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映画『坂道のアポロン』3/10公開!!:ニュース / NEWS

最近JAZZファンの間で目下注目の映画といえば公開が待たれる『坂道のアポロン』。

【映画 予告編】

原作小玉ユキによる青春ジャズ漫画を実写化したこの春イチオシの作品です。時代背景は60年代、米海軍基地もある港町佐世保が舞台ということでJAZZが身近で鳴っていた時代。当時の雰囲気を知らない世代にとっては新鮮に映ります。そういえば西城秀樹さんがメジャーデビュー前に佐世保のジャズバーでドラムを叩いていたなんて話を前に聞いたことがありますが、まさにこんな時代背景だったかも?そういえばグラミーを獲得したスナーキーパピーでも活躍中の凄腕パーカッショニスト小川慶太さんも佐世保出身ですね。

JJazzリスナー的にチェックしておきたいところはもちろんJAZZの演奏場面。アートブレイキーの「Moanin'」やチェットベイカーの「But Not For Me」コルトレーンでもお馴染みの「My Favorite Things」など名曲がそこかしこで鳴り響きます。実際の演奏指導にはトランペッター類家心平さんやベーシスト鈴木正人さんなどのクレジットも。なのでジャズセッションの空気感をとらえた演奏など、細部に渡る演出は流石の一言。

佐世保ならではの文化的な背景の中でJAZZを通じて繰り広げる十代の眩い限りの友情・青春物語。懐かしさもありつつJAZZの醍醐味も楽しめて、フレッシュな出演者陣の演技も見所たっぷりのエンタメ映画。そして泣ける作品(上映中3回くらいホロリしました)。まさにJJazzリスナーの皆さんにおススメしたい作品です。3月10日公開です。

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【作品情報】    

原作         小玉ユキ『坂道のアポロン』(小学館「月刊flowers」FCα刊)    

監督         三木孝浩    

脚本         髙橋泉    

音楽         鈴木正人    

キャスト         知念侑李 中川大志 小松菜奈         真野恵里菜 / 山下容莉枝         松村北斗(SixTONES/ジャニーズJr.) 野間口徹         中村梅雀 ディーン・フジオカ    

製作情報 

制作:アスミック・エース、東宝        

制作プロダクション:アスミック・エース、C&Iエンタテインメント        

配給:東宝=アスミック・エース         

公開日         2018年3月10日公開

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公式サイト

公式ツイッター

Monthly Disc Review2018.2.15:Monthly Disc Review

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Title : 『ザ・モンク:ライヴ・アット・ビムハウス』
Artist : 挾間美帆 / メトロポール・オーケストラ・ビッグバンド



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オランダの公共放送によって1945年に設立されたメトロポール・オーケストラ。古くはエラ・フィッツジェラルドやディジー・ガレスピーとも共演した、ジャズ・ビッグバンドとしては世界でも5本の指に入るであろう名門オーケストラだ。


2005年にヴィンス・メンドーサが指揮者に就いてからは、様々なコラボレーションで知名度をあげた。近年はブラジルを代表するシンガー・ソングライターのイヴァン・リンスと組んだ『Ivan Lins and The Metropole Orkest』、ジャズ・ギタリストのジョン・スコフィールドと組んだ『54』、イギリスのクラブミュージックの雄ベースメント・ジャックスと組んだ『Basement Jaxx vs Metropole Orkest』など、ジャンルを問わず第一線のミュージシャンとコラボレーションを重ねた。2013年にヴィンス・メンドーサがバンドを離れてからも、グラミー賞を受賞して日本でも知名度をあげるスナーキー・パピーと組んだ『Sylva』をリリースするなど、その精神は受け継がれている。


そんなメトロポール・オーケストラが今回コラボレーションの相手に選んだのが、NY在住のジャズ作曲家、挾間美帆だ。
作品のテーマは昨年生誕100年でも話題となった偉大なジャズ・ピアニスト、セロニアス・モンク。「Thelonious」のモンクの10本の指を各楽器に置き換えたかのようなオーケストレーションは、一見奇妙であったり、すっとんきょうに思えるモンクの楽曲に秘められたエンターテイメント的な要素をあぶり出しているように思う。かと思えば「Friday the 13th」では、挾間らしい透明感でモンク楽曲のまた違う側面が見えたり、「Epistrophy」では音の粒がぶつかり合うようなモンクの「えぐ味」を残しながらも、古臭いアヴァンなサウンドには聴こえなかったりする。この作品はなんだか挾間美帆がプロデュースしたモンク作品のようでもあるし、モンクがプロデュースした挾間美帆作品のようでもある。この、楽曲に食われてもいないし、楽曲を殺してもいないという絶妙なマッチングは、数あるセロニアス・モンク・トリビュート作品の中でもピカイチ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


挾間美帆 facebook



Recommend Disc

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Title : 『ザ・モンク:ライヴ・アット・ビムハウス』
Artist : 挾間美帆 / メトロポール・オーケストラ・ビッグバンド
LABEL : ユニバーサルミュージック
NO : UCCJ-2152
RELEASE : 2018.2.14



