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JJazz.Net Blog Title

My First Jazz Vol.55-永武幹子

Title : 『Blues Etude』
Artist : Oscar Peterson

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「私の初めてのジャズ・アルバムはOscar Peterson (オスカー・ピーターソン)の『Blues Etude』です。これは1965年と1966年にレコーディングされたアルバムで、ベースがRay Brown(レイ・ブラウン)とSam Jones (サム・ジョーンズ)、そしてドラムスがLouis Hayes(ルイ・ヘイス)です。

ピーターソンのトリオとしては、レイ・ブラウンとEd Thigpen(エド・シグペン)のタッグによるピアノトリオが有名ですが 、この時はエド・シグペンが脱退してルイ・ヘイスに、そしてレイ・ブラウンからサム・ジョーンズに代わる時期でしたのでこのトリオとしてはフレッシュな録音となります。

当時は私もオスカー・ピーターソンを聴くということで、ほぼ彼のピアノにしか耳がいきませんでした。ベースが誰とか二人ベースがいるなど、よく分かっていませんでしたが、今改めて聴くとレイ・ブラウンそしてサム・ジョーンズの二人によるウッド・ベースならではの温かい音色や、ルイ・ヘイスとの関係によるご機嫌なスイング感など格好よく、やはりすごく良いトリオだなと思います。

そして何よりオスカー・ピーターソンによるピアノの早弾きなんだけども歌心溢れるプレイというのはやはり当時とても衝撃的で、さらにブルージーでありバラードも素敵ですごく格好良いピアニストだなと感じました。

このアルバムにはオスカー・ピーターソンの曲やスタンダード曲が入っていますが、 私が一番好きでよく聴いていた曲は「Blues Etude」です。 少し変形ブルースという感じなのですが、 とても軽快なオスカー・ピーターソンらしい楽曲となっています 。そして「If I Were A Bell」や「Let's Fall In Love」といったスタンダード曲のテーマ自体もちろんかっこいいんですが、イントロやセカンドリフなど、新たにオスカーピーターソンのアレンジによって付け加えられており、それもこのアルバムの聴きどころのひとつだと思います。

私がこのアルバムを初めて聴いたのはおそらく大学時代。モダンジャズ研究会の部室だったと記憶しています。当時は何も知らなかったのでビル・エヴァンスやオスカー・ピーターソンのアルバムを聴き、そのハーモニーやアドリブなのにこんなに早く弾けるんだ!等、とても衝撃的だったのを憶えています。
今聴いてもやはりオスカー・ピーターソンはどこを切り取っても格好良く、 軽快にスイングするピアニストなので彼のプレイ、そしてこの作品に出会えて本当によかったと思っています。」

永武幹子



My First Jazz

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Title : 『Blues Etude』
Artist : Oscar Peterson
LABEL : Limelight
発売年 : 1966年



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【SONG LIST】
01.Blues Etude
02.Shelley's World
03.Let's Fall In Love
04.The Shadow Of Your Smile Love Theme From The ''Sandpiper''
05.If I Were A Bell
06.Stella By Starlight
07.Bossa Beguine
08.L'Impossible
09.I Know You Oh So Well








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永武幹子
千葉県船橋市に生まれる。
5歳よりクラシックピアノを始め、ヤマハ音楽教室で寄島清美氏に師事、
演奏技術だけでなく、即興演奏や作曲の基礎を学ぶ。
中学時代は法田中学校ブラスバンド部に所属し、トランペットを担当。
早稲田大学法学部入学後、同大学モダンジャズ研究会、ハイソサエティオーケストラに入り、ジャズに目覚める。
大学0Gのジャズピアニスト清水くるみ氏に師事。その間、さまざまなセッションに加わる。
大学卒業と同時にプロになることを決意し、ジャズピアニストとして演奏に専念。
現在は、増尾好秋(guitar)MAGATAMA、酒井俊(vocal)グループ、
守谷美由貴(a.sax&s.sax)ベースレストリオなどに参加する他、
自身のピアノトリオ"永武幹子Trio", "J.J.Soul"や加納奈実(a.sax&s.sax)とのDuoユニット"Jabuticaba"をメインに、
東京都内のジャズクラブやライブハウスを中心に活動している。
これまでの共演者としては、
井上信平、植松孝夫、梶原まり子、酒井俊、坂井紅介、鈴木勲、竹内直、中牟礼貞則、橋本信二、林栄一、廣木光一、
藤井信雄、古野光昭、本田珠也、増尾好秋、峰厚介、森山威男、山口真文、芳垣安洋、吉野弘志、Akira Tana、
Arthur Hnatek 他 (敬称略、五十音順)







Latest Album

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Title : 『SOLO』
Artist : 永武幹子
LABEL : Owl Wing Record
NO : OWR044
RELEASE : 2022.9.14



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【SONG LIST】
01. My Shining Hour
02. Invitation
03. Limbo
04. These Foolish Things
05. I'll Walk Alone
06. Green Chimneys
07. Prelude to a Kiss
08. Rockin' Chair
09. Tea for Two
10. Impro -Invitation to My Songs-
11. Just Simple Things
12. Go Down the River
13. ENGAWA





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