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JJazz.Net Blog Title

2013年8月アーカイブ

"Quiet Dawn" Session #01:ライブ情報 / LIVE INFO

Quiet Dawn

「クワイエット」・「静かなる音楽」というキーワードで語られている音楽たち。
JJazz.Netでは、番組「sense of "Quiet"」で1年ほど前から皆さんにご紹介していますので、既にお馴染みかと思います。

そもそも、カルロス・アギーレやキケ・シネシを招いて行われたコンサートとしてスタートした「sense of "Quiet"」。その後、番組も始まり、CDシリーズ「quiet border」も立ち上がって、その名の如く静かに、ゆっくりとうねりを生み出しています。
そして、この夏の終わりに再び新しい波がやってきます。

作曲家・演奏家集団、「Quiet Dawn(クワイエット・ドーン)」の誕生です。

「a new group & new sounds from new Tokyo. 東京でいちばん出きたてのグループ、未完の街のコンポーザーズ・ユニオン。」というメッセージからは、オルタナティブなもう一つの眼差しを誕生させるという決意を感じずにいられません。

気になるメンバーは、流動的であることが前提だそうですが、藤本一馬(g)、林正樹(p)、沢田穣治(b)、田中徳崇(ds)といった既にそれぞれの活動で人気を博している面々。お披露目となる第一回目のセッションが早速開催されます。今回はスペシャルゲストも登場するそうです。なんと、来日ツアーを終えたばかりで、演奏した各地で大きな反響を呼んでいるアントニオ・ロウレイロ!彼もブラジルで一番期待を寄せられている作曲家・マルチ楽器奏者ですので、発生するケミストリーに期待は高まります!

楽曲と演奏の両方において評価の高いメンバーが、それぞれの曲を持ち寄ってのセッション。
この新しい動きの芽生え、新しい東京の「静かな夜明け」をぜひ目撃してください!

[TEXT:樋口亨]




"Quiet Dawn" Session #01

a new group & new sounds from new Tokyo.
東京でいちばん出きたてのグループ、未完の街のコンポーザーズ・ユニオン。
9月6日、セッション第一回目が始動。

<日時>
2013年9月6日(金)
開場 19:00 / 開演 20:00

<会場・予約>
山羊に、聞く?
渋谷区代官山町20-20モンシェリー代官山B1F(代官山駅 徒歩1分)
TEL: 03-6809-0584
http://yagiii.com/

※お電話、もしくはhp上の予約フォームよりお申込み下さい。
※予約のキャンセル・払い戻しはお断りしております。
※予定人数になり次第受付を終了いたします。
※座席数には限りがあります。立ち見となる可能性もありますがご了承ください。
※当日ご来場順の入場となります。また整理券発行の予定はありません。

<料金>
前売 3,500円 / 当日 4,000円(+1food, 1drink order)
全席自由

<出演>
藤本一馬 Kazuma Fujimoto - guitar
林正樹 Masaki Hayashi - piano
沢田穣治 Jyoji Sawada - contrabass
田中徳崇 Noritaka Tanaka - drums

アントニオ・ロウレイロ Antonio Loureiro - piano, vocal(スペシャルゲスト)

<詳細>
https://www.facebook.com/quietdawn.jp  
http://www.nrt.jp

藤本一馬
藤本一馬 Kazuma Fujimoto
ギタリスト、作曲家、サウンドクリエイター。1979年7月生まれ。
1998年にヴォーカルのナガシマトモコとorange pekoe を結成。現在までに6枚のオリジナルアルバムを発表。2010年より並行して、ギタリストとしてのソロ活動を開始。2011年に1stソロアルバム『SUN DANCE』を発表。岡部洋一(perc)、工藤精(bass)を迎えたギタートリオ編成で録音。日々の生活や自然からのインスピレーションをもとにした独創的なオリジナル曲と、ジャズ、ワールドミュージックのエッセンスを滲ませつつ、オープンチューニングなども使用した型破りな演奏で話題となる。2012年、2ndソロアルバム『Dialogues』を発表。現代アルゼンチン音楽の最高峰アーティストCarlos Aguirre(pf, vo)"、ブラジル・ミナスより、<クワイエット>ムーヴメントの発火点となったデュオRenato Motha & Patricia Lobato(vo)"、現代タンゴをはじめ様々な作品で活躍する北村聡(bandoneon)など、現在考えうる最高の
音楽家たちを迎えて紡いだアルバム。
http://kazumafujimoto.com


林正樹
林正樹 Masaki Hayashi
1978年東京生まれ。独学で音楽理論の勉強を中学時代より始める。その後、佐藤允彦、大徳俊幸、国府弘子らに師事し、ジャズピアノ、作編曲などを学ぶ。慶応義塾大学在学中の1997年12月に、伊藤多喜雄&TakioBand の南米ツアー(パラグアイ、チリ、アルゼンチン)に参加し、プロ活動をスタート。
現在は自作曲を中心に演奏するソロピアノでの活動や、自己のグループ「林正樹STEWMAHN」、田中信正とのピアノ連弾「のぶまさき」、生音でのアンサンブルにこだわった「間を奏でる」などの自己のプロジェクトの他に「菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール」「田中邦和&林正樹 Double Torus」「Salle Gaveau」「エリック宮城 EMBand」「Archaic」「クリプシドラ」など多数のユニットに在籍中。
長谷川きよし、古澤巌、小松亮太、中西俊博、伊藤君子、ROLLY、牧野竜太郎をはじめ、多方面のアーティストとも共演。温かみのある感性を持って、独自の情感豊かな音楽を生み出している。近年「Salle Gaveau」のヨーロッパツアー、田中信正とのピアノ連弾ユニットでパリ、トルコツアーを行うなど活動の場所を国外にも広げている。2008年「Flight for the 21st/ 林正樹ピアノソロ」、2011年「Crossmodal/ 林正樹STEWMAHN」、2013年3月には2nd ソロピアノCD「Teal」を発表。NHK「ハートネットTV」「ドキュメント20min」などのテーマ音楽も担当する。
http://www.c-a-s-net.co.jp/masaki/


沢田穣治
沢田穣治 Jyoji Sawada
音楽家、作編曲家、プロデューサー。
弦楽トリオChoroClub のベーシストでありながら、様々な楽器を愉しむ。その活動は幅広く、近年はブラジルの巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンの作品集「Canta Jobim」、2011年の震災を受け止めて、音楽として昇華した「NØ NUKES JAZZ ORCHESTRA」を制作。中川瑞葉による日本初録音となるジョージ・クラム マクロコスモスⅡや、希代のギタリスト馬場孝喜のソロアルバム、ウクレレと歌のtamamix など、若手アーティストのプロデュースなども行う。
アルゼンチンやブラジルのミュージシャンからの信頼も厚く、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート、ジョアン・リラ、フェルナンド・カブサッキなどともセッションを重ねている。また、アートやカルチャー方面へのベクトルも強く、緊縛師有末剛とのユニットや、ヨシダダイキチと浅野梅若のエースたちとの秋田民謡ユニットなど、日本独特の文化を取り入れ発信している。沢田穣治のグルーヴは常に懐かしさと真新しさにあふれ、ゆりかごのように人を包み込む。
http://blogs.yahoo.co.jp/titialfan145/


田中徳崇
田中徳崇 Noritaka Tanaka
1977 年生 福岡出身 ドラマー。
ロレッタセコハンなどでバンド活動をはじめ、二十代をアメリカ、シカゴで過ごす。ジャズと現代音楽を学び、数多くのグループに参加。ジャズを中心としながらもジャンルの垣根を意識しない演奏活動を行い、なかでもTortoise などを始めとするシカゴ音響派世代との交流が深い。
2007年に帰国し、様々な即興演奏を行うとともに最近では高瀬アキ、日野皓正、井野信義、ケイ赤城、八木美知依、Bonnie 'Prince' Billy, Josephine Foster のグループなどに参加。


ANTONIO LOUREIRO Japan Tour 2013
アントニオ・ロウレイロ Antonio Loureiro
ブラジル・サンパウロ生まれ、現在27才。ミナス・ジェライス連邦大学にて作曲と鍵盤打楽器を学ぶ。2000年よりプロとしてのキャリアを開始、トニーニョ・オルタ、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートをはじめとした多数の作品やライブに参加、キャリアを重ねる。グループ「A Outra Cidade」「Ramo」のメンバーを経て、2010年に初のソロ・アルバム『Antonio Loureiro』を発表。この作品が日本でもミュージックマガジン誌「ベストアルバム2010」にて高橋健太郎氏(音楽評論家)に1位選出されるなど、話題となる。
2012年に2ndアルバム『ソー』(NRT/quiet border)を発表、<ソング>と<インストゥルメンタル>の境界を揺さぶるサウンドへとさらに進化を遂げ、ジェイムス・ブレイクやコーネリアスなどとも比較される最先端の音楽家として脱ジャンル的に注目される存在に。隣国アルゼンチンでの活動や主要アーテイストとの共演も活発化させており、ミナス=サンパウロ=アルゼンチンを核とした南米の器楽系ルネッサンスにおける中核的存在ともなりつつある。2013年秋にはUSツアーも予定している。
現代ブラジルでその将来をもっとも嘱望されるマルチ奏者、作曲家、シンガーソングライターである。

bar bossa vol.20:bar bossa

bar bossa


vol.20 - お客様:大場俊輔さん「JUHA(ユハ)で常にベンチ入りしているモダンジャズの一枚」


いらっしゃいませ。bar bossaへようこそ。

月の後半はお客様をお迎えして「俺がコンピCDを作るんだったらこうするね」という趣旨で選曲していただきます。今回は西荻窪でJUHA(ユハ)というジャズ喫茶を経営されている大場俊輔さんに登場してもらいます。

林(以下H)「いらっしゃいませ。さっそくですが、お飲み物は?」

大場(以下O)「林さんのおすすめの赤ワインをください。」

H「まだ暑いですから軽めの赤と思ったのですが、大場さんのイメージでボルドーのメルローなんかどうでしょうか?」

O「それ、僕のイメージなんですか?」

H「ボルドーって最近はあまり飲まれない古くて重いイメージがあるんですけど、メルローの場合口当たりが柔らかくて上品で女性にも受けるんです。」

O「なんだかよくわかんない例えですけど、ではそれを。」

H「大場さんってお生まれは?」

O「はい。1978年、茨城県の日立市生まれです。」

H「70年代終わりに生まれた方って、今、面白い人多いですよね。小さい頃の音楽体験みたいなものは?」

O「小、中とサッカーに夢中で音楽的体験はこれといってありませんでした。しいて言うならば、父親がクラシックが好きでよく聴いていたのでずっと子供ながらにサティは好きだな~と思っていました。そのぐらいです。初めて買ったCDは小4か小5の時、CMで流れていた曲を気に入り、いとこにそのアーティストを教えてもらい買いました。BON JOVIのNEW JOURSEYでした(笑)。高校に入ってからも、友人からすすめられるCDを聴くぐらいで、音楽にのめりこむというのはなかったです。」

H「サッカー、クラシック、なるほど。意外ですね。」

O「それが変わったのが高3の時で、GUITAR WOLFがメジャーで出てきて『日本にもこんなバンドがいるのか!』とびっくりしました。GARAGE PUNKという言葉を知り、東京に進学後、それをキーワードに60~90年代の世界中のGARAGE PUNKを掘り下げていくようになります。大学の近くにモダンミュージックというレコ屋さんがあって、そこでBACK FROM THE GRAVEやPEBBLESといったコンピを軸に、60's GARAGEを叩きこまれました。
また大学のクラスに70's PUNKのDJをやってる奴がいて、彼から、KILLED BY DEATHやBACK TO FRONTといったコンピを軸に、シングル一枚で消えていったバンドを教わりました。「パンク天国」という、今言ったようなシングル一枚で消えていったバンドが沢山載っている恐ろしいガイド本をDOLLがちょうど出版した頃で、それこそ西新宿のVINYLの7インチセールとかに並んでいました。60's GARAGEと70's PUNKの両方の良いところが混ざったのが90's GARAGEです。そこでGUITAR WOLFにつながり、日本にはTEENGENERATEという世界に誇るパンクというかロックバンドがいることを知ったことが本当に決定的でした。また毎月欧米のガレージバンドの7インチが入ってきて、それをチェックするというようにタイムリーに音楽を追いかけたのはこの時だけです。結局は、音的に一番穏やかに聴こえてた60年代の音が一番凶暴だと気ずき、GARAGE PUNKだけでなく、MODSやFREAKBEATも掘り下げていきました。特に好きだったのはPRETTY THINGSやTHE SHADOWS OF KNIGHTといったR&B PUNKスタイルのバンドでした。上京後にバンドもやり始め、PUNKやGARAGE PUNKをカバーしたりインチキなオリジナルを作ったりしました。そういったバンドが集まる新宿JAMや東高円寺UFO CLUBといったライブハウスでライブをするようになり、自主イベントなどではDJもするようになりました。」

