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JJazz.Net Blog Title

2012年1月アーカイブ

ホセ・ジェイムズ with special guest テイラー・マクファーリン @ Billboard Live:ライブ情報 / LIVE INFO

ジャズのスピリットを受け継ぎつつも今の時代の音を聴かせてくれる
新世代ジャズ・ボーカリスト、Jose Jamesが間もなくやってきます。

前作では彼自身、音楽的影響を強く受けたというJohn Coltraneも在籍していた老舗ジャズ・レーベル
"インパルス"と契約(菊地さんのDCPRGもそうですね!)。
また、1978年生まれということで、ダンス・ミュージックやHIP HOPも享受してきた世代だけに、
今世界中で注目されているLAのビートメイカー、フライング・ロータスやムーディーマン、
そして日本のDJ/トラックメイカー、DJ Mitsu the Beatsらとのコラボレーションも納得です。

そんな新たなサウンドを追及するそのハイブリッドな姿勢こそ、
まさしくジャズと言えるのではないでしょうか。

ジャズとクラブを繋ぐ重要人物による貴重なライブ。これは楽しみです。
スペシャルゲストは、あのボビー・マクファーリンの息子、テイラー・マクファーリン!


Jose Jamses


Jose James and Special Guest Taylor McFerrin

ジャイルス・ピーターソンが惚れ込んだジャズ・ヴォーカリスト、ホセ・ジェイムズ。ミネアポリスに生まれ、NYの音楽大学でジャズを専攻した彼は、ロンドンのジャズ・コンテストでジャイルスにその才能を認められることとなり、2008年にアルバム『ザ・ドリーマー』でデビュー。独特のスモーキーな歌声とジャズの名曲の秀逸なカヴァーなどで一躍注目を浴びる。日本でも、クラブ・ジャズ・シーンはもちろん、幅広い音楽ファンから支持を獲得。今回はボビー・マクファーリンの息子であり、ホセのアルバム『ブラックマジック』でもコラボレーションを果たしたテイラー・マクファーリンがゲスト参加。オーセンティックでいて未来を感じさせる歌声とサウンドを極上のクラブ空間で堪能したい。

【Billboard Live Tokyo】
2月18日 (土) 19日 (日)
サービスエリア6,500円
カジュアルエリア4,500円

Billboard Live Tokyo公演詳細

ビルボードライブ東京

【Billboard Live Osaka】
2月20日 (月)
サービスエリア6,500円
カジュアルエリア5,000円

Billboard Live Osaka公演詳細

ビルボードライブ大阪


ホセ・ジェイムズとテイラー・マクファーリンの共演。このヒューマン・ビートボックスも聴けるか!?


ホセ本人もお気に入り、Mitsu the Beatsとのコラボ!
「DJ Mitsu The Beats - Promise in Love (feat. Jose James) 」


『BLACK MAGIC』収録、隠れた名曲
「BEAUTY / JOSE JAMES 」

JOSE JAMES Official Site

WHISKY MODE Vol.29ゲスト - DJ Deckstream:WHISKY MODE

今回の「WHISKY MODE」ゲストはDJ Deckstreamさん。

Deckstreamさんとは、昨年末、六本木ヒルズ・カフェで行われた、
"ザ・マッカラン ファインオーク"のイベントでご一緒したのが縁となって今回お越し頂くことになりました~。

ウイスキーは大好きで"ザ・マッカラン"シリーズはご自宅の常備酒とのこと。
まずはそんなWHISKY LOVER同士、かんぱい~。

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Photo by momokoogaki


■今回PICK UPしたウイスキー:ザ・マッカラン ファインオーク12年■
スコットランドの名門「ザ・マッカラン蒸溜所」がおくるマッカランの新シリーズ!
マッカランの特徴である"シェリー樽原酒"をはじめ、3種類の異なる樽で熟成させた原酒を絶妙なバランスでバッティング。シェリー樽"由来の華やかさを残しつつ、ライトでスムーズな飲み口です。また、ハイボールにすると一層華やかさが引き立ちます。
もうすぐバレンタインですが、ザ・マッカラン ファインオークとショコラのマリアージュなんていかがでしょう?

