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ヒグチケイコ・神田晋一郎 - 『「種子の破片」について』

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種子の破片


種子の破片

リリース:2010年4月2日
レーベル:Bishop Records
製品番号:EXFV003





JJazz.Net"VOICES"では、様々なアーティストからのメッセージをお届けしています。
今回は、2010年4月2日にアルバム『種子の破片』をリリースされた、神田晋一郎さんからのメッセージです。


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「種子の破片」について

2010年4月2日にリリースされた新作CD「種子の破片」はヴォーカルのヒグチケイコとピアノ・作曲の私のデュオによるソング集で、2009年11月に都内で行なわれたライヴを丸ごと収録したものです。スタンダード(「マイファニーヴァレンタイン」他)、ブレヒト/ワイル(「バルバラ・ソング」)、坂本龍一(「パースペクティヴ」「美貌の青空」)、谷川俊太郎/武満徹(「死んだ男の残したものは」「見えない子ども」)、ゲーテ/神田 (「僕は素敵な小鳥になって」)、それからヒグチ/神田によるオリジナルを演奏しています。

 演奏するに当たって、私たちは「うた」にどのようにアプローチしていくべきかを考えました。ヒグチはヴォイスパフォーマーでありながら舞踏家でもあり写真家でもある多面体。私はピアニスト・作曲家としてジャズや現代音楽、即興演奏等を演奏してきました。そんなふたりが単に演奏したい曲を普通に演奏するということではなく、上記のような出自を持つ演奏者の身体性や演奏についての考え方、技術的なこと、それらと各曲が持つコンテクストが出会う場としての音楽でありたいと考えました。ここでの演奏は、詩と音楽の読解と解体と再構築をある程度の即興性を持って行なう過程であり、そして演奏者の演奏する身体性が剥きだしになるようなものだと思います。少々抽象論になりましたが、なにしろヒグチの歌を(もちろん私のピアノも・・)聴いていただければ、お解りいただけるものと思います。そのようなわけで、選曲は少々変わった感じになっているかもしれませんが、難しい音楽にはなっていないと思います。ぜひ、お楽しみいただければと思います。

2010年4月2日
神田晋一郎


[[[ 神田晋一郎 PROFILE ]]]

ピアニスト・作曲家。1976年生まれ。「音樂美學」主宰。即興演奏と、それを制御する為の作曲を試みている。「音樂美學」名義のCD が3タイトル、Bishop Records からリリースされている。「赤のファウスト」「血の婚礼」(UmpTempカンパニー)など、音楽劇の作曲・演奏も積極的に行っている。

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