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2013年6月アーカイブ

ALEJANDRO FRANOV JAPAN TOUR 2013! with EXPE!!:ライブ情報 / LIVE INFO

「アルゼンチン音響派」。日本で盛り上がりを見せ始めてからもう5年以上立つのですね。

先日来日していたフェルナンド・カブサッキをはじめ、そのシーンを代表するミュージシャンの活動が活発になっています。「音の妖精」として知られ、多数の自身の作品の他に、モノ・フォンタナの作品やROVOの勝井祐二や山本精一とのライブでの共演で日本でもファンが多い、アレハンドロ・フラノフが来日します!10公演にも及ぶツアーですので、お近くの方はぜひご覧ください。
共にツアーを回るのは、昨年末のJJazz.Net「PICK UP」でもアルバム『Emeralda』をご紹介したEXPE。

どっぷりと深い音空間が各地で出現するのは間違いないですね!


ALEJANDRO FRANOV JAPAN TOUR 2013! with EXPE!!


ALEJANDRO FRANOV JAPAN TOUR 2013! with EXPE!!

ネイチャーブリスからこれまでに5枚のアルバムをリリースし、日本でもファンの多い「音の妖精」ことアルゼンチン音響のトップアーティスト、アレハンドロ・フラノフのジャパンツアーが決定!!

名作「Khali」を発表して以来の待ちに待った来日です。さらに今回は実の兄であり、名だたるアルゼンチン音楽家との共演経験を持つ凄腕ベーシストのセサル・フラノフも参加します!

そして初日以外の全日程を共にツアーするのは、昨年Wonderyouからリリースしたソロアルバムが国内外で高い評価を得ているEXPE(エクスペ)!
南米ツアーから帰国したばかりで、アルゼンチンアーティストとも縁が深い彼がフラノフ兄弟と共に全国を奏で回ります。

現在決まっている日程以外も調整中で、全国様々な場所へ出向く予定!
各公演の詳細は下記をチェックしてみて下さい。


ALEJANDRO FRANOV JAPAN TOUR 2013! with EXPE!!


ALEJANDRO FRANOV JAPAN TOUR 2013! with EXPE!!


7/27(SAT)
kaico at SETABI

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (Ambient set)
Tomotsugu Nakamura
ubukata saburo

at 世田谷美術館
〒157-0075世田谷区砧公園1-2 世田谷美術館内 1F講堂
TEL:03-3415-6011


OPEN 13:30 /START 14:00
ADV 2,000 / DOOR 2,500

TICKET予約:
コチラからご予約頂けます

新人ながらもその卓越したサウンドが評判を呼び、3月にリリースしたデビューアルバムが各方面に絶賛されたTomotsugu Nakamuraと、これまでにアカデミックなフィールドで活躍し、国内外で高い評価を得るsaburo ubukata。
新鋭音響レーベル邂逅から今年リリースした2人と、アルゼンチン音響派が誇る「音の妖精」アレハンドロ・フラノフと実兄セサル・フラノフを迎えて贈る夏の午後。
世田谷美術館にて奏でられる特別な音響体験との邂逅がそこに。


*本公演にはEXPEは参加致しません。また、Alejandro Franov + Cesar Franovはアンビエントセットでの演奏になります。


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7/28(SUN)
nature bliss presents
EXPE "Emeralda"
Alejandro Franov "CHAMPAQUI"
Release Party

LIVE:
EXPE UNIT
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
NETWORKS with 吉野耕平

DJ:
Shhhhh

at CAY, AOYAMA, TOKYO
東京都港区南青山5-6-23 SPIRAL B1F
TEL:03-3498-5790

OPEN 17:00 /START 17:30
ADV 3500yen +1D / DOOR 4000yen +1D

TICKET予約:
≪web予約≫
コチラからご予約頂けます

≪電話予約≫
CAY TEL:03-3498-5790
≪メール予約≫
コチラのフォームからお申し込みください

企画制作:
NATURE BLISS INC.
http://www.naturebliss.jp
共催:CAY

■煌めきとグルーヴ感溢れるニューワールドミュージックで人々を多幸感で包むEXPE と、アルゼンチン音響派が誇る「音の妖精」アレハンドロ・フラノフの合同リリースパーティー。
EXPEはアルバム参加のアーティストを含めた EXPE UNIT、アレハンドロは実兄セザール・フラノフとのユニットでのパフォーマンス。最後はみんなでセッションライブもあるかも!?


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7/29(MON)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT
and more..

at TOKUZO, IMAIKE, NAGOYA, AICHI
名古屋市千種区今池1-6-8 ブルースタービル2F
TEL:052-733-3709

OPEN 18:00 / START 19:00
ADV 2500YEN / DOOR 3000YEN


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7/30(TUE)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT
山本精一 session

at UrBANGUILD, KIYAMACHI, KYOTO
京都市中京区木屋町三条下ルニュー京都ビル3F
TEL:075-212-1125

OPEN 18:30 / START 19:30
CLOSE 22:30

ADV 2500yen(w 1drink)
DOOR 3000yen(w 1drink)


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8/1(THU)
PRHYTHM
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT
and more..

DJ:
YA△MA (Newtone Records)

at NEW OSAKA HOTEL SHINSAIBASHI, OSAKA
ニューオーサカホテル心斎橋 Grotta dell' Amore (B1F)
大阪市中央区西心斎橋1丁目10番36号

OPEN 19:00 / START 19:30
ADV 2500YEN / DOOR 3000YEN


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8/2(FRI)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT

at AKARENGA, YAMAGUCHI
クリエイティブスペース赤れんが
山口市中河原町5番12号
TEL:083-928-6666

地球の裏側アルゼンチンからユニークな音楽家を迎えた、新感覚なワールドミュージックのコンサート。
タンゴ、クラシック、ジャズ、現代音楽、電子音楽などの音楽ジャンルの枠を超越しながらも、誰もが楽しめる暖かな音の響きに包まれます。


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8/3(SAT)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT

at COMMENT ALLEZ VOUS, TENJIN, FUKUOKA
コマンタレブー
福岡市中央区天神1-16-1 西鉄イン福岡1F
TEL:092-714-3308


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8/4(SUN)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT

at YACHIYOZA, YAMAGA, KUMAMOTO
八千代座
熊本県山鹿市山鹿1499
TEL:0968-44-4004


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8/9(FRI)
NEWDAY 2013

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT
and more..

at TORIKABUTO NATURE LAB., OMURA, NAGASAKI
とりかぶと自然学校 生活科学研究所
長崎県大村市中岳町302
TEL:0957-55-5977


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8/10(SAT)
「音の妖精」アレハンドロ・フラノフ コンサート

LIVE:
Alejandro Franov + Cesar Franov (from Argentina)
EXPE UNIT
and more..

at CMVC, HITA, OOITA
大分県日田市中央1-4-8

bar bossa vol.16:bar bossa

bar bossa


vol.16 - お客様:白尾嘉規さん「知らないからかえって楽しい、ポーランドジャズ」


いらっしゃいませ。bar bossaへようこそ。

月の後半はお客様をお迎えして「俺がコンピCDを作るんだったらこうするね」という趣旨で選曲していただきます。今回はポーランド・ジャズ評論家の白尾嘉規(オラシオ)さんにお越しいただきました。

林(以下H)「いらっしゃいませ。」

白尾(以下S)「こんばんは。モヒートをお願いします。あ、あとお腹空いたのでムケッカもいただけますか?」

H「あれ?発音のアクセントが少しだけ関西が入ってますね。青森にお住まいなんですよね。ご出身はどちらなんですか?」

S「神戸生まれ大阪育ちです。」

H「そうなんですか。これは色々と物語がありそうですね。では小さい頃の音楽体験なんかを教えてください。」

S「実は中学に入るまで音楽はそんなに好きではなかったんです。ただし両親が音楽好きだったので家にはそれなりにレコードもありました。中1の時に父に部屋に閉じ込められて爆音でエリック・ドルフィーの『ファイヴ・スポットVol.1』を聴かされて、最初は『うるさい、ここから出せ!』とか言ってたのに30分後にはもうはまってて(笑)。それで最初はジャズにのめり込んで、大和明さんの本を読んだりして自分が聴きたいアルバムをチェックして、ひたすら『どんな音なんだろう?』って妄想してました。この頃から『紹介文やデータから音楽を妄想する』楽しみにとりつかれてましたね。高校卒業するまでの思春期は、小遣いのほぼ全てを、ジャズとかプログレとか民俗音楽のCDレンタルと紹介本の購入にあてて聴きまくってました。ちょうどビクターから民俗音楽のCDシリーズがいっぱい出たり、プログレの雑誌とか『ユーロロック集成』とかいったバイブル的な本も出たりして、見つからなくて音自体は聴けなくてもその周辺の情報がかなり豊かだった時代ですね。そうして知った音楽を勝手にコンピ作ってワープロで好き勝手書きまくった自作の解説書作って友達にあげたりもしてました。」

