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JJazz.Net Blog Title

bar bossa vol.7

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vol.7 - スパイス・ラムと1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集


いらっしゃいませ。

bar bossaにようこそ。
先月の関東周辺の雪はすごかったですね。みなさん大丈夫でしたか?
まだまだ寒いですが、ゆっくりと春に近づいていますね。

bar bossaは基本的にはワインのお店なのですが、ボサノヴァのお店なのでラムもたくさん置いています。
そこで今日ご紹介したいのはスパイスのたくさん入ったラムです。
自由が丘のレピス・エピスというスパイス専門店で調合しているラム専用のスパイスをバカルディに漬け込みました。北欧の人たちは冬になるとこのラムをホットで飲むそうです。


スパイス・ラム

スパイス・ラム


お味のほうはかなり「外国の味」がしますので、舌が「お子様」な方は苦手かもしれませんが、ハーブ&スパイス大好きという方にはオススメです。是非。


さて、音楽の話に移りますね。
お店でよく「小野リサをよく聴くんだけど、他に女性ヴォーカルのオススメありますか?」という質問をよく受けます。
そこで前回は1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガーをオススメしたのですが、今回は「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」として5人を紹介します。


1人目はマリア・クレウーザです。彼女は「イパネマの娘」の作詞家として有名なヴィニシウス・ジ・モライスに見出されて歌手デビューしました。バイーアというブラジルの北の方の暑い地域出身の女性でご覧のようにかなり「色っぽいイメージ」がいっぱいの人です。日本でも70年代当時によく紹介されたので、日本のボサノヴァ好きのオジサマなんかには今でも人気があります。ボサノヴァやジャズが好きなオジサマに今度「マリア・クレウーザって良いですね。」と言ってみてはどうでしょうか。


マリア・クレウーザ



2人目はエリス・レジーナです。彼女は60年代から活躍していますが、やはり70年代に絶頂期を迎えたのではないでしょうか。1969年にヨーロッパを回り、その後、1974年に当時アメリカで大成功していたアントニオ・カルロス・ジョビンとの共演アルバムを出しました。この曲はそのアルバムの録音風景です。今でも世界中の女性ヴォーカルが「いつかエリスみたいに歌の中でかっこよく笑えたら」と思っています。エリスはその後1982年に36歳の若さでコカイン中毒で亡くなりました。


エリス・レジーナ



3人目はガル・コスタに登場してもらいましょう。彼女はカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル達とトロピカリズモというムーブメントのプリンセス的存在としてデビューします。前回紹介したワンダ・サーが好きで、すごくシャイな女の子だったそうです。その後はブラジルを代表する女王様的な存在になっています。僕は実は以前働いていたブラジルレストランで接客をしたことがあるのですが、すごい存在感かつすごく女性的な魅力のある人でした。これもジョビンとの共演を聞いてもらいましょう。


ガル・コスタ



4人目はジョイスです。彼女はブラジルの典型的な上流のインテリというイメージがあります。英語もペラペラですし(ブラジル人で英語ペラペラの人は少ない)デビュー当時は新聞記者をやっていたそうです。アナとクララという二人の娘さんがいて、その二人とも歌手としてデビューしています。仕事が出来て子供も育ててさらに女性らしさをいつもキープしているという完璧なところが日本人女性から絶大な人気を得ている理由でしょうか。この動画は娘のアナとクララも登場する珍しいものですね。


ジョイス



最後はミウーシャです。ミウーシャはシコ・ブアルキというブラジルでカエターノと人気を二分するシンガー・ソング・ライターのお姉さんです。シコはジョビンと共作をしているほどの親密さで、かつミウーシャの夫はジョアン・ジルベルトなので、自然とミウーシャもボサノヴァ歌手としてデビューすることになりました。この曲もジョビンとの共演ですね。それと前回にお話したのですが、ベベウ・ジルベルトはアストラッド・ジルベルトではなくこのミウーシャとジョアン・ジルベルトの間の子供です。


ミウーシャ



みなさん、今回はどうでしたか? 70年~80年代はファッションやメイクを見るのも楽しいですよね。

さて、今年のヴァレンタインデーの予定は決まりましたか?
bar bossaの当日はやっぱりさすがに恋人達で賑わいます。みなさんチョコを机の上に置いてたりするので「あ、開けて食べても良いですよ」と僕は毎回言うことにしています。もちろんチョコは女の子が選んでいるので「私、これ食べたかったんだー」と言って結構盛り上がりますよ。

それではまたこちらのお店でお待ちしております。


bar bossa 林 伸次


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bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
 12:00~15:00 lunch time
 18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
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