ザ・マッカラン ファインオーク12年プレゼント:応募はこちらからどうぞ


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Photo by momokoogaki


■DJ Deckstream × ザ・マッカラン ファインオーク12年■
「普通の"マッカラン"もこの"ザ・マッカラン ファインオーク"もどちらも自宅にあるんです(笑)こっちの方がライトでより飲みやすいイメージ。ショコラとの相性も~とおっしゃってましたけど、確かにチョコレートとか合いそうですね」by DJ Deckstream


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Photo by momokoogaki


DJ Deckstreamさんといえばm-flo関連での作品や、90年代のHIP HOP remix作品などでも知られていますが、
これまで、モス・デフや元TLCのT-ボズ、そしてBrand New Heaviesでお馴染み
エンディア・ダヴェンポートといった豪華な面々が作品に参加するなど、海外でも注目のサウンドクリエイターです。

番組ではそんなDeckstreamさんの意外な音楽歴が明らかに。
HIP HOPでも、どこか親しみやすくキャッチーでポップな感覚があるのも納得です~。

お互いモス・デフが好きだったりと、意外にも(!?)共通点が多い事が判明したお二人、
KAWASAKIさんも曲を聴いて「本当にかっこいいいですね」と、珍しく(!?)興味津々。
ホームパーティーの約束もしていましたが、番組を通してウイスキーの輪が広がっていくのは素敵ですね~。

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Photo by momokoogaki

HIP HOPのイメージが強いDeckstreamさんですが、ハウス・プロジェクト"Rahze(ラーズ)"としても活躍!
Deckstreamさん自身にとってもこのRahzeはまさに今回のテーマでもある"NEW WORLD"!
キラキラして華やかなハウスナンバーも気持ち良いです~。

昨年11月にはご自身のレーベルを立ち上げ、Rahzeの新作をリリース。
今後の活動も目が離せません!!詳しくは番組でお聴きください~。

恒例のBAR KAWASAKIタイム。

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Photo by momokoogaki

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、
KAWASAKIさん、3/14に待望の新作『BLACK&GOLD』をリリース!
チャカ・カーン、ダイアナ・ロスの名曲を含む極上DISCOカバー集!
ヴォーカリストも超豪華。YOUTUBEで500万人が目撃した韓国人シンガー  ヨヒ、
ブラン・ニュー・ヘヴィーズのエンディア・ ダヴェンポートら豪華ゲストが参加。
又、日本語DISCOの最高峰「吉田美奈子『TOWN』」のカバーに加え、
DJ KAWASAKIの新曲『LET THE MUSIC PLAY』も収録。

気になるサウンドは次回たっぷりご紹介する予定です。お楽しみに!

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Photo by momokoogaki


【ザ・マッカラン ファインオーク12年の世界観に通じる楽曲】
→「Life Is Good feat Mos Def / DJ Deckstream」
「2ndアルバムからモス・デフをフィーチャーしたこの曲。サウンド自体も華やかで、ファインオークにも合うと思うんですけど、リリックも良いんですよ。今日もいい一日だったな、ウイスキーで乾杯!という感じ」
by DJ Deckstream

【今回のテーマ「NEW WORLD」に合う楽曲】
→「Ta.la.la feat Mimoza / Rahze」
「この曲は、自分的に新たなジャンルへの挑戦。Rahze名義でドラムンベースっぽいのを作ってみました」
by DJ Deckstream


M1:『Ta.la.la / Rahze』

Ta.la.la


Ta.la.la / Rahze

リリース:2011年11月9日
Modular/Smile Company
製品番号:XQBZ-7000

















DJ Deckstream Official Blog




■quasimodeセレクション■
quasimodeのメンバーが入れ替わりで登場。
毎回テーマに沿った選曲でウイスキーの似合うシーンを演出してくれます。
今回は1/11に初のソロアルバム『Speak Own Words』をリリースされたばかり、
リーダーの平戸さんが登場!

