Title : 『Monk's Music』
Artist : Thelonious Monk
「僕の初めてのジャズアルバムはずばり、セロニアス・モンクの『Monk's Music』です。
このアルバムを初めて聴いたのは高校1年生の時。それ以前は日本のポップスだったりビートルズみたいな洋楽のロックだったり 、割とポップスを聴いていたんですけれども、ピアノを結構弾くようになって、もっと上達したい、もっとアドリブができるようになりたい、もっとコードを覚えたい、という気持ちが強くなりジャズに興味を持ち始めました。
ただ周りにジャズを聴いている人はほぼおらず、何を聴いたらいいのか全く分からなくて。それで地元の CD ショップに行ったらジャズのコーナーにフリーペーパーのカタログが置いてあり、そこにモダンジャズの"名盤" 、"巨匠"といわれているようなアーティストがいっぱい紹介されていて、そこに載っていたのがマイルス・デイビスやジョン・コルトレーン、 ビル・エヴァンス、セロニアス・モンク、ソニー・ロリンズなどでした。
実を言うと僕は最初にマイルス・デイビスに興味を持っていて『Bags' Groove』というアルバムを買ったのですが、よく分からなくて。なんだこの地味な音楽はと思ったんです。今聴くとかっこいいんですけど、当時は全く分からなくて。それで、もう1枚買ってみようと思い、そのカタログに載っていた『MONKS MUSIC』を 買いました。
セロニアス・モンクってジャズ・レジェンドの中でも異端児と言うか、かなり個性的で変わった人で ピアノの音色とか弾き方とか あんまり他にいないタイプですよね 。ジャケットもおしゃれで他のジャズのアルバムと違っていてそこがかっこいいなと思いました。
このアルバムから1曲選ぶとすれば2曲目の『Well, You Needn't』です。
当時僕は MD でこのアルバムをよく聴いてたんです。 高校に向かう通学中によく聴いていたので、このアルバムを聴くと今だによくその時のことを思い出します。
だから僕にとって本当にジャズの原体験と言うか、自分にとってのジャズのベースになっている、そんな作品です。」
Kan Sano
Kan Sano
キーボーディスト/プロデューサー。
バークリー音楽大学ピアノ専攻ジャズ作曲科卒業。
ビートミュージックシーンを牽引する存在である一方、ジャズとクラシックを融合したような独自のスタイルでピアノ一本の即興演奏もおこなう。バンドセットのライブではトランペット、ベース、ドラムも演奏し、会場を熱狂させる。
リリースした楽曲「On My Way Home」「DT pt.2」「Sit At The Piano」それぞれの再生回数が1,000万回を突破。日本人音楽家としての存在を確立する中、イギリスの名門レーベル Decca Recordsから日本人として初リリース。また、Tom Mischが「Kan Sanoのファンだ」と公言し、自らの日本・韓国公演のオープニングアクトに指名するなど国内外で活躍。
さらに、プロデューサー、キーボーディスト、リミキサーとして、Chara、UA、平井堅、絢香、m-flo等、多数のアーティストのライブやレコーディングへも参加、CM音楽や劇伴も数多く担当している。
"Kan Sano" の名は、様々なシーンに破竹の勢いで浸透中。
【KKBOX Podcast「My First Jazz」】
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