feed markRSS
JJazz.Net Blog Title

オールド上海ジャズバンド LIVE - 上海~ニューオリンズ、時空を超えてよみがえるオールドジャズ!

KYOTO JAZZ MASSIVEやMONDO GROSSOなどとともに現在の日本クラブジャズシーンを形作ったバンドの一つといえる「SOUL BOSSA TRIO」での活動。
アン・サリーやnoonなどのシンガーのプロデュース。
親子で楽しめるイベント「Kids Meet Jazz!」の展開。

ゴンザレス鈴木さんは、様々な形でジャズを私たちにプレゼンテーションしている。

そんなことから、ジャズ発祥の地ニューオリンズと彼との関係がことあるごとに現れるのは必然か偶然か。
プロデュースするミュージシャンたちがニューオリンズに魅了されていく。
そしてまた新たなニューオリンズと繋がるプロジェクトが登場したようだ。

「オールド上海ジャズバンド~The Old Shanghai Jazz Band」

詳しくは、ジャズの歴史とも結びついたゴンザレスさんの解説をご覧ください。

シンガー、akikoが昨年にニューオリンズ録音の作品を発表したのも見逃せない。
21世紀アジア的ニューオリンズ解釈が静かに進行しているのだろうか?

[Text:樋口亨]






上海~ニューオリンズ、時空を超えてよみがえるオールドジャズ!

ニューオリンズといえば、ジャズの発祥地というのはご存知だと思うが、そのニューオリンズと、東洋の魔都の異名をもつ上海が、かつてジャズで強いつながりがあったのをご存知だろうか?

時代的には今から100年近く前の話だから、バック・トゥ・ザ・フューチャーな感覚だが、当時この2つの都市を結んで爆発的に流行したトラディショナル~スインギーなジャズの数々は、個人的には、音楽の「最後の楽園」のようにも思える。

1920~30年代のいわゆる「オールド上海」は、フランス、アメリカ、イギリスなど欧米諸国、さらには日本の租界地(占領地)となっていて"ゴールドラッシュ"を求めるように、アメリカ本土からはハワイ経由の船で、日本からは横浜~神戸~長崎~上海を結ぶ航路で、多くの人々(もちろんジャズマン達も!)が移り住み、東洋一の栄華を誇っていた。当時上海に居住した外国人は20万人以上と言うのだから驚きだ。そうした中、アメリカで生まれたばかりのジャズが、爆発的な勢いで上海、そして日本にも広がっていった。

個人的には、ニューオリンズは、数回レコーディングで訪れたことがある程度なんだが、なぜか僕がプロデュースしてきたアーチスト達は不思議にニューオリンズに魅了されている。アン・サリーやnoon、さらにはブラックボトム・ブラスバンドだ。そして最近では、僕のプロジェクト"Kids meet Jazz!"の新譜に参加してくれたakikoチャンも、昨年ニューオリンズで録音された2枚のアルバムをリリースしたことは、みなさんの記憶にも新しいはずだ。

一方、最近のプロデューサー業としては、amin(アミン 中国名:巫慧敏)という上海でトップアイドルとして活躍し、来日後サントリーウーロン茶CMや、ユーミンさんとの紅白出場で知られている歌手の活動に関わり、ここ4~5年は頻繁に上海を訪れるようになった。

僕にとって縁のあるニューオリンズと上海が、1920~30年代、ジャズで強く結ばれていたと気づいて、新しいユニットを立ち上げようと思ったのは昨年末のこと。

その名は、「オールド上海ジャズバンド~The Old Shanghai Jazz Band」。

オールド上海ジャズバンド

aminに加え、同じ上海にルーツをもつ元ブラック・ボトム・ブラスバンドのトランペッター黄"koo" 啓傑(Blue Moon Quartet)、バンバンバザールに在籍したギター富永寛之(同)を中心に、タップダンサーも加えた"役者揃い"の楽団だ。
1920~30年代の上海黄金時代を彷彿とさせるトラディショナルジャズ~スイングジャズの名曲の数々を中心に、独自のパフォーマンスを展開し、今年1月に超満員の観客の中、西麻布「新世界」で行われた初ライブは、観客は熱狂と興奮の渦となった。

オールド上海ジャズバンド オールド上海ジャズバンド オールド上海ジャズバンド

そんな「オールド上海ジャズバンド」は、早くも上海のメディアで大きな話題となり、この4月に、上海大手のメーカーからデビューアルバム『Shanghai Rose~上海玫瑰』のリリースが決定し、さらに6月1日、2日には、蜷川実花が内装をプロデュースした、上海の歴史的建造物をリノベーションしたBar&Café"Shanghai Rose"で初ライブを行うことも決定した。日中の枠を越えて結成されたバンドの奇跡的な快挙だと思う。