H「なるほど。中学の頃から今と同じ感じなんですね。楽器とかはやらなかったんですか?」

S「高校入学からベースを始めて楽譜もほとんど読めないで勘で弾いてたんですが、その頃から『ポリスの曲をキーボードトリオでやろう!』とか違う編成でやろうとするのが好きで。大学でジャズ研入って一応楽譜も書けるようになったんですが、わざと変な編成とかひねったアレンジで自分の好きな曲をやるのに挑戦し続けては才能がないので失敗し、という大学時代でした。あと大学時代の思い出は、行きつけのジャズ喫茶で後で自分が連載することになる「ジャズ批評」のバックナンバーを読みまくって徹底的にデータを勉強したのと、卒業する間際に書いた初めてのオリジナル曲が結構評判良かったことでしょうか。」

H「ジャズ研とジャズ喫茶。王道ですね。大学卒業後は?」

S「就職活動も適当にあきらめて、親にお金を出してもらって東京に出てきました。そして出来たばかりのディスクユニオン新宿ジャズ館に入ったんです。大きかったのは、同じ時に入った女性が早稲田のダンモ(モダンジャズ研究会)出身だったので、彼女のダンモ仲間とバンド組むことになったこと。劇団の劇中音楽を作って提供してたりしました。東京に出て、リスナーとしては物凄く幅が広がったと思います。ブラジル音楽をはじめ、フランスを中心としたヨーロッパのジャズとかタンゴとかフリージャズとかブルーグラスとかファンクとか、それなりに色々聴きました。大学時代からはまったフランク・ザッパとビリー・コブハムの探求もムチャクチャやりましたね。上京するまでは大阪出身といっても田舎の方でしたので所詮触れられる情報は少なかったんです。大学も地方でしたし。結局音楽活動の方は色々あって挫折した、というか自分の中で諦めてしまって。20代いっぱい東京にいたのですが、希望で始まって挫折で終わった、失意の20代でしたね。(苦笑)」

H「20代の東京の希望と挫折時代ですか。良いですねえ。で、青森はどうして?」

S「彼女が青森市に仕事で行くことになったので、青森に引っ越して会社員にでもなってまじめに働こうと覚悟を決めました。でも肝腎の仕事が地方都市には全然なくて。(苦笑)仕事が見つからないで絶望していた時に始めたのが今のブログです。何の希望も自信もない失業者だけど、せめてネットの上では、誰でもない自分しかやっていないようなことを出来たらと思って(苦笑)。なので、はまっていたポーランドジャズを中心に紹介して行くというコンセプトを決めました。今のペンネームはその時のハンドルネームですね。自分の苗字をもじって、ラテン音楽も好きなのでそれっぽいのにしました。そのうち花村さんという方に「ジャズ批評」に『書いてみない?』と誘っていただいて、そのまま6年近く連載してます。そして行方均さんにポーランド人女性歌手アガ・ザリヤンの新譜についてダメ元で売り込んだら国内盤化が実現してしまい、それでライナーデビューしました。昨年はミラ・オパリンスカとダグラス・ウェイツというデュオのファーストアルバムをディスクユニオンに『輸入してみません?』と提案してみたらレーベル発動の依頼が来て、オラシオが選盤してライナーを書く「チェシチ!レコーズ」が出来上がりました。この数年、自分でも予想していなかったスピードでここまで来たな~というのが実感ですが、どうせ来たならガンガン突き進んじゃおう!と思っています。」

H「面白いですねえ。東京を離れて青森に住むことで本来の自分が発見出来たんですね。東京で悩んでる若者は是非参考にしてほしいですね。ではポーランドジャズとの出会いは?」

S「中古で偶然見かけたのがズビグニェフ・ナミスウォフスキという人の『3ナイツ』という3枚組ライヴ盤。でもこれを買ったのはポーランドだからというわけではなくて、『ライヴ』『○枚組』『読めない言語』という好物が3拍子揃っていたからです。読めない言語で書かれているってほんと最高ですよ。私が情報の多い『メインストリーム』を避けるようにしてマージナルな音楽ばかり聴いてきたのは、そういうワクワクドキドキをより多く感じたいからです。
今考えると、このナミさんはポーランドジャズの王道ではないんですが、バンドメンバーの演奏のレベルの高さと面白い曲作りに衝撃を受けてしまって。それで、まずはそのアルバムの参加メンバーのリーダー作とかPOLONIAというレーベルのものを探してみようと中古屋さん通いしたらあるわあるわ。当時笠井さんという方がやってらしたガッツプロダクションという輸入会社がたくさんポーランドジャズを取り扱ってて、一度ブームが来たことがあったようなんです。その後中古屋さんに流れたものを、私が安く拾わせていただいた、と。(笑)」

H「やっぱり中古屋は大きいですよね。ポーランドジャズの魅力は?」

S「まずとにかく『音色が美しい』ということです。フリージャズとか前衛インプロみたいなことをやるミュージシャンも絶対に汚い音を出さないんです。あとは、僕は『残り香メロディ』とか『引きの美学』とか勝手なキャッチコピーをつけてるんですが、空中に溶けて行くような余韻のあるメロディですね。そして最後が自分にとって凄く大事なのですが、 とにかく凝り性ですね、ポーランド人は。基本オリジナル路線ですし、スタンダードをやるにしても必ずと言っていいほどひねったアレンジを入れます。民俗音楽やコレンダ(=クリスマス・キャロル)、クラシックなどの伝統音楽を凄く大事にしていて、それを物凄く大胆に今風に変えてやるところも魅力です。ポーランド語の響きも凄く好きですね。二重子音(szとかczとか)が物凄く多い言語なんですけど、それから生まれるノイズが、三味線とか親指ピアノ、尺八の『サワリ』と同じ効果があると妄想してるんです。巧くて、メロディアスで、凝ってて、伝統も大事にしてて、かつ美しい響き。しかも飽きが来ず毎日聴けるようなバランスの良いポップさもある。僕は、ポーランドジャズを『ジャズの一種』としては捉えてなくて、ポーランドジャズという名の全く違ったジャンルだと思っていますね。どっちかと言うと『ミクスチャーミュージック』(僕は自分の造語で「ユニジャンル」って呼ぶんですが)に近い感じでしょうか。」

H「青森と東京について教えてください。」

S「世の中のもの、特に文化に関するものは何でも東京に集まっているというのは本当かな?っていつも思っています。なので、プロフィールには必ず『青森市在住』と書いて、北東北の地方都市から他の誰もやってないことを発信してるんだというアピールをしています。あと、ポーランドのジャズは青森の四季の情景に凄く合うので、そういうところも運命を感じますね。通勤途中に青森市の豊かな四季を眺めながら携帯プレイヤーでポーランドジャズを聴くってもう最高のぜいたく!って毎日感動してます(笑)。地方都市とヨーロッパって、自然と街のバランス、都市と都市の離れ具合とかとても似ている気がするので、自分が住んでいる土地に似合う音楽をプッシュして行くって精神的な面でも凄く大事なことだと思います。」

H「白尾さんはこれからどうされたいですか?」

S「まずは、ポーランドにまだ行ったことがないので行きたいです。(笑) 野望はたくさんありますよ! 本を何冊か出したいですね。ポーランドの伝説的な作曲家クシシュトフ・コメダの評伝本とか旅行ガイドも兼ねたポップなポーランド音楽紹介本とかポーランドジャズカタログとか。あとポーランドとは全然関係ないのですが、各ジャンルの音楽ライターの皆様に声をかけてヴィブラフォンやマリンバなど、マレットを使った楽器が入った音楽を網羅した『ヴィブラ本』というオムニバスカタログ本も出したいと前々から考えています。僕はマレット音楽のファンでもあるんですよ。青森市や県内でポーランドジャズフェスティヴァルを開催して、県の観光資源にするというのも目標の一つです。『ポーランドジャズ聴きたかったら青森県に来い!ついでに観光もしてけ』ということですね。(笑)県民栄誉賞もらっちゃうかもですね。(笑)あとは、自分の企画でアルバムを何枚かプロデュースしたいですね。コンピも作りたいし、有線のポーランドジャズ専門チャンネルも作ってこじゃれた焼肉屋とかで流して欲しいし。(笑)他にもやりたいことはたくさんあるのですが、止まらなくなるのでこの辺で・・・。でも今日はもうちょっと語って行きたいのでモヒートおかわり下さい。(笑)」

H「なるほど。青森でポーランドジャズフェスティヴァルってすごく面白いですね。ではそろそろ曲に移りましょうか。」

S「はい。テーマは『知らないからかえって楽しい、ポーランドジャズ』です。来日したことがあるミュージシャンもまじえ、知られざるミクスチャーミュージック『ポーランドジャズ』のエッセンスをたっぷりと味わえる10曲を選んでみました! 1曲目はこれです。」

コウィサンカ / ロベルト・マイェフスキ(作曲:クシシュトフ・コメダ)
Kolysanka / Robert Majewski : Krzysztof Komeda




H「叙情的な曲ですねえ。今回は全部わからないので解説をお願いします。」

S「ポーランドの伝説的な作曲家コメダの曲を、トランペッターのロベルト・マイェフスキが弟のピアニスト、ヴォイチェフとデュオで録音したヴァージョン。コメダの曲はポーランドのミュージシャン(ジャズだけでなく、ポップスやクラシックの人たちにも)にとてもたくさんカヴァーされているのですが、その中でも一番好きなのがこれです。実はこの曲は彼が映画のサントラとして作った最初の曲なんですよ。『知らないから』と聴く前に壁を作ってしまいそうな方には慌ててこれを聴いていただいて、イチコロです(笑)。個人的には、青森市の落葉の季節にぴったりなので、その頃よく聴いて落涙しそうになってます。」