H「また意外な事実が発覚ですね。ずっとパンクだったんですね。そう言われてみれば確かに・・・」

O「ジャズとの出会いは、27歳の時に雑誌『pen』で、『植草甚一特集』『ジャズのジャケットデザイン特集』がたてつづけにあり、それで興味を持ちました。その時つきあっていた彼女(奥さん)が下北沢のジャズ喫茶マサコで働いていたので、彼女からもロック好きでも聴けるジャズを教えてもらったりしてどんどんのめり込みました。最初はやはり、BLUE NOTE。ジャケットデザインの良さにノックアウトされっぱなしだったのを覚えています。まわりにジャズを聴いている人がいなかったので、自分一人で開拓していく楽しさは格別でした。職場が新宿ジャズ館の近くだったので、ロックやパンクのレコードを切り崩し、ジャズ批評などの教科書を片手に、週6で一日2、3枚は買う生活を4年間続けてジャズを勉強しました。
また、植草甚一にも同時にはまり、本を片っ端から集めてJ・J(植草甚一の通称)が聴いたジャズを聴いたり、そのスタイルに影響を受けました。」

H「マサコで働いている彼女さんに教えてもらうというのが大場さんの個性ですね。お店をやろうと思ったきっかけは?」

O「きっかけは、奥さんとの出会いです。当時、僕は新宿の名曲喫茶らんぶるで働いていて、彼女は下北沢のマサコで働いていました。二人とも喫茶店が大好きだったので、休日は沼田元氣さんの本を片手に古い喫茶店やジャズ喫茶、名曲喫茶巡りをしていました。ですから、自然と『いつか二人で喫茶店を始めよう』となって、二人で貯金も始めました。26歳の時です。僕は、らんぶるで31歳まで8年間働いていました。とにかく、『珈琲をお客様にお出しする』というシンプルな仕事が本当に好きでした。らんぶるは一階と地下があり、一階はJUHAをちょっと広くしたぐらいの広さで、一人で切り盛りする練習をよくさせてもらいました。地下は200席あるので、6~7人のホールスタッフでまわすのですが、土日などは何百人とお客様が来店するので、それをさばくのはとても楽しかったです。また、らんぶるは名曲喫茶なのでクラシックを流すのですが、CDやレコードを自由にかけて良かったので、時間帯や天気、お客様の入り具合などで、かけるクラシックを選ぶ事が出来たのも、とても勉強になりました。」

H「らんぶるとマサコですか。日本の喫茶店文化の王道を引き継いだわけですね。西荻窪に決めた理由は?」

O「西荻窪でお店をやろうと思ったのは、二人とも西荻窪が大好きだったからです。好きな喫茶店、古本屋、呑み屋、ライブハウス、そして街がどこか懐かしく、ノンビリ、ゆるい空気感があり、中央線らしくもあり中央線らしくない独特の魅力が西荻窪にはあって、5年住んでみて西荻窪以外は考えられなかったです。カフェよりも、喫茶店が好きでしたし、夜遅くまでやっていて、しっかりした珈琲が飲めて、お酒もちょっとあって、音楽を大切にしていて、静かに本を読めるお店があったらいいなと思っていましたので、自然と今のスタイルになりました。内装は、これも自分たちの好きな映画監督、アキ・カウリスマキの世界をイメージして、自分たちでデザインしました。そこにジャズやクラシックを流すことも自然な流れでした。」

H「今後、音楽の状況はどうなると思いますか?」

O「大げさというか、生意気言わせてもらうと、あなたの街の小さなレコード屋さん、CD屋さんを大切にしましょう!と思います。今こそ、自分の地元のCD、レコード屋さんを大切にしていきたいし、全国的にそうあって欲しい。これは、切に願います。オオヤミノルさんが言っていましたが、良い街の条件に、レコード屋、古本屋、喫茶店を挙げていて、そうだなあとも思いますし、個人経営のCD、レコード屋さんにはありつづけて欲しいです。アマゾンとか便利だし、僕も利用してしまうしユニオンも大好きなんですが、、、同じ一枚でも、心のこもった一枚を買いたいと僕は思います。それこそ、「雨と休日」さんみたいに強烈な個性を持ったお店がたくさんあると楽しいな。」

H「確かにそうですね。今後はどういう風に考えてますか?」

O「今後の目標ですが、店を大きくしたいとかはなく、より珈琲と音楽を大切にして、地元・西荻窪の街に浸透して行きたいです。たった珈琲一杯の時間でも、ジャズや良質な音楽を聴いた時のリラックス感というか、喫茶音楽と共に小さな幸せな時間があるのだということを伝えて行けたらと思います。また、JUHAでモダンジャズのライブはやったことがないのでやってみたいのと、今まであまりピンと来なかった現代ジャズの勉強も40歳前には、そろそろ始めたいなと思います。子供も幼稚園に行きだせば、奥さんがお店に戻れる時間も少しずつですが増えると思うので、二人で出来ることなども考えられるかな、と思いますし、営業形態なども柔軟に変化させて行けたらと思います。 色々な『好き』な気持ちだけで始めたお店ですが、その初心を忘れずに二人でやっていきたいです。」

H「素敵ですね。では、曲に移りましょうか。テーマは何でしょうか?」
 
O「テーマは、『JUHAで常にベンチ入りしているモダンジャズの一枚』です。僕はオープン前にその日にかけるレコードを20~30枚選ぶのですが、それとは別にこの曲達は困った時なんかに助けてもらってます。基本的な一枚ばかりですが、JUHAを少しでも感じてもらえたらと思います。」

H「では1曲目は?」

1. LOUIS SMITH / TRIBUTE TO BROWNIE



O「この曲は僕がジャズのラジオ番組をやるならば、オープニングに使いたい一曲です。ハードバップど真ん中で、『さあ、行こうか』とジャズの狼煙をあげてる感じがして、とても好きです。」

H「ジャズのラジオ番組のオープニング!!!カッコいいですねえ。次は?」

2. LEE KONITZ / YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO



O「僕が思うジャズのイメージを具現化してくれているのがコニッツ。ドラムがチーチク・ビシバシしてて、ベースがボンボン・ウォーキング、その上をコニッツのサックスが、メロディ-を分解しながら切り裂いてきて、「ジャズってるな」と本当に思います。『MOTION』というアルバムが特にオススメです。」

H「「ジャズってる」って言葉が、今はもう21世紀なのに・・・大場さんらしいお言葉です。確かにジャズってます。次は?」

3. BILLIE HOLIDAY / I'LL BE SEEING YOU



O「ヴォーカルで一番好きです。なかでも、このコモドア盤は別格だと思います。よく暗いとか言われますが、全然そんなことはなく、むしろ温かい気持ちにさせてくれる歌声です。あとビリーの歌声は古本屋さんを連想させるところも好きです。この曲は歌詞にスモールカフェってあって、そこでいつもグッときてます。」

H「ビリーの声は古本屋さんを連想させる。また大場さんの名言が飛び出しましたね。僕も古本屋が大好きなのですが、言われてみればそんな気がしてきました。なるほどなるほど。次は?」

4. WES MONTGOMERY / I'VE GROWN ACCUSTOMED TO HER FACE



O「昔、奥さんが『ロック好きもイケるんじゃない?』と教えてくれた一枚です。ハードバップギター・エンジン全開、また全員ドライブしまくっていて格好良い一枚。ただこの曲だけ"仏のウェス"で、静かな美しい瞬間が流れててしびれます。ウェスは是非動画でその弾きっぷりを見てほしいですね。」

H「仏のウェス、名言どんどん出てきますね。ウェスのこういうロマンティックな演奏、良いですよね。次は?」

5. JOHN LEWIS / WARMELAND
  


O「ゲッツで有名なDEAR OLD STOCKHOLMと同曲です。バリー・ガルブレイスとのデュオで、静かに心に沁みます。このアルバムは全編を通してこんな感じで、読書をする時のキラーアルバムです。女性のお客様に、これは誰ですか?とよく聞かれる一枚です。」

H「ジャズ喫茶だとこういうの女性に受けるんですか。ボサノヴァ・バーとは違いますね。色んな音楽のお店の人が集まって『女性に受ける1枚』とかやると面白そうですね。次は?」

6. THELONIOUS MONK / ALL ALONE



O「誰もこのモンクの"独りぼっち"には勝てない気がします。『マスター業もたいへんだよな』と言って欲しい時によくかけています。これも読書には最適な一枚ですね。数あるソロ・アルバムのなかで、一番好きです。」

H「誰もこのモンクの"独りぼっち"には勝てない!大場さん、また名言を。音楽を言葉にするのって難しいなあと日々思っているのですが、大場さんそういうの上手いですね。次は?」

7. CHET BAKER / BUT NOT FOR ME



O「みんな大好きだと思います。かけると、お店が暖かくなります。吉祥寺の喫茶店「かうひいや三番地」でよく流れていて、そこで僕はチェットを引き継ぎました。誰かも、JUHAでチェットを聴いて引き継いでくれたらと思っています。」

H「しつこいですけど、大場さん、コピーライターになるとすごい作品たくさん残すんじゃないですか?『そこで僕はチェットを引き継ぎました』に僕はノックダウンされました。何か今、すごい才能を発見しています。次は?」

8. WARNE MARSH / JUST SQUEEZE ME



O「コニッツ同様に、僕の思うジャズを具現化してる一曲(一枚)です。コニッツはトンガっていますが、マーシュは丸い感じでサックスを転がしています。『ジャズってるアルバムを教えて』と聞かれたらこのアトランティック盤、そして『MOTION』と答えています。」

H「21世紀に『ジャズってるアルバムを教えて』とは誰も言わなと思いますが(笑)。ジャズってますね。次は?」

9. DJANGO REINHARDT / MINOR SWING



O「ジャンゴのレコードは、どれを聴いても、美味しそうな空気感がたっぷり含まれていて、友達を集めてワイワイやりたくなります。お店でかけると、やっぱり美味しい空気感に包まれます。ジャンゴのレコードは沢山あるけど、やっぱりこれが基本かなと。」

H「ああ、JUHAさんではジャンゴもかけるんですね。大場さんってお客さま中心というか、バランスがすごく良い方なんですね。次は?」

10. ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS / WHAT KNOW



O「ジャズを聴き始めて、最初にハマッたのがアート・ブレイキーでした。ROCKやPUNKの延長線上にあるバンドっぽさを感じて、カッコよいなと。この曲は、ブレイキーがモーガン / ショーター / ティモンズ等チンピラ連中を引き連れ、練り歩いてくる様が浮かぶヤクザな曲で、その気になります。」

H「最初にハマッたのがアート・ブレイキーというのが確かに『パンク出身』って感じがしますね。大場さんの中で『不良感』って大切な感覚なんでしょうね。」


大場さん、今回はお忙しいところどうもありがとうございました。
ユハさん、すごく良いお店ですよ。西荻窪には良いお店がたくさんありますから、古本屋やレコード屋、レストランや居酒屋の途中に気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

JUHAのウェブサイトはこちらです。
http://www.juha-coffee.com/

JUHAのTwitterはこちらです。
https://twitter.com/JUHA_Coffee


夏も終わりで、秋の気配があたりに感じ始めましたね。ジャズを聞きながらコーヒーを、幸せな時間ですね。
それではまたこちらのお店でお待ちしております。
bar bossa 林 伸次




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林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
 12:00~15:00 lunch time
 18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
お店の情報はこちら

ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ 2013Japan Tour:ニュース / NEWS

イタリア出身、孤高の天才ピアニスト、ジョバンニ・ミラバッシ。
彼が率いるヨーロッパ・ジャズ・シ―ン屈指のピアノ・トリオによるジャパン・ツアーが
名古屋ブルーノート公演(9/6)を皮切りにスタート!