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【SONG LIST】
01. ルビー、マイ・ディア
02. 13日の金曜日
03. セロニアス
04. エピストロフィー
05. クレプスキュール・ウィズ・ネリー
06. ハッケンサック
07. ラウンド・ミッドナイト




音楽ライター柳樂光隆氏による人気のムック『Jazz The New Chapter 』の第4弾が2017年3月8日に発売。今回も花木洸が選盤などを担当しています。

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■タイトル:『Jazz The New Chapter 4』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2017年3月8日
■出版社: シンコーミュージック

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毎号重版を続ける話題のムック、第4弾が遂に登場!
今や現代の音楽シーンを左右する一大潮流となった"ジャズ"の最突端で今、何が起きているのかを、詳細なテキストと計150枚のディスク評で徹底検証。ジャズを活性化したネオソウルとの蜜月を改めて紐解く一方、ジャズを触媒として生まれた新たな潮流にも目を向け、脈打ち続けるジャズの「今」を深く掘り下げます。


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

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皆さん、日本人ジャズ・カメラマンの阿部克自(K.Abe)さんはご存知でしょうか?

語弊をおそれず言えば、ジャズシーンで一番有名だった日本人。
1960年代よりアメリカに渡り、ジャズ・ミュージシャンを撮影し続け、写真家、
グラフィック・デザイナーとして活躍されました。

デューク・エリントン、マイルス・デイヴィス、セロニアス・モンク、ジョン・コルトレーンと、当時活躍していたジャズミュージシャンはすべてといっていいほど撮影されており、(あの有名な)Dee Dee BridgewaterやAnn Burtonなど、多数のジャケット作品も手掛けてこられました。

残念ながら2008年にお亡くなりになられたのですが、没後10周年ということで、現在「リコーイメージングスクエア銀座」にて阿部克自さんの写真展「ジャズの肖像 ポートレイチャーズ」が開催中です。
とにかくその作品の多さと見たことのない写真の数々に圧倒されます。

JJazz.Netリスナーの方には是非見てもらいたい写真展!
2/18(日)までと会期が迫っておりますのでお早目にどうぞ。


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【阿部克自 没後10周年記念写真展『ジャズの肖像 ポートレイチャーズ』】

ジャズ・ミュージシャンを撮影し続け、写真家、グラフィック・デザイナー、プロデューサーとしてジャズ・シーンに多大なる貢献を果たした阿部克自。

2005年、日本人として初めてジャズ写真家の最高の栄誉「ミルト・ヒントン・アワード」を受賞。デューク・エリントン、マイルス・デイヴィス、セロニアス・モンク、ジョン・コルトレーン、ディジー・ガレスピー、サラ・ヴォーン、秋吉敏子、カウント・ベイシー、ベニー・グッドマン、ビル・エヴァンス、アート・ブレイキー、チェット・ベイカー、フランク・シナトラなど、多数のミュージシャンと親交が深かった阿部だからこそ撮れた、ミュージシャンが心を許した者のみに見せる素顔の魅力を捉えた貴重なオリジナル・プリントによる写真展です。モノクローム作品約100点をパートI、IIの2回にわたって展示致します。


【会期】
2018年 1月17日(水)~2018年2月18日(日)
11:00~19:00(最終日16:00まで)※入館は閉館時間30分前まで
※写真展最終日(1月14日/2月18日)は16:00で営業終了となります。


【会場】
リコーイメージングスクエア銀座 ギャラリー A.W.P
場所:東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター8F
開館: 11:00~19:00(最終日16:00まで)※入館は閉館時間30分前まで
定休日:火曜日


【入場料金】
利用料: 一回入場・・・510円(税込)  
年間パスポート・・・3,600円(税込)
ペンタックスリコーファミリークラブ会員の方・・・無料


詳細


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阿部克自 (あべかつじ 1929年~2008年)
K.Abe Jazz Pix Bulletin(facebook)

1929年 東京・早稲田生まれ。

1940年に紀元2600年全国児童絵画展で文部大臣賞銀賞を受賞。1945年に海軍兵学校に入校(78期)。この時期に米軍の英語放送を聴き、ジャズの魅力にはまる。その後、1948年に旧制早稲田中学卒業、1951年に旧制早稲田大学卒業。翌1952年にはBOAC(英国海外航空会社:現在のブリティッシュ・エアウェイズの前身会社)に就職。

1953年頃よりレコード・ジャケットのデザインと写真をメインに活動。また、ジャズのDJとしてラジオ番組も持つことになった。1960年初頭からカヴァー・アートの研究のため渡米するようになり、ニューヨークを拠点に活動するようになる。 1986年4月29日のデューク・エリントンの誕生日に合わせて発行されたアメリカの記念切手(22セント)に作品が使用され話題を呼ぶ。2005年には、日本人として初めてジャズ写真家の最高の栄誉「ミルト・ヒントン・アワード」受賞。名実ともに世界的な写真家となる。

