ARTIST : 野崎美波 (piano, compose)
TITLE : シューマン / 幻想小曲集 作品12より第2曲「飛翔」
JJazz.Net"THE SONG"では毎回、色々な方に「大切な曲」について語って頂きます。今回は、清涼感のあるオーガニックなサウンドが魅力的なアレンジャー、コンポーザー、野崎美波さん。6月15日に最新アルバム『ハルモニア』をリリースする野崎さんの「大切な曲」とは?
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シューマン / 幻想小曲集 作品12より第2曲「飛翔」
中学生のころ、たまたまつけたテレビで放送された大林宣彦監督の「ふたり」という映画。主人公と同じくらいの年だった私はあっという間に引き込まれて、夢中になりました。シューマンの「飛翔」は発表会のシーンで主役の次に出た女性が弾いていた曲。この映画に出てくる曲というだけで神聖な気持ちになっていた私は、どうしても弾いてみたいと思い、当時習っていたピアノの先生にビデオを見てもらって、曲名を調べて、神聖な気持ちで練習をしました。
高校での音楽大学受験者の発表会で、渋谷公会堂の舞台に立ち、映画の女の子と同じ気持ちになって演奏して、そして、大学受験でもこの曲を演奏して大学に入りました。起伏の激しい曲で、ものすごい集中力が必要で、でも、すごくワクワクしたり、美しくなったり、力強くなったり、短い時間でたくさんの気持ちになる曲です。
そして、今、中学生の時に憧れていた映画のお仕事をいただき、「ふたり」の音楽のエンジニアを担当された浜田純伸さんともお仕事することができました。あの頃の自分に教えてあげたい気持ちです。
野崎美波
[[[ 野崎美波 PROFILE ]]]
東京生まれ。日本大学芸術学部音楽学科卒業。
ラウンジ、ボサノヴァ、クラシカル、ニューエイジ、音響系と、様々なジャンルを横断する作曲・編曲・演奏活動で、映画、CM、アニメ、WEBなどの分野で活躍中の、作曲家。演奏楽器は、ピアノ、はなうた、マックなど。
第19回ぴあフィルムフェスティバル・グランプリ作品映画『ゴキブリマン』音楽担当で脚光を浴び、第14回AXIAアーティストオーディションでは、審 査員特別賞を受賞。
2002年5月22日、1stソロアルバム『lamps of heaven』リリース。ポスト・ラウンジ、ポスト・ヒーリングのアルバムとして一部CDショップで大プッシュされる。また、収録曲の多くは、NHK「新日曜美術館」をはじめ、TBS 「世界遺産」等、数多くのTV番組のBGMとして使用された。
代表的な仕事として、トヨタ「ヴィッツ」、エスエス製薬「ドリエル」、TOTO「発汗生活」などのTV-CM音楽や、マツダ「アテンザ」「アクセラ」の ネットムービー音楽、映画音楽「三年身籠る」「学校の階段」などがある。
チェロ、ガットギター、フルートに、野崎のピアノという編成でのアコースティックなライブも積極的に展開中。この編成を中心にした、全編完全生演奏のセ カンドアルバム『ハルモニア』(東芝EMI、2005年6月)をリリース。
→野崎美波 HP
[[[ WORKS ]]]
『ハルモニア / 野崎美波 』
2005年6月15日
TOCT25666
フーリン