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JJazz.Net Blog Title

夜ジャズミーティング2013

今回の「夜ジャズ.Net」は年末の恒例企画、「夜ジャズミーティング」。

http://www.jjazz.net/programs/yorujazz/index.php
(配信期間:2013年12月18日~2014年1月22日)


お集まり頂いたのはいつものこの方々です。
須永さんと共にジャズDJ界の黄金の3人といわれる沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)さん、松浦俊夫さん、
そして、α-STATIONでもお馴染み、夜ジャズクルーのDJ Nicheさん。

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2013年のトピックを振り返りつつ、皆さんの年間ベスト3作品を教えて頂くという企画です。

幡ヶ谷の「SCUBA」で飲みながら小さく始まった(笑)この企画も今年で5回目!
今回は21周年を迎えた渋谷のTAMARIBA「The ROOM」での収録です。
【取材協力:THE ROOM(渋谷)】

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クラブの現場で活躍する皆さんによる年間BEST3。
クラブ用、そしてリスニング用に参考にされてみてはいかがでしょうか?

[Text:岡村誠樹]


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【2013年 年間BEST3アルバム】


selected by 須永辰緒


No.1
BLACK RADIO 2


BLACK RADIO 2 / ROBERT GLASPER EXPERIMENT

リリース:2013年10月23日
ユニバーサルミュージック
製品番号:TYCJ60005

誤解を恐れずに言えば、ウイントン・マルサリスが一手に引き受けてきた黒人音楽の"新伝承派"を現在進行形で受け継いだのがロバート・グラスパーといえる。アプローチは違えども根っこには黒人運動啓発の同志のようなセンスがこのアルバムで確立されているようにも思う。












No.2
WOMAN


WOMAN / RHYE

リリース:2013年7月10日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UICP1156

このアナログは渋谷のマンハッタン・レコードで本当に偶然ジャケ買いしたもの。結果、今年一番ヘヴィープレイをしたアルバムとなり、こんな幸運なジャケ買いは後にも先にも...といった感じで思い出深い。内容に関しては他の選者にお任せするとして。小さなCDでは分からない魅力がアナログ盤ジャケットにはあるというお話でした。








No.3
夢の夜 ~ライヴ イン ニューヨーク


夢の夜 ~ライヴ イン ニューヨーク / 八代亜紀

リリース:2013年8月21日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UCCJ2116

こういった企画ものはキワモノも多いけど、こちらも前作の『夜のアルバム』同様エバーグリーンな名盤の予感がした。名盤というのは本来十年以上経った後に「名盤」と認識されるケースが多いけれど、数ある名作ライブ盤同様、既に名盤臭を放っている。何よりも前作以上に歌唱力と音楽愛を感じた。上手い歌手は巧い。












【Robert Glasper Experiment - Calls ft. Jill Scott】



【Rhye - Open】



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【須永辰緒 プロフィール】
Sunaga t experience =須永辰緒によるソロ・ユニット含むDJ/プロデューサー。 DJとして東京、大阪でレギュラー・パーティーを主宰 。欧州からアジアまで海外公演も多い。音楽ガイドブック含む著書『最新刊/「須永辰緒"そのレコード、オレが買う"(リットー・ミュージック刊)』も数冊上梓。音楽専門誌はじめ連載執筆 も手がける。MIX CDシリーズ『World Standard』は8作を数え、ライフ・ワークとも言うべきジャズ・コンピレーションアルバム 『須永辰緒の夜ジャズ』は8枚。『夜ジャズ:復刻アナログ 1&2』にも着手した。"SCHEMA"などのレーベルのコンパイルCDや北欧アーティストの日本におけるリリース/招聘なども頻繁に行う。自身のソロ・ユニット"Sunaga t experience"としてはアルバム4作を発表。最新作は「Jazz et Jazz」(ジェネオン・ユニバーサル)。「モーダル・ジャズ・ラヴズ・ディズニー」(avex)「WORLD STANDARD WADA AKIKO」(UNION) 『World Standard 08』(flower)『Moderno~Keep Going Verours,Tokyo 01』 等、多種コンピレーションの 監修やプロデュース・ワークス、海外リミックス作品は延べ150作を超えた。日本で最も忙しいDJ "レコード番長"の動向を各業界が注目している。