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→「African Rumble / Timo Lassy」
→「This Is What You Are / Mario Biondi & High Five Quintet」
→「Against The Invisible Wall feat tomoki seto / 平戸祐介」
(from NEW AL『Speak Own Words』より)

今回のテーマ「NEW WORLD」ということで、
平戸さんにとって新たな扉を開いてくれた、そんな楽曲をセレクトして頂きました。

勿論、新作からも楽曲をお届け、アルバムについても語ってくれました。
ソロ作では、quasimodeとも違う、平戸さんの新しい世界を感じることができます。
踊れるだけではないリスニング・ミュージック!!


M1:『Speak Own Words / 平戸祐介』

Speak Own Words


Speak Own Words / 平戸祐介

リリース:2012年1月11日
EMI ミュージック
製品番号:TOCT-28029

quasimodeのリーダー/ピアニストとして活躍している平戸祐介の自身初となる待望のソロ・アルバム。父親がジャズ喫茶を経営していたこともあり、幼い頃からジャズという音楽と出会いピアノに目覚め、単身NYへと渡米した生粋のジャズメンによる渾身の1枚!
<参加ミュージシャン>
■バンド 
Drums:藤井伸昭(Sleep Walker)/Bass:工藤精
■トラックメイカー 
Tomoki Seto(Cradle Orchestra)/mabanua
■ゲストアーティスト 
畠山美由紀/bird/元晴(Soil&"Pimp"Sessions)


「生まれたてのメロディ feat.bird / 平戸祐介」


→平戸祐介特設サイト

☆Speak Own Words リリースツアー2012 決定!!☆

1/26(Thur) @Billboard Live Osaka
Yusuke Hirado TRIO w.Special Guest bird

1/27 (Fri) @Nagoya Blue Note
Yusuke Hirado TRIO w.Special Guest bird

1/29(Sun) @Blue Note Tokyo


→quasimode LIVE SCHEDULE詳細


Magic Ensemble


Magic Ensemble / quasimode

リリース:2011年1月26日
EMI ミュージック
製品番号:TOCT90020



quasimode Official Site




【DJ KAWASAKI待望の4thアルバム『BLACK & GOLD』、3/14(水)リリース!】

DJ KAWASAKIの最新アルバムは、
チャカ・カーン、ダイアナ・ロスの名曲を含む極上DISCOカバー集!
ヴォーカリストも超豪華。YOUTUBEで500万人が目撃した韓国人シンガーヨヒ、
ブラン・ニュー・ヘヴィーズのエンディア・ ダヴェンポートら豪華ゲストが参加。
又、日本語DISCOの最高峰「吉田美奈子『TOWN』」のカバーに加え、
DJ KAWASAKIの新曲『LET THE MUSIC PLAY』も収録。
ジャケット・イラストは江口寿史が担当。話題満載の全11曲!!

詳しくはこちら


DJ KAWASAKI Official Site


【TEAM WHISKY MODE】
PHOTOGRAPHER : MOMOKO OGAKI
NARRATOR : MAKI SUGIMOTO
ARTIST MANAGEMENT : ERI MORI
PROMOTER : TOSHIHIRO ASAI
DIRECTOR : SATOSHI HIROSHIMA

produced by JJazz.Net

AIRPORT特別企画 feat bar buenos aires:AIRPORT

近年音楽ファンの間で静かに注目を集めているのが、
カルロス・アギーレに代表されるアルゼンチン周辺の音楽。

クラシックやフォルクローレ、そしてECMの諸作品を連想させる、
特別な響きを内包したような洗練されたサウンドに魅せられた方も少なくありません。

その静かなムーブメントを牽引する存在となったのが、アルゼンチン至高の音楽家
カルロス・アギーレが描く音像風景と共鳴する世界の美しい音楽を集めた選曲会bar buenos aires