2008年9月17日 肺炎のため死去、享年78歳。2009年9月11日、本人の遺言によりNYイースト河に散骨される。

bar bossa vol.78:bar bossa

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vol.78 - お客様:永山マキさん(iima)

【テーマ:自分のラジオ番組『iimaな時間』でよく流した10曲】


いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

今月はシンガー・ソング・ライターの永山マキさんをゲストにお迎えしました。


林;こんばんは。お久しぶりですね。


マキ;林さんお久しぶりです。やっと来れました!福岡に引っ越しちゃったので、なかなかこれなくて‥ 飲み物は...どうしようかな。あ!そうだ、あれ覚えてますか? 昔よく飲んでた、マンゴー色のカクテル! 「いつものあれ」とか通(ツウ)ぶってお願いしてましたが‥笑。言っちゃおう。「いつものあれ」をお願いします。


林;かしこまりました。懐かしいですね。モダーン今夜の頃ですから、10年以上前でしょうか。
はい、お待たせしました。どうぞ。では、簡単にマキさんのプロフィールを教えていただけますか。


マキ;私の家は、文京区で洋服の仕立て屋さん(テーラー) をしていました。祖母は民謡を歌っていましたし、父はJAZZが好きで針仕事をしていないときはいつもギターを弾いてました。音響にもこだわりをもっていて、家では大きいスピーカーから年中音楽が流れていました。


林;お父さんがギターを弾いてたんですか。なるほど。


マキ;父は、JAZZだけでなく、POPSもよく聴いていました。細野晴臣やユーミン、山下達郎など... その音にたくさんの刺激を受けました。そして私は4歳からエレクトーンを、6歳からピアノを習いました。


林;もう完全にミュージシャンへの道ですね。初めて買ったCDは?


マキ;細野晴臣の「銀河鉄道の夜」 サウンドトラックです。父が見せてくれたアニメーション映画の世界観と音楽がとても好きでお金をためて買いました。


林;おお、素晴らしいですね。中学に入ってからの音楽はどうでしたか。


マキ;中学から吹奏楽部に入りクラリネットをはじめました。その吹奏楽部はとても上手で、その界隈では少し有名でした。現代音楽をやることが多く、それを通じて自分の出す音が複雑なハーモニーの一部になることを経験しました。それがものすごく楽しくて無我夢中でした。人をまとめるのは下手でしたけど楽器はそれなりに上手かったのでコンダクターと部長を兼任。でも、当時は思春期真っ最中。女子社会の間でうまく仕事をこなすことが出来ず、人間関係にうんざりして、大好きだったはずの「音楽」に対しても同じような感情を抱くようになってしまいました。


林;なるほど。女の子のそういうの、難しいですよね。うまくこなせそうなのに意外と不器用なんですね。さて、高校ですが。


マキ;進学した高校で選んだのは「帰宅部」。何かに燃えることもなく、時間を持て余し、腐っていきました。そんな私とは裏腹に、中学・高校と楽しそうに吹奏楽を続けている弟の姿がとてもまぶしく映ったのを覚えています。ある時、家の近くの大通りを歩いていると、 心がザワめく懐かしい音楽が聞こえてきました。弟のマーチングバンドの行進に出くわしてしまったのです‥!

私は焦って、 追い抜かれないように早足でその場から逃げようとしたんですけど、彼らが目を輝かせながら音楽を楽しんでいる姿と、 全身で鳴らしている音の束を前にし、気づくと立ち止まり、そのまま動けない自分が。

彼らは私の前を通り過ぎていき、だんだん小さくなっていく。私は全身が震え、涙をこらえるのに必死でした。私は一体ここで何をしているんだろう...。大学に行ったら、バンドを作る。そしてもう一度、音楽をやる...!と心に誓いました。


林;そうだったんですか。かなり鬱屈してますね。想像では高校生くらいの頃からクラスでギター弾いて歌ったりしてたんだと思ってました。それは音楽への想いが純粋になりそうですね。さて大学ですがどうでしょうか。


マキ;大学に入ったらバンドは組もうと決めてはいましたが、もともとは文章を書くのが好きで、 作家を志し文芸学科に進みました。そして大学入学後に作ったのが「モダーン今夜」というバンド。吹奏楽部にいたものの、いわゆる「バンド」の経験はなく、楽器編成もどうしたらいいか全然わからない。管楽器は沢山いるものだと思っていたので、 結成当時は多い時で管楽器だけで5人、いや、もっといたかな、パーカッションも二人いるという、大所帯バンドになりました。音楽は身近にありましたし好きでしたが、音楽を仕事にしようとは全く思っていませんでした。

でもバンドをやっているうちにメンバーが、オリジナルやるべきじゃない?って言いだして。それまでコピーとかカバーとか、すでにあるものを演奏するということが当たり前だったので「自分でつくる」って発発想が全くなかったんです。それで、はじめて歌詞を書くようになって、それに曲をつけて、そのとき無心でつくってて、楽しくて、あっという間に時間が流れて...。

