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松丸契 Kei Matsumaru メールインタビュー

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石若駿を中心に結成したカルテット、SMTKのメンバーとしても知られる注目のサックス奏者、松丸契。12/9に個人名義では初となるアルバム『Nothing Unspoken Under the Sun』をリリース。

そこで今月の新譜紹介番組JJazz.Net「PICK UP」では松丸さんのコメントをお送りしています。


【JJazz.Net「PICK UP」】(毎月第1水曜日更新)
https://www.jjazz.net/programs/pick-up/

放送期間:2020年12月2日〜2021年1月6日(17:00まで)





この話題の新作についてメールインタビューでもお答えいただきました。


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【松丸契 Kei Matsumaru メールインタビュー】


■昨年リリースのデビュー作『THINKKAISM』との一番の違い、また今作の制作にあたり意識されたこととは?

[松丸契 Kei Matsumaru]
一番の違いはまず作品の構想が作る前から明確にあって、そのために曲を作ったことです。作曲と即興の様々なアプローチで、とても良い形でコンセプトを表現することができました。





■メンバーはおなじみのレギュラートリオ「BOYS」。いずれも素晴らしいミュージシャンですがこのメンバーの特徴、そして松丸さんが思うこのバンドの魅力を教えてください。

[松丸契 Kei Matsumaru]
「それぞれのメンバーの特徴が〜」という以上に、この4人で演奏したときにしか冒険できない世界が存在するということが最大の魅力だと思います。松丸契がフロントでBoysがリズムセクション、という表現は構成的には正しいのですが、音楽を聴けば単純にそういう形でバンドが機能しているわけではないという事が分かるはずです。ただ、これが実現できているのは、それぞれ音楽にもお互いに対しても最大のリスペクトがあるからだと思います。


■ジャズにしては全体的に曲の尺がかなりコンパクトに感じました。意識されてのことだと思いますが理由があれば教えてください。

[松丸契 Kei Matsumaru]
年代によっておそらく平均的な尺の違いはあるのでしょうが、僕は特に短いとは思ってません。今年リリースされたジャズのプレイリストなどをざっと見ても4-6分のトラックが平均的かな、という印象です。ただ、(当たり前のことですが...)録音物は録音物として出せる強みがあり、当然ライブとは聴いた時の印象が違います。表現したかったこと、記録したかったことが収録されている作品ですので、何かと比較せずにまずはオープンマインドに聴いていただきたいです。


■想像もしなかった2020年のコロナウイルスの影響。ジャズシーンも一時ライブ演奏がストップしましたが、コロナ禍どう過ごされていましたか?またこの状況になり音楽家、ジャズミュージシャンとして思うこととは?

[松丸契 Kei Matsumaru]
ジャズシーンは他の音楽シーンより早めに活動が再開した印象ですが、僕は家で練習、勉強、作曲をしていました。基礎を復習したり、時間をかけて新しいことを学んだり。配信ライブは何本もやりました。
音楽家として思うことは、健康であれば、ともかく丁寧に、大切に、自分が自信を持って発表できる作品を作り続けるということ。そのためにはどういう準備をしなければいけないのかを考えつつ、環境が変わっても焦らずにしっかりと前を向いて進むしかないと思います。


■最近気になっているミュージシャンやプライベートで聴いている音楽を教えてください。

[松丸契 Kei Matsumaru]
常に聴くものは変わっていってるのであまり参考にならないと思いますが、他のミュージシャンや音楽関係者が作るプレイリストとかよく漁ってたりします。


■今後の予定。またチャレンジしたいことあれば教えてください。

[松丸契 Kei Matsumaru]
来年も色んなプロジェクトで作品を出していくと思います。できる限りのライブはやりつつ、制作と練習と勉強を続けていきます。


アルバム情報

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Title : 『Nothing Unspoken Under the Sun』
Artist : 松丸契 Kei Matsumaru
LABEL : SOMETHIN'COOL
NO : SCOL1045
RELEASE : 2020.12.9



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【SONG LIST】
01. harim tok (for West Papua)
02. ignorance is bliss
03. 虫籠と少年
04. interlude | ˈkænsl̩?
05. it say, no sé
06. 霖雨
07. 夏は短い
08. interlude | kji̥ɕikã̠ɴ
09. 暮色の宴
10. when we meet again




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松丸契 Kei Matsumaru

サックス奏者。1995年千葉生まれ。パプアニューギニア出身。2014年に全額奨学金でバークリー音楽大学に入学、2018年に首席で卒業。2017年度ヤマハ音楽奨学生に選ばれ、2018年に第47回Downbeat Competitionで自身のトリオ・オリジナル曲で全米1位を獲得するなど権威ある賞を多数受賞。2019年にデビューアルバム「THINKKAISM」をリリース。ドラマー石若駿率いるバンド「SMTK」では2019年に東京ジャズフェスティバルやTOKYO LAB等の企画に参加し、2020年の春に1st EPと1stアルバムを続けて発表。2020年11月に自身のカルテットでの新作「Nothing Unspoken Under the Sun」をリリース。現在都内を中心に様々な場で活動中。

松丸契Official
https://www.keimatsumaru.com

松丸契Instagram
https://www.instagram.com/kmatsumaru/

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