新宿ピットイン注目のライブをピックアップしている"Pit Inn Live Invitation"。今年も年末に向けて怒涛のスケジュール更新が続く中、12月20日にライブが決定した「橋爪亮督 GROUP」をピックアップ。橋爪さんはJJazz.netでもお馴染みのサックスプレイヤー。これまで素晴らしいリーダー作を発表しています。JJazz.netでは以前にギター市野さんとの対談も行っています(コチラ)このグループのサウンドの核となっている二人はバークリー音楽学院で出会いまで遡ります。今回はその進化の過程を目撃できる絶好のタイミング。このメンバーでの演奏をどうぞお見逃し無く。
■橋爪亮督
1970年生まれ。 岡山大学在学中20歳の時にボストン・バークリー音楽大学から奨学金を受け渡米。1996年同校Jazz作曲科卒業。同年初のリーダー作となる「And Then You Heard Tales(HAO Record 428)」をアメリカ国内でリリース。 翌年2枚目のリーダー作「In A Stranger's Hand(HAO Record 429)」をリリース。 1997年帰国。 2006年 POLYSTAR JAZZ LIBRARYより国内初となるリーダー作「WORDLESS」(P.J.L. MTCJ-3031) をリリース。 2008年 BounDEE JAZZ LIBRARY より国内2作目となる「AS WE BREATHE」(B.J.L. DDCJ-7004) をリリース。2009年 Grapes Record より国内初のライブ録音となる「Needful Things」(GPS-1206) をリリース。 2012年 tactilesound records より「ACOUSTIC FLUID」(TS-001)リリース。 2013年 Apollo Sounds よりグループとしては初のライブ盤「Visible/Invisible」(APLS-1304) をリリース。2014年続編となる「SIDE TWO」(APLS-1410) をリリース。2017年 Apollo Sounds より5年ぶりとなるスタジオ録音盤「imcomplete voices」(APLS-1704)をリリース。現在は全曲オリジナルによる自身のグループを中心に新宿ピットインを始め首都圏ライブハウス等で活動中。
Title : 『Solo Piano - El Amanecer De Los Pajaros(ソロ ピアノ - 鳥たちの夜明け)』
Artist : Pablo Juarez
LABEL : hummock label
NO : 3hummock
RELEASE : 2018.10.5
【SONG LIST】
01. El Amanecer De Los Pájaros (鳥たちの夜明け)
02. Pasa El Río (川は流れ去る)
03. Vidala De Agua (水の合唱)
04. Sobre Lo Verde (緑について)
05. Esteros (沼地)
06. Caricias (愛撫)
07. Ventanas (窓辺の風景)
08. La Noche (夜〜暮色の組曲)
a - Azulnaranja
b - Azulceleste
c - Negrosilencio
09. Amanece (日の出)
10. Costa Alta (コスタ・アルタ)
11. Nina De Río ""Guadalupe"" (河の女の子 グァダルーペ)
2007年よりブエノスアイレスを拠点にジャズ・フォルクローレシーンで活躍。Franco Luciani、Marcela Passadore、Miryam Quiñones、Georgina Hassan、Silvio Rodríguez、Jorge Fandermoleらとの共演や伴奏、25作品を超える録音参加、ドキュメンタリーTV『Uniendo Destinos』の音楽制作を手がける。自身の名義初作品は2011年『Sumergido』、このアルバムは新鋭ミュージシャンを紹介するサイトClub Del Discoに選ばれ、日本でも2枚のコンピレイションアルバム『bar buenos aires』『Quiet Corner』に収録された。2015年 シンガーJulián Venegasとのデュオ作『Dos Cauces』をリリース。 現在ロサリオにて活動し、2017年 Hugo Fattoruso、Carlos Aguirre、Andrés Beeuwsaert、Alexander Panizza、Lilian Sabaらと共にピアノ・フェスティバルへ出演のほか、シルク・ドゥ・ソレイユでの生演奏や、ウルグアイ各地での演奏セミナー開催など、多岐にわたり音楽交流を深めている。2018年 ピアノで自然界の音の表現を試みた作品『Solo Piano - El Amanecer De Los Pájaros』を録音し初の日本盤としてリリース。2019年12月初来日公演を各地で開催。
May OKita(以下M):こんな風に直接あなたとお話できるなんて思ってもいませんでした。素晴らしい機会を有難うございます。来日をワクワクしながらお待ちしていました!久しぶりの日本ですが今どんなお気持ちですか?
Alan Broadbent(以下AB):そうだね、いつだって日本は大好きだよ。ホスピタリティー、人々の優しさ、そして音楽に対する関心、僕の音楽に興味を持ってくれていることもね。ここで耳の肥えたリスナーの皆さんのために演奏すると、とてもインスパイアされるよ。これまでにもたくさんのシチュエーションで来たことがあるんだ。カルテット・ウエストや、何年も前に、アイリーン・クラールとも一度来日しているね。
【If I'm Lucky / Charlie Haden Quartet West - 1 - Sophisticated Ladies / 2010】
【Charlie Haden Quartet West feat. Norah Jones - Ill Wind】
M:はい、私のお気に入りの1枚です!シンガーとしてはアイリーン・クラールとのことについてもっとお伺いしたいです。言うまでもなく『Where is Love?』 は大好きな作品ですが、あれはシンプルにスタジオに行き彼女とともに奏でたというタイプの録音なのですか?それとも事前にある程度内容を計画していましたか?
