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vol.25 - バニュルス'99 グラン・クリュとsense of quiet presents "THE PIANO ERA" 2013


いらっしゃいませ。

bar bossaへようこそ。

ハロウインの大騒ぎも終わり、すっかり街に冬の気配が訪れ始めましたね。
そんな冬の始まりにあわせて、bar bossaではこんな甘口ワインはいかがでしょうか。

サペラス家が経営するヴィアル・マニュールというドメーヌのつくるバニュルス'99のグラン・クリュです。

バニュルス'99 グラン・クリュ


1950年代に天然甘口ワインは流行したのですが、今ではあまり飲まれなくなり、生産者があまり残っていないのですが、その中でも丁寧なワイン作りをするヴィアル・マニュールです。
このワインは1999年産の中で最上の区画のブドウから作られており、オークの大樽で6年間熟成されています。「バニュルスにチョコレートを合わせる」というのはソムリエ試験にも出てくる定番中の定番のマリアージュです。是非お試し下さい。

さて、音楽の話に移りましょう。
今回はもしかして日本の音楽史上初めてのことかもしれない、「東京から世界に向けて発信するムーブメント」の話です。

音楽に敏感な方は数年ほど前から、東京を中心としたあるムーブメントが始まっているのをご存知かと思います。
bar buenos airesやHMVのQuiet Cornerの動き、Spiral Recordsで録音されている中島ノブユキや伊藤ゴローの音楽、西荻窪のCDショップ「雨と休日」のセレクトする音楽、「山形ブラジル音楽普及協会」の活動、そしてNRTのsense of quietが開催する音楽公演。

そして、まだ誰もこのムーブメントに名前はつけていません。
この「なんとなく共有している空気感」というのが心地よくて、あえて誰もこのムーブメントに名前はつけないのかも知れません。

今まで私たち日本人音楽愛好家は海外で話題のアーティストをただ日本に招待して、それをありがたく聞かせていただくという方法をとってきました。
そして、その海外で流行している音楽をたくさん摂取して、海外の人間に聞かせるということを想定しないで、この島国の中だけで通用する音楽を作って来ました。
そうなんです。かつては「海外で起こっている音楽」と「日本の音楽」はずっと別ものだったのです。

しかし、今、東京で起こっているこのムーブメントは海外のアーティストも日本のアーティストも同じ地平線上で動いています。「海外」と一言で言ってますが、アルゼンチンやブラジルはもちろん、アメリカやヨーロッパの様々な良質な音楽家を東京から発信している、全てが同時進行のムーブメントです。

そして、今年の11月30日と12月1日にそのムーブメントを象徴するようなフェスティバルが開催されます。sense of quiet presents "THE PIANO ERA" 2013です。

フェスティバルの詳しいことは、JJazz.Netのブログで以前にお知らせがありましたので、そちらを参考にしていただくとして、今回は出演者の音を聞いてもらいたいと思います。


矢野顕子

説明不要の方ですね。日本に彼女のフォロワーをたくさん作った偉大な音楽家です。


高木正勝

自ら撮影し加工した映像制作と、ピアノやコンピューターを使った音楽制作は世界から注目されています。


中島ノブユキ

ジェーン・バーキンのワールドツアーの音楽監督、NHK大河ドラマ「八重の桜」を担当。オーケストレーションの魔術師が魅せるソロ・ピアノ。


平井真美子

2012年、新進気鋭のアーティストに贈られる、アメリカのS&R Washington Awardを受賞。映画『白夜行』の劇中音楽を担当。


Andre Mehmari

98年ブラジルで最も有名なMPBコンペティションで優勝。99年自宅のスタジオで、全26の楽器を演奏、多重録音によるソロアルバム『Canto』を制作。


Nora Sarmoria

<アルゼンチン音響派>とカルロス・アギーレなどコンテンポラリー・フォルクローレを繋ぐ、この国が誇るパフォーマーの一人にして、最高にユニークな作曲家。


Nils Frahm

ポスト・クラシカルの期待のピアニスト。2012年リリースのミニ・アルバム『Screws』では左手の親指にボルト4本を埋め込むという大怪我を負ってしまった彼が思い付いた"9本の指による9曲の短い楽曲制作"。


どうですか?
こんなフェスティバルが2013年に東京で行われるという事実が僕は嬉しくて仕方がありません。
bar bossaでもこちらの"THE PIANO ERA" 2013のチケットを販売しております。
21世紀初頭に東京から世界に発信されていた「あのムーブメント」にあなたも出会ってください。


さて、もう12月の話をしているということは、あっという間にクリスマスですね。
今年はどんな予定になりましたか?
楽しいクリスマスが迎えられると良いですね。

それでは、またこちらのお店でお待ちしております。


bar bossa 林 伸次




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林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

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