今回はそのbar buenos aires(吉本宏 山本勇樹 河野洋志)選曲/対談による特別企画。
「AIRPORT feat bar buenos aires」(放送期間:2012.1/18-2/15)と題しお送りします。

静かで美しい音楽を愛する想いが波紋のように広がり、
カルロス・アギーレ奇跡の来日、そしてCDリリースへ。
まさに音楽への情熱と音楽が持つチカラを感じずにはいられません。

繊細でいてメランコリック。
bar buenos airesによる、静かなる音風景をお楽しみ下さい。

[Text:岡村誠樹]


【JJazz.Net AIRPORT feat bar buenos aires 楽曲レビュー】


選曲:吉本 宏

M1:「Los Tres Deseos De Siempre / Carlos Aguirre Grupo」

Crema


Crema / Carlos Aguirre Grupo

リリース:2010年8月27日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP0144

カルロス・アギーレの描く音像風景と共鳴する選曲会bar buenos airesをはじめるきっかけとなった1曲で、彼のファースト・アルバム『Crema』のオープニングに収められています。雄大なパラナ河の流れや、草原を渡る風、草木にしたたる雫を音楽に映したような、カルロス・アギーレ・グルーポの目指す音の世界が美しくデリケイトに描かれています。遠いアルゼンチンの地にこんなにも繊細な音楽があったことに僕たちは感動し、この音楽をみんなで共有したいという想いでこの選曲会を始めました。実際にこの曲をかけていると、多くの人たちに「これは誰の曲ですか」とたずねられました。言葉を超えた、音楽のみが伝えることのできる感情をこの曲は持っていると思います。




M2:「Fix The Stars / Girl With The Gun」
Girl With The Gun


Girl With The Gun / Girl With The Gun

リリース:2010年7月22日
YACCA / Inpartment Inc.
製品番号:YAIP-6020

bar buenos airesは、単にアルゼンチンの音楽だけを紹介する選曲会ではありません。南イタリアのレッチェを中心に活動するマティルデとアンドレアによるユニットも、カルロス・アギーレのような繊細な音楽を奏でています。国もジャンルも異なる楽曲が、カルロス・アギーレの音楽からつながっていくことはとても自然なことでした。それは、僕たちがジャンルに関係なく自由に音楽を聴いているからだと思います。後で気づいたのですが、流れ星への願いについて歌ったカルロス・アギーレの曲から、偶然にも"星"でつながっていました。




M3:「Madrugada / Andres Beeuwsaert」
Dos Rios


Dos Rios / Andres Beeuwsaert

リリース:2010年6月19日
Distribuidora Sur
製品番号:NSB-5211

アンドレス・ベエウサエルトは、カルロス・アギーレと並びbar buenos airesの世界観を象徴するアルゼンチンのアーティストです。アカ・セカ・トリオのピアニストであり、2009年にリリースした初めてのソロ・アルバム『Dos Rios』は、未知なる心の内面を探求するような幽玄の美が宿っています。その透明感のあるピアノの音色や深遠なたたずまいは、ヨーロッパを代表する名門ジャズ・レーベルのECMの諸作にも通じる響きがあります。こうして、自然につながっていく音楽を聴いていると、目を閉じるだけで世界を旅しているような気分にさせてくれます。