細胞すべてが喜んでる感覚を知ったのです。これまで音楽も文章も別々に考えていたけれど、その時「私がやりたい表現方法はこれだ‥!」って解ったんです。


林;そういえば文芸って言ってましたね。そうなんですか。すごく紆余曲折してますね。こういうの改めて本人から聞かないとわからないですね。もう最初から普通に歌詞も曲もあふれてきた人だと思ってました。さて。


マキ;都内のライブハウスに出演しているうちに、 デビューの話をいただき、インディースレーベルMOTELBLEからアルバムを出すように なりました。


林;僕がマキさんに出会ったのもその時期ですね。レーベルの人たちがうちの常連でしたから。デビュー後は一気に注目されましたよね。


マキ;デビュー後は本当に沢山のライブを経験しました。今までは雲の上の人だと思っていたアーティストと一緒のステージに立つようにもなりました。嬉しかったです。

新宿ゴールデン街で『黒猫船』というBARでママもはじめて(BARBOSSAのような素敵なBARではなくて、いわゆる「笑うセールスマン」の世界観でしたけど。笑)そこで弾き語りライブをしたりもしていました。音楽三昧な毎日でした。そのうちインディーズバンドの中でも少しずつ存在を知られるようになっていきチャートも上位をキープするようになり、またソロ活動もするようになっていきました。

活動を続けるにつれ、メンバーも、そして私も結婚したり、出産したり、人生の節目を迎えるようになりました。子育て時期に入り、だいぶマイペースな、 ゆるやかな活動になりましたね。


林;モダーン今夜は大所帯だから維持が難しいですよね。


マキ;娘が生後5ヶ月の時、震災が起こりました。オムツも水もお店から姿を消し、どうしようとオロオロしていると福岡の友達が、「うちにおいで!いつまででも居ていいけん」 と言ってくれました。それではじめて東京以外の場所、海や山の自然がすぐ近くにある福岡に惹かれて思い切って引っ越してみました。はじめはほとんど知り合いがいなかった福岡ですが今ではたくさんの友達ができました。

福岡に移ってからはギタリストのイシイタカユキとDUOで活動するようになり、2016年の秋にはiima(イーマ) というユニット名が決まりました。
2017年からはiimaでLOVE FMのラジオ番組を毎週担当しつつ制作活動を続け、2018年2月にようやくデビュー・ アルバムをリリースすることになりました。


林;引っ越してより本来のマキさんらしくなれた感じですよね。素晴らしいと思います。さて、これはみんなに質問しているのですが、これからの音楽はどうなると思いますか?


マキ;Jacob Collier等、今どんどん若い才能が出てきていていますね。簡単に宅録が出来たり、 YouTubeなどで作品を世界に発表できたりする環境がここ十数年でずいぶん整ってきたので、これまでとは違う音楽の進化や新しい出会いが楽しみです。販売方法もどんどんデジタル化していくでしょうが、一方で私はやはりCDやLPなど、 手に取れる素敵なデザインのものをよく購入しています。だからiimaのアルバムは、詩や音楽はもちろんですが、いつもそばに置いていただけるようデザインにもこだわりました。音楽は形がないのでダウンロード販売もありだとは思いますが、 私はそれだけじゃ不安なんです。

自分のMacにたくさん曲は入っていますが、 どういうわけかiPhoneやiPodと同期できなくなったりするし、やっぱり何か不具合があると嫌なので、 ちゃんと実物を持っていたいんです。飾りたくなる、 家に置いておきたくなるのは良質なデザインのものなので、 これからはパッケージデザインの進化も楽しみだなあと思ってます 。


林;なるほど。さて、これからはどうされるご予定でしょうか。


マキ;これから...そうですね。与えられたステージで全身全霊で歌うのみです。次のアルバムの構想はありますし、 早く2枚目の制作にも入りたいですね。そしてiimaで世界中をツアーしてみたいです。また絵本にも挑戦したいと思っています。


林;絵本って出すのすごく難しいらしいですよね。これからのマキさんの活躍、期待しております。それでは選曲にうつりますが、テーマは何でしょうか。


マキ;「自分のラジオ番組『iimaな時間』でよく流した10曲」です。2017年4月から、iimaのギター、イシイタカユキと共に福岡のLOVE FMで『iimaな時間』 というラジオ番組をさせていただき、こだわりの選曲をしております。そのなかでもよく流した良曲を選びました。


林;楽しみです。


01. Hideaway / Jacob Collier



02. Hajanga / Jacob Collier



マキ;1994年8月2日生まれ。ロンドンの音楽一家に生まれ育ち、16歳のときにアカペラや多重録音パフォーマンスをYouTubで配信し脚光を浴び、グラミー賞を受賞。現在23歳という...。私が去年最も聴いたアルバムは彼の『IN MY ROOM』という作品です。
そこからお気に入りの2曲「Hideaway」と「Hajanga」を紹介します。曲の展開も素晴らしくて、 いつでも楽園に連れて行ってくれるような曲です。彼の音楽が地球に生まれたことが嬉しい。