須永辰緒 Official Site  




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selected by 松浦俊夫


No.1
HEX


HEX / 松浦俊夫 presents HEX

リリース:2013年11月20日
ユニバーサルミュージック
製品番号:TYCJ60019

手前味噌ですが、BESTに挙げさせて頂いたのは私がプロデュースしました"HEX"というプロジェクトの作品。製作期間は6月から10月にかけての約4ヶ月間で、メンバー全員が揃ったのは僅か3日でしたが、皆流石にプロのジャズミュージシャンなので、その短い時間の中で本領を発揮してくれたと思っています。楽器もできないし、楽譜の読み書きもできない自分としては、口と音で伝えていくしか方法はなかったのですが、なんとなく思い描いていたものが実際に形になったことは素晴らしい事だなと感じています。この作品が色んな人の耳に届いて、次の新しい音に繋がっていければ幸せです。








No.2
Blackbird


Blackbird / FAT FREDDY'S DROP

リリース:2013年6月19日
P-Vine
製品番号:PCD18747

ニュージーランドの首都を拠点に活動するドラムがドラムマシン(笑)というJAM BANDです。実は90年代の終わりからやっているので中堅グループといえますが、メンバーは変わらずとも、どんどん音のクオリティが上がっていく。実は今回の作品が日本デビューなんですが、DUBやAFRO的な要素がありながらも、やはりTECHNOやHOUSEのようなダンスミュージックがミックスされていて、そこにメイン・ボーカリストのJoe Dukieの歌声が乗ってくる事で凄く良いハーモニーが生まれているんです。このアルバムに収録されている「Mother Mother」は、プレイする度にどこでも必ず「これ何ですか?」と聴かれた1曲だったりと、アルバムを通して聴き応えがある1枚でした。






No.3
WOMAN


WOMAN / RHYE

リリース:2013年7月10日
ユニバーサルミュージック
製品番号:UICP1156

デンマークのプロデューサー、Robin Hannibalとトロントのヴォーカリスト、Mike Miloshによるユニット。彼(Mike Milosh)の歌声はSADEのようなハイトーン・ヴォイスで話題になったのですが、元々、このロビン・ハンニバルと相棒のフィリップ・オウスの2人(Owusu & Hannibal)がネオソウルを模索した2006年のアルバムから好きで、その後のQuadron の作品や、ロビン・ハンニバルのソロ作品も含めて追っかけてきました。とにかくRHYEはハイトーンヴォイスと、揺れるようなグルーヴを持つミニマルなトラック、そして綺麗なストリングス、というコンビネーションが独特な雰囲気を醸し出していて、早い段階からジャンルを超えて音楽関係者が話題にしていたクオリティの高い作品です。






【松浦俊夫 presents HEX Trailer】



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【松浦俊夫 プロフィール】
1990年にUnited Future Organization (U.F.O.)を結成。日本に於けるクラブカルチャー創世記の礎を築く。12年間で5枚のフルアルバムを全世界32ケ国で発売、高い評価を得た。2002年の独立後も精力的に世界中のクラブやフェスティバルでDJを続ける。またJames Brown,Earth Wind&FireからAstor Piazzolla,Gotan Projectまで幅広いジャンルのアーティストのリミックスを手掛ける傍ら、ファッションブランド等のコンピレイションやブティックの音楽の監修も行っている。その世界を舞台に培われた感性とネットワークを駆使し、イベントのプロデュース、コンサルティングや Gilles Peterson,Tomatoなどアーティストのエージェント業務等、その活動は各方面から注目を集めている。インターFM"Tokyo Moon"(日曜24時)、好評オンエア中。2013年11月に2014年に創立75周年を迎えるジャズ・レーベルBLUE NOTEが送り出すプロジェクト、松浦俊夫 presents HEXとしてアルバム『HEX』をリリース。ミュージシャンには、次世代ソングライター/キーボーディスト佐野観、SOIL&"PIMP"SESSIOMSのドラマーみどりん、ジャズ、ラテン、そして映画音楽までを手がけるピアニスト伊藤志宏と、ミュージシャンから絶大な信頼を誇るベーシスト小泉P克人が参加。更に、レコーディング・エンジニアにzAkを迎え、六角形(Hexagon)を意味する"HEX"の名のもとに、現在進行形の"ジャズ"を東京から世界に向けて発信するクリエイティヴ・フォースが始動する。