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選曲:山本勇樹

M4.「Ma-Ma Fc / Ballake Sissoko & Vincent Segal 」
Chamber Music


Chamber Music / Ballake Sissoko 、 Vincent Segal

リリース:2011年3月13日
Plankton
製品番号:VIVO-257

世界中の美しい音楽をあつめるbar buenos airesには民族楽器の崇高な響きは欠かせません。アルゼンチンにもアレハンドロ・フラノフやサンティアゴ・ヴァスケスのように土着的でありながら洗練的な要素も兼ねそなえたアーティストが数多く存在しますが、彼らが奏でるシタールやムビラ、アルパといった倍音を含んだ音を聴いていると自然と心が穏やかに鎮まります。西アフリカのコラ奏者バラケ・シソコと、フランスのチェロ奏者ヴァンサン・セガールの共演盤を聴いていても同様な気持ちになります。それに反復的なリズムやエレガントな室内楽アレンジはエレクトロニカやアンビエントとも意外な相性のよさをみせてくれます。



M5. 「Portrait For Frazer / The Durutti Column」
Lc


Lc / The Durutti Column

リリース:2011年9月14日
VIVID
製品番号:VSCD-9713

フリー・ペーパー「素晴らしきメランコリーの世界」のbar buenos aires特集号で、吉本さんが「キケ・シネシの陽炎のような弦の響きからドゥルッティ・コラムへのつながりは、淡い水彩画のようにデリケイトな中間色が美しく混ざりあう...」と書いていたように、ヴィニー・ライリーとキケ・シネシは儚くも繊細な心情風景を描くギタリストとして互いにサウンドを超えた部分でも共鳴をしているかもしれません。同じようにパット・メセニー、ライアン・フランチェスコーニ、ブルース・コバーン、藤本一馬なども同じ感覚で語ることができる素晴らしいギタリストたちです。選曲会でも彼らの楽曲を自由につないでbbaらしい音の風景を描けるように心がけています。






M6.「San Solomon / Balmorhea」
Chill-Out Mellow Beats~Harmonie du soir


Chill-Out Mellow Beats~Harmonie du soir / V.A

リリース:2010年7月22日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP-0145

僕たちが目指すbar buenos airesの音空間を見事に表現している楽曲はいくつも存在しますが、中でもこれは奇跡の楽曲といってもいいかもしれません。ビル・エヴァンス「Children' Play」のイントロを彷彿させる海辺のノスタジックなフィールド・レコーディングから、クロノス・クァルテットのようなたおやかなストリングスの調べは何度聴いても心震えますし、以前、選曲会で流していたらその美しいサウンドに反応した女性たちがブースに集まってきたこともありました。ちなみに、このバルモレイのアルバム『Rivers Arms』の素敵なジャケット・デザインはbar buenos airesの第2回選曲会のフライヤーのモティーフにもなりました。




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選曲:河野洋志

M9:「LA GLORIA ERES TU / Jose Antonio Mendez」
フィーリンの誕生


フィーリンの誕生 / Jose Antonio Mendez

リリース:2007年9月16日
EL SUR RECORDS
製品番号:ELSURRECORDS001

bar buenos aires選曲会の定番曲でもあるキューバの伝説的シンガー、ホセ・アントニオ・メンデスによる50年代半ばの音源です。アフリカ伝来の黒人音楽やスペイン伝来の白人音楽の混血でもあるキューバ伝統音楽に、ナット・キング・コールに代表される北米のジャズ・ヴォーカルの要素が交わることによって1940年代後半に誕生した極上のモダン・キューバ歌謡音楽 "フィーリン"。その立役者であるホセ・アントニオ・メンデスの残したサウンドは、時間も空間も超えた"洗練"という言葉がぴったりな響きでした。蒸し暑いハバナの夜、青白い電球の下、港町のホテルを舞台にした大人の恋の駆け引きの行方は・・・・なんて古き良きハリウッド映画のような風景に一瞬にして染め上げるトロバドールの恋のうたは、禁欲的ともいえるアギーレさんの音楽にどこか漂う無垢でロマンティックな感覚にもつながっていると思えてなりません。