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ヨーロッパのジャズ・シーンを代表する日本で絶大な人気を誇るイタリア・ペルージャ出身、パリ在住のピアニスト、ジョバンニ・ミラバッシ。17歳のときには伝説のトランペッター/ヴォーカリストであるチェット・ベイカーと共演するなど若くしてその天才ぶりを発揮していたほど。そのジョバンニ・ミラバッシが今秋9月に自己のトリオを率いて来日、名古屋ブルーノート公演を皮切りに、金沢ストリートジャズフェスティバル出演等を含め各地を巡るジャパン・ツアーがスタートする。最新作は「AVANTI!」(2001/02/28リリース) の続編とも言えるソロ・ピアノ作品「Adelante」(2011/10/19リリース)。キューバのハバナで録音したこの作品では世界の革命歌、レジスタンスの歌の数々を取り上げ、それらをソロ・ピアノで演奏するというミラバッシならでは作品。その後、コンスタントなCD発売と来日を重ね、「新世紀~アウト・オブ・トラック」(2008/12/3リリース)から2年、2010年にはブルーノート東京での3日間の公演をすべて録音、最強のトリオによるブルーノート東京でのライヴ録音盤「ライヴ・アット・ブルーノート東京」(2010/12/22リリース)と題したCDを発表する等、日本での地位を不動のものとしている。今回の来日公演にむけても「日本のファンの皆さんにお会いできるのがなによりも楽しみです。」と語っている。ロマンティックで流麗な美旋律、多くの日本の女性のファンを魅了してきたジョバンニ・ミラバッシ。ツアーファイナルとなる東京公演は白寿ホールにてソロとトリオそれぞれで魅せるスペシャルなコンサートが行われる。ジャズ・ファンならずとも、注目のステージとなること必至、ぜひ足を運んでみてほしい。


【GIOVANNI MIRABASSI TORIOコンサート情報】

<メンバー>
ジョバンニ・ミラバッシ(ピアノ) 
ジャンルカ・レンジ(ベース)
ルクミル・ペレス(ドラムス)

<日程>
■2013年9月6日(金)
名古屋:ブルーノート名古屋(2ステージ入替制)
1 st / Open 17:30 Start 18:30
2nd / Open 20:30 Start 21:15
Charge/¥6,800
ご予約お問合せ052-961-5311
ブルーノート名古屋 http://www.nagoya-bluenote.com/index.html

■2013年9月7日(土)
福岡:SHIKIORI(昼夜2公演)
昼の部 / Open 15:00 Start 15:30(60席限定)
夜の部 / Open 18:30 Start 19:00(60席限定)
Charge/¥6,000
ご予約お問合せ090-1163-5027
メール予約asiancape@gmail.com
SHIKIORI http://shikiori.net/

■2013年9月12日(木)
大阪:ビルボードライヴ大阪
1 st / Open 17:30 Start 18:30
2nd / Open 20:30 Start 21:30
Charge/サービスエリア ¥7,400・カジュアルエリア¥5,900
ご予約お問合せ06-6342-7722
ビルボードライヴ大阪 http://www.billboard-live.com/o_index.html

■2013年9月16日(月・祝)
金沢:金沢ジャズストリート2013
会場/北國新聞赤羽ホール
Open 13:00/ Start 13:30
Charge:4,000円(前売/5,000円(当日) 全席自由
金沢ジャズストリート http://kanazawa-jazzstreet.jp/

■2013年9月17日(火) 
東京:白寿ホール(HAKUJU HALL)
Open18:30/Start19:00
1部:ソロ・コンサート
2部:トリオ・コンサート
チケット:5,000円(前売) 5,500円(当日)全席自由
詳細・チケット予約フォーム(ビデオアーツ・ミュージック)


≪チケット予約・お問合せ≫
■主催:ビデオアーツ・ミュージック株式会社 http://www.videoartsmusic.jp/
e-mail : info@videoartsmusic.com /Tel:03-3456-0023

●Hakuju Hall チケットセンター http://www.hakujuhall.jp/
●ヴォートル・チケットセンター http://www.ticket.votre.co.jp /Tel:03-5355-12
●ブルーノート東京 http://www.bluenote.co.jp/jp/ /Tel:03-5485-0088




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■タイトル:『OUT OF TRACK(新世紀~アウト・オブ・トラック)』
■アーティスト:Giovanni Mirabassi Trio(ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ)
■発売日:2008年12月3日
■レーベル: VIDEOARTS MUSIC
■価格: 2,940円(税込)
■製品番号:VACM-1365


amazon link


ヨーロッパ・ジャズ・シーンを代表するピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシのトリオ・アルバム。
オリジナル曲と共にコルトレーン、モンク、ピアソラなどの楽曲に初めて取り組んだ意欲作。


<収録曲>
1.ディア・オールド・ストックホルム
2.ピエラヌンツ
3.南へ帰ろう
4.アローン・トゥギャザー
5.ル・シャンテ・デ・パルチザン
6.ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス
7.ズーム
8.インプレションズ
9.スーヴェニア・スーヴェニア
10.ヒア・ズ・トゥー・ユー・イントロ
11.ヒアズ・トゥ・ユー
12.コンヴィテ・パラ・ヴィーダ


【Giovanni Mirabassi Trio - Jazz sous les Pommiers 2011】


【Giovanni Mirabassi - さくらさくら】






【ジョバンニ・ミラバッシ GIOVANNI MIRABASS】

1970年、イタリア・ペルージャの生まれ。3歳よりピアノを始め、10歳の頃、ジャズに興味を持ち自己流で勉強を始める。92年パリに移住後、96年アヴィニョン・フェスティヴァルで大賞を受賞した。2000年、世界の革命歌を取り上げた彼のソロ・ピアノ作品『Avanti!』がフランス・ジャズ界最高の栄誉である「Victoirede la Musique」賞を、そして、2003年にはピアノ、トロンボーン、トランペットという特異な組み合わせで驚かせた作品『Air』で「Djangod'Or」賞を獲得。以降、彼は世界的なピアニストとして活躍の場を拡大していった。2008年に発表した作品『Terra Furiosa』を機に彼はジャンルカ・レンジ(b)、レオン・パーカー(ds)と新トリオを結成、そのトリオで『Out of Track』(2009)と『Live@theBlue Note, Tokyo』(2010)を発表し、ジャズ・ピアニストとして確固たる地位を確立する。その後ドラムはハバナ出身のルクミル・ペレスにチェンジした。ミラバッシの勢いは止まることなく、2011年には革命歌の第2弾『Adelante!』を発表、そしてミラバッシ―レンジ―ペレスのトリオ+シンフォニーによるライヴ盤『Viva Verdi』を2013年に発表予定だ。最も影響を受けた音楽家としては同じイタリアが生んだ偉大なジャズ演奏家、エンリコ・ピエラヌンツィをあげている。哀愁とセンチメンタリズム、そして非常に叙情的なそのアドリブは、どの部分を取ってもメロディックでほかのピアニストとは違う個性が浮き彫りになっている。ミラバッシ、現在進行形のヨーロッパ・ジャズの先頭を走るアーティストである。

■ジョバンニ・ミラバッシFacebook Page(Japan) https://www.facebook.com/mirabassijapan


■ジョバンニ・ミラバッシOfficial Site http://www.mirabassi.com/

WHISKY MODE Vol.48ゲスト - JAZZANOVA / PAUL RANDOLPH:WHISKY MODE

今回の「WHISKY MODE」、初めて海外からゲストをお迎えしました。
JAZZANOVAからアクセルとステファンのお二人、
そして今やJAZZANOVA BANDの顔、ボーカルのポール・ランドルフ!

短い滞在期間にもかかわらず、ウイスキー大好きという事でお越し頂きました。
この番組も一気にワールドワイドになったものだなぁ(しみじみ)

ピックアップしたウイスキーは今年4月に手頃な価格とサイズで新発売となった「響12年」。
日本はもちろん、イギリス、フランスでも発売中。

まずは、響&ペリエで乾杯です~。

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Photo by daisuke ishizaka


■今回PICK UPしたウイスキー:響12年■
酒齢12年以上のモルト原酒に、じっくりと時を重ねた原酒の数々をブレンド。
最初にパイナップルやプラム、ラズベリーといった果実香が広がり、
続いて蜂蜜やカスタードクリームのような甘い香りが広がります。


番組ではペリエで割って楽しむ「響&ペリエ」をご紹介。
ペリエと組み合わせることで、よりフルーティーさが際立ちます。
この季節、特にオススメです。


響12年プレゼント:応募はこちらからどうぞ


■JAZZANOVA / PAUL RANDOLPH × ザ・マッカラン ファインオーク12年■
「どこか日本的な感じがします。ペリエで割るとより味が引き立ちますね。
ストレートでもペリエ割りでもどちらでも美味しい。」 by JAZZANOVA

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Photo by daisuke ishizaka


この番組「WHISKY MODE」はCLUB JAZZ/CROSSOVERをキーワードにスタートしましたが、
JAZZANOVAはまさにその先駆者的存在ですよね。

ちょっと懐かしいJAZZANOVA初期の良曲。今聴いても色褪せてません。

【‪Jazzanova - Caravelle】


そしてポール・ランドルフは、デトロイト周辺のサウンドがお好きな方にはお馴染みのミュージシャン。
日本でもBRISA、そして先日ゲスト出演してくれたMAKOTOさん等が彼をフィーチャー、
近年はJAZZANOVAのメンバーが彼を離さないですし、
要はそのソウルフルでメロウな彼の歌声に世界が虜になっているというわけですね。

それにしてもポールは普段からナイスボイス。
ライブの映像を見ていると怖い人かな(笑)と思っていたのですが、実際会うととてもソフトでお茶目でした。


この曲は『TOKYO CROSSOVER NIGHT』のコンピレーションにも収録。
Isoul8がポールをフィーチャーしたナンバー。

【Isoul8 ft Paul Randolph - Waves Of Love (Original Disco Version)】


今回のテーマ通り、"CROSSOVER"がキーワードとなるJAZZANOVAとPAUL RANDOLPH。
JAZZANOVAは今や生バンドへと進化したのですね。

【‪Jazzanova - I Human ft. Paul Randolph】




ペリエで割る前にストレートで飲ませて欲しいとステファン(笑)。
流石ウイスキー好き、分かっていらっしゃる。

ということで「響12年」をストレートで味わってから、「響&ペリエ」を楽しんでもらいました。
どちらが好みだったのか、リアルな反応は番組を聴いてみて下さい。

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Photo by daisuke ishizaka


ここぞとばかり、JAZZANOVAの楽曲制作の進め方について質問するKAWASAKIさん。
今の音楽スタイルに見合った曲作りをしている様ですよ。

アクセル、ステファン、ポールとの写真。
リニューアルした響12年の500mlはこぶりなサイズではありますが、
彼らが持つとミニチュア・ボトルのようですね(笑)

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Photo by daisuke ishizaka

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Photo by daisuke ishizaka

JAZZANOVAメンバーのサインはかなり控えめに(笑)


お宝でもあるJAZZANOVAのサイン入りアナログを持参してきたKAWASAKIさん。
響&ペリエと一緒に良い表情ですね。

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Photo by daisuke ishizaka


【響12年の世界観に通じる楽曲】
→「LOOK WHAT YOU'RE DOIN' TO ME / JAZZANOVA」
「ストレートを飲みながら聴きたい音楽と水やペリエで割った時に聴きたい音楽は違ってくるね(笑)。
 割った時にはこの曲を聴きたいかな、エキゾティックなフレイバーも感じるので。」by JAZZANOVA


【今回のテーマ「CROSSOVER」に合う楽曲】
→「I HUMAN / JAZZANOVA」
「元々打ち込み中心だった音楽からライブバンドへとCROSSOVERした、そのきっかけともいえる
 生バンドとして初めて収録したのがこの曲です。」by JAZZANOVA


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■With Female Vocalists■

このコーナーでは素敵な3名の女性ボーカリスト、
orange pekoeのナガシマトモコさん、青木カレンさん、
そしてJiLL-Decoy associationのchihiRoさんが交替で登場。
ウイスキーの似合うシーンをイメージして選曲してくれます。

今回はジャズシンガーの青木カレンさん。
CROSSOVERをヒントに「BEYOND THE BORDER」というテーマで自身の楽曲から選曲してくれました。

いずれも海外ミュージシャンとのコラボレーション。
イタリアやアメリカで収録した曲は、音にもその土地の空気感が漂いますね。不思議。




M1: 「English Man In NY - REVISITED ft.FEFE / 青木カレン」

voyage


voyage / 青木カレン

リリース:2011年4月15日
Rambling RECORDS
製品番号:RBCP2526

安室奈美恵、BENNIE K、HOME MADE 家族などを手掛けるヒット・メーカー、今井了介がプロデューサーに名を連ねる、カレンの新しい魅力が開花した2011年アルバム!阿川泰子の歌唱で人気のViva Brasil「SKINDO LE LE」、チャップリンの名曲「Smile」、スタンダード「I've Got You Under My Skin」といったジャズでお馴染みの楽曲から、クイーン「We Will Rock You」、デズリー「You Gotta Be」、スティング「Englishman In New York」(カレンの代表的カヴァーを今井了介が傑作リミックス!)、といったロック/ポップ・ヒット曲をカヴァー。極めつけは、レディ・ガガの大ヒット曲「Poker Face」のサルサ・アレンジ!その他、今井了介の書き下ろしオリジナル楽曲も5曲収録!参加メンバーも、Shima&Shikou DUOの2人、Sleep Walkerの藤井伸昭、What's Up?などで活躍する堀秀彰、thirdiqの渥美幸裕と大充実。


M2: 「Feel Like Makin' Love / 青木カレン」

By My Side


By My Side / 青木カレン

リリース:2010年2月17日
PONY CANYON
製品番号:PCCY50068

イタリアン・ジャズ・レーベル"Norma Blu"第9弾作品にして初の日本人アーティスト、青木カレンのアルバムを発表。プロデューサーのパウロ・スコッティが日本を代表するシンガー青木カレンをポジティヴで軽やかで、華やかなサウンドとアレンジで包んだオシャレな1枚。全編イタリア録音で、サウンド・プロデューサーにジャズ・ライフ・セクステットのステファノ・セラフィニを迎え、ポップなジャズを聴かせます。








M3: 「Sunday Morning / 青木カレン」

Karen's Swingin' Party!!