松浦俊夫 Official Site  




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selected by 沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)


No.1
NO LUCKY DAYS


NO LUCKY DAYS / Webster Wraight Ensemble

リリース:2013年11月6日
Capote
製品番号:XQKF1056

UKディープハウス界のベテラン、Charles WebsterとMatthew Herbert Big Bandを手掛けるPeter Wraightによるビッグ・バンド・プロジェクト。ビッグバンドといっても明るくて陽気なタイプではなく、イギリスの昔のJAZZやFOLK、ROCKといったジャンルの影響も感じさせる、どっちかというと暗くてしっとりしたありそうでなかったビッグバンド・ジャズです。非常に面白い作品でした。










No.1
BLACK RADIO 2


BLACK RADIO 2 / ROBERT GLASPER EXPERIMENT

リリース:2013年10月23日
ユニバーサルミュージック
製品番号:TYCJ60005

Webster Wraight Ensembleと同点首位にさせて下さい(笑)。2枚目のジンクスなど感じさせず、内容的にも凄く充実していましたね。前作『Black Radio』はR&B/HIP HOP寄りの作品だったし、グラミーも受賞したので僕はてっきり2作目となる今作はオーソドックスなJAZZに回帰するのかなと思っていたのですが、あえて前作を発展させることで、R&B/HIP HOPからPOPSまでも含めたスタイルを今の時代のJAZZとして提案したかったのかなと感じました。それこそMiles DavisやHerbie Hancockが70年代のスタイルを変えていったように、彼には"21世紀のJAZZはこれだ"と提案ではなく断言して欲しいですね。今現在のJAZZという意味で強く後押ししたく、同点首位とさせて下さい。




No.3
Curiosities


Curiosities / LORD ECHO

リリース:2013年11月20日
Wonderful Noise Prod
製品番号:WNCD008

Sister Sledgeのレゲエカヴァーで注目を集めたLORD ECHOの2nd ALBUMです。今作はPharoah Sandersのカヴァーが入っていたり、REGGAE、HOUSE、SOUL、AFROまで飲み込んだCROSSOVER MUSICを聴かせてくれます。特に収録曲の「Molten Lava」は今頻繁にDJがプレイしてますね。個人的には今後の更なる活躍も込め、敢てプッシュします。










【Webster Wraight Ensemble - The Ruins of Britain】



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【沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE) プロフィール】
DJ/クリエイティヴ・ディレクター/執筆家/世界唯一の選曲評論家。Tokyo Crossover/Jazz Festivalの発起人。そして開店以来、20年で70万人の動員を誇る渋谷The Roomのプロデューサーでもある。Kyoto Jazz Massive名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を獲得。アルバム「Spirit Of The Sun」(COMPOST RECORDS)で全世界デビュー。音楽プロデューサーとして、MONDO GROSSO、MONDAY満ちる、DJ KAWASAKI、SLEEP WALKER、吉澤はじめ、JOYRIDE、ROOT SOULの海外デビューを次々と手掛けて来たが、関わったアルバムの総セールスは400万枚を超えている。この10年間でDJ/アーティストとして世界35ヶ国130都市に招聘されただけでなく、CNNやBILLBOARD等でも取り上げられる、本当の意味で世界標準をクリアできる数少ない日本人DJの一人。2005年には世界初の選曲ガイドブック『DJ 選曲術』を発表し執筆家としても注目を集める。最近では、音楽で空間の価値を変える"サウンド・ブランディング"の第一人者として、映画館、ホテル、銀行、空港の音楽設計を手掛ける。2011年、2枚目のソロ・アルバム「Destiny」をリリース。iTunesダンス・チャートで1位、総合チャートで3位を獲得した。現在、有線放送内D-47チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。Web Magazine"OPENES"にてマンスリー・コンピレーションを連載中。ホームグラウンドのThe Roomでは月例パーティー"SOUND SANCTUARY"のレジデントDJを務めている。2013年4月よりInterFMにてナビゲーターを務める番組『JAZZ ain't Jazz』(毎週水曜20時~22時放送)がスタート。