M10:「Alesund / Sun Kil Moon
Admiral Fell Promises


Admiral Fell Promises / Sun Kil Moon

リリース:2010年7月28日
Art Union Records
製品番号:ARTB-005

アギーレさんが来日された時、東京では車で移動する機会が多く個人的に自分が日常的に聞いている音源を車の中でかけていたのですが、その中でも「これは誰? 素晴らしいですね」という反応があったのがこの曲でした。所謂ポスト・ロック~スロウ・コアと呼ばれるジャンルで紹介される事が多いサンフランシスコのRed House Paintersというバンドの中心人物マーク・コズレックによるソロユニット。音と音の隙間、弦の響き、その一音に宿る静寂の美しさを描いたような弾き語りは、アギーレさんにはジョージ・ウィンストンなどの作品のリリースで知られる「Windam Hill Records」の音源に聞こえたようです。そういった意味でも"すべての美しい音楽が宇宙を超えて繋がっている"bar buenos airesの選曲ポリシーにも共鳴した曲と言えます。




M11:「Cancion / Ceci Elias & Pablo Gimenez」
美しき音楽のある風景~素晴らしきメランコリーのアルゼンチン


美しき音楽のある風景~素晴らしきメランコリーのアルゼンチン / V.A

リリース:2010年5月9日
Apres-midi Records
製品番号:RCIP-0140

ブエノスアイレス在住のセシ・エリアスによる浮遊感あふれる一曲。bar buenos airesの物語にはいくつもの偶然(必然?)や奇跡的な巡りあわせがあったのですが、彼女とのめぐり逢いもまさにそれを象徴するものでした。もともと吉本さんが何気なくマイ・スペースで発見し、その音楽にいたく感激したことからネット経由での交流がスタート。私がブエノスアイレスを訪れることが決まった時も、「だったら家に遊びに来れば?」という感じで気さくに家にも招いてくれた彼女。カルロス・アギーレの大ファンでもあったことから、一緒にアギーレさんのライヴにも行ったのでした。その会場で出会った方から「彼女はブエノスアイレスで最も有名なモダン・ダンサーのひとりなのよ。知らなかったの?」と言われてびっくり。ミュージシャンだとばかり思っていた彼女は実は著名な舞踏家だったのです。彼女の音楽が想起させるシネマティックな感覚は、専業音楽家ではない彼女の自由で軽やかな感性から生まれていたのかもしれません

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【吉本 宏】
SUBURBIA〜Café Après-midiプロダクツでの執筆や、usen for Café Après-midiの選曲、MUZAKや澤野工房、セレスト、Spice of Life、disques dessineeのCDのライナー・ノーツなどを手がける音楽文筆家。2010年より山本勇樹氏、河野洋志氏と共にbar buenos airesを主宰。2007年には、アントニオ・カルロス・ジョビンの生誕80周年を機にリオデジャネイロを訪れ、映画「This is BOSSA NOVA」のパンフレットのためのカルロス・リラへのインタヴューなどを行う。2009年には、イタリアの才能あるシンガー・ソングライター、ジョルジオ・トゥマの国内盤、2010年には、カルロス・アギーレの初めての国内盤のライナー・ノーツを手がけ、彼らの瑞々しい音楽の魅力を紹介した。


【山本勇樹】
HMV渋谷店のワールド/ジャズ・バイヤーを歴任後、現在はHMV本社でワールド/ジャズを担当。『From Melancholy Garden』、『The Sunshine』、『Sunny Side Lovers』といった良質な音楽をあつめたCDの選曲を手がけ、2010年より音楽文筆家、吉本宏氏、河野洋志氏と共にbar buenos airesを主宰。HMVが季刊で制作するフリー・ペーパー「Quiet Corner」の発行人でもある


【河野洋志】
心のアーティストはアレックス・チルトン、ポール・ウェスターバーグ、ジョナサン・リッチマン。2010年"静かなる音楽ムーヴメント"の発信源でもある。HMV渋谷店伝説のコーナー「山ブラ+素晴らしきメランコリーの世界」をスタートさせ、カルロス・アギーレに会うためにアルゼンチンへと旅立ち、国内リリースと初来日を実現させた立役者。