ロマン2 / クシシュトフ・コメダ
Roman II / Krzysztof Komeda




H「なんだか面白い曲ですね。」

S「コメダのジャズサイドの演奏は、こういう『ひたすら繰り返しでいつ終わるかわからない』ものがとても多いんです。ポーランドの歴史にあまりにも分断が多かったために、音楽の中では永久に続くような普遍性を追求しようとしたんじゃないかと勘ぐっているんですよ、僕は。あと、彼も凄くそれとなく民俗音楽の要素をとり入れているんですよね。フロントやっているのは後の大スター、トマシュ・スタンコとミハウ・ウルバニァク。ミハウはこんなに素晴らしいサックス吹いてたのに健康上の理由でヴァイオリンに転向しました。この曲のリズムは半分に切って前後逆にして聴くと青森市の『ねぶた』のリズムにそっくりです。コメダやポーランドの音楽って勝手に『暗い』イメージが広まっているんですけど、この曲なんか凄く楽しいですよね。」

H「ねぶたに似てますか。面白くなって来ました。次は?」

ナイト・トレイン・トゥ・ユー/マルチン・ヴァシレフスキ・トリオ
Night Train To You / Marcin Wasilewski Trio




S「今のポーランドの若手で、日本のファンの間で一番有名なのがたぶんこのヴァシレフスキのトリオだと思います。僕はこの曲に勝手に『君のもとへ、夜汽車が』って邦題つけました。演奏や曲の構成とかが素晴らしいのはもちろんなんですけど、ポップですし、聴いた人みんながそれぞれの思い出の中で情景を共有できそうな独特のムードがありますよね。なのでJRとか旅行会社のCMに使ってほしいと思って色々働きかけているんですけど。(笑)これを読んだ方、どなたかいいツテを教えて下さい。(笑)ちなみに、ポーランドの映画にもけっこう鉄道がよく出てくるんですよ。『夜行列車』という映画もあります。その映画 のサントラもジャズですし。誰かポーランドの若手監督にこの曲をモチーフにした新版『夜行列車』を撮って欲しいです。」

H「邦題、良いですねえ。白尾さんの文学趣味が時々見えるの好きですよ。次は?」

ニェナスィツェニェ / アンナ・マリア・ヨペク
Nienasycenie / Anna Maria Jopek




S「日本のファンの間で有名と言うとこの人もそうですね。パット・メセニーと共演した『ウポイェニェ』って作品でブレイクしたんですけど、そのアルバムもメセニーの力を借りているというより完全に自分の音楽にとり込んでました。ジャズミュージシャンが参加することでしか作れないポップミュージックってあるじゃないですか。この曲なんかその最たるもので、メンバー全員超トップクラスのジャズアーティストばかりです。中でもピアノのレシェク・モジュジェルは天才中の天才として、今完全にポーランドシーンを席巻してます。ポップスにジャズの人を参加させるのは昔からで、60年代後半くらいからのポップスアルバムも物凄く質が高いのがこの国の音楽の特徴の一つです。要するに演奏家の絶対数が少なかったからそうなったんだと思います。ヨペクもモジュジェルも、ポーランドの民主化以後に活躍し始めた『Polished Generation(磨かれた世代)』の代表格です。」

H「なるほど。そういうお国事情、面白いですねえ。ポーランドジャズって突っ込みどころがいっぱいあるんですね。次は?」

スムトゥナ・ジェカ / クバ・スタンキェヴィチ&インガ・レヴァンドフスカ(作曲:ショパン)
Smutna Rzeka / Kuba Stankiewicz & Inga Lewandowska




S「もう一丁ヴォーカルもの行きましょうか。ポーランド語の美しさがよくわかるテイクです。多分ポーランド人で一番有名なのはショパンだと思うのですが、彼の音楽は民衆レベルに物凄く浸透していて、音楽教育の基礎にもなっていますが、それ以上に『日常の音楽』なんですよ。なので、ショパンジャズアルバムも日本人が想像できないくらいにたくさんありますし、またそのカヴァーの発想も完全に規格外です。この曲はショパンの数少ない歌曲作品をジャズとして甦らせたものです。クラシックのジャズ化という印象が全くないのが凄いですよね。」

H「ショパンジャズアルバムがたくさんあるんですか。うーん、面白いですねえ。次は?」

プションシニチュカ / レシェク・クワコフスキ(作曲:モニゥシュコ)
Przasniczka / Leszek Kulakowski : Stanislaw Moniuszko




S「今まで色んなところでポーランドジャズを聴いていただいてたのですが、この演奏はほんと鉄板です。ポーランドはジャズとクラシックの垣根が物凄く低い国で、クラシックのフォーマットとの共演盤も非常にたくさんあるんです。例えばオーケストラとの録音とか、この曲のように弦楽四重奏団とのものとか。曲もスタニスワフ・モニゥシュコというポーランドの国民的な作曲家の『紡ぎ唄』というとても愛されている曲です。これもクラシックのジャズ化には聴こえないですよね。こういう編成でやっている裾野が広いので、単なるムード作りとして参加しているわけじゃじゃなくて、アンサンブルとして四重奏団がねっとりと絡んでカッコいいですよね。」

H「おおお、確かにかっこいいです。こういう弦モノとジャズって大体音大出のクラシックのカッコ悪さが気になるのですが、これは見事に成功してますね。次は?」

クルフィ・モスト / ピォトル・バロン
Kruchy Most / Piotr Baron




S「ポーランドで『ピアノトリオ』と同じくらいよくある編成がこの『サックストリオ』なんです。シーンの規模を考えるとほんと、ありえないくらい多いです。半ば伝統化してるからか、普通ならちょっとアヴァンギャルドに行ってみましたとかコードレスに挑戦!という流れになるところを、ポーランドの場合は非常に地に足がついた演奏でハズレがないですね。また、この編成でそういう演奏が出来るのは、全体的に超絶技巧の持ち主が多いこの国の奏者の音色が抜きん出て豊かで美しいから、というのもあると思います。余計な冒険をしなくても音がいいのでそれだけで充分聴かせちゃうんです。サックストリオはディープなファンでない方にはなかなかオススメしにくいと思うのですが、僕はこのアルバムなら躊躇しません。マイクから直接DATに録音、完全ワンテイクのみという究極の緊張感も渋いです。」

H「サックストリオがよくあるんですか。うーん、ポーランド人恐るべしですね。あの、この演奏がキャッチーな方なんですよね。うーん。さて次は?」

ワルソウ / ピンク・フロイト
Warsaw / Pink Freud




S「ポーランドのジャズってシーンの規模自体は全然大きくないんですが、それでも『ジャズ大国だなあ』と思わせてくれるのはこういうバンドが物凄く若者に人気があるところですかね。それも、ただノリが良いだけの音楽じゃなくって、民俗音楽のような伝統的な要素もしっかりおさえつつ、非常に複雑な音楽性なこういうバンドが。ライヴなんか完全にロックノリで、リーダーのヴォイテク・マゾレフスキのたたずまいもロックスターみたいなのですが、まじめに(笑)聴いたら度肝抜かれるほど高度なことをやってますよ。ちなみにトランペットのアダム=ミルヴィフ・バロンは前の曲のピォトルの息子さんで、昨年の来日時にそのことを訊いたら『父は真のマスターだ。自分なんかまだまだだよ』とはにかんで謙遜してたのがかわいかったですよ。(笑)」

H「おお。確かに仰るとおり民族色もあってロックノリですね。こういうのが若者に人気があるんですか。ポーランド、音楽偏差値高過ぎですね。次は?」

リヴァージョン / マテウシュ・スモチンスキ・クィンテット
Reversion / Mateusz Smoczynski Quintet




S「ポーランドは隠れたジャズヴァイオリン王国なんですが、このマテウシュは若手世代の代表的なミュージシャン。最近あのタートル・アイランド・ストリング・クァルテットのメンバーとなって話題になってます。この曲と演奏は僕にとって物凄くポーランドを感じるものですね。『ポーラン度』が高いんです(笑)。凄く情感にあふれた旋律なんですが、最後まで引っ張りきらないで『あれ、気がついたらメロディ終わってた』という感じなのがいいんですよ。この曲も結構色んなところでかけてますが評判いいです。」

H「なるほど。ポーラン度が高いですか。なんとなくわかってきました。でも良い曲ですね。」

プション シュチュ・ブジュミ・フクラコヴィェ / ズビグニェフ・ナミスウォフスキ
Przaszcz Brzmi w Krakowie / Zbigniew Namyslowski