林;先日、現代の将棋の名人が昔の名人と戦ったら、必ず現代の名人が勝つという話を聞いたんですね。数学とかもそうらしいんです。音楽もそうなんだなあ、今までの音楽の歴史の全部の情報を知っていて、さらに才能がある音楽家であれば、すごい作品を作るんだなあってわかりました。


03. I'm All Over it / Jamie Cullum



マキ;同じくイギリスのシンガー、ピアニストであるJamie Cullumの作品を紹介したいです。リリースからしばらく経ちますが、 全く色褪せない。この曲をはじめて聴いた時のワクワク感はJacob Collierの時と同じでした。


林;いいですねえ。どうしてイギリスってこう良いアーティストが出てくるんでしょうか。


04. My Foolish Heart Gil Goldstein, Romero, Toninho / Infinite Love



マキ;この曲はBARBOSSAではじめて聴き、あまりにも美しくて、林さんに、この曲誰の作品ですか?と聴いてそのままレコード屋に走ったという思い出があります。
来たる2月22日には、 なんとこの作品に参加している憧れのギタリストROMERO LUBAMBOのライブで、 私達iimaがオープニングアクトさせていただくことに...。 人生ってわからないものですね。


林;おおお、ホメロと会えるんですね! 人生って面白いですね。


05. Animal Spirits / VULFPECK



マキ;2011年に結成されたアメリカのファンク・バンド。PVを見ると、音楽はとてもカッコイイのに全然カッコつけてない感じが素敵。音楽も活動方法も等身大で魅力的だと思います。ちなみに踊っているのがバンマスのJack Stratton。


林;ええ? これでPV、あってるの? ってチェックしなおしたくらい、ほんとカッコつけてないですね。でもカッコいいし、すごいです。


06. Table (Animation by Betsy Dadd) / Rachael Dadd



マキ;イギリスのアーティスト。歌詞や楽曲から垣間見える彼女の感性がとても好きです。音作りも、例えばこの曲はすごく遠くでドラムが鳴ってるのですがどうしてこうなったんだろう?って想像しながら聴くのも楽しいです。


林;本当ですね。確かにすごく遠くでドラムが鳴ってます。音の重ね方もいいですね。


07: Bizness / tUnE-yArDs



マキ;アメリカの女性ミュージシャン、メリル・ ガーバスによる音楽プロジェクト。一度聴いたら忘れられない、メリル・ガーバスの逞しい叫び声。そして実験的なサウンド。ベースラインがやたらとカッコイイし、ホーンアレンジも独特でとても刺激を受けます。


林;おお、女性なんですね。攻めてきますねえ。マキさん、こういうのお好きなんですね。


08: neuh / 宮内優里



マキ;『iimaな時間』では詩を読むコーナーがあるのですが詩に合わせてよく流させていただきました。宮内さんの音楽を流しながらの朗読、すっごく心地よいのです。自分の朗読がとても上手くなったように聞こえます。笑

iimaは数年前からカメラマンのいわいあやさんと一緒に様々な土地に訪れて、そこからインスパイアされた曲を作っています。 そしていわいさんが撮った写真や映像とコラボして「写真はうたう」というイベントを開催しています。その活動の中で宮内さんと共作させていただいたこともありました 。とても嬉しかったです。


林;ごめんなさい。そういうマキさんの活動、全然知らなくて。すごく面白そうですね。なんか、もっと簡単にマキさんの活動がわかるようなシステムを作っていただきたいです。


09: Miro una estrella / Mono Fontana



マキ;1959年、ブエノスアイレス生まれのキーボーディスト/ ピアニスト。本名フアン・カルロス・フォンタナ。 アルゼンチン音響シーンで活動する彼の曲はため息が出るほど美しく、 これもまた朗読コーナーでよく流させていただきました。
夜空の星を見る内容の詩にこの曲がぴったりだと思えて、あとでタイトルを調べてみたら、「彼は星を見る」というような意味でした。音楽は言葉よりも通じると改めて思いました。


林;ああ、モノ・フォンタナのこういう感じもお好きなんですね。ほんと、お話を聞かないとわからないものですね。美しいですよねえ。


10: 最終回のうた / iima



マキ;娘が小さいころ、絵本を読んであげると、最後のページで必ず泣いていました。どうやら物語が終わってしまうのが寂しいらしいのです。思い起こせば、 私もアニメやドラマの最終回を迎えると寂しい思いをしていました。でもその先が見れなくなるだけで、物語はまだ続いていく。そして私のストーリーに最終回がきても、世界はつづく。どうかしっかり生きてほしい。 そんなメッセージを込めて作った曲です。
...手前味噌なのですが、iimaのこの曲を最後に挙げたいです。