「Bar Buenos Aires -Dedicated To Carlos Aguirre / V.A」
Bar Buenos Aires -Dedicated To Carlos Aguirre


Bar Buenos Aires -Dedicated To Carlos Aguirre / V.A

リリース:2011年11月10日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP-0165

















bar buenos aires OFFICIAL SITE


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2月中旬には待望の、カルロス・アギーレ最新作『オリジャニア』が発売予定とのこと!
どのような音世界が繰り広げられているのか非常に楽しみです。

また、bar buenos aires選曲会は隔月の第2水曜日、SARAVAH東京で開催中。
静かなる音楽が誘う、幻想的な音空間を体感してみては?

bar buenos aires vol.17

<日時>
2012/3/14(水)
20:00~23:00

<場所>
サラヴァ東京
〒150-0046 東京都渋谷区松濤1丁目29-1 渋谷クロスロードビル B1

<料金>
レギュラー・チャージ:1000円

<選曲>
選曲:吉本宏、山本勇樹、河野洋志

新年一回目です。
みなさんのお正月はいかがでしたか?
穏やかで気持ちの良い一年になりますようにお祈り申し上げます。

良原さんの庭には、南天の赤い実がなっています。
虫がつかず育てやすいそうですので、来年のお正月に向けて鉢植えを育ててみようかと思います。

こちらはかぼすの綺麗なきいろ。

かぼす

第七回目のゲストは、栗コーダーカルテットの川口義之さん(写真左)と関島岳郎さん(写真右)です。

川口義之&関島岳郎(栗コーダーカルテット)

メンバーそれぞれが色々な楽器を演奏する栗コーダーカルテット。
中でも、関島さんが担当する「グレートバスリコーダー」が衝撃でした。
小学校で吹いていたリコーダーとは似ても似つかない、デッカイ代物です!
例えば、こちらのページ をご覧ください。

音程の高い順からいくと、
ソプラノ→アルト→テナー→バス→グレートバス→コントラバス
とのこと。

ルックスは家具のようで、エレガント&繊細です。
音色は、アルバムやライブで聴いてみてくださいね。

海外への演奏旅行に慣れていらっしゃるお二人。
印象的なお言葉をひとつ。
「どうやっても珍道中になる」

各地の食も探求していらっしゃって、面白い話がいっぱいでした!
番組をチェックしてみてください。

最後に、昨年10月にリリースされた新作『羊どろぼう。 』から、
なごみ感がとてもいいPVをご紹介しておきます。
色が美しいです。是非チェックを!

[Text:樋口亨]

栗コーダーカルテット「足」



栗コーダーカルテット


【栗コーダーカルテット プロフィール】
栗原正己:リコーダー、ピアニカ、アンデス他
川口義之:リコーダー、パーカッション、サックス他
近藤研二:リコーダー、ギター、ウクレレ他
関島岳郎:リコーダー、テューバ、口琴他

それぞれに作編曲家そして演奏家の顔を持つ四人が、何故かリコーダーを携えてお気楽に活動を開始。1997年に1stアルバムを発表。栗原作曲の「ピタゴラスイッチ」、近藤作曲の「つみきのいえ」(2009年度アカデミー賞受賞)、関島とUAの共作、みんなのうた「PoPo Loouise」など、映像を含む関連作品も多い。2005年にカバーしたスター・ウォーズ「帝国のマーチ」のヒット以降、ウクレレや身近な楽器を使った脱力系バンドという側面がクローズアップされ、メディアで取り上げられることもしばしば。過去の共演アーティストは、春風亭昇太、あがた森魚、吉澤実、THE SUZUKI(鈴木慶一+博文)、劇団ダンダンブエノ、竹中直人、原マスミ、UA、湯川潮音、GOING UNDER GROUND、渋さ知らズオーケストラ、相対性理論など幅広い分野に渡る。2011年5月、初のヨーロッパツアーを敢行し好評を得た。同年10月に7枚目となるオリジナルアルバム「羊どろぼう。」をリリース。