S「では最後に僕をポラジャズの深い沼に引きずり込んでくれた恩人ナミさんの代表作から。面白いサウンドでしょう?このアルバムは世界中のダンス音楽のリズムを自分流に料理したというもので、この曲にはクラコヴィァクというポーランドの民俗音楽のリズムが使われています。楽しくて変な感じと、伝統音楽へのまなざしが、ブラジルのエルメートに物凄く近いものを感じるんですよね。ちなみに彼はチェロとピアノで音楽教育を受けて、トロンボーンでプロデビューし、それから始めたアルトサックスで世界屈指のプレイヤーになった凄い人です。ポーランドは彼に限らず超人的なマルチプレイヤーがムチャクチャ多いのも特徴です。」

H「確かにエルメートですね。これははまりますね。面白いです。」

S「いかがでしたか?『知らないから全然イメージ湧かない』という人から『ポーランドのジャズはキレイな感じがする』という人まで色々いらっしゃると思いますが、結構リズムがしっかりしていて面白いでしょう。たぶんショパンの音楽の影響が大きいのだと思われるのですが、この豊かな『グルーヴ』を最大限に活かすために美音を極めたのがポーランドのジャズなんじゃないかなと個人的には考えています。だから、本当は『音色が売り』なんじゃなくて『(そこから導き出される)グルーヴが売り』なんですよね。」

H「いやあ。すごく面白かったです。ポーランドという国の色んな事情からこういうサウンドが生まれるんですね。日本でポーランドジャズがどう流行るかは白尾さんにかかってますね。」

S「ボッサノーヴァも4半世紀前まではほとんど知られていなかったのに、今では街のどこかでかかっています。ポラジャズがそうならないとは誰にも言えないと思います。だから、僕はあきらめません。」


白尾さん、今回はお忙しいところ、どうもありがとうございました。神戸生まれ大阪育ちで、20代は東京、そして今は青森からポーランドジャズを紹介するという面白い方ですね。これから色んなことをされて世の中を騒がせそうで、みなさん要チェックの方です。
そろそろ夏が近づいて来ましたね。さっぱりしたモヒートを飲みながらこんな音楽を聴く夜も良いですね。ではまたこちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林 伸次




お二人のお話は尽きず、ここに載せられなかった面白い続きは、白尾嘉規(オラシオ)さんのブログでご覧ください。
http://ameblo.jp/joszynoriszyrao/entry-11555513607.html




白尾嘉規(オラシオ)
日本でただ一人のポーランドジャズ専門ライター。青森市在住。ディスクユニオン発のポーランドジャズ専門レーベル「チェシチ!レコーズ」監修者。
雑誌連載:「ジャズ批評」、季刊俳句誌「白茅」。ブログ「オラシオ主催万国音楽博覧会」主催者。その他ライナー執筆、DJイベント、トークイベントなどで活動中。
日本全国にイベント出張可。ご依頼は下記メールまで。フェイスブックアカウントもあり。現在毎月青森市でDJイベントを開催中。「気になる方はぜひ旅行先に青森県を選んで遊びに来て下さい♪」
ブログ:http://ameblo.jp/joszynoriszyrao/
メール:aladyhasnoname@yahoo.co.jp
ツイッター:https://twitter.com/poljazzwriter




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bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
 12:00~15:00 lunch time
 18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
お店の情報はこちら

フランキー・ヴァリ & ザ・フォー・シーズンズ ジャパン・ツアー2013:ライブ情報 / LIVE INFO

世界で最もカバーされている曲の一つ「Can't Take My Eyes Off You(邦題:君の瞳に恋してる)」などで知られるフランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズがなんと初来日!!
リアルタイムで聴いていた世代も、カバーソングやCMで聴いていた世代も、あのメロディーを一緒に口ずさむチャンスですよ♪

フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ

フランキー・ヴァリ & ザ・フォー・シーズンズ ジャパン・ツアー2013

「君の瞳に恋してる」「シェリー」...時代を彩った数々の名曲が蘇る。伝説的シンガーの初来日公演が決定!!

一度聴いたら忘れられないハイトーン・ヴォイス。この魅惑の声に、懐かしさが溢れ、そして思わず胸が踊りだす!アメリカン・アーティストとして多くのヒット曲を送り出してきたフランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ。79歳を迎えた今尚、精力的に活動を続けるフランキー・ヴァリが、遂に今年9月待望の初来日公演を行う。

時代を彩った数々の名曲が、日本で初めて披露される、一夜限りの貴重な公演となる! 1962 年の全米ナンバー1ヒット「Sherry」以降1970年代末までに1億枚以上のレコードを売り上げた「フランキー・ヴァリとザ・フォー・シーズンズ」は、リード・ヴォーカルのフランキー・ヴァリの鋭いファルセットを武器に「Big Girl Don't Cry(邦題:恋はやせがまん)」「Walk Like A Man(邦題:恋のハリキリボーイ)」「Can't Take My Eyes Off You(邦題:君の瞳に恋してる)」など60年代ポップスの名作を次々と生み出したばかりでなく、70年代に入っても「My Eyes Adored You(邦題:瞳の面影)」「December, 1963(Oh, What A Night)(邦題:1963年12月(あのすばらしき夜)」大ヒット映画の主題歌「Grease」など数々のナンバー1ヒットを放ったアメリカを代表するポップグループだ。
彼らの栄光のキャリアを題材に制作され、2006年のトニー賞を独占したブロードウェイ・ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』の成功により再び注目を集めている。


<日時>
2013年9月13日(金) 開場:18:00 開演:19:00

<会場>
日比谷公会堂

<料金>
S席 9,800円 / A席 8,800円(税込・全席指定)

<公演公式サイト>
http://frankievalli-japantour.com

WHISKY MODE Vol.46ゲスト - Emi Meyer:WHISKY MODE

今回の「WHISKY MODE」ゲストは、シンガー・ソングライターのエミ・マイヤーさん。

そして、ピックアップしたウイスキーは、
4月2日に手頃な価格とサイズで新発売となった「響12年」。

日本はもちろん、イギリス、フランスでも発売ということで、
ワールド・ワイドに活躍するエミさんにぴったりです!!

まずは、響&ペリエで乾杯~。

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Photo by daisuke ishizaka


■今回PICK UPしたウイスキー:響12年■
酒齢12年以上のモルト原酒に、じっくりと時を重ねた原酒の数々をブレンド。
最初にパイナップルやプラム、ラズベリーといった果実香が広がり、
続いて蜂蜜やカスタードクリームのような甘い香りが広がります。


番組ではペリエで割って楽しむ「響&ペリエ」をご紹介。
ペリエと組み合わせることで、よりフルーティーさが際立ちます。
これからのシーズン特にオススメです~。


響12年プレゼント:応募はこちらからどうぞ


■エミ・マイヤー × 響12年■
「かすかにフルーティーな感じで女性でも飲みやすいですね。シャンパンっぽいし夏にも良さそう。」
by エミ・マイヤー

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Photo by daisuke ishizaka


エミ・マイヤーさんの歌声は、皆さんきっとどこかで聞いたことがあるハズ。

【‪On The Road (PRIUS Japanese version) / Emi Meyer】

この他、コラボレーションも積極的で、Shingo02さんやJAZZTRONIK、
最近ではKEN ISHIIさんの新譜でも共演。
今後、この番組きっかけでDJK feat EMI MEYERというコラボもありえるかもしれませんね~。

今回も登場!香りを際立たせるアトマイザー。

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Photo by daisuke ishizaka

収録前の打ち合わせで「響」の話をしていたら、流石エミさん!!
「映画『Lost In Translation』で取り上げられていたので知ってましたよ」とのこと。

僕も公開当時観ましたが、ソフィア・コッポラによる映像美と、
主演のスカーレット・ヨハンソンの美しさの印象が強くて記憶に残ってなかった!
サントリーさん曰く、海外の方はよく『Lost In Translation』の事を話題にされる方が多いとか。


【Lost In Translation trailer】




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Photo by daisuke ishizaka


日本とアメリカを行ったり来たりしているエミ・マイヤーさん。
現在ちょうど新作『ギャラクシーズ・スカート』を引っさげてのツアー中!
バンド編成のライブ、楽しみです。

【Tour "Galaxy's Skirt" 2013】

6/23(日)名古屋クラブクアトロ
6/24(月)梅田クラブクアトロ
6/25(火)広島クラブクアトロ
6/27(木)熊本 ぺいあのPLUS'
6/28(金)福岡 イムズホール
6/29(土)大分 湯布院 アルテジオ美術館
7/1 (月)長崎県美術館 エントランスホール
7/4 (木)Shibuya O-EAST
7/6 (土)静岡 焼津文化会館
7/10(水)山形 文翔館
7/21(日)北海道 JOIN ALIVE 2013

ツアー詳細(Plankton)

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今回番組ではThe Brand New Heaviesから、
ウイスキー好きのサイモン(g)とアンドリュー(b)がコメントを届けてくれました!

約7年振りにリリースした新作は、TBNH黄金期のヴォーカリスト、
エンディア・ダベンポートを迎えた期待を裏切らない内容!
KAWASAKIさんや沖野さん作品でもフィーチャーされるエンディアの凄さとは?