Karen's Swingin' Party!! / 青木カレン

リリース:2008年11月21日
Rambling RECORDS
製品番号:RBCS3102

ジャズ・シンガー、青木カレンのスウィング・ジャズ・アルバム。スウィング・ジャズの巨匠、ベニー・グッドマンのスピリッツを受け継ぐアルミナイ・メンバーを含む、バードランドの人気バンドAndy Farber & His Orchestraのビッグバンドと本場ニューヨークで華麗に一発録音!誰もが知っている人気曲をダンサブル&ゴージャスに収録。パーティー・シーズンにぴったりなカレンのハッピー・ジャズが満開!!











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番組では皆さんから頂いたメッセージやリクエストもご紹介しています。
抽選でゲストとのサイン入り写真+ウイスキーをプレゼント!
メッセージ&リクエストお待ちしております~。

応募はこちらからどうぞ

収録風景等、番組のfacebookページにもたくさん掲載しています。
そちらも是非チェックしてみて下さいね~。

「WHISKY MODE」facebookページ

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【DJ KAWASAKI初のコンプリート・ベストアルバム、
『NAKED ~ DJ KAWASAKI Complete BEST』5月29日(水)リリース!】

タイトル : 『NAKED ~ DJ KAWASAKI Complete BEST』
発売日 : 2013.05.29(Wed) Release
製品番号 : TOCT-29148
価格 : ¥2,300 (tax.in)

iTunes ダンス・シングルチャートで、前人未到の8曲連続No.1を獲得!
birdをフィーチャーした書き下ろし新曲「Shining」収録!
ジャパニーズ・ハウス・ムーブメントを作ったDJ KAWASAKI 初のコンプリート・ベストアルバム!!

NAKED ~ DJ KAWASAKI COMPLETE BEST


NAKED ~ DJ KAWASAKI COMPLETE BEST

リリース:2013年5月29日
ユニバーサル ミュージック (e)
製品番号:TOCT29148

デビューアルバム『Beautiful』(2006年)から『BLACK & GOLD』(2012年)までの全楽曲より、iTunes ダンス・シングルチャートNo.1を獲得した楽曲などを選りすぐり、さらに書き下ろしの新曲、未発表Ver.までも加え収録した、DJ KAWASAKI初のオールタイム・ベスト!!新曲のフィーチャリング・ヴォーカルにはbirdが参加!DJ KAWASAKIの名曲が新たに誕生!ジャケットは、デビュー盤でモデルの藤井リナを起用し、"モデル・ジャケ"の先駆けとなった米原康正氏による最新フォトセッション!デビューから現在までの全てがわかる究極のベスト盤!




アルバム詳細(EXTRA FREEDOM)


【DJ KAWASAKI Complete Best『NAKED』Release Tour】strong>
08/24(土) 宇都宮 / PACELAB π
08/26(月) 山形 / Angelina
09/28(土) 松山 / club BIBROS

and more!
他地方都市、随時ブッキング中。

ツアー詳細(EXTRA FREEDOM)


【沖野修也、DJ KAWASAKIがシングルモルトの世界をテーマにセレクトしたコンピレーションCD】

Magic


WHISKY MODE~A COLLECTION OF CLUB JAZZ / CROSSOVER / SOULFUL HOUSE CLASSICS~

リリース:Now On Sale
ewe records
製品番号:EWSP-0001

シングルモルトウイスキー"の世界観をテーマに、沖野修也、そしてDJ KAWASAKIが("クラブ・ジャズ/クロスオーバー・ミュージック"を)セレクトしたコンピレーションCD。JAZZTRONIK、吉澤はじめの楽曲から、沖野修也自身の楽曲もセレクトした、音楽×ウイスキーの至極のコンピレーションアルバム。共通するのはその多様性と、良質な世界観・・・。個性的な表情を見せるシングルモルトとクラブジャズ/クロスオーバーミュージックが共鳴し合うひととき、(家でも外でも楽しめる)新しいライフスタイルを提案します。

コンピレーションCD「WHISKY MODE」特別ページ


DJ KAWASAKI Official Site




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『Funkhaus Studio Sessions / JAZZANOVA』

Funkhaus Studio Sessions


Funkhaus Studio Sessions / JAZZANOVA

リリース:2012年5月2日
P-VINE
製品番号:PCD93534

デビュー曲にして世界中のリスナーの注目を集めた「フェディムズ・フライト」、ファースト・アルバムからは「ノー・ユーズ」、セカンド・アルバムの「レット・ミー・ショウ・ヤ」、「アイ・キャン・シー」など自身の曲だけでなく、ショーン・エスコフリーに提供した「レット・イット・ゴー」のリミックスや、ファット・フレディーズ・ドロップに提供した「フラッシュバック」のリミックスなどを後述するバンド・メンバーで新たに録音。ヴォーカリストには最近のライブではフロントマンとなったデトロイトの人気シンガーポール・ランドルフが担当。そしてそのポールも作曲に関わった新曲「アイ・ヒューマン」も収録!!

【JAZZANOVA プロフィール】

Jazzanova Live feat. Paul Randolph600.jpg

ジャザノヴァは多岐に渡る活動を行う、様々なメンバーが集まった集団だ。ベルリン発のこの集団は15年以上に渡って自身のレーベルSonar Kollektivとともにプロデュース、コンポーズ、アレンジ、リミックス制作、DJ活動を時にはクラブ、時には野外、時にはスタジオ、時にはステージで行い自分たちの音楽世界を形作ってきた。彼らの「極めて想像力に富む音楽世界(タイム・アウト・ニューヨーク)」は「音楽の導火線に火をつけ(ザ・フェイス、UK)」たり、「完全に異なるクラブ・ミュージックを最も完璧に融合させた成功例の一つ(ストレート・ノー・チェイサー)」であって「過去の数年間ジャズ・ダンス・シーンとダウン・テンポのシーンにて、自身のレーベルと数えきれないリミックス作品で君臨してきた(フェニックス・ニュー・タイム)」。


初期のサンプリングとプログラミングで制作された『イン・ビトゥイーン(2004)』からすでに頂点に達し、サウンドトラックの『ベル・エ・フォー(2007)』、フルオーケストラとバンドとともに制作されたシンガー・ソングライター・ソウルなアルバム『オブ・オール・ザ・シングス(2008)』をリリースし、ジャザノヴァは変化と進化を重ねてきた。この3年では9人編成のバンドを結成し世界中をツアーしてきた。


この流れで最新作『ザ・ファンクハウス・スタジオ・セッションズ』が完成した。アルバムには彼らのエキサイティングな「ライブ・プレイリスト」反映されている。エレクトロミュージック・イベントの"メルト!"からポップなフェスの"ハイネケン・オープナー"や"フロウ"、そして"ノース・シー・ジャズ"、"ケープタウン・ジャズ"、"ジャヴァ・ジャズ"などでバンド形式のライブは成功を収めている。アルバムはフルバンドと共にベルリンの由緒正しいスタジオである"ファンクハウス"で行われた。まさにジャザノヴァのキャリアの集大成と言ってもいい内容で、1997年のデビューEPに収録され最初のヒット曲でもある「フェディムズ・フライト」、数々の名リミックス曲、劇場用のスコア楽曲である「ベル・エ・フォー」などから選びぬかれた楽曲を撮り直し、そして最新楽曲でありあらたなジャザノヴァのテーマ曲となる「アイ・ヒューマン」まで、聴くものによって新たな解釈が生まれるような楽曲ばかりだ。


ジャザノヴァは90年代中旬のベルリンのクラブ・シーンの中でメンバーが出会った。その頃のミッテ地区は、日中はゴーストタウンだったが夜になるとローゼンタール通りとアウグスト通りの角の「デリシャス・ドーナッツ」のようにパーティー・スポットになった。ジャジーでファンキーな音楽のためのようなクラブで1995年にこの集合体は誕生した。DJプレイで彼らは個々の音楽センスを認識し、彼らの持つ様々なアイデアを新しい音楽にしようと考えた。2年後に大きな転機が訪れる。DJであり人気ラジオ番組「ワールドワイド」のパーソナリティだったジャイルス・ピーターソンがデビュー曲である「フェディムズ・フライト」をBBCの自分の番組でかけたのだ。この曲はJCR(JazzanovaCompost Records)レーベルからの最初のシングルであった。JCRはミュンヘンの「フューチャー・サウンド・オブ・ジャズ」をパートナーに設立した。立て続けに2枚目のシングル「カラヴェル」をリリースし、これも世界中でアンダーグラウンド・ダンスのヒット曲となった。彼らのサウンドとアイデアから影響されたDJセットで、ベルリン発の最初の世界的なDJチームとなった。また同時期に4ヒーローやクープ、アーシュラ・ラッカー、ユナイテッド・フューチャー・オーガナイゼーション、イアン・プーリーなどのリミックス作品も連続でリリースし高く評価されてきた。この時期の大部分は『The Remixes 1997-2000』でも聞くことが出来る。


ジャザノヴァの活動と平行してJCRからはクープ、ヴィクター・デイヴィス、ジ・アンダーウルヴス、リマなどの作品や、60年代から70年代のポーランドのジャズに焦点を当てたコンピレーションなどをリリースし、2002年には遂にジャザノヴァのデビューアルバム『イン・ビトゥイーン』を発表した。この作品は一般層からも非常に高く評価されて大ヒット作品になった。その後の5年間にはプロデュースやコンピレーション選曲以外にも、レニー・クラヴィッツからコモン、キャレキシコ、マスターズ・アット・ワークなど多岐に渡るジャンルのアーティストのリミックスを手がけてきた。その後ようやくさらに独創性に富んだセカンド・アルバムである『オブ・オール・ザ・シングス』を発表。先進的で質の高い音楽だけではなく、デトロイトのヴォーカリスト/ベーシストであるポール・ランドルフとの共演も話題になった。デトロイトシーンのベテランであり、カール・クレイグやムーディーマン、アンプ・フィドラナーなどと共演してきたアーティストだ。今ではランドルフはジャザノヴァのライブバンドのゲスト・ヴォーカリストだけでなく、新曲「アイ・ヒューマン」の共同作曲者でもあり、当然ヴォーカルも担当している。


初期のアンダーグラウンド・ヒーローから90年代後半の世界的ヒット、そして際立って洗練された作品の数々を通してジャザノヴァの15年間のキャリアが積み重なってきた。これだけ長い間活躍できる理由として、ジャザノヴァは作品の質と責任感を保つためメンバーを集合体という形で活動してきたことがあげられる。ステファン・ライゼリンクとアクセル・ライネマーはスタジオ経営だけでなく、コンポーズ、アレンジ、レコーディング、ミックスなどジャザノヴァの全てに関わる。2009年からは世界中をツアーで回るためのジャザノヴァ・ライブバンドのディレクションも行なっている。アレキサンダー・バーク、クラアス・ブリーラー、ユルゲン・フォン・ノブラウシュはDJとして自身の音楽を広めてきた。世界中のクラブやフェスティバルを回るだけではなく、毎週のラジオ番組を担当したり、クラブイベントであるカレイドスコープの運営、ジャザノヴァも所属するレーベル、ソナー・コレクティヴのリリースにも携わっている。探究的であり、革新的、そして充実した年月を経ても5人のメンバーは新しいプロジェクトと新しいビジョンを共に創造している。ジャザノヴァは今でも音楽集団なのだ。

JAZZANOVAレーベルサイト(P-VINE)