この作品は、南阿蘇村の震災復興イベントのためにKOO- KIの白川東一さんとコラボレーションしてつくりました。たくさんの方がシェアしてくださり、Facebookでの映像公開から1ヶ月で再生回数1万回を超えた作品です。この曲を聞いてシェアしてくださった方の中にはピアニストの林 正樹さんもいらして、お話しているうち、 レコーディングに参加してくだることになりました。 2月に発売されるiimaのアルバムでは、この「最終回のうた」 で林さんのすばらしいピアノをお聴きいただけます。


林;うわあ、すごく良いです。いつかあなたがしわっくちゃになったら私のことを思い出して、の辺りで涙腺がきました。いいですねえ。さて、マキさん、何か宣伝があるのではないでしょうか。


マキ;私、永山マキとギター・イシイタカユキとのDUOユニットiima[イーマ]デビュー・ アルバムを2月にリリースいたします。皆様是非よろしくお願いいたします。


林;みなさん、チェックしてくださ~い!↓


【iima[イーマ]待望のデビュー・アルバム『最終回のうた』2月2日発売!】



iima web
iima facebook
tsumikicode webshop


マキさん、お忙しいところどうもありがとうございました。
福岡に移住したの、いい選択でしたね。今後のご活躍も期待しております。

東京の雪、やっと溶け始めましたね。みなさんもいかがお過ごしでしょうか。
それではまたこちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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iima[イーマ]待望のデビュー・アルバム『最終回のうた』
2月2日発売!2800円(税別)
ライヴ会場、通販、ダウンロードでの販売

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■タイトル:『最終回のうた』
■アーティスト:iima
■発売日:2017年2月2日

購入はこちら

iimaデビュー・アルバム『最終回のうた』の特設サイト
http://www.iima-music.com/sp/


【今後のライブ予定】
2月2日(金)春待ち音楽会@佐賀CIEMA
時間:19:00開場/19:30開演
出演:iima(永山マキ×イシイタカユキ)/樽木栄一郎/ zerokichi
料金:予約3,000円/当日3,500円※ 別途1ドリンクオーダー
【予約窓口】0952-27-5116
info@yakuin-records.com
◎件名→2/2◎本文→名前・連絡先・予約人数


【iimaデビューアルバム『最終回のうた』 リリース記念LIVE】
<福岡公演>
日程:2月4日(日)
時間:14:00開場/15:00開演
料金:前売 3000円 当日3500円(共に+1d)(高校生以下半額 未就園児無料)
出演:iima(永山マキ・イシイタカユキ)
スペシャルゲスト 樽木栄一郎(vo.g)&zerokichi (uku)・いわいあや(写真)
会場:WEEKS GALLERY
福岡市中央区薬院1-8-8 WEEKS BLD 5F(1F・2F/B・B・B POTTERS)
【予約窓口】
ticket@tsumiki-code.com


<東京公演>
日程:2月12日(月・祝)
時間:12:00開場/13:00開演
金額:前売 3000円 当日3500円(共に+1d,1food)
(高校生以下半額 未就園児無料)
出演:iima(永山マキ・イシイタカユキ)
スペシャルゲスト 林正樹(pf)
会場:〒150-0034 東京都渋谷区代官山町1−1グラヴァ代官山
@Weekend Garage Tokyo
【予約窓口】
03-5428-5751(14:00〜18:00)
reserve@weekendgaragetokyo.jp

メールご予約方法
必要事項を明記の上、お申し込みください。
1.件名に公演日、iimaリリース記念ライブと明記の上、
2.お名前(代表者のフルネームをカタカナ表記を添えて)
3.お電話番号(当日ご連絡のつく番号をお願いします)
4.ご予約人数(高校生以下の場合はお知らせください)
5.遅れる場合はご来店予定時間
※ご予約申し込みメール受信後、 数日以内に受付確認のメールをお送り致します。
メール受信設定などでドメイン指定をされている方は、 ご確認をお願い致します。
確認次第、随時お席は押さえさせて頂きますが、 基本的には折り返しのメールにてご予約の完了となります。また店舗業務の関係上、 折り返しメールが遅れる場合がございます。予めご了承ください。
※ お席に限りがあるため予約キャンセルの場合は必ずご連絡を頂くようお願いいたします。
当日キャンセルの場合はキャンセル料チャージ全額分をご請求させて頂くことがございます。


【Romero Lubambo Japan Tour 2018】
Rio - New Orleans - Tokyo with Peter Martin 福岡公演
Special Opening Act - iima

ブラジリアン・ジャズを代表するミュージシャンとして、 ニューヨークの第一線を走り続けるギターの名手「ホメロ・ ルバンボ」が福岡初登場!!満を持して遂に決定しました。
ダイアン・リーブスBANDで数々のステージを共にしてきた、 ニューオーリンズにルーツを持つピアニスト、ピーター・ マーティンと共に、31回目の来日を果たします。ブラジル・ アメリカ・そして日本への想いが、 音になる瞬間をぜひ福岡でお楽しみください!
オープニングアクトには、LOVE FM「iimaな時間」(毎週火曜日20時から放送中) でもお馴染み、2018年2月に1st.アルバムをリリースの、 iima(イーマ)が登場します。 ギタリストのイシイさんヴォーカルの永山さんお二人が熱烈なホメ ロさんのファンでもあり、本企画が実現しました。