インタビュー全文はこちらのJJazz.Net Blogページをチェック。

ちなみにインタビュー中、「響」のボトルが約半分空きました。「響」絶賛しておりましたよ~。


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Photo by daisuke ishizaka


【響12年の世界観に通じる楽曲】
→「Equinox feat Emi Meyer / Ken Ishii presents Metropolitan Harmonic Formulas」
「NYの地下鉄とかに乗りながら、好きなDJが自分の街にやって来る事をイメージして書いた曲。
クラブに行く時のワクワクした気持ちともマッチすると思いセレクトしました。」by エミ・マイヤー


【今回のテーマ「Walk Out To Summer」に合う楽曲】
→「ToKyoTo / Emi Meyer」
「最近は日本で夏を過ごすことが多く、京都と東京を行ったり来たりする中で、
その違いや、似てる感覚を比べて書いたこの曲を選びました。」by エミ・マイヤー


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■WHISKY MOMENT■

4月から始まった新コーナー!
素敵な女性ボーカリスト3名が交替で登場。ウイスキーの似合うシーンをイメージして選曲してくれます。

orange pekoeのナガシマトモコさん、ジャズ・ボーカリスト、青木カレンさんに続き、
ラスト3人目に登場してくれた素敵なボーカリストはこの方、JiLL-Decoy associationのchihiRoさん!


前回ゲスト出演して頂いてからちょうど2年。
新しく始まったウイスキーを楽しむイベント「響 HARMONY LOUNGE」の第1回目に出演されるなど、
今ではすっかりウイスキーを堪能されているようです。

KAWASAKIさんとはお久しぶりということで、まずは「響&ペリエ」で乾杯です。

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Photo by daisuke ishizaka

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Photo by daisuke ishizaka


今回は、テーマの「Walk Out To Summer」にちなみ、
"夏はイベントやライヴの季節"という事で、ジルデコのライヴ音源からセレクトしてくれました。

「夏の音楽イベント」と「響&ペリエ」、想像するだけで合いそう。



M1: 「わすれ名草 (Vergiss-mein-nicht!) / JiLL-Decoy association」

M2: 「What a little moonlight can do / JiLL-Decoy association」

M3: 「I say, / JiLL-Decoy association」

『ジルデコ・ラウンジ at Billboard Live TOKYO ~結成10周年記念スペシャル~ / JiLL-Decoy association』


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JiLL-Decoy association
iTunes Store 限定配信
『ジルデコ・ラウンジ at Billboard Live TOKYO ~結成10周年記念スペシャル~』
2013年3月13日(水)
アルバム¥900/単曲¥200

収録曲 :
1. わすれ名草 (Vergiss-mein-nicht!) (Live Aug. 18, 2012)
2. What a little moonlight can do (Live Aug. 18, 2012)
3. I'm All Smiles (Live Aug. 18, 2012)
4. Obsession (Live Aug. 18, 2012)
5. アイロニー (Live Aug. 18, 2012)
6. I say, (Live Aug. 18, 2012)

Jill-Decoy Lounge At Billboard Live Tokyo - 10th Anniversary Special Live - JiLL-Decoy association

■iTunes Store JiLL-Decoy association ページ
https://itunes.apple.com/jp/artist/jill-decoy-association/id262808462




orange pekoeのナガシマトモコさん、青木カレンさん、そしてJiLL-Decoy associationのchihiRoさん
いずれもGOOD MUSICを届けるFemale Vocalist!
素敵な3人によるこのコーナーを今後もお楽しみに~。

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番組では皆さんから頂いたメッセージやリクエストもご紹介しています。
抽選でゲストとのサイン入り写真+ウイスキーをプレゼント!
メッセージ&リクエストお待ちしております~。

応募はこちらからどうぞ

収録風景等、番組のfacebookページにもたくさん掲載しています。
そちらも是非チェックしてみて下さいね~。

「WHISKY MODE」facebookページ

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【DJ KAWASAKI初のコンプリート・ベストアルバム、
『NAKED ~ DJ KAWASAKI Complete BEST』5月29日(水)リリース!】

タイトル : 『NAKED ~ DJ KAWASAKI Complete BEST』
発売日 : 2013.05.29(Wed) Release
製品番号 : TOCT-29148
価格 : ¥2,300 (tax.in)

iTunes ダンス・シングルチャートで、前人未到の8曲連続No.1を獲得!
birdをフィーチャーした書き下ろし新曲「Shining」収録!
ジャパニーズ・ハウス・ムーブメントを作ったDJ KAWASAKI 初のコンプリート・ベストアルバム!!

NAKED ~ DJ KAWASAKI COMPLETE BEST


NAKED ~ DJ KAWASAKI COMPLETE BEST

リリース:2013年5月29日
ユニバーサル ミュージック (e)
製品番号:TOCT29148

デビューアルバム『Beautiful』(2006年)から『BLACK & GOLD』(2012年)までの全楽曲より、iTunes ダンス・シングルチャートNo.1を獲得した楽曲などを選りすぐり、さらに書き下ろしの新曲、未発表Ver.までも加え収録した、DJ KAWASAKI初のオールタイム・ベスト!!新曲のフィーチャリング・ヴォーカルにはbirdが参加!DJ KAWASAKIの名曲が新たに誕生!ジャケットは、デビュー盤でモデルの藤井リナを起用し、"モデル・ジャケ"の先駆けとなった米原康正氏による最新フォトセッション!デビューから現在までの全てがわかる究極のベスト盤!




アルバム詳細(EXTRA FREEDOM)


【DJ KAWASAKI Complete Best『NAKED』Release Tour決定!】strong>
06/22(土) 大阪 / Grand Cafe
06/28(金) 大分 / FREEDOM
06/29(土) 高崎 / CANOES BAR TAKASAKI
07/05(金) 那覇 / LOVEBALL
07/06(土) 石垣 / GRAND SLAM
07/12(金) 仙台 / DINING BASE fam.
07/13(土) 京都 / COLLAGE
07/19(金) 松本 / MOLE HOLE
07/26(金) 札幌 / ACID ROOM
07/27(土) 盛岡 / players cafe
07/28(日) 宮崎 / CORNER
08/02(金) 渋谷 / TRUMP ROOM
08/03(土) 島根 / NAKE SPACE
08/09(金) 熊本 / 2110.(two one one zero)
08/10(土) 福岡 / complex@MILLS
08/13(火) 岡山 / MARS
08/24(土) 宇都宮 / PACELAB π
08/26(月) 山形 / Angelina
09/28(土) 松山 / club BIBROS

and more!
他地方都市、随時ブッキング中。

ツアー詳細(EXTRA FREEDOM)


【沖野修也、DJ KAWASAKIがシングルモルトの世界をテーマにセレクトしたコンピレーションCD】

Magic


WHISKY MODE~A COLLECTION OF CLUB JAZZ / CROSSOVER / SOULFUL HOUSE CLASSICS~

リリース:Now On Sale
ewe records
製品番号:EWSP-0001

シングルモルトウイスキー"の世界観をテーマに、沖野修也、そしてDJ KAWASAKIが("クラブ・ジャズ/クロスオーバー・ミュージック"を)セレクトしたコンピレーションCD。JAZZTRONIK、吉澤はじめの楽曲から、沖野修也自身の楽曲もセレクトした、音楽×ウイスキーの至極のコンピレーションアルバム。共通するのはその多様性と、良質な世界観・・・。個性的な表情を見せるシングルモルトとクラブジャズ/クロスオーバーミュージックが共鳴し合うひととき、(家でも外でも楽しめる)新しいライフスタイルを提案します。

コンピレーションCD「WHISKY MODE」特別ページ


DJ KAWASAKI Official Site




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『Galaxy's Skirt / Emi Meyer』

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Galaxy's Skirt / Emi Meyer

リリース:2013年4月3日
Plankton
製品番号:VITO117

「生きることも恋することにも毎日発見がありますように」スーフィー(イスラム神秘主義)の詩人、ルーミーにインスパイアされた感動的なタイトル曲は、宇宙を恋人に例えた、世界に対する壮大なラブソング。また初の外部プロデューサーとして、ジョン・メイヤーのサポート・ギタリストとしても活躍するデビッド・ライアン・ハリスを迎え、どの曲もノスタルジックでソウルフルなバンドサウンドに仕上がっている。聴くほどに心に迫るエモーショナルな楽曲が、シンガー・ソングライターとして新たなステージへと踏み出したことを証明する、時代を超えたポップアルバムの傑作!!