JAZZANOVA Official Site


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【青木カレン プロフィール】

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幼少を海外で過ごし、慶応大学在学中本格的にアーティスト活動を開始。ライブ・ツアー活動をメインに、BS Asahi TVのジャズ音楽番組のメインキャスト、ラジオのcross fm、Love FM、インターFM、神戸Kiss FM、ラジオ高崎、FM熊本などでナビゲーターを務める。アルバム2作品がジャズ専門誌ADLIBの「アドリブアワード(クラブ/ダンス部門)」受賞。2010年ベストドレッサー賞の新人部門であるベストデビュタント賞を授賞。2011年6月公開の織田裕二主演の大人気映画「アンダルシア 女神の報復」の挿入歌を担当。NHK Eテレ「3か月トピック英会話」~魅惑のスタンダード・ジャズ編~に出演し話題に。2012年夏、初のニューヨーク公演を成功させる。同年秋、フジテレビ系ドラマ「結婚しない」の挿入歌を担当。2012年9月には舘ひろしのアルバムにデュエット曲「銀座の恋の物語」が収録され、NHKの音楽番組SONGSに出演。2012年12月、映画音楽の名曲をジャズ・アレンジしたラブ・ソング集、アルバム「トランキュリティ」をリリース。
現代女性の先導となり、心の癒しとなるメッセージを唱い続ける、今最も美しいディーバ。

ライブ詳細

青木カレン Official Site

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【WHISKY MODE SHORT STORY Vol.48】

「"海"と"音楽"、両方楽しむのはどう?」
今年の夏を満喫していない私は、彼女の提案を二つ返事で引き受けた。

水着とサンダル、そして、
サングラス越しにみえる海は眩しくて、まだまだ夏を感じさせる。

私たちは「響&ペリエ」を注文。
シャンパングラスのような、口の大きなグラスからは
トロピカルフルーツを思わせる、甘やかな香り。

「冷たくて美味しい」。
心地よい喉越しと共に、気分も華やかになり、一気に夏が訪れた。

ビーチ内の特設ステージでは、
DJによる軽快なクラブ・ミュージックが流れ、砂浜がダンスフロアに。

「響&ペリエ」を片手に、波音とクラブ・ミュージックで体を揺らす。

過ぎ去ろうとする夏を連れ出して、
このまま時間が止まればいいのに、そう思った。


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Photo by daisuke ishizaka

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【TEAM WHISKY MODE】
PHOTOGRAPHER : DAISUKE ISHIZAKA
NARRATOR : MAKI SUGIMOTO
ARTIST MANAGEMENT : ERI MORI
PROMOTER : TOSHIHIRO ASAI
DIRECTOR : SATOSHI HIROSHIMA

produced by JJazz.Net

AIRPORT特別企画 Verano de Argentina 選曲:栗本斉:AIRPORT

いつか訪れてみたい国、南米・アルゼンチン。
日本の裏側から届く繊細で心地よい音楽を通し、その土地にも心惹かれています。

世界中の音楽をご紹介している番組「AIRPORT」では、
「カルロス・アギーレ」「キケ・シネシ」「bar buenos aires」「sense of "Quiet" 」等、
アルゼンチンをキーワードに広がるミュージシャンや音楽を数多く取り上げてきましたが、
今回の「AIRPORT」(2013.8/21-9/18)では、夏の特別企画として
「Verano de Argentina(アルゼンチンの夏)」をテーマにお送りします。


選曲は「新しいアルゼンチン音楽」を紹介するディスクガイド、
『アルゼンチン音楽手帖』を今年6月に発売された、旅&音楽ライターの栗本斉さん。

酷暑の日本をエスケープして、風通しの良いアルゼンチンの音風景をお楽しみ下さい。

[Text:岡村誠樹]


【JJazz.Net AIRPORT特別企画 "Verano de Argentina(=アルゼンチンの夏)" 選曲:栗本斉】


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M1:「Entre A Terra E A Agua / Andres Beeuwsaert」

Cruces


Cruces ~交差する旅と映像の記憶~ / Andres Beeuwsaert

リリース:2012年12月12日
celeste
製品番号:CMYK6300

















M2:「Peces de luz / Carlos Aguirre」
Orillania


Orillania / Carlos Aguirre

リリース:2012年2月19日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP0171

















M3:「Tus Canciones / Lisandro Aristimuno」
39°


39° / Lisandro Aristimuno

リリース:2007年7月15日
BEANS RECORDS
製品番号:BNSCD738

















M4.「Pasarero / Aca Seca Trio」
AVENIDO


AVENIDO / Aca Seca Trio

リリース:2007年6月8日
オーマガトキ
製品番号:OMCX1169

















M5. 「Aguas Claras / Alejandro Franov」
Opsigno


Opsigno / Alejandro Franov

リリース:2013年7月17日
Nature Bliss
製品番号:NBCD043

















M6.「つばめ / Liliana Herrero」
Confesion Del Viento


Confesion Del Viento / Liliana Herrero

リリース:2005年5月25日
オーマガトキ
製品番号:OMCX1129

















M7:「Terruno (大地の恵み) / Quique Sinesi」
Cuentos De Un Pueblo Escondido


Cuentos De Un Pueblo Escondido / Quique Sinesi

リリース:2012年7月26日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP0174

















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栗本斉著『アルゼンチン音楽手帖』

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世界初!21世紀以降の「新しいアルゼンチン音楽」を紹介するディスクガイド。
フォルクローレ、ジャズから、タンゴ、音響派、エレクトロニカにいたるまで、
洗練されたセレクトで、ジャンルを超えたラインナップ約250枚を厳選。

◆コラム
「素晴らしきメランコリーのアルゼンチンをたずねて三千里」 橋本徹(SUBURBIA)
「大自然、街並み、そして人と食からこころ豊かになる情景の国」 中村真理子(HUMMOCK Cafe)

「私が選ぶアルゼンチン音楽ベスト3」
岩川光 勝井祐二 北村聡 Saigenji 鈴木亜紀 藤本一馬 伊藤亮介 江利川侑介
ケペル木村 鈴木惣一朗 鈴木多依子 DJShhhhh 成田佳洋 松山晋也 山本勇樹

「アルゼンチンのファッションと音楽のコラボレーション」竹本祐三子(H.P.France)


■タイトル:『アルゼンチン音楽手帖』
■アーティスト:栗本斉
■発売日:2013年6月7日
■出版社: DU BOOKS

amazon link


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【栗本斉 Kurimoto Hitoshi】(旅&音楽ライター / 選曲家)

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レコード会社勤務中の90年代初頭から、DJ,音楽ライターとして活動。2005年からラテンアメリカの音楽を求めて中南米を旅する。2年間で、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、トリニダード・トバゴ、パナマ、メキシコ、キューバの、合計14カ国周遊。帰国後は、とくに魅了されたアルゼンチン音楽を中心に、ラテンやワールドミュージックについての執筆・選曲・CD企画、ラジオの旅番組の構成選曲、雑誌やウェブでの紀行文執筆、アルゼンチン文化に関する講演、ビルボードライブ東京&大阪のブッキングなど幅広く活動中。2013年2月より沖縄県糸満市在住。最新著書は『アルゼンチン音楽手帖』(DU BOOKS)。


Blog:旅とリズム http://blog.livedoor.jp/tabi_rhythm/
Twitter: @tabirhythm
Facebook: http://www.facebook.com/hitoshi.kurimoto
Facebookページ:http://www.facebook.com/tabirhythm

DOS ORIENTALES / Expreso Oriental Japan Tour 2013:ライブ情報 / LIVE INFO

今年もDOS ORIENTALESがやってくる!!

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ウルグアイ出身の世界的ピアニスト、ウーゴ・ファトルーソと
日本を代表するパーカッショニストのヤヒロ トモヒロによるDUO。

ここ数年、毎年ライブを観ていますが、躍動的でイマジネーション溢れる演奏は、
音楽が本来持つ自由さや楽しさに溢れ、毎年この来日公演を楽しみにしています。

個人的に、昨年の新宿ピットインでのライブは観客との間に一体感が生まれたベストライブの一つだったし、
DOS ORIENTALES初の韓国公演を観に行けたのも印象深い出来事でした。

 
そして何より高齢にもかかわらず、日本が好きで毎年全国津々浦々まわってくれるウーゴ。
これって本当に貴重なことだと思っています。

今年は世界的に活躍する南米ミュージシャン、
ダニエル・マサ(b)とマルティン・イバルブル(dr)の二人を加えたグループ、
「エクスプレッソ・オリエンタル/Expreso Oriental」としての来日ツアーもあります。
アフロ・ウルグアイのリズムによる、スリリングな演奏楽しみです。

DOS ORIENTALESとExpreso Orientalによる来日公演、
お近くに来られた際は是非足をお運びください。


[Text:岡村誠樹]

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DOS ORIENTALES Japan Tour 2013

二人の出会いは1986年南米を代表する女性シンガー、ジョイスがきっかけとなる。1995年、日本にて初共演、2007年11月ドス・オリエンタレスを結成、以来毎年日本ツアーを展開する。'08年「DOS ORIENTALES」、'11年「Orienta」の2作を発表。'12年3月国際交流基金助成事業で南米ツアーを実施し次元の異なるエネルギーが聴衆を魅了する。10月韓国の音楽祭でも大きな話題となる。'12年1作目「DOS ORIENTALES」は、ラテン版グラミー賞ラテンジャズ部門6位に続き、南米のグラフィティ賞ジャズ部門最優秀賞を獲得する。同年8月、小澤征爾氏総監督、サイトウ・キネン・フェスティバル松本にドス・オリエンタレス公演と打楽器ワークショップで出演、好評を博す。'13年春、南米13公演実施。ウルグアイ独自の黒人系音楽カンドンベ、ラテン音楽からジャズに至るあらゆる音楽要素を繰り出しつつ、独創的な音楽世界を展開、最小の編成でありながら緊張感あふれる演奏が世界的に評価されている。

■DOS ORIENTALES Japan Tour 2013 SCHEDULE■

8/25(日) 富山・福野 スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド 2013
マリアナ・バラフ・ミーツ・ドス・オリエンタレス
スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド実行委員会 TEL(0763)22-1125

8/28(水) 神奈川・川崎 ミューザ川崎シンフォニーホール
MUZAランチタイムコンサート/ MUZAナイトコンサート  TEL 044-520-0200

8/30(金) 山形・川西 ライブスペース Jam TEL 0238-42-4533

8/31(土) 山形・山形 Bar FRANK YAMABRA:bossacur@ma.catvy.ne.jp

9/3(火) 北海道・札幌 くう TEL 011-616-7713

9/4(水) 北海道・旭川 じゃずそば放哉 TEL 0166-85-6911

9/5(木) 北海道・釧路 BAR BROS TEL 0154-24-3323

9/8(日) 北海道・新ひだか町 蓬莱音楽館 問/幌村 090-8901-8946

9/11(水) 静岡・磐田 茶寮 Zappa TEL 0538-35-8758

9/12(木) 三重・四日市 LIVE CAFE FULL HOUSE TEL 059-352-4977

9/13(金) 兵庫・神戸 旧グッケンハイム邸 TEL 078-220-3924

9/14(土) 山口 「山口ゆらめき回廊」(国宝五重塔の前) 山口市観光課 TEL 083-934-2810

9/15(日) 愛媛 松山市総合福祉センター 問/オフィスツツミ 090-1170-3960

9/16(月・祝) 徳島 bar txalaparta TEL 088-652-8908

9/19(木) 和歌山 カフェリエール 問/和歌山音楽愛好会フォルテ 073-422-4225 

9/20(金) 岡山 ルネスホール 問/エマノン・ミュージック 藤原 090-3636-4621

9/21(土) 山口 Cafe de DADA TEL 083-925-6843

9/23(月・祝) 大阪 umeda ALWAYS TEL 06-6809-6696

9/27(金) 東京 新宿ピットイン TEL 03-3354-2024 *ゲスト:Gio Guido(g)

9/28(土) 千葉 カフェ リリコ 080-5080-1150 

10/25(金) 愛知・名古屋 千種文化小劇場  問/有限会社キャンプ TEL 052-831-4462

10/26(土) 愛知・名古屋 千種文化小劇場  問/有限会社キャンプ TEL 052-831-4462 
*ヤヒロトモヒロのみ出演


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Expreso Oriental Japan Tour 2013

おなじみ南米の天才ウーゴ・ファトルーソと日本の奇才ヤヒロトモヒロのDUO、ドス・オリエンタレスは、二人の情熱的なアプローチにより、このたび世界的に活躍する南米ミュージシャン、ダニエル・マサ(ジャヴァン、ルイス・サリナス、タタ・グィネス、カルロス・アギーレやトニーニョ・オルタらと活動)とウルグアイの名ドラマー、マルティン・イバルブル(ウーゴの弟(故)オスヴァルドにドラムを師事、ハイメ・ロス、フリエッタ・ラダ等のレギュラーメンバーをつとめる)をメンバーに加え、世界最強のスーパーバンドが実現した。4人のユニット名は「エクスプレッソ・オリエンタル/Expreso Oriental」、10月日本デビュー!日本・南米で実績のあるドス・オリエンタレスの凄腕メンバーにウルグアイ出身の精鋭音楽家が加わり、アフロ・ウルグアイのリズムなど、スピード感溢れるスリリングな演奏をお届けします。