沖野修也 Official Site



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selected by DJ Niche


No.1
AIRGROW FIRES


AIRGROW FIRES / LONE

リリース:2013年7月15日
R&S RECORDS
製品番号:RS1310

LONE・・・前から好きなんですよね♪変則ブレークビーツMeets宇宙みたいな曲が多かったのですが、最近は4つ打ちのトラックが増えて来てまた新たな魅力が出て来ています。その中でもこのAirgrow FiresはLONE特有の浮遊感とスペーシーな感じがバツグンに生きていて、今年のベストを飾るにふさわしい1曲となりました。










No.2
STRANDBAR


STRANDBAR / TODD TERJE

リリース:2013年8月6日
Olsen Records
製品番号:OLSEN03

初夏でしたでしょうか、この曲がリリースされるやいなや各所パーティーで聞かなかった日はない!?というくらい愛されまくっていた(いや今だにかかりまくってます)Todd Terjeの強烈な一発!SambaバージョンとDiskoバージョンがあり、Jazzyな流れからはSamba、Housu/Discoの流れからはDiskoバージョンとE.P.の2曲とも大活躍っす♪










No.3
J.A.W.S


J.A.W.S / LXURY

リリース:2013年12月13日
Method Records
製品番号:METH004

LONDONから彗星のごとく現れ話題沸騰中、DISCLOSURE(のGuy)プロデュースによるLXURY。多分みんな1990年代生まれですね。新世代が新しい音楽を作る・・・この新陳代謝がUKは本当に前からキチッと起こっていますよねー。DISCLOSUREなんて今度の第56回グラミー賞「DANCE/ELECTORONIC」部門にノミネートもされて、もう全国区や!ならぬワールドクラスや!










【Lone - Airglow Fires】



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【DJ Niche プロフィール】
1999年-2003年までJAZZパーティー「on a clear day」をオーガナイズ。2004年「モダンジャズ入門」@オルガンバーを須永辰緒氏、敷島氏と共に立ち上げ、夜ジャズムーブメントの基礎を築く。現在は、「夜ジャズ」「SPUNKY」「moderno」松浦俊夫氏プロデュースの「impro」にも参加。またプロデュースワークでは、青木カレン「KAREN」「SHINING」のサウンドプロデュースに参加。REMIX作Smooth Operator(DJ Niche&DJ Shinsuke REMIX)を発表し、「JAZZ&FLOWERS」「Karen-EP」といったCDに収録された。その他青木カレン「THE BEAUTIFUL DAY」にてEnglishman in New York(Niche&Shinsuke Remix)を発表。最近では2010年9月発売のRambling Records/iTunes配信作品「大人の休日-Classic Covers」のプロデュースを担当。Ray Tekuramoriと共に制作ユニット「FACTORY」を結成し、7曲を発表。iTunesジャズアルバムチャートで最高1位、総合チャートで最高5位を記録した。また、「JAZZY GAGA」を2011年5月に発売。iTunesジャズアルバムチャートで最高3位を記録。2012年8月、コンピレーション作品「JAZZ UP」を発売。その他、α-STATION(FM京都)のクラブミュージック番組「CLUB α」(火曜24時-25時)にてDJを担当。

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