【Emi Meyer プロフィール】

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アメリカを拠点に活動するシンガー・ソングライター。日本人の母親とアメリカ人の父親の間に京都で生まれ、1才になる前にアメリカのシアトルに移住。07年にシアトルー神戸ジャズ・ボーカリスト・コンペティションで優勝。その後、Jazztronik、Joe Henry、Yael Naimなど国内外の著名アーティストと共演を重ね、フジロックなど各地の大型フェスにも出演。その歌声と存在感で多くの聴衆を魅了している。09年にリリースされたデビューアルバム「キュリアス・クリーチャー」は iTunes Storeや多くのCDショップのJAZZ チャートで首位を獲得。iTunes StoreではJAZZカテゴリーの年間ベスト・ニュー・アーティストにも選ばれた。2010年にShingo Annen(Shing02)との共作となる全曲日本語詞の 2nd Album「パスポート」をリリース。2011年はノラ・ジョーンズやシェリル・クロウ でグラミー賞に輝くエンジニア、ハスキー・ハスコルズがミックスを手がけたサードアルバム「スーツケース・オブ・ストーンズ」をリリースし、高い評価を得た。暖かなスモーキー・ヴォイスは数々のCM(トヨタ自動車「プリウス」、NTTドコモ「キッズケータイ」、キリンビバレッジ「午後の紅茶」やキユーピーライト、アヲハタ55ジャムなど多数)でも聞くことができる。 2012年にリリースしたミニ・アルバム「LOL」は収録曲「オン・ザ・ロード」がプリウスのCMでオンエアされ、スマッシュヒットとなった。またケン・イシイや大橋トリオとの共作曲でも幅広い層に支持されている。

Emi Meyer Official Site


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【JiLL-Decoy association ライブスケジュール】

06/26(水) Sapporo Music Tent Live
07/03(水) 盛岡 すぺいん倶楽部
07/04(木) 秋田 THE CAT WALK
07/06(土) いわき Bar QUEEN
07/07(日) 那須塩原市黒磯文化会館 小ホール
07/07(日) 那須塩原 Toritt Occa
07/13(土) 代官山 UNIT
07/27(土) 軽井沢 大賀ホール
07/28(日) 飛騨高山 Dining Bar ChiChi

ライブ詳細


【JiLL-Decoy association プロフィール】

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02年結成。chihiRo(Vo) kubota(G) towada(Drs)の3人が生み出すJAZZ/FUNK/R&Bをベースにしたオリジナリティあふれる楽曲と、高い演奏力によりジャム・セッションのように毎回進化していくライブ・パフォーマンスが中毒者を増やしていく。07年4月、待望の1stアルバム『ジルデコ』を発表し、高い評価を得た。08年7月に2ndアルバム『ジルデコ2』を発表。その翌年からは、ジャズクラブで催すプレミア・ライブ「ジルデコ・ラウンジ」と、ライブハウスで繰り広げるイベント・ライブ「ジルデコ・フェスタ」という2つ方向性のレギュラー・ライブをスタートし、より一層ライブ・アーティストとして可能性を広げていく。10年2月、クラブジャズ・シーンを代表するミュージシャンが多数参加し話題となった3rdアルバム『ジルデコⅢ』を発表し、渋谷HMVの邦楽インディーズ・チャートで3週に渡り1位を獲得。アルバム・リリースの間に配信したiTunesやamazon限定ミニアルバムはいずれもJAZZチャートで1位を獲得。そして、何と前作アルバムから8ヶ月という短い期間で4thアルバム『ジルデコ4 ~ugly beauty~』を発表。2年連続で行った渋谷クアトロでのワンマンLIVEも満員御礼で大成功に収めた。そして今年2012年は、ジルデコ結成10周年というアニバーサリー・イヤー。それに相応しく、記念アルバムを3作リリースし、さらにはビルボードライブ東京でのスペシャル・ライブは2回まわし全席完売、そして、出演を決めた国内最大ジャズフェス「東京ジャズ2012」のジルデコのチケットも完売など、今その勢いは留まることを知らない。


JiLL-Decoy association オフィシャル・サイト


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【TEAM WHISKY MODE】
PHOTOGRAPHER : DAISUKE ISHIZAKA
NARRATOR : MAKI SUGIMOTO
ARTIST MANAGEMENT : ERI MORI
PROMOTER : TOSHIHIRO ASAI
DIRECTOR : SATOSHI HIROSHIMA

produced by JJazz.Net

bar bossa vol.15:bar bossa

bar bossa


vol.15 - お客様:寺田俊彦さん コンピレーションCD『窓につたう雨は』のように


いらっしゃいませ。bar bossaへようこそ。

梅雨の季節がやってきましたね。
今回はそんな雨の季節にぴったりのゲストに出演していただきます。

西荻窪にあるセレクトCDショップ「雨と休日」の寺田俊彦さんです。

林(以下H)「いらっしゃいませ。」

寺田(以下T)「こんばんは。」

H「さて、お飲み物はどうしましょうか?」

T「フルーティな白ワインをお願いします。何かいいのありますか?」

H「でしたらこのベルジュラック・ブランなんかどうでしょうか。口当たりは優しくて香りも白桃みたいなのですが、ミネラルがしっかりしています。印象はすごくソフトなのに実は芯が通っていて頑固な寺田さんのイメージそのものです。」

T「それが僕のイメージですか? うーん・・・合ってると思います。ではそれをいただきます。」

H「さっそくですが、インタビュー始めますね。まず小さい頃の音楽体験は?」

T「小学校低学年の頃に、クラシック名曲全集みたいな、LPのボックスセットを親が借りてきたことがありまして、そこに入っていたガーシュウィンの『パリのアメリカ人』に心惹かれました。『パリのアメリカ人』はパリの都会の喧騒に慌てるアメリカ人を描いた作品なんですが、音楽を聴くとまさにその風景が頭に浮かぶことに感動しました。その後もずっと現在までそうなんですが、聴くことでイメージが湧いたり、ある気分になったりするような音楽に強く惹かれます。」

H「最初が『パリのアメリカ人』ですか。らしいですねえ。」

T「吹奏楽部でトランペットを吹いていたのでクラシックにも馴染みがありましたし、あとは、ラジオっ子だったのでエアチェックして好きなポップスをカセットテープにまとめるのが大好きでした。当時はCBS / EPICソニー全盛期と言える頃で、尾崎豊とかTMネットワーク、佐野元春、PSY・Sなどその辺はほとんど聴いてました。それと同時に、60年代のポップスの音質が好きで、いわゆるオールディーズや例えばペトゥラ・クラークなどの今で言うソフトロックが好きでした。」

H「典型的な音楽好き男子のパターンですね。初めてのレコードやCDは?」

T「最初に自分からねだって買ってもらったのはチャイコフスキーの『花のワルツ』が入ったLPでした。車が好きな子だったので、当時車のCMに使われていたその曲が気に入ってたんですね。同じ理由でキース・ジャレットの『ケルン・コンサート』も愛聴盤でした。CDは...たぶんアニメか何かのサントラだった気がします。音楽に関しては周りからの影響はあまりなく、ひとりでこつこつ好きなものに没頭していった感じです。」

H「その後は普通バンドとかDJとかやり始めますが寺田さんはどうでしたか?」

T「もっぱら聴く専門で、バンドをやろうとは思いませんでした。大学生の頃は演劇に興味があって、特に音響の担当で場面場面に合わせる音楽を選曲することに熱中しました。漠然と選曲の仕事に就けたらいいなと思ってたりしました。ちょうどそのころ渋谷系やサバービアの影響を受けて、ジャズやソウルミュージック、サントラなどいろんなジャンルのものを聴くようになったというのが自分の音楽体験で大きなものになってます。」

H「なるほど。ではCD屋さんで働くきっかけは?」

T「CDショップで働き始めたのは最初はアルバイトでしたが、『CDはいっぱい買ってるし、向いてるんじゃないかな』という軽い気持ちで始めました。それが意外にも自分に合っていて。CD売場に付いているコメントカードを凝って書くのも楽しかったですし、お薦めしたものが売れていく快感にはまっていきました。部屋だとか、車、電車の中など、ひとりで聴く、という行為が好きです。だから個対個の付き合いであるお店という形態が好きなんだと思います。」

H「CD屋さんで働いて学べたことってありますか?」

T「僕が最初に働いたWAVEという会社は良くも悪くも自由なところでした。仕入れから販売まで結構好きにやらせてもらっていて、音楽的な知識が増えたのはもちろんなんですが、小売りの現場のノウハウを失敗しながら自分で学べていけたのが良かったです。その後タワーレコードに転職しましたが、そこでは大会社ならではのシビアな在庫管理や接客など販売に関する基礎を学びました。小売業に携わっている方はいっぱいいるかと思いますが、自分で『これだ!』と思った商品をいかにして売るか、こうすれば売れるという経験を積んで自信を持つようになれるか、ということがまず第一歩だと思います。ただ置いているだけでは売れない。手間と時間をかけてあれこれ努力したうえで売れていく。そういったことは、書籍や雑貨よりもCDのほうが顕著に表れます。細かい作業を惜しまず、丁寧な仕事をすることで売り上げが変わるということを学んだのが大きかったと思います。」

H「この時代に『CDだけを売るCDショップ』って色んな意味ですごく冒険だったと思うのですが。」

T「CDショップという仕事を続けたのは、言ってしまえば意地みたいなものです。タワーレコードを辞めるときはすでに10年以上CD販売に関わってましたが、業界を去った多くの同僚と同じようにこの知識を生かさず辞めてしまっていいんだろうかという思いがありました。あと、まだまだ良い作品だと思えるCDがあるうちはそれを紹介したいという気持ちも。CDを売れるようにするにはどうすれば良いのかという点は、これまでの経験から自分なりの方法を考え具体化したのが現在の雨と休日というお店です。雨と休日を開店したときは理想をまず求めてみて、ダメならダメで時代のニーズに合わなかったということだから、その時はさっさと閉めようと思って始めました。だから冒険というよりも挑戦です。少ない品数で商品の質で勝負する。商品の質を上げるためにはとにかく絞ることが重要で、コンセプトそのものは敢えて曖昧なものにしていますが、自分の中でははっきりとした線を引いてセレクトすることが生命線だと考えています。なのでCDのお店ならCDだけを売るという潔さが必要だと考えています。少しだけ関連した書籍を置いていますが、アナログレコードやグッズは売らない。単純に自分が客だとしたら、CD以外のものを売り始めたら『お前のとこは何を売りたい店なんだよ?』って思いませんか?絞るという覚悟がお客さまへの信頼にもつながると思ってやっています。もちろん家族の支えがあってこその挑戦でしたが、お陰様で4年続いているので、自分のやっていることが受け入れられているのだろうと。」