■Expreso Oriental Japan Tour 2013 SCHEDULE■

10/3(木)韓国 The 10th Jarasum Int'l Jazz Festival 2013
        open 10:00 Expreso Oriental 14:30~15:20

10/6(日)青森・八戸 茶屋 東門 問合/そーるぶらんちカフェ TEL 0178-46-5137

10/8(火)山形・置賜 川西町フレンドリープラザ TEL 0238-46-3311

10/11(金)東京・表参道 CAY TEL 03-3498-5790 *ゲスト:Gio Guido(g)

10/12(土)神奈川・横浜 横濱ジャズプロムナード 
ランドマークホール 問合/実行委員会事務局 TEL 045-221-0213

10/16(水)広島 Live Juke TEL 082-249-1930

10/17(木)熊本 レストランバーキープ TEL 096-355-1001 *ゲスト:ペペ伊藤g

10/18(金)福岡 Livehouse & Club PEACE TEL 092-741-5405 *ゲスト:ペペ伊藤g

10/19(土)大分・佐伯 エクスプレッソオリエンタル~日本&ウルグアイ音楽文化交流コンサート~ 
問合/ 090-4777-0359(金田)

10/20(日) 大分・佐伯 打楽器のパーカッション・ワークショップ 講師:ヤヒロトモヒロ 

10/23(水)香川・三豊 三豊市市民交流センター 問合/音まつり実行委員会 TEL 0875-56-6001




ウーゴ・ファトルーソ 最新作

Canciones sin fin600.jpg

■タイトル:『Canciones Sin Fin』
■アーティスト:ウーゴ・ファトルーソ Hugo Fattoruso
■発売日:2013年9月1日
(8/23から会場限定で先行販売)
KaiYa Project, JAPAN、Distributor :AHORA Corporation

amazon link

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■DOS ORIENTALES■

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写真 : 石田昌隆/Masataka Ishida


【ウーゴ・ファトルーソ Hugo Fattoruso】(ピアノ、ヴォーカル、アコーディオン)

1943年モンテビデオ生まれ、5歳の時からアコーディオンを始め、9歳からピアノを学ぶ。1956年から父、弟と共にトリオで演奏、その後トラディショナル・ジャズのベーシストとして活躍した後、1964年、ビートルズの影響を受けたロス・シェイカーズを結成、アルゼンチンで多数のレコードを発売、南米地域で大きな人気を獲得する。1970年、弟とともに渡米、盟友リンゴ・シールマンと共にフュージョン・バンド「OPA」を結成、アイルト・モレイラらとの共演や、2枚の単独アルバムも残した。1982年ブラジルへ移住、ミルトン・ナシメント、ジェラルド・アゼヴェード、ジョイス、トニーニョ・オルタ、ジャヴァンらと共演。さらにその後再度のアメリカ移住を経て、2000年に新生トリオ・ファットルーソを結成、現在に至る。並行してウルグアイの黒人音楽カンドンベを演奏する太鼓の名手3人とウーゴによる「レイ・タンボール」(これまでに3枚のアルバムを発表)やピアノ・ソロなどでも活動、ウルグアイの国民的人気歌手ハイメ・ロスのツアーにも随時参加している。ここ数年は毎年のように日本を訪れており、2007年秋にヤヒロトモヒロとのドゥオ・ツアーを実施、以降毎年日本ツアーに招かれる。2008年CD「ドス・オリエンタレス」リリーウ(後年アルゼンチンとウルグアイにて発売)。同年夏にはグラストン・ガリッツアとの共演でトリオ・ファトルーソとして来日。2009年、金子飛鳥率いる飛鳥ストリングスとのアルバム「Encuentro」リリース。2010年は、松田美緒とのアルバム「フロール・クリオージャ」リリース。同メンバーはヤヒロトモヒロとともに8月の国際交流基金主催・南米ツアーに抜擢され、秋のドス・オリエンタレスでのツアー後に白寿ホールで開催された南米公演の帰国公演に招かれた。2010年アルバム"Café y Bar Ciencia Fictiona"はアルゼンチンで権威ある音楽大賞「ガルデル賞」ジャズ部門で最優秀賞を受賞。2013年、ソロ作品「Canciones sin fin」、レイ・タンボールとの「Rey Tambor no Brasil」リリース予定。

ウーゴ・ファトルーソmyspace


【ヤヒロ トモヒロ】(パーカッション) 

少年時代の10年間をカナリア諸島、グラン・カナリアのラスパルマスで育ち、そこでドラムパ-カッションを始めた異色の打楽器奏者。帰国後1980年プロ・デビュー。以来、山下洋輔、向井滋春、渡辺香津美、板橋文夫、梅津和時ら、多くのジャズ界を代表するミュ-ジシャンとの共演の他、伝説のアフロファンクバンド「じゃがたら」や「エスケン&ホットボンボンズ」のレギュラ-サポ-トを務める。また、久石譲、小野リサ、吉田美奈子、大貫妙子、さだまさし、加藤登紀子、cobaなどのコンサートやツアーに参加。2007年、「武満徹トリビュートコンサート」で、oba、渡辺香津美、鈴木大介とともにワシントンDCのジョン・F・ケネディ・センターに招かれ、2010年、同メンバーでサイトウキネンフェスティバル松本(2012年ドス・オリエンタレスで出演し3年連続となる)や米・ニューヨーク カーネギー・ホールに出演。インターナショナルな感性と確かでしなやかな音楽性は多くのアーティストに愛され、ジャズ、ロック,ポップス、南米音楽等、ジャンルの枠を超えた幅広いフィ-ルドで活動。同時に、ジョアン・ドナート、トニ-ニョ・オルタ、ジョイスなどの海外ア-ティストとの交流も深く、ウーゴ・ファトルーソを初め、毎年海外のアーティストを招き日本ツアーを展開している。現在のレギュラー活動は、GAIA CUATRO、Unforsaken Uncles、室内楽団「八向山」、ビスコイット・グローボ、Okamoto Island等、多々あり、国内外で活躍している。

ヤヒロ トモヒロweb site

ヤヒロ トモヒロ Blog


【ダニエル・マサ Daniel Maza】(ベース)

1959年ウルグアイに生まれる。1979年にはアルゼンチンに移住、その後、世界的に知られているアルゼンチンのギタリスト、ルイス・サリナスらから声がかかり活躍する。さらにマイアミ・サルサの第1人者として君臨するウィリー・チリーノ、キューバの歴史に残るパーカッショニスト、タタ・グィネスや大御所チャンギートなどと様々な国の数多くの音楽フェスティバルに出演、ブラジルの偉大なアーティスト、ジャヴァンとも共演を果たしている。またウーゴ・ファットルーソ・トリオのベースもこなし、日本でもおなじみのトニーニョ・オルタ、キューバが生んだサルサの女王セリア・クルース、メルセデス・ソーサの後継者と言われているリリアナ・エレーロvo、ダニ-ロ・ペレスpf、ニコラス・ペイトンtp、ベテラン・コンガ奏者レイ・バレットらと共演、日本でもいま注目を集めているカルロス・アギーレのセッションにも参加する。その存在感溢れるベース・プレイで新旧ラテングルーヴの第一線で活躍している

ダニエル・マサ facebook


【マルティン・イバルブル Martín Ibarburu】(ドラム)

1975年1月15日、モンテビデオの音楽一家に生まれる。ウルグアイの音楽シーンを代表するアンドレ・イバルブル(ベース)、ニコラス・イバルブル(ギター)を兄弟にもつ。オスヴァルド・ファトルーソ(「Los Shakers、OPA、Trio Fattoruso、Fatto-Maza-Fattoでも知られる南米を代表するウルグアイの名ドラマー)にドラムに師事、モンテビデオ音楽学院にて打楽器を学ぶ。現在、ハイメ・ロス、ピテゥフォ・ロンバルド、フリエッタ・ラ-ダ等、ウルグアイの著名なアーティストのドラムを務める。2002年ワールドカップのイベントでハイメ・ロスと、2006年にはアルゼンチンのポップシンガー、ワアナ・モリーナと2度の来日を果たしている。

スリー・ブラインド・マイス 復刻

沸騰していた1970年代の日本のジャズ。その頃スタートしたthree blind mice(スリー・ブラインド・マイス)という日本のジャズ専門インディー・レーベルの存在は、今も語り継がれ、そのリリース・タイトルは長く楽しまれています。峰厚介や福村博、土岐英史といった、当時はまだあまり知られていなかった新進気鋭の若手ミュージシャンを積極的に取り上げて、デビュー作、リーダー作を発表させるそのスタイルは、前例がないものでした。1983年に幕を下ろすまでの間にリリースしたタイトル数は約150。前述したとおり、若手・新人の他に、ベテランや地方のミュージシャン、シンガーの作品、そしてなんと、予算のかかるビッグバンド作品までリリースしているという怪物レーベルです。

長い間、廃盤状態が続いていたので、CDでthree blind miceの作品を聴くのは難しい状況でしたが、この度、6月から12月にかけて毎月6、7タイトルずつTHINK! RECORDSより再発されることになりました。番組「PICK UP」で毎月ご紹介しているのでご存じの方も多いでしょう。毎月ご紹介するほど大切で、ぜひ一度はそのタイトルの幾つかを聴いていただきたいレーベルなのです。モダンジャズの必聴盤としてはもちろん、ジャズDJのプレイリストでも頻繁に目にするタイトルがいっぱいあります。

今回の再発企画の中心人物、ディスクユニオン / THINK!レコードの塙耕記さんと、高円寺にあるレコード店「universounds」の主宰者でDJでもある尾川雄介さんに、three blind miceについてあれやこれやとお話を伺いました。彼らは、発表以来話題となったジャズ本『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』の著者でもあります。

ジャズ愛、音楽愛がひしひしと伝わる彼らの話しぶりは、とても熱い!


尾川雄介(universounds)×塙耕記(disk union / THINK!) インタビュー
~スリー・ブラインド・マイス復刻に寄せて~

■今回のスリー・ブラインド・マイスCD再発に至った経緯を教えて下さい。

[塙耕記] 2009年8月に『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』という本を尾川さんと一緒に出しているんですけども、その前、2005年くらいから、日本のジャズをCD化するという作業をずっと続けていまして、かなりのライブラリーになっています。その中でもTBM(スリー・ブラインド・マイス)というのは手をつけていなかったレーベルなんですね。2006年にソニーさんが一度、20タイトルぐらい紙ジャケで再発していますし、TBMってオリ ジナル盤に拘らなければ意外とレコードは手に入りやすくて結構音は聴ける環境にあったんですよ。なので、私達が関わって再発することはないかなと思っていました。ところが、廃盤になっているそのソニーさんの再発CDも中古市場で高い値段が付いている状況でして、それだけ需要があるのであればお役に立てるかなということで、今回の再発を練ってみました。


『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』
和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s


■どういう方が買われているのでしょうか?

[塙耕記] 尾川さんにもご協力いただいて48タイトルをピックアップしたのですが、今回の再発シリーズを聴いていただきたいなと想定したメイン世代は30-40代なんですね。というのは、団塊世代の方は当時聴いていたり持っていたりして既にご存知の方が多いだろうと考えたのと、レコードではなくCDを買うのは30-40代の方が多いので、基本となるタイトルはもちろん入れつつも、そこにターゲットを絞ったセレクトを実際にしています。ですが蓋を開けてみると、団塊世代のお客様、ディスクユニオンに普段からいらっしゃるお客様のニーズにもど真ん中だったようで、正直言って予想を超えた反響でした。6月と7月に再発したタイトルで言うと『鈴木勲 / ブルー・シティ』『ヤマ&ジローズ・ウェイヴ / ガール・トーク』というド定番が特によく売れています。『鈴木勲 / ブルー・シティ』は2006年のソニーさんの時に再発されているので、今回は外していいかなと考えていたんですが予想を超えて需要があるようです。ある方から言われて初めて認識したのですが、『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』が出て以降、そのあたりの需要がだいぶ変化しているようですね。2006年のソニーさんの再発の時にはこの本がまだ出ていなかったので、それ以降の状況は変わっているようです。


『鈴木勲 / ブルー・シティ』
鈴木勲 / ブルー・シティ


『ヤマ&ジローズ・ウェイヴ / ガール・トーク』
ヤマ&ジローズ・ウェイヴ / ガール・トーク


■タイトルを選ぶにあたって、塙さんと尾川さんの好みが違うところもあると思いますが、その辺はいかがですか?

