ARTIST : THE ELECTONES
TITLE : YC-20の魅力
JJazz.Net "SOMETHING SPECIAL" では毎回、色々なゲストの方々に「大切なもの」について語って頂きます。今回は、2007年4月8日にアルバム『AHA』をリリースする個性的なグループ、「THE ELECTONES」から、エレクトーン担当のMichael Bolgerさんに伺いました。オルガンではなく、なぜ「エレクトーン」なのでしょうか。
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1995年このYC-20というエレクトーンを幸運なことに入手できた。そのときはまだUCLAの学生で、スカとアシッド・ジャズのバンドをやっていた。そのときは、トランペットと歌を担当していたので、エレクトーンは予備的に使っていた。
カレッジを卒業して、プロとして左手でベースをやるオルガン・ギグがあったんだけど、そのときにこのエレクトーンを使ってみた。なぜなら、持ち運びに便利だったから。それは、ディーン・マルティーネスのザ・フレンズというバンドでの話だ。1997年夏、ツアーをやった後、バンドを脱退した。99年になる頃には、このエレクトーンでジャズの演奏を始めていた。このときに、自分のオルガン・トリオを始めた。それがTHE ELECTONESの誕生だった。
エレクトーンは持ち運びに便利なのがとにかく気に入っている。重量は75パウンド。ハモンドB3は、400パウンドもあるんだ。1/4ケーブルのアンプでエレクトーンは演奏できるけど、B3は改良が必要だ。もちろん、B3ほど豊かではないけど、エレクトーンの音は、独創的で、ジャズの世界では普通にB3やB3風の音を出すデジタルのキーボード類より異彩を放つことが出来る。左手で出すエレクトーンのベース音は、とてもファット、そしてドライだ。ハモンドのベース・ストップより、パンチがあると思う。
さらに、エレクトーンのベース・セクションにある別々のヴォリュームは、正しいバランスを得ようとするにはとてもプラスなんだ。私のYC-20は左手ベースのために別の出力も足されている。これは、音声信号をクリアにそして効果的にする役目をもつ。これは、ほとんどのB3にはないはず。だから、エレクトーンが、モダンで、うるさく、ファンキーなオルガン・トリオ、要するに、ファットなべース音がキーといえるセッティングにはぴったりなんだ。
デジタル楽器に関しては好きでない。リアルでないし、オルガン本来の味が出るアナログのディスプレイ(ドローバーやレバー類)がない。だから、キーボード奏者として俺のキャリアのなかでは、それらを使ったことはないんだ。
Michael Bolger / THE ELECTONES
(作品ライナーノーツより)
[[[ THE ELECTONES PROFILE ]]]
ヤマハ70年製造のヴィンテージ・ポータブル・エレクトーンの音色は超ファンキー!エレクトーンとは信じられないメロウなオルガン・サウンド、ブルージーなシングル・トーンを紡ぐジャズ・ギター、そしてステディにリズムを刻むスインギーなドラム。ジミー・スミス、ビル・ドケット、ジャック・マクダフなど50年代後半~60年代中盤の由緒正しきオルガン・サウンドに敢えて回帰したベーシックなトリオ・フォーマットで、全篇ノリノリの演奏を展開するTHE ELECTONES!ラウンジ風やサーフ・ミュージック風も飛び出す、 ネオレトロ・オルガン・ジャズ!
結成は、2001年の夏。3人は、ロサンゼルスのセッション・マンとして活躍する若い演奏家。エレクトーンのマイクは、大所帯のヒップホップ・オーケストラ、daKAH HIP HOP ORCHESTRAでも活躍するほか、ラテンからクレズマーのバンドまで、マルチ・エスニックのロサンゼルスにあるあらゆる人種のバンドでトランペットやアコーディオン奏者としても活躍する有名ミュージシャン。
[[[ MEMBER ]]]
□マイク・ボルガー (organ-YAMAHA YC20)
□ジャイソン・マイヤーズ (guitar)
□ジョーイ・K (drums)
→THE ELECTONES HP / my space
→MUSIC CAMP
[[[ WORKS ]]]
2007年4月8日
MCN3009
MUSIC CAMP
★作品詳細(試聴あり)