M:アメリカのAll About Jazzというサイトに8ページにわたるインタビューがありましたね。その中にあなたが学生の頃、レニー・トリスターノのレッスンを受けるために飛行機でニューヨークに通ったというお話がありました。レニーさんがレスター・ヤングのフレーズを彼の前で歌うように言って、OKをもらえるまでピアノを弾かせてもらえなかったというお話です。とても興味深いストーリーで、あのインタビューを読んで多くのことを知りました。
そして、君たちはそれを感じることができる。バド・パウエルが教えてくれたのは、リズムというのは僕が創っているインプロヴィゼーションのラインだということ。それは、リック(譜面に書き起こされたジャズの常套フレーズ)にはないんだよ。"boom chik boom chik boom chik"っていうポップスのリズムにはないんだ。"Do ba da ba da ba du ba pa da da"って僕がやったら、そのリズムが何だかわかると思うよ。1つ1つ細かく説明しなくてもわかるはず。"pa pa da da ba do du da"ってね。でももし僕がストレートに演奏したら(8ビートのように)、スウィングしていないよね。どうやって"pa pa pa du ba da ba du da" とやるのか、学ばなくちゃならないんだ。ピアノ奏者にとって、それを自然にクォンタイズするのは難しいことなんだ。管楽器奏者は自然にできるけどね。でもピアニストは正しい運指でそれをする方法を学ばなくちゃならない。テクニックの話はあまりしたくないんだけど、でも、僕にとって、リズムは曲や自分の弾いているラインになくてはならないものなんだよ。
1966年ニュージーランド、オークランド生まれ。19歳にしてダウンビート・マガジンの奨学金を取得し、ボストンのバークリー音楽大学に進学。1969年にウディー・ハーマンのバンドに抜擢され、3年間ピアニスト、アレンジャーとして活動を共にした。1972年、ロサンゼルスに拠点を移し、伝説的なシンガーであるアイリーン・クラールとの活動を開始。スタジオミュージシャンとしてもネルソン・リドル、デイヴィット・ローズ、ジョニー・マンデルらに招かれ多くの録音に参加。90年代初期にナタリー・コールの名高い"Unforgettable" に参加し、ナタリー・コールのバンドのピアニストとして、その後には指揮者としてもツアーに参加した。ナタリーの父、ナット・キング・コールに捧げた"When I Fall In Love"のDVDに参加し、"best orchestral arrangement accompanying a vocal"でグラミーを受賞。
その後、チャーリー・ヘイデンのカルテット・ウエストのメンバーとなり、ヨーロッパ、イギリス、アメリカでのツアーに参加。シャーリー・ホーンのアルバムに収められた、レナード・バーンスタイン作曲の"Lonely Town"で2つ目のグラミーを受賞した直後であった。.
自身のバンドのソロイストとしても"best instrumental performance"としてハービー・ハンコックやソニー・ロリンズ、キース・ジャレットと並んで2度、グラミーノミネートされた。2007年にはニュージーランドで栄誉ある"the New Zealand Order of Merit"を受賞。
現在は、ダイアナ・クラールがオーケストラとのコンサートをする際に指揮者を務める。"Live in Paris"のDVDにも指揮者として参加。グレン・フライの "After Hours"で弦楽器のアレンジを担当。ポール・マッカートニーの"Kisses On The Bottom"では6曲、ロンドン交響楽団のためのアレンジを手がけ、ソロとしてはイギリス、ポーランド、フランスでのコンサートを成功させたばかりである。
生涯の目標をオーケストラのアレンジとジャズの即興を通じ、ポップスやスタンダードの楽曲により深いコミュニケーションと愛を見いだすこととしている。
2019年シアトルのオリジンレコードと契約し1stアルバム「Art of Life」にてデビュー。全米を中心にフランス、イタリアなどヨーロッパを含む100以上のラジオ局で収録曲がオンエアされ、ダウンビート・マガジン(米)、ジャズ・ジャーナル(英)を含む国内外の音楽雑誌で「心洗われる歌声」「高い感受性による歌唱にいつわりのない心を見ることができる」と高評を得た。同年7月にはロサンゼルスの人気ジャズクラブFeinsteins' at Vitello'sに出演。4年間のLA留学中にSara Gazarek, Michele Weir, Cathy Segal Garcia, Cheryl Bentyne, Tierney Suttonらに師事。世界中のジャズミュージシャンとの交流を深め、Jazz Vocal Alliance Japan代表として情報交換や教育の場を創る活動を継続的に行う。
K-mix(FM静岡)毎週土曜5時「メイ・オキタのArt of Life」を担当。ジャズとマインドフルネスを紹介し、音楽とメンタルケア両方に通じる「枠にとらわれない自分らしい生き方」と「Being in the Moment」を実践する。優しく語りかけ心を癒すその歌声は、アルバム発売以来、徐々に支持を広げている。