H「冒険ではなくて挑戦ですか。なるほど。では、これからの音楽産業はどうなっていくと思いますか?」

T「CDを買わなくなっても音楽ファンが減っているわけではありませんよね。コンサートのイベントが大小様々なものに多様化していくと思いますし、CDを売るお店もCDショップに限らずカフェやインテリアショップなどにさらに広がっていくでしょう。例えば20代の頃を東京で過ごして音楽もバリバリ聴いていた人が故郷にUターンし、そこでお店を開く。そのような地方の個人でやっているような小さなお店に、センスのいいセレクトでCDが並んでいる、というような風景が珍しくなくなるかもしれません。」

H「なるほど。」

T「CDに関わっている業界そのものは、今よりもっと細分化していくべきだと思います。今、それこそひとりふたりでやっているような小さいレーベルが一番元気ですし、ジャケットやイベントなども含めて質の高い作品をリリースしています。メジャー会社は自社だけでなくそういったレーベルに門戸を開いて、自社音源のライセンスを提供しやすくするなどして、財産である音源を埋もれないようにして欲しいですね。もちろん会社によってはすでにそのような動きがあることは確かですが、もっと広く開けたものにして欲しい。会社の利益を優先して、商品そのもの...たとえば使ってる紙質などが貧相なものになってしまうとか限定プレスばかりになってしまうといったことに陥ってしまっては残念ですし、そうすると結局リスナーが離れていって自分の首を絞めてしまう結果になると思います。結局マンパワーが物を言いますから、良いものを作って売るためにはこれまで以上に手間をかけて、今、CDというパッケージ商品を売ることの意義を考えながらリリースを企画していって欲しいです。」

H「確かにそうですねえ。ミュージシャンについては?」

T「ミュージシャンに関しては、今はひとりでCD製作から販売までできてしまう時代ですが、本当にクオリティの高いものを目指したいのなら他人(プロデューサー)が関与するべきだと思います。アレンジなどのサウンド面も、ジャケットのデザイン面も。それを担うのは先ほど元気だと言った小さなレーベルじゃないかと思います。」

H「CDを買う人はどうなってほしいですか?」

T「買う人・・・は、自由ですよね。いつの時代も自由であって欲しいと思います。『この作品良かったけど次の作品はダメだよね』っていつでも言い合って、どんどん自分にとっての良い音楽を探していって欲しいです。今、皆さん・・・特に若い人たちはどこで音楽に触れているんでしょうね?ラジオもテレビも、好むと好まざるとに関わらずいろんな音楽に接する、という機会が僕が小さかった頃に比べて減っていると思います。自力でいくらネットで探そうとしても、自分の知識の範囲外のものに出会える可能性はどうしても低いです。今の10~20代の人は、お金を使うことに慎重になっていると思います。でも自分が『良い!』と思ったものには迷わずお金を使うのではないでしょうか。その『良い!』を判断するのは他人の評価ではなく自分自身なので、その判断のための知識や技術を貪欲に身につけていって欲しいですね。それは時に無駄遣いを要することがあるかもしれませんが・・・」

H「イベントとかはやられてるんですか?」

T「雨と休日はあくまでCDの販売を主とする店なので、頻繁にはイベントを企画していませんが、例えば2012年の3周年のときに、同じ西荻窪にある『りげんどう』さんでライヴイベントを行ないました(出演は青木隼人/坂ノ下典正/ハルカナカムラ)。CDに付ける特典のデザインを、ご近所にある『nombre』のデザイナー植木さんに依頼したり、4周年の際には当店のフリーペーパーをまとめた冊子を、北口にある『西荻紙店』の三星さんにデザインしてもらいました。西荻窪であることにこだわりを持つのが雨と休日らしさだと思っていまして、こういった企画でこれからも西荻窪のお店さんと関わりを持っていきたいと思っています。」

H「出張店舗とか選盤とかもしてるんですよね?」

T「CD販売としては、期間限定の出張店舗を各地の雑貨屋さんと企画したり、また、常駐として立川駅のグランデュオにある書店『オリオンパピルス』さんのCD売場に雨と休日のコーナーがあります。お店のBGMの選盤もしていますが、現在全面的に協力しているのは渋谷NHK横にある『SHIBUYA CHEESE STAND』さんです。他は、例えば西荻窪の近隣のお店の店長さんがご来店していただいた時にBGMの相談をお受けしていたりします。(現在、出張店舗、BGM選盤どちらも新規ご依頼をお受することができません。)」

H「寺田さん自身の音楽の仕事としては何か予定や希望はありますか?」

T「まずは今回の『窓につたう雨は』のように、コンピレーションCDを各レコード会社から出してみたいですね。あの会社の音源ならこんなコンセプト、という想像をいつもしています。それと同時に雨と休日セレクションのような形で過去のアルバムの再発も企画してみたいですね。今はお店の経営で手一杯ですが、ゆくゆくは小西康陽さん、橋本徹さんなどの先達と同じように、音楽のコーディネートやラジオの選曲などもやれたらいいなと。」

H「良いですねえ。各社の方、是非。他には何かありますか?」

T「お店に関しての理想は現状維持です。職人が作る工芸品や老舗の和菓子屋のように同じことを質を落とさずにずっと続けられることに憧れます。それがCDという商材でできるかどうかはわかりませんが。あとは、例えばCDのスタンドなどをデザインしてみたいですね。雨と休日では売れませんが、どこかの会社さんと共同開発できたらなぁ、とか。あるいはPCやタブレットのための試聴用プレイヤーソフトを開発するとか、もっと言えばオーディオの開発にも興味があります。」

H「なるほど。店舗のプロデュースとかも出来そうですよね。」

T「また、そういった音楽に直接関係したこととは別に、開店当初から思っていることなんですが。雨と休日というお店は普通のレコ屋とは違うスタンスでスタートしていますので、音楽業界という括りの中で閉鎖的になることなく、音楽を架け橋に、音楽業界以外の方たちともっと関わっていけたらいいなと思っています。」

H「良いですねえ。では、最後になりましたが今回発売する『窓につたう雨は』のCDのことを聞かせてください。」

T「メジャー会社からコンピをリリースしたいなと思っていたところに、林さんのご協力でユニバーサルミュージックのディレクターの松岡さんを紹介していただいたのがきっかけです。その節は本当にありがとうございました。ユニバーサルから出すならこんな感じの...というイメージはいくつもあったので、その中からまずは『雨』をテーマにしたものを作ることにしました。ジャズを中心に、雨と休日的なテイストのものを14曲選んでいます。水滴がついた窓越しに雨の景色を眺め、感傷的な気持ちになっている...そんなシチュエーションをイメージしました。裏ジャケットにクサナギシンペイさんに描き下ろしていただいた絵を使わせていただいてますが、それも窓から雨の景色を見たものとなっています。収録曲はすべてタイトルや歌詞に雨(rain)が入っています。コンピレーションCDを作るとき、僕は敢えて選曲の条件を厳しくすることが好きなんですが、それによって全体に統一感が出ますし、今回は完全に雨縛りで選曲をすることによって本当に雨の日に聴きたいと思えるコンピが出来上がったと思います。デザインやマスタリングも監修しています。デザインを担当していただいたin Cの長井雅子さんにはいろいろと細かい注文を受けていただいて本当に感謝しています。ユニバーサルからのリリースはシリーズ化したいと思っていまして、2枚目3枚目の案も考えています。なので皆さん買ってください。(笑)」

H「あ、僕のことも言うんですね。律儀な方ですね。でもホント、このCD、お世辞抜きでコンピCd史上一番だと僕は思います。みなさん是非。今回のCDで何かオススメこれ1曲というのがありましたら。」

T「Claudine Longetの『I Think It's Gonna Rain Today』です。ユニバーサル音源で雨、だったらラストには絶対これを、と思っていた曲です。A&Mレーベルというと70年代にはカーペンターズが大ヒットしたことで有名ですが、60年代の同レーベルの歌姫と言ったらこのクロディーヌ・ロンジェです。ランディ・ニューマンの曲をカヴァーしているのですが、ちょっと舌足らずな歌声と彼女自身が持っているアンニュイな雰囲気が活きた好カヴァーとなっています。『Human kindness is overflowing』という歌詞が沁みます。」

H「良いですよねえ。これはみなさんにはCDを買って聴いていただきましょう。このCDの情報はこちらになります。プレゼントとかにもぴったりですね。みなさま是非! 今日は寺田さんお忙しいところどうもありがとうございました。」