日程:2月22日(木)
時間:18:00開場/18:30開演
出演:Romero Lubambo,Peter Martin
Opening Act - iima(永山マキ・イシイタカユキ)
会場:大名スクエアーガーデン
福岡市中央区大名2-1-4 ステージ1西通り8階
※天神西通り「一風堂スタンド」 向かいSTEREOと同じビルです。
料金:前売 5,800円(1ドリンク別途500円)
当日 6,300円(1ドリンク別途500円)
【予約窓口】
電話:092-753-7447(大名スクエアーガーデン 12:00〜22:00)
web:http://sgarden.jp/contact.htm

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■Bar bossa林さんが選曲したコンピレーションアルバムが11/16リリース!

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■タイトル:『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa』
■アーティスト:V.A
■発売日:2016年11月16日
■レーベル: ユニバーサル ミュージック
■品番:UICZ-1646

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【収録曲】
1.Blossom Dearie / It Might As Well Be Spring
2.Bill Evans / Soiree
3.Paul Desmond / Emily
4.Bill Evans Trio / Elegia
5.Quincy Jones and His Orchestra / Dreamsville
6.Gerry Mulligan / Night Lights
7.Vince Guaraldi Trio / Great Pumpkin Waltz
8.Cal Tjader / Just Friends
9.Shirley Scott/Can't Get Over The Bossa Nova
10.Blossom Dearie / Give Him The Ooh-La-La
11.Burt Bacharach / I'll Never Fall In Love Again
12.NICK De CARO and orchestra / I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
13.Blossom Dearie / Sweet Surprise
14.Beach Boys / Caroline No
15.Burt Bacharach / Alfie
16.Milton Nascimento / Catavento
17.Earl Klugh / The April Fools
18.Danilo Perez/Another Autumn


【林 伸次 近著】

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■タイトル:『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』
■著者:林 伸次
■発売日:2016年9月9日
■出版社: DU BOOKS
■金額:¥1,728 単行本

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「このビール、ぬるいんだけど」とお客さまに言われたら、あなたならどう対応しますか?
その都度悩んで、自ら回答を見つけてきた渋谷のバーのマスターの約20年。
楽しく経営を続けられたのには理由がある!

「バーの重たい扉の向こうには、お客さま、店主、お酒......その他たくさんの物語が詰まっています。ぜひ、あなたもその物語に参加してみてください。」
――本文より


「bar bossa」アーカイブ

vol.1 「モニカ・サウマーゾ」 ・vol.2 高木洋介 ・vol.3 「クリスマス・ソングのボサノヴァ」 ・vol.4 柳樂光隆 ・vol.5 「1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.6 松原繁久 ・vol.7 「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.8 中村ムネユキ ・vol.9 「現代のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.10 江利川侑介 ・vol.11 「エレンコ・レーベル」 ・vol.12 田仲昌之 ・vol.13 「ルミアール・ヂスコス」 ・vol.14 定成寛 ・vol.15 寺田俊彦 ・vol.16 白尾嘉規 ・vol.17 「畠山美由紀『rain falls』 プロデューサー中島ノブユキ インタビュー」 ・vol.18 山本勇樹 ・vol.19 「ジノンさん ルシッド・フォールについて」 ・vol.20 大場俊輔 ・vol.21 「ブラジル人と演奏しているアメリカのジャズ・ミュージシャン特集」 ・vol.22 武藤サツキ ・vol.23 「Lucid Fall (The Best of)」 ・vol.24 筒井奈々 ・vol.25 「THE PIANO ERA2013」 ・vol.26 山上周平 ・vol.27 ジノン ・vol.28 東野龍一郎 ・vol.29 林伸次 ・vol.30 中村智昭 ・vol.31 齊藤外志雄 ・vol.32 染谷大陽 ・vol.33 稲葉昌太 ・vol.34 小嶋佐和子 ・vol.35 石郷岡学 ・vol.36 原田雅之 ・vol.37 松本研二 ・vol.38 塚田耕司 ・vol.39 岩間洋介 ・vol.40 中村信彦&真理子 ・vol.41 白尾嘉規 ・vol.42 田仲昌之 ・vol.43 山本勇樹 ・vol.44 新川忠 ・vol.45 川嶋繁良 ・vol.46 田村示音 ・vol.47 山崎雄康 ・vol.48 上川大助 ・vol.49 町田和宏 ・vol.50 林下英治 ・vol.51 シュート・アロー ・vol.52 高橋悠 ・vol.53 沼田学 ・vol.54 庄野雄治 ・vol.55 山本のりこ ・vol.56 渡部徹 ・vol.57 小栗誠史 ・vol.58 相澤歩 ・vol.59 土田義周 ・vol.60 榎本善一郎 ・vol.61 町田洋子 ・vol.62 影山敏彦 ・vol.63 花田勝暁 ・vol.64 宮川泰幸 ・vol.65 林伸次 ・vol.66 高原一実 ・vol.67 松岡祐子 ・vol.68 宿口豪 ・vol.69 石亀政宏 ・vol.70 愛知アンディー有 ・vol.71 三原秀章 ・vol.72 キム・ジノン ・vol.73 花崎章 ・vol.74 洞澤徹 ・vol.75 太田美帆 ・vol.76 金野和磨 ・vol.77 林伸次


bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
お店の情報はこちら

Monthly Disc Review2018.1.15:Monthly Disc Review

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Title : 『ICTUS』
Artist : Tamaya Honda Ictus Trio



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今月のレビューはTamaya Honda Ictus Trioによる『ICTUS』。ドラマー本田珠也が佐藤浩一(pf)、須川崇志(b, vc)という精鋭と結成したトリオを率いた作品だ。


収められた全10曲のうち、スタンダードの「It Never Entered My Mind」と「I Should Care」、佐藤による「Kamiya」と「Heaven」を除いた6曲が、作曲家Carla Bleyの楽曲という構成。ECM調の内省的な演奏と時に過激なトリオのカンバセーションからは、やはり「Ictus」の初出であるJimmy Giuffre『Thesis』(のちに『Jimmy Giuffre 3, 1961』としてECMからリイシューされた)や、『Closer』をはじめとする1960年代ESPレーベルのPaul Bleyの演奏を連想してしまう。そしてそれを導くCarla Bleyの楽曲の強度にも驚かされる。演奏されるスタンダードから浮かんでくるのは、菊地雅章のPaul MotianやGary Peacockとのトリオ作。スウィングでもフリーでも無いが、今風のコンテンポラリーとも違うトリオ・ミュージック。おそらくこのトリオが目指すのは、そんな系譜の先にある音楽なのだろう。


トリオとしての完成度はもちろんのこと、このアルバムにおける佐藤浩一(以前この連載でも『Melancholy of a Journey』を紹介した)には、前作でみせた作曲家としての一面以上に、些細なニュアンスまで聴かせるピアニストとしての凄みを感じた。


文:花木洸 HANAKI hikaru


【Tamaya Honda ICTUS Trio "Vashkar" Full_Stream】



本田珠也 Official

佐藤浩一 Official

須川崇志 Official



Recommend Disc

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Title : 『ICTUS』
Artist : Tamaya Honda ICTUS Trio
LABEL : SONGXJAZZ
NO : SONGX051
RELEASE : 2018.1.17



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【SONG LIST】
01. And Now The Queen (Carla Bley)
02. Vashkar (Carla Bley)
03. Batterie (Carla Bley)
04. It Never Entered My Mind (L.Hart / R.Rodgers)
05. Kamiya (Koichi Sato)
06. Heaven (Koichi Sato)
07. Sad Song (Carla Bley)
08. Violin (Carla Bley)
09. Ictus (Carla Bley)
10. I Should Care(S.Cahn / A.Stordahl & P.Weston)


■ICTUS Trio are
Tamaya Honda: drums
Takashi Sugawa: bass, cello
Koichi Sato: piano

Produced by Tamaya Honda

Recorded at Studio Dedé, May 16th 2017
Recording and Mix Engineer: Shinya Matsushita (Studio Dedé Recording)
Mastering Engineer: Akihito Yoshikawa (Dedé AIR Mastering)




音楽ライター柳樂光隆氏による人気のムック『Jazz The New Chapter 』の第4弾が2017年3月8日に発売。今回も花木洸が選盤などを担当しています。

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■タイトル:『Jazz The New Chapter 4』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2017年3月8日
■出版社: シンコーミュージック

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毎号重版を続ける話題のムック、第4弾が遂に登場!
今や現代の音楽シーンを左右する一大潮流となった"ジャズ"の最突端で今、何が起きているのかを、詳細なテキストと計150枚のディスク評で徹底検証。ジャズを活性化したネオソウルとの蜜月を改めて紐解く一方、ジャズを触媒として生まれた新たな潮流にも目を向け、脈打ち続けるジャズの「今」を深く掘り下げます。


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

2015.04 ・2015.05 ・2015.06 ・2015.07 ・2015.08 ・2015.09 ・2015.10 ・2015.11 ・2015.12 ・2016.01 ・2016.02 ・2016.03 ・2016.04 ・2016.05 ・2016.06 ・2016.07 ・2016.08 ・2016.09 ・2016.10 ・2016.11 ・2016.12 ・2017.01 ・2017.02 ・2017.03 ・2017.04 ・2017.05 ・2017.06 ・2017.07 ・2017.08 ・2017.09 ・2017.10 ・2017.11 ・2017.12




Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

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