[尾川雄介] 塙さんはモダンジャズからのアプローチとしての日本人ジャズ。僕はレアグルーヴ、DJ文化からのアプローチとしての日本人ジャズ。その両サイドからみた日本人ジャズに「和ジャズ」があった、という感じです。


■JJazz.Netにもその両サイドからの方が集まっています。

[尾川雄介] 『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』が出てから、モダンジャズ視点から和ジャズに興味を持った方がそこにレアグルーブ的価値があることがわかって興味を持ち始め、逆にレアグルーブ視点で和ジャズに興味を持った方がモダンジャズ的価値に興味を持ち始めたという面白い現象が起こっています。


■素晴らしいことですね。別の視点から評価されているものに興味を持って受け入れていく。

[尾川雄介] 「和ジャズ」という土台が固まってきたという印象はありますね。


■そういう状況のもとでのTBM再発なんですね。

[塙耕記&尾川雄介] ありがたいことに、そういうことです。


■TBMというレーベルを知らない人たちに向けてお知らせすると、どういう説明になりますか?

[尾川雄介] 設立が1970年です。絶対的なことは、ジャズ専門レーベルだということですね。日本でジャズ専門レーベルって大手レーベルの傘下にはあるのですが、独立系レーベルでここまで多くのタイトル(約150タイトル)を発表しているのはスリー・ブラインド・マイスだけですね。もう圧倒的です。

[塙耕記] 音楽的なポリシーで一番近いのは、ビクターの「日本のジャズシリーズ」ですね。1968から1969年にスタートしているんですけども、オリジナリティのある若手を起用した、そしてアーティスト主導でオリジナル曲をたくさん収録したというのが似ている点ですね。

[尾川雄介] 若手にアルバムを作る機会を与えるというのは、当時ではすごく珍しかったでしょうね。さっき言いましたように、基本的にレーベルは大手なのであまり冒険はしないですよね。

[塙耕記] だいたいレーベルの始まりが、新人のデビュー・アルバムですからね!


■皆さんご存知、テナーサックスの峰厚介さんのデビュー・アルバム『峰厚介 / ミネ』がTBMの1番です。

[塙耕記] ありえないじゃないですか!?

[尾川雄介] ありえないですね。

[塙耕記] 3番は『植松孝夫 / デビュー』ですからね。

[尾川雄介] その名の通り、植松さんのデビューですからね。

[塙耕記] ありえないですよ!他で実績を出している若手を起用するとかなら分かるんですけど、デビュー作品ですからね。これでもう、TBMの凄さがわかると思うんですよ。

[尾川雄介] スリー・ブラインド・マイスって、ここでデビューしたミュージシャンが多くて、峰さん、植松さんもそうだし、水橋孝さんとか土岐英史さん、トロンボーンの福村博さんもスリー・ブラインド・マイスでファーストアルバムですからね。


『峰厚介 / ミネ』
峰厚介 / ミネ


『植松孝夫 / デビュー』
植松孝夫 / デビュー


■当時のTBM作品の反響ってどうだったんでしょうね。何かその辺りについて聞いたことはありますか?

[塙耕記] すごく売れたっていう話は聞いていませんが、音質に拘った作品というのは最初から打ち出していたので、一定の評価をするオーディオファン、根強いファンはいたらしいです。『山本剛 / ミスティー』は大ヒットですね。


『山本剛 / ミスティー』(10月再発予定)
山本剛 / ミスティー


■今回の48タイトル再発のセレクション・ポイントを教えて下さい。

[塙耕記] レーベルとして発売する立場として一番取り入れたかったのは、30-40代の人をターゲットにしたいというのがありました。なので、まずは尾川さんにDJ視点でセレクトして頂きました。それでモダンジャズで外せないものだとか、どうしてもリリースしなくてはいけないものだとかを織り交ぜました。あと、シリーズになるとリリースする順番は適当っていうわけには行かないのでかなり考えましたね。


■例えば、8月に発売の7タイトルは全て高柳昌行さんの作品でまとめられていますね。

[塙耕記] 当時の発売の順番通りですとバラバラですもんね。ボーカルものだったりモダンジャズ視点のもの、DJ視点のものをバランスよく並べました。

[尾川雄介] あとは、ちょっとイヤらしい話ではあるんですけど、僕と塙さんは中古レコード販売にも携わっているので、「今、中古で出るとすぐに売れるタイトル」だとか「中古で最近見かけないタイトル」だとか「実は内容がいいけど中古であまり見かけないタイトル」っていうのをさり気なく滑りこませてあります。


■8月発売の第3期のタイトルは、高柳さん関連のタイトルでまとめられていてシリーズの中でも目を引きますね。TBMでの高柳さん作品にはどういう印象をお持ちですか?

[塙耕記] 高柳さんというとフリージャズのイメージが強くて、フリージャズを聴かない人は敬遠しちゃうんですけど、実はTBMでの高柳さんの作品の中でどフリーなのは『高柳昌行とニューディレクション・ユニット / メルス・ニュー・ジャズ・フェスティバル '80』だけなんですよ。まあ、アルバムの中に1曲だけ入っていたりもするんですけど、あとの他の作品は、これが高柳さんなの??っていう音なんですよ。『高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4』なんてコニッツ、トリスターノの世界でクール・ジャズですよ。僕はね、このアルバムはレコード屋さんで自分が思っているより安い値段で出ていると毎回買うんですよ。

[一同] 笑

[塙耕記] 6枚持っていますよ!

[一同] 笑


『高柳昌行とニューディレクション・ユニット / メルス・ニュー・ジャズ・フェスティバル '80』
高柳昌行とニューディレクション・ユニット / メルス・ニュー・ジャズ・フェスティバル '80


『高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4』
高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4


■そういうのありますよね!救出ですよね。すごくわかります。

[尾川雄介] ほっとけないという。笑

[塙耕記] 本当に好きなんですよ。


■僕もこのアルバムは超好きです。

[塙耕記] 尾川さんのDJ視点からは語り草がいっぱい出てきますよね。

[尾川雄介] 僕もね、塙さんと同じですね。一般的にはフリージャズにカテゴライズされる高柳さんが、DJ視点で言うところのいわゆるスピリチュアルジャズに分類できそうなことをやっていたというね。例えば『高柳昌行とニュー・ディレクション・フォー・ジ・アーツ / フリー・フォーム組曲』とか、ティー&カンパニーの全作品とか。この魅力っていうのは高柳さんしか出せなかったと思うんです。それがスリー・ブラインド・マイスにこれだけの数が残されているというのは驚きですね。


『高柳昌行とニュー・ディレクション・フォー・ジ・アーツ / フリー・フォーム組曲』
高柳昌行とニュー・ディレクション・フォー・ジ・アーツ / フリー・フォーム組曲


■その他、意外なところではボーカル作品が多いですね。歌はもちろんですが、バックの演奏も素晴らしいです。7月発売の第2期のシリーズに入っていて、JJazz.Net番組「PICK UP」の7月分で皆さんにご紹介した『森山浩二、山本剛 / スマイル』が大好きです。

[一同] いいですよね~

[塙耕記] これと『森山浩二、山本剛 / ナイト・アンド・デイ』も第5期として10月に発売します。音もほんとに良いのでオススメです。軽妙洒脱な歌い方が好きになっちゃって、森山浩二は他にもビクターとかに録音があるんですが、全部CD化したいっていう気持ちになって、まあ、これで達成できるんですけど。笑

[一同] 笑


『森山浩二、山本剛 / スマイル』
森山浩二、山本剛 / スマイル


『森山浩二、山本剛 / ナイト・アンド・デイ』(10月再発予定)
森山浩二、山本剛 / ナイト・アンド・デイ


■思ったことをやっていますね。笑

[塙耕記] そうそうそう。笑 あとボーカル作品で注目は、TBMに1作品だけ残した笠井紀美子さん。『笠井紀美子、峰厚介 / イエロー・カーカス・イン・ザ・ブルー』。

[尾川雄介] これがね~、素晴らしい!

[塙耕記] 峰厚介さんと一緒にね。すごくいいんですよ。


『笠井紀美子、峰厚介 / イエロー・カーカス・イン・ザ・ブルー』
笠井紀美子、峰厚介 / イエロー・カーカス・イン・ザ・ブルー


■DJにとって笠井紀美子さんで有名な作品は『Butterfly』ですよね。
[尾川雄介] そうなんですけれども、ぜんぜん違う感じで素晴らしいですね~。


■尾川さん、唸っていますね。笑

[尾川雄介] 笑 この作品は個人的なTBM体験で一番強烈なものなんです。90年代半ばに、夜中にテレビを見ていたら古いドキュメンタリータッチのドラマがやっていてですね、そこに役者として笠井紀美子さんが出演していたんですよ。で、椅子に座ってタバコを吸いながら歌うんですよ、アカペラで。それがもう衝撃的にかっこよくて。その時には歌っていたその曲がなんという曲だかはわからなかったんですけど、後年、スリー・ブラインド・マイスで峰さんと共演しているこのアルバム『イエロー・カーカス・イン・ザ・ブルー』を買ったらその曲が入っていたんです(しみじみ)。後にそのドラマのことも調べたら、1971年に作られた「さすらい」というロードムービーでした。



■えーっ、たまたま見ていて、衝撃的な曲に出会ったんですね!

[尾川雄介] 本当にたまたまで!

[塙耕記] そのドラマのDVDとかないの?

[尾川雄介] ないんですが、NHKのオンデマンドで見れるんですよ。(現在は視聴できないようです)笠井紀美子さんが出演しているドラマだから、映画「ヘアピン・サーカス」かと思ってDVDを買って見てもその曲は入っていないし、一体何なんだろうと思っていたら、NHKで昔に放送したドラマだったんですよ。


■すごくドラマチックな出会いで忘れられないですね。

[尾川雄介] ほんと、忘れられないです。

[塙耕記] しかもこの曲は、プーさん(菊地雅章)の曲ですけど、笠井紀美子さんが歌詞を乗せているんですよね。

[尾川雄介] そうそうそう、笠井さんが英語の歌詞をつけて歌っているんです。

[塙耕記] こちら(笠井紀美子さんのボーカルバージョン)よりもプーさんの演奏を知っていたので、この曲を初めて聴いたときはなんでボーカルなの?とびっくりしましたね。なので、この曲に関しては、僕にとっても引っかかるものがあったんですよね。

[尾川雄介] もう絶唱ですね。素晴らしい。演奏も歌も。ちょっと普通じゃ聴けないようなものですね。


■そんなに熱く言われると楽しみだな~!このアルバムはいつ発売を予定しているんですか?

[塙耕記] 9月発売の第4期のシリーズです。


■もうすぐだ!楽しみだよ~

[尾川雄介&塙耕記] 笑


■塙さんの個人的なTBM体験を教えて下さい。オススメは?

[塙耕記] これ、オススメがありすぎるな~ 笑

[尾川雄介] うまいな~ 笑


■笑 じゃあ2枚でも3枚でもOKですよ。

[塙耕記] さっき言いましたけど、『高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4』なんて、レコード6枚も買うほど好きなんですね。


■笑 それはなんでそこまで好きなんですか?

[塙耕記] 僕ね、リー・コニッツとかレニー・トリスターノとかあの辺のクールなタイム感がものすごく好きで、、、

[尾川雄介] なんだけど、高柳さんがやると、、、、

[塙耕記] そう、微妙なテンポのズレ方があって。

[尾川雄介] わかる!

