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JJazz.Net Blog Title

My First Jazz Vol.53-加藤真亜沙

Title : 『Portrait in Jazz』
Artist : Bill Evans Trio

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「私の初めてのジャズアルバムはビル・エヴァンスの『Portrait in Jazz』です。私がこのアルバムに出会ったのは高校3年の夏。 それまではクラシックの作曲とクラシックのピアノをずっとやってきており、その当時は大学はクラシックの作曲科に進学しようと思っていました。

ある時作曲で煮詰まった時に、当時ピアノの先生をしていた私の母親に、自分の知らない面白いコードやハーモニーはどこで見つけられるだろうかと質問したところ、「ビル・エヴァンス でも聴いてみたら?」と言われました。それで家のレコード棚からこのアルバムを引っ張り出し聴いたところ、衝撃を受けました。それまで聴いたことのなかった音、自分には身近ではなかった音がたくさん詰まっていて、ジャズかっこいい!と思ったのを覚えています。

その当時は"ジャズ"という音楽について無知で、メロディーを弾いた後にベースなりピアノのソロがあって、ソロをしてない人は伴奏をして、そしてまたメロディーに戻ってきて曲が終わる。そういうジャズの基本のようなことすらよく分かっていなかったんです。
でも、とりあえずビル・エヴァンスの演奏がかっこいいから、彼の弾いている曲を最初から最後まで全部覚えたいと思い完コピして、レコードをかけながら一緒に弾いて練習するということを繰り返し行っていました。

ジャズは大抵はベースがソロをしてる時はピアノは伴奏をし、ピアノがソロをしている時はベースは4ビートを刻んだり、伴奏をしていますが、このアルバムはベースとピアノの関係性が典型的なピアノトリオのスタイルとはちょっと違いました。特にこの中に収録されている「枯葉」は最初はベースのソロから始まるのですが、そのベースソロの裏でビル・エヴァンス がやっていることは ほとんどソロしてるみたい。スコット・ラファロとビル・エヴァンスがコールアンドレスポンスのように会話をしているような感じでそれがまためちゃくちゃかっこよかった。

よく考えたら当時18歳だったジャズビギナーの私が最初にTranscriptionとして手をつける題材ではあまりなかったかと思うんですが、そんなの関係なく真似して弾いていました。

このアルバムがきっかけで高校3年の夏までやっていた作曲の勉強は 一旦止め、本格的にジャズの世界へ足を踏み入れることになり、そしてその1年半後、NYの「ニュースクール大学」へ 留学することになる訳です 。
私の人生においても運命的な アルバムだったのかなと思います。」

加藤真亜沙


My First Jazz

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Title : 『Portrait in Jazz』
Artist : Bill Evans Trio
LABEL : Riverside Records
発売年 : 1960年



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【SONG LIST】
01.Come Rain Or Come Shine
02.Autumn Leaves
03.Witchcraft
04.When I Fall In Love
05.Peri's Scope
06.What Is This Thing Called Love?
07.Spring Is Here
08.Someday My Prince Will Come
09.Blue In Green








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加藤真亜沙
ピアニスト・作編曲家。
愛知県出身。第63回グラミー賞ノミネート作品であるレミー・ルブフのアルバム"Assembly of Shadows"にピアニストとして参加。幼少よりクラシックピアノと作曲を学び、高校在学中にビル・エヴァンスの音楽に出会いジャズに傾倒。
2009年渡米。奨学金のもと、ニュースクール大学にてケヴィン・ヘイズ、アーロン・ゴールドバーグ、ロバート・サディン、レジー・ワークマン等に師事。在学中より演奏活動を行う。同大学を2013年に卒業後、奨学金を得てジュリアード音楽院ジャズ科修士課程に入学しケニー・バロンに師事。
2012年「ASCAP Foundation Young Jazz Composer Awards」、2014年「ASCAP Foundation Herb Alpert Young Jazz Composer Award」を受賞。「モントルー・ジャズ・ソロ・ピアノ・コンペティション・イン・かわさき2014」準優勝。2016年にデビューアルバム「Tales from The Trees / アンモーンの樹」を発表。色彩感覚溢れた完成度の高いアルバムはシーンで話題となった。新進気鋭の作曲家を紹介するニューヨークのイベント「Jazz Composers' Showcase」にも選出され、名門ジャズクラブや各地フェスティヴァルに出演するなどJAZZの本場ニューヨークを拠点に活動を続けている。





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COTTON CLUB公演決定!

2022年9月12日(月)
open 6:00pm / start 7:00pm
※1日1.showになります。

MEMBER
加藤真亜沙 (p,vo)
広瀬未来 (tp,flh)
西口明宏 (ts)
土井徳浩 (fl,cl,ss,bcl)
和田充弘 (tb)
中林薫平 (b)
小田桐和寛 (ds)
Kan (per)

公演詳細(COTTON CLUB)



Latest Album

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Title : 『SOLUNA』
Artist : 加藤真亜沙
LABEL : SOMETHIN'COOL
NO : SCOL1064
RELEASE : 2022.9.21



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【SONG LIST】
01. Sol
02. Ishonsho Abe Intro
03. Ishonsho Abe
04. Kinmok-Sailor / キンモクセイラー
05. Hokora / 祠
06. Uragami
07. Sylphide of The Watermill / 水車小屋のシルフィード
08. Petals of Soluna





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【KKBOX Podcast「My First Jazz」】
JJazz.Netとの連動によるオリジナルコンテンツ。
ジャズ・ミュージシャン本人の音声コメントをお届けしています。
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