T「ごちそうさまでした。」

寺田さんのこれからの活躍、楽しみですね。
それでは僕がCD『窓につたう雨は』に収録されていない雨の曲を1曲紹介します。
ブラジルの夏の終わりを告げる雨をジョビンが曲にして、ジョアンがそれをまるで雨が降っているかのような演奏をしています。

João Gilberto - Águas de Março



雨の季節、良い音楽と過ごせそうですね。

それではまたこちらのお店でお待ちしております。


bar bossa 林 伸次




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bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
 12:00~15:00 lunch time
 18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
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リオーネル・ルエケ・トリオ来日公演:ライブ情報 / LIVE INFO

ハービー・ハンコックの秘蔵っ子としてデビューを飾った、
西アフリカ ベナン出身のギタリスト/ヴォーカリスト、リオーネル・ルエケ。

昨年BLUE NOTEからリリースしたリーダー作品『Heritage』は、ロバート・グラスパーがプロデュース。
そして親交の深いグレッチェン・パーラトがコーラスで参加するなど、その豪華な顔ぶれと共に話題になりましたね。

日本ではまだまだ知名度は低いようですが、ヨーロッパ、アメリカを中心に活躍する注目のミュージシャンです。

そんなリオーネル・ルエケ率いるトリオがやってきます。
関東方面が中心ですがこの機会をお見逃しなく。

[JJazz.Net 岡村誠樹]

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【リオネル・ルエケ・トリオ来日公演】

<出演>
Lionel Loueke(g)、Michael Olatuja(b)、John Davis(ds)

<日程>
6月16日(日) 南青山/ボディ&ソウル 03-5466-3348
6月17日(月) 京都市/ル・クラブジャズ 075-211-5800
6月18日(火) 静岡市/ライフタイム 054-250-0131
6月19日(水) 武蔵野市/スイングホール 0422-54-1313
6月20日(木) 新宿ピットイン 03-3354-2024
6月22日(土) 水戸市/B2 029-291-4282


ツアー詳細(レーベルサイト)




『Heritage / Lionel Loueke』

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■タイトル:『Heritage』
■アーティスト:Lionel Loueke

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【Gretchen Parlato & Lionel Loueke - Nonvignon】




【Robert Glasper & Lionel Loueke - Live At Jazz À La Villette,Paris,2012】


Lionel Loueke オフィシャルサイト

"TOUCH OF JAZZ"アルバム - 畠山美由紀セレクト:TOUCH OF JAZZ

番組「TOUCH OF JAZZ」では、毎回ゲストの方に
自身の「TOUCH OF JAZZした作品=ジャズに触れた作品」をご紹介いただいています。


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今回は、畠山美由紀さんのセレクション。

新作『rain falls』のプロデュースは中島ノブユキさん。
そしてこの新作の構想をスケッチしていた時に聴いていた音楽は伊藤ゴローさんの『GLASHAUS』。
お二人とも、心の奥深い部分をそっと揺らすような独特の世界観ありますよね。

美由紀さんが選んでくれたこのジャズ作品は、それと同じく静かに心を揺さぶる。
雨をコンセプトにした今回の新作につながる一枚です。



『雨の日と月曜日は / アン・バートン』

「控えめな歌唱、センスとソウルを感じさせるヴォーカルのフレージング、奥行きのある声、彼女の人生を滲み出しているような暖かくそしてメランコリックな歌声。言葉をつくして表現しようとしても、一聴することにはかなわないと思うので、是非聴いてみてね。バンドのアレンジも素敵です。」 畠山美由紀


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■タイトル:『雨の日と月曜日は』
■アーティスト:アン・バートン

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【Ann Burton - Rainy Days And Mondays】



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畠山美由紀 最新作

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■タイトル:『rain falls』
■アーティスト:畠山美由紀
■発売日:2013年6月5日
■レーベル: Rambling RECORDS
■製品番号:RBCP-2683

[収録曲]
01.「風の栞」作詞:畠山美由紀 作曲:中島ノブユキ
02.「叶えられた願い」作詞/作曲:畠山美由紀
03.「夏の懺悔」作詞:かしぶち哲郎 作曲:中島ノブユキ
04.「Même sous la pluie」<フランソワーズ・アルディのカバー曲>
05.「光をあつめて」作詞:おおはた雄一 作曲:中島ノブユキ
06.「Rainy Days and Mondays」<カーペンターズのカバー曲>
07.「Prelude for the rain」作曲:中島ノブユキ
08.「夜と雨のワルツ」作詞:畠山美由紀 作曲:畠山美由紀/中島ノブユキ
09.「雨は憶えているでしょう」<セルフ・カバー曲> 作詞/作曲:畠山美由紀     
10.「Daily Life」作詞/作曲:中島ノブユキ
11.「雨の降る日に」<オフコースのカバー曲> 
12.「Wild Nights」 作詞:Emily Dickinson /作曲:畠山美由紀

■プロデューサー
 NHK大河ドラマ「八重の桜」の音楽を担当し、近年はジェーン・バーキンの
 ワールドツアーに音楽監督/ピアニストとして参加するなど、世界的評価を得ている中島ノブユキ。

■参加ミュージシャン
 中島ノブユキ(Piano&etc)、屋敷豪太(Drums)、石井マサユキ(Guitar/TICA、Gabby&Lopez)
 藤本一馬(Guitar/orange pekoe)、おおはた雄一(Guitar)、小沼ようすけ(Guitar)、福原将宜(Guitar)
 森俊二(Co-Vocal/Gabby&Lopez、Natural Calamity)、鹿島達也(Bass)、沢田穣治(Bass/choro club)
 北村聡(Bandneon)、伊勢三木子(Violin)、沖祥子(Violin)、菊地幹代(Violla)、中村潤(Cello)、
 西村浩二(Trampet)

■エンジニア
 奥田泰次(studio MSR)

■マスタリングエンジニア
 Mastered by John Davis at Metropolis Mastering Studios, UK

NEW ALBUM『rain falls』特設サイト


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【畠山美由紀】

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1991年上京後、10人編成のダンスホール楽団"Double Famous"のヴォーカリストとして活躍する中、ゴンザレス鈴木率いる"SOUL BOSSA TRIO"のフューチャリング・ボーカリストとしてCDデビュー。その後、ギタリスト・小島大介とユニット"Port of Notes"を結成。Port of Notes、Double Famousの活動を続けながら、2001年9月、シングル「輝く月が照らす夜」でソロデビューを果たす。現在までに5枚のオリジナルアルバムの他、カバーアルバム、ライブアルバム、ライブDVDなど多数作品を発表。ボーカリストとして、他アーティストの作品、 トリビュートアルバム、映画音楽や、TV CMソング等への参加も多い。 松任谷由実、大貫妙子、リリー・フランキー、セルジオ・メンデス、グラミー受賞プロデューサー、 ジェシー・ハリス...、ジャンルや世代、国境を越えて共演を果たし、同世代の女性をはじめ、 音楽ファンから圧倒的な支持を受けている。また、ソロデビュー時から、キリスト品川教会グローリア・チャペルにて毎年行われているプレミアライブ "Live Fragile"のチケットは、毎公演即日完売。

近年は、2011年3月、東日本大震災で被害を受けた故郷・気仙沼を想い「わが美しき故郷よ」と 題した詩を雑誌、自身のブログにて発表。その詩は、被災した人たちだけでなく、 故郷を持つ全国の人々の心に届き、テレビ、新聞、雑誌、ラジオで取り上げられ話題に。 同年9月ソロデビュー10周年を迎え、12月には、アルバム「わが美しき故郷よ」を発表。 その後、全国30カ所にて同名の全国ツアーを開催。2012年、NHK東日本大震災プロジェクト復興支援チャリティーソング「花は咲く」にも参加。 同年10月、ギタリスト小池龍平との企画アルバム「Coffee&Music~Drip for Smile~」を発表し、 全国カフェツアーを開催中。

2013年3月、NHK BS ブレミムドラマ「神様のボード」(原作:江國香織 主演:宮沢りえ、藤木直人)の エンディングテーマ曲「ハレルヤ」を担当。番組終了後、多数の問合せや賛辞などの反響をうけ、 急遽フル・バージョンをリテイク。5月22日より「ハレルヤ」をiTMSシングル独占配信。 2013年6月5日、6枚目となる待望のオリジナルアルバム「rain falls」を発表。 その後、全国ツアーを開催予定。 また7月24日に発売される、ブラジル音楽の世界的巨匠ピアニスト、セルジオ・メンデスの アルバム「RENDEZ-VOUS」に参加。(参加曲「カーニバルの朝」)

CM曲やナレーション参加も多く、これまでに、小田急ロマンスカー、女性化粧品「Obagi」、ハウス「こくまろカレー」、プラチナ・ギルド・インターナショナル「サンクスデイズ・プラチナ」、Honda「LIFE」、HITACHIやJR西日本企業CM、パナソニック「LED電球EVERLEDS」のTVCMソングや、KOSE「薬用 雪肌精」TVCMナレーションなどを担当している。また、2007年には、ヱビス<ザ・ホップ>TVCMに自身が出演。

同年生きる歓びと悲しみ、目に見えない豊かな世界、畠山美由紀の歌声の中には、この人生をより愛おしく生きるための確かな手触りがある。聴く人の心に寄り添う歌を歌い続ける。

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