[塙耕記] 独特なんですよ。癖になるというか。例えば、セロニアス・モンクが好きになっちゃうようなもんですよ。あれも独特で、好きな人はすごく好きじゃないですか。その要素もあって大好きですね。


■なるほど。

[塙耕記] あとは、この再発をやって好きになったのが『三木敏悟、高橋達也と東京ユニオン / 北欧組曲』。

[尾川雄介] あ゛ーー

[塙耕記] 実を言うと、本当に申し訳ないんですけど、この作品を聴いたのは結構遅くて。。。中古レコード屋でこのアルバムが100円とか300円とかでいつもあるんで全然聴く気がしなくて(苦笑)。それだけ当時売れているということなんですけどね。


『三木敏悟、高橋達也と東京ユニオン / 北欧組曲』
三木敏悟、高橋達也と東京ユニオン / 北欧組曲


■売れていたのでいっぱい発売されたということですよね。

[尾川雄介] その通りです。

[塙耕記] そういうこともあって、この作品を聞いたのは結構遅いんです。『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』を書くちょっと前ぐらいかな。

[尾川雄介] わかる。中古市場でよく目にするものってついつい後回しにしちゃうんですよね。


■いつでも聴けるや、みたいな感覚ですよね。

[塙耕記] こちらのね、悪い癖なんですよ。それで聴いてみたらもう、絶品なんですよね(しみじみ)。

[尾川雄介] いいですよね~(しみじみ)。

[塙耕記] エネルギッシュな部分があって。そしてミッキー吉野さんがキーボードで参加していて、彼と三木敏悟さんがバークリー帰りでね。TBMのすごいところは、ここでも当時有名でない人を起用しているんですよね。

[尾川雄介] 三木敏悟さんが作曲で、高橋達也と東京ユニオンが演奏、そこにキーボードでミッキー吉野さんが入るって、普通に考えたら訳分かんない組み合わせですよ。

[塙耕記] まだまだ知られていなくて、これを機会に聴いていただけると人気が出るんじゃないでしょうか。本当に再評価だと思いますよ、この作品は。あとは当たり前に知られている作品もきちんと出します。レアグルーブとして和ジャズとして超有名な『中村照夫 / ユニコーン』とか『鈴木勲 / オランウータン』とか。

[尾川雄介] スリー・ブラインド・マイス云々以前にね。

[塙耕記] あとは、『日野元彦カルテット+1 / 流氷』。好きだな。


『中村照夫 / ユニコーン』
中村照夫	/ ユニコーン


『鈴木勲 / オランウータン』
鈴木勲 / オランウータン


『日野元彦カルテット+1 / 流氷』(12月再発予定)
日野元彦カルテット+1 / 流氷


■どういったところが好きですか?

[塙耕記] それは、尾川さんが『和ジャズディスクガイド 1950s - 1980s』で熱く語ってくれています。あとは初CD化の作品も多いですね。『ジミー・ヨーコ&シン / 清少納言』とか。

[尾川雄介] これは聴いたらびっくりしますよ。めちゃくちゃかっこいいですよ(小声)。


『ジミー・ヨーコ&シン / 清少納言』(12月再発予定)
ジミー・ヨーコ&シン / 清少納言


■なんで小声なんですか。笑

[塙耕記] 尾川さん、この作品については?

[尾川雄介] え、これは僕がセレクトしたんでしたっけ?

[塙耕記] いや、僕が入れたんだけどね(笑)。

[尾川雄介] 第1回日本ジャズ・グランプリで最優秀グループになった3人組で、ジャズと民謡とロックを混ぜたような音楽ですね。


■日本の民謡ですか?

[尾川雄介] そうです。ソーラン節とか。これがね、今聴くと刺激的なんですよ。


■DJとかが反応しそうなサウンドですか?

[尾川雄介] DDJ XXXLのミックス・シリーズ『Nippon Breaks & Beats』に収録されていて、「あれは誰の曲だ?」って話題になったんですが、皆んな分からなくて。で、スリー・ブラインド・マイスの『清少納言』に入っているとわかった時は驚きでしたね。それ以来、ちょっとまた人気が出た感じの作品です。


■それが初CD化なんですね。

[塙耕記] 初CD化です!あとは、ジャズの作品として『峰厚介 / ミネ』はものすごく完成度が高いと思います。


■いやー、すごいですよね。演奏が素晴らしい!番組「PICK UP」の6月分で皆さんにご紹介しました。

[塙耕記] ね!あと、音色がいい。もうなんかね、しびれるんですよ。

[尾川雄介] ほんと、素晴らしい。

[塙耕記] あと、『水橋孝カルテット+2 / 男が女を愛する時』も完成度が高くて、これからもっと人気が出ると思います。

[尾川雄介] この作品は、ここ最近、中古市場で売りに出されるとこっそりとすぐに無くなるタイプの品ですね。

[塙耕記] 今回の再発で知られると、中古市場での動きも変わると思います。

[尾川雄介] 変わりそうですね。もんのすごく内容がいいんですよ。

[塙耕記] 僕は哀愁系が好きなんです。さっきの『三木敏悟、高橋達也と東京ユニオン / 北欧組曲』もそういう曲が入っているんですけど、『水橋孝カルテット+2 / 男が女を愛する時』の1曲目もすっごい素晴らしい。あと2曲目の「So What」。15分間やってるんですけど。

[尾川雄介] このベースが、すごい!


『水橋孝カルテット+2 / 男が女を愛する時』
水橋孝カルテット+2 / 男が女を愛する時


■また唸ってますね~。

[塙耕記] だからアルバム全体としてオススメしたいのは、『高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4』、『峰厚介 / ミネ』、『水橋孝カルテット+2 / 男が女を愛する時』の3枚だな。とにかく『高柳昌行セカンド・コンセプト / クール・ジョジョ+4』大好き!

[一同] 爆笑


■6枚持ってるんですもんね!

[塙耕記] 売りませんよ!笑


■よくわかりました。笑 あとは、ビッグバンドのことについて。原信夫さんがTBMに作品を残しているというのは意外ですよね。

[塙耕記] そう。TBMに作品があることを知らない人は多いですね。今回再発する『原信夫とシャープス&フラッツ / 活火山』って何?って皆んなに言われますね。

[尾川雄介] 素晴らしいアルバムですね~。シャープス&フラッツがアグレッシブなことをやってやがてフュージョン期に入っていくんですけど、そのちょっと後に完全に成熟したタイミングがあるんですね。いわゆるビッグバンドのダイナミズムも楽しめるし、モダンジャズとしてもジャズロックとしても非常に優れた魅力を備えていて、ものすごく聴きごたえのある音楽を演奏していた時期。その頃の作品です。

[塙耕記] 普通は、マイナーレーベルでビッグバンドの録音なんてないんですよ。予算がすごくかかるので。ところがTBMには原信夫やジョージ川口だったりビッグバンドの録音が結構あるというのが大きなポイントですね。あとは、この作品の編曲家に注目ですね。当時の新進気鋭のアレンジャー「しかたたかし」が担当しているのですが、それが素晴らしいんですよ。


『原信夫とシャープス&フラッツ / 活火山』
原信夫とシャープス&フラッツ / 活火山


■ここでも、新進気鋭ですか。ビッグバンドはアレンジャーの仕事に注目してみるという楽しみ方もありますね。

[塙耕記] あとは、鈴木勲さんと山本剛さんの作品ですね。このお二人の作品は当時全部ヒットしていますから。鈴木さんの作品は、今回の再発シリーズでは8月の高柳昌行特集以外全てに入れています。

[尾川雄介] レアグルーブの方で鈴木勲さんというと、サンプリングネタにもなっている『BLOW UP』というイメージがありますけど、今回再発する『鈴木勲 / あこの夢』に収録されている「Feel Like Makin' Love」が素晴らしいんですよ。すーごくハートフルな、ベースがほんっとに良く歌っているバージョンです。今、人気がすごくありますね。


『鈴木勲 / あこの夢』(10月再発予定)
鈴木勲 / あこの夢


■話は尽きないですね!

[尾川雄介] こうやってレコードを持ってきていたら、いつまででも話せますね。笑 実際に聴いてみたりして。


■よくわかりました。笑 今回の再発ならでは、というような企画はあるんでしょうか?

[塙耕記] 6~7タイトルずつ、毎月7回にわたって合計48タイトルを発売するという風に、現在のところは予定しています。反響がすごく良かったら、追加があるかもしれません。それで、毎月の再発からいずれかのタイトルを購入すると、毎回デザインの違うステッカーが付きます。これはどのお店で購入しても付きます。(なくなり次第終了) それと、ディスクユニオンで購入するとですね、その月に再発されたCDすべてがピッタリと収まるCDボックスがもらえます。


特典ステッカー(サンプル)
第3期特典ステッカー 第4期特典ステッカー


特典ボックス(サンプル)
特典ボックス 特典ボックス


■そのボックスはどれか一枚を購入するともらえるんですか?

[塙耕記] いいえ。その月に再発されたCDをまとめて購入するともらえます。例えば、8月でいうと、高柳昌行さんの7タイトルをディスクユニオンでまとめて購入するともらえるというわけです。


■このボックスが、くすぐってきますね。笑

[塙耕記] 実はこれも毎回デザインを変えます。


■こだわりますね~

[塙耕記] あと、ジャケットも紙ジャケットで、紙質なども可能な限りオリジナル盤を再現しています。


■ライナーノーツも当時の再現ですか?

[塙耕記] オリジナル盤の仕様を再現しています。ジャケットとライナーノーツのサイズ比は少し違うんですが、CDのジャケットに挿入できてなおかつ読みやすい大きさにして再現しています。中に入るギリギリの大きさというものにミリ単位でこだわっています!


■おお、すごーい!冊子みたいになっているんですよね。

[塙耕記] さらにこのライナーノーツの紙質から印刷の雰囲気まで、ぜーんぶ、再現しています。


■こりゃ、すごいこだわりですね!

[塙耕記] それで音質はBlu-spec CDですから満足していただけると思いますよ!しかもBlu-spec CDのロゴを帯に載せなければいけないんですけど、普通はそのロゴは青いものなんですけど、今回はソニーさんに無理を聞いていただいて、スリー・ブラインド・マイスのデザインにマッチするようにモノクロにしてあります。


■そういうことって大切ですよね。そこが青かったら画竜点睛を欠くというか。

[尾川雄介] 僕はTHINK!レコードの人間ではないのですが、出来れば今回の再発はまとめて買っていただきたいですね。さっき言いましたように、和ジャズを軸にしてモダンジャズファンとレアグルーブファンが互いの評価している音楽に興味を持ち始めて、新たな発見を楽しんでいます。そういうことってちょっと踏み込んでみないと起こらないと思うんですよね。そんな中で、今回の再発は両方の側面をうまく混ぜ込んでまとめてありますので、できれば6枚7枚をまとめて買ってみていっぺんに聴くと新たな発見があると思います。

[塙耕記] スリー・ブラインド・マイスのタイトルをこれだけ大掛かりに再発することは初めてのことなんですよ。最初で最後のCD化じゃないかと思うタイトルが混ざっています。当時の日本人のジャズ史、約10年ほどを捉える機会だと思います。

[尾川雄介] モダンジャズがあって、フリージャズがあって、ジャズロック的なものがあってビッグバンドもあって歌ものもあって。本当にある意味、70年代の日本のジャズの縮図と言っても過言ではないですね。

[塙耕記] 自分も全部欲しいです。日本のジャズがつかめるようになっていますから、そういうライブラリに適してると思います。


[Interview:樋口亨]




尾川雄介(universounds)×塙耕記(diskunion) インタビュー

尾川雄介(写真右)
「中古レコード店universoundsの主宰者。再発シリーズ「Deep Jazz Reality」の監修をはじめ、DJ、ライターなど幅広く活動している」
http://www.universounds.net/


塙耕記(写真左)
(株)ディスクユニオン勤務。ジャズ統括責任者およびTHINK! RECORDSディレクター。廃盤売買で暗躍(笑)する傍ら、BLUE NOTEのアナログ盤や和ジャズの復刻シリーズなどを監修する。著書に"和ジャズ・ディスク・ガイド"がある。

bar bossa vol.19:bar bossa

bar bossa


vol.19 - お客様:ジノンさん ルシッド・フォール(Lucid Fall)について


いらっしゃいませ。

今年の夏は猛暑が続いたり、大雨が降ったりと不安定な日が続いていますね。
みなさん、夏バテしたりせずにお元気にお過ごしでしょうか。

今日は韓国のSSW(シンガー・ソング・ライター)で、その音楽にブラジルからの影響も感じられる、ルシッド・フォールを紹介したいと思います。

ルシッド・フォールを僕に教えてくれた友人のジノンさんをゲストに迎えました。

林(以下H)「ジノンさん、こんばんは。」

ジノン(以下J)「こんばんは。」

H「早速ですが、お飲み物はどうしましょうか?」

J「僕はあまりお酒は強くないので、何か軽いカクテルをお願いします。」

H「でしたら、僕がソウルで料理研究家の車さんにもらったジンジャー・シロップにミルクと少しだけラムをいれたカクテルにしますね。」

J「それでお願いします。」

H「さて、ルシッド・フォールのプロフィールを教えてもらえますか?」

J「はい。本名はチョ・ユンソク。1975年生まれでスイスローザンヌ連邦工科大学大学院生命工学博士です。ソウル大学校に在学していたときの1993年に『ユ・ジェハ音楽競演大会』で銅賞を受賞します。その後、1997年に「ミソニ」を結成し、翌年、ミソニ1集アルバム『Drifting』でデビューします。その後、1年半くらいの作業期間を経て完成したのが、2001年に発売されたルシッド・フォール名義のファーストアルバム『Lucid Fall』です。彼の詩歌集『魚の心』を見ると、当時、周りの友人たちからは「ミソニ」のままでの活動を希望されたようですが、"ミソニの元メンバーでいつかまた活動できればという思いも強かったので、全く新しい名前でプロジェクトを作りたい"という気持