Shanghai Rose~上海玫瑰

アルバムのダイジェスト版をYouTubeにアップしたので、ぜひお聴きください。


東京では、この5月2日(木)に西麻布「新世界」で第2弾のライブを行うと同時に、デビューアルバムは、通販限定だが日本でも入手できることにもなった。

公演情報や、アルバムの入手方法が掲載された、オフィシャルfacebookページのアドレスは、こちら。
http://www.facebook.com/OldShanghaiJazz

時空を超えて今によみがえる「オールド上海ジャズ」の世界~ぜひあなたにもいち早く体験してほしい。


ゴンザレス鈴木(プロデューサー)




オールド上海ジャズバンド LIVE

<日時>
5月2日(木)
1st ステージ:開場18時30分 開演19時
2nd ステージ:開場21時 開演21時30分
<1部 / 2部入れ替え制>

<会場>
西麻布「新世界」

<料金>
予約:3,500円+1Drink order
当日:4,000円+1Drink order

<出演>
オールド上海ジャズバンド 
amin(ボーカル)黄 啓傑(トランペット)、富永寛之(ギター)、小林創(ピアノ)、高瀬裕(ベース)、木村おうじ(ドラムス)、浦上雄次(タップダンス)

<WEB予約>
西麻布「新世界」

<お問い合わせ>
西麻布「新世界」
03-5772-6767


ゴンザレス鈴木(Gonzalez Suzuki)プロフィール
ゴンザレス鈴木

■1963年、東京生まれ。慶応義塾大学卒業。音楽制作&イベント・プロデューサー。
■北村英治、大野雄二、神保彰らを輩出した、慶応ライトミュージックソサエティに在籍。
■卒業後は文化放送に就職、さまざまなラジオ番組および営業企画のプランニングを手掛ける。
■90年、パラダイス山元、コモエスタ八重樫とともに「東京パノラママンボボーイズ」を立ち上げ、国内外での大きな人気を得、東京のクラブ~ワールドミュージックの先駆者として、大きな影響力を及ぼした。
■90年代半ば以降、クラブジャズの先駆的な存在である、「ソウルボッサ・トリオ」を結成。国内のみならず、ヨーロッパでも多くの作品がリリースされ、97年には、世界最大級のジャズ祭、オランダ・ノースシー・ジャズ祭に招聘された他、2000年には、インコグニートらとシンガポールツアーを成功させた。
■音楽プロデューサーとしては、映画「ゲド戦記」の主題歌および、主役声優を務めた手嶌葵を発掘したのをはじめ、シンガーで在日韓国人で医師のアン・サリーといったの逸材を育成しデビューさせた。
■05年からは、親子で感動できるプロジェクト"Kids Meet Jazz!"をスタート。平原綾香、上妻宏光、押尾コータロー、cobaらをゲストに迎え、過去に2万5000人以上の動員をし、大きな話題を提供している。
■サントリーウーロン茶のCMや松任谷由実とのユニット"Friends of Love The Earth"でNHK紅白歌合戦にも出場した、上海出身のシンガーamin(アミン)のプロデュースを手掛け、
■2009年9月、福岡・マリンメッセで行われた「アジアマンスコンサート」の総合プロデューサーとして、中孝介、Ryu、aminをメインアーチストにしたコンサートを行う。
■2010年5月、平原綾香・aminらが出演した、2010年中国・上海国際博覧会・日本館におけるの愛地球博の継承事業コンサートの総合プロデュースを行う。
■2011年、南京、北京、青島、成都、西寧で実施された国際交流基金の主催、日本国大使館、中国の各人民政府の共催による「心連心コンサートツアー」(河口恭吾、城南海、aminらが参加)のプロデュースをする。※この模様は、「心をつなぐ歌~歌手amin中国への旅」として、NHK BS1で放送された。
■2011年2月~3月に上海および香港で実施された、日中国交正常化40周年記念事業「元気な日本展」でコンサートおよびイベントプロデュースを手掛ける。
■2012年6月 倉木麻衣、葉加瀬太郎、ゴスペラーズ、キムヒョンジュ、玉城千春、常磐津文字兵衛、ヒダノ修一らが参加した、韓国・麗水国際博覧会「ジャパンデーコンサート」のプロデュースおよび、総合演出を手掛け、成功させる。
■また、FM YOKOHAMA(横浜)では15年以上に亘り、ジャズ音楽番組のパーソナリティーを務めている

アーカイブ