辰緒-
Title : 『Step on Step』
Artist : Charles Stepney
LABEL : rings
NO : RINC92
RELEASE : 2022.9.9
Title : 『Not Tight』
Artist : Domi & JD Beck
LABEL : ユニバーサルミュージック
NO : UCCQ-1163
RELEASE : 2022.8.3
Title : 『Re Blue』
Artist : Sunaga t experience with J. Lamotta すずめ
LABEL : flower records
NO : DQC-1667
RELEASE : 2022.11.16
【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJプレイでは国内47都道府県を全て踏破。また北欧=日本の音楽交流に尽力、世界各国での海外公演多数。
MIX CDシリーズ『World Standard』は12作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は20作以上を継続中。国内や海外レーベルのコンパイルCDも多数制作。国内外の多数のリミックスワークに加え自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてアルバムは5作を発表。アナログ啓発活動としてヴァイナルのみのリリース•シングルなども続く。最新作は 『VEE JAYの夜ジャズ』(ビクター)『Sunaga t experience DIGS CHIEKO KINBARA~Jazz Remixies~』(CAPOTE)『BETHLEHEMの夜ジャズ』(ULTRA VIVE)『クレイジーケンバンドのィ夜ジャズ』(UNIVERSAL SIGMA)『Sunaga t experiencec/STE』(BLUE NOTE)等。多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品含め関連する作品は延べ200作を超えた。加えて企業ブランディングや商品開発、音楽や料理などの著作も多数手がける。