Title : 『Prime Time』
Artist : Count Basie And His Orchestra
ジャズサックス奏者の西口明宏です。
僕の初めてのジャズ・アルバムは、Count Basie And His Orchestraの『Prime Time』というアルバムです。
1977年にリリースされたこのアルバムは、カウント・ベイシーの伝統的なスタイルとは少し異なるサウンドが特徴的です。
特に「Bundle O' Funk」という曲は、アコースティック・ベースではなく、エレキベースを使用した、当時のカウント・ベイシーには珍しいファンク・ナンバーです。
当時、グレン・ミラーをはじめとするスウィング・ジャズしか聴いたことのなかった自分には、とても衝撃的だったのを覚えています。
中学時代、ビッグバンドの魅力に惹きこまれたことが、僕がサックスを始めるきっかけとなったのですが、ビッグバンドといっても吹奏楽の一環としての演奏で、ジャズのアドリブという概念は全く知りませんでした。
でも、ある日学校の文化祭で、突然先輩がこの「Bundle O' Funk」という曲で、急に聴いたことのないソロをアドリブで吹き出したのです。
当時、コピーしたソロや譜面に書いてあるソロしか吹いたことのなかった自分には衝撃的で、その興奮は今でも鮮明に覚えています。
そのことがきっかけで、ジャズにはアドリブがあって、譜面通りでなくて良いこと、そして多彩なソロ・プレイヤーが存在することを知りました。
今でもこの『Prime Time』は僕のお気に入りのアルバムなのですが、そのシンプルで明快な曲構成、カウント・ベイシー楽団の洗練されたスウィングは、自分の音楽のルーツとなっていて、このアルバムは自分の大好きなジャズのかっこいいところが凝縮されたアルバムだと思います。
そして、サックス奏者としても多くのインスピレーションを得たアルバムです。
皆さんぜひ、聴いてみてください!
西口明宏
JAZZシーンの「今」を突き走る3人のテナー・サックスプレイヤーが結集したスーパーグループ
"Tenors In Chaos" 黒田卓也が立ち上げたaTak Recordから堂々デビュー!!!
自身のグループFOTOSとしての活動の傍ら、JAZZミュージシャンからの絶大な信頼を得ている西口明宏、バークリー音楽院を主席卒業し、MISIAや大西順子との共演から自身が作編曲するアンサンブルでの活動まで多岐にわたる活躍を見せる陸悠、アニメーション映画『BLUE GIANT』で主人公 "宮本大" の演奏を担当し、その名を轟かせた馬場智章、この多彩な3人のサックスプレイヤーが集まった正にカオスなグループだ。
2021年12月に神戸で行われたライブイベント「The BUNDLE」で結成され、その3人の美しく、ダイナミックな演奏が大きな評判を呼んだ。"Tenors In Chaos"の名付け親でもあるトランペッター黒田卓也の号令のもと、2023年1月にアーティスト写真を渋谷で撮影。そして、"Tenors In Chaos" のためにそれぞれが新たにつくった楽曲を持ち寄り、5月に都内スタジオにてレコーディングを行なった。カオスな3人のサックスプレイヤーを支えるのは、デヴィッド・ブライアント(p)、須川崇志(b)、小田桐和寛(ds)という気鋭のミュージシャンたち。そして遂に、そのデビューアルバム『Chaos』が、11月1日に黒田卓也が立ちあげたレーベルaTak Record(エイタック レコード)から発表されることが決定した。代表的なスタンダードからメンバー各々のオリジナル楽曲を、ジャズの代名詞でもあるテナーサックス3本が真正面からストレートに熱い音を届ける。
西口明宏
兵庫県西宮市出身。中学入学と同時にビッグバンドジャズに出会い、テナーサックスを始める。
2006年にバークリー音楽院を卒業後、ニューヨークを活動の拠点として、自身のグループによるライブハウスでのレギュラー演奏や映像、ダンスなどの他ジャンルとの共演を行いながら、多数のミュージシャンとのセッションを重ねる。2010年の帰国後、ブルーノートの75周年記念ライブメンバーに選ばれ、日野皓正、山中千尋、Ron Carter、Gene Jacksonらと共にブルーノート東京での演奏を好評で終える。2017年、自身のサックストリオ(須川崇志、石若駿)でデトロイトジャズフェスティバルに参加。これまでアメリカ、台湾、ルクセンブルクなど多数の国内外ジャズフェスティバルに出演する。
現在は、自身のグループ「FOTOS」を中心に、黒田卓也(tp)、加藤真亜沙(pf.comp)、中林薫平(bass)、馬場智章(sax)、古谷淳(pf)、秩父英里(pf.comp)などのグループにも参加、自らのプロジェクトで丸の内コットンクラブで公演を行うなど、精力的に活動を展開している。
これまでに「Tre agrable」(2010年)、 「PINGO」(2013年)、 「FOTOS」(2020年)、そして「Something in Red」(2023年)と、計4枚のアルバムをリリース。
Latest Album |
Title ︓『Chaos』 Artist : Tenors In Chaos LABEL : aTak Record RELEASE : 2023.11.1 【SONG LIST】 |
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