オフィシャルサイト http://www.kuricorder.com/  


栗コーダーカルテット ライブ情報
・2月4日(土) 
「草間彌生 永遠の永遠の永遠」開催にあわせ、コンサートをします。
 出演:栗コーダーカルテット
 場所:大阪 国立国際美術館 地下1階講堂
 時間:1回目13時~ 2回目15時~  各回定員130名 自由席 ※開場は各回30分前
 料金:各回3,000円 展覧会入場料を含みます(観覧は当日のみ)。

・2月16日(木) 
「加藤久仁生展」にあわせ、コンサートをします。
 出演:栗コーダーカルテット
 場所:八王子 いちょうホール〈小ホール〉
 時間:19時開演 全席自由
 料金:一般2,000円 友の会1,800円 ※未就学児の入場はご遠慮下さい。

その他、公演が沢山あります。
詳しくはオフィシャルサイトのスケジュールをチェックしてください。
http://www.bloc.jp/kuricorder/



良原リエ情報

『良原リエのみんなで楽しむトイ・ミュージック講座』
音楽ダウンロード・サイト「ototoy」が主宰する学校「オトトイの学校」で
良原さんが、ワークショップ形式のトイ・ミュージック講座を始めます。

http://ototoy.jp/school/event/info/25

*春に発売の良原リエのトイピアノアルバムより1曲、OTOTOYで先行フリーダウンロード決定!
1月13日(金)の17時~1月28日(土)まで

詳しくはOTOTOY をご覧ください。
(13日17時より掲載されます)

良原リエ参加の空気公団のツアー「LIVE春愁秋思」の模様が3つの形態でリリース
その日、その時、その会場で流れた空気公団の音楽。
7会場で開催された「LIVE春愁秋思」のDVD、音源配信、レコード。
各会場の空気、演奏者達の思いを様々な角度からお聴き頂ける作品群。

「庭とご飯と音楽と」食卓音楽 第七回 レシピ - さつまいものポタージュスープ:庭とご飯と音楽と - 食卓音楽

毎回、旬の素材を使った簡単でおいしいレシピをご紹介している「食卓音楽」のコーナー。
今回は、ほっこりあたたか、優しい味が染み入る「さつまいものポタージュスープ」です!

さつまいもが大好きな良原さんは、種子島の「安納芋」を30kgほど毎年取り寄せているそうですよ。
種子島の代表作物にさつまいもがあるとは知らなかった。勉強になります。
これが安納芋です。

安納芋

程よい甘さで、朝にいただくとじんわり元気が出る「さつまいものポタージュスープ」。
男性は、甘さが気になるかもですが、さらっとした甘さなので問題ないと思いました。

簡単なので、作り置きしておくと便利ですね。
かぼちゃやじゃがいもを使って応用もできるそうですのでお試しあれ。

[Text:樋口亨]

さつまいものポタージュスープ

さつまいものポタージュスープ
材料(2人分)
・さつまいも 1本
・豆乳 1カップ
・塩 小さじ1弱
・胡椒 適宜

  1. さつまいもは皮を剥き、火が通りやすいよう一口大よりもやや小さめに切り、水にさらす。
  2. 鍋に水気を切った1)と水1カップを入れて火にかける。沸騰したら弱火にして蓋をし、
    10分ほど煮る。
  3. さつまいもに火が通ったら、木べらなどでよく潰す。豆乳を少しずつ加え、
    絶えず潰しながらよく混ぜ合わせる。途中塩を加えて混ぜ、仕上げに胡椒をふる。

*さつまいもを蒸して裏ごしするか、最後にあら熱を取ってからミキサーで撹拌すれば、
なめらかな口あたりを楽しめます。
*仕上げに生クリームをかけたり、みじん切りのパセリをふると本格的な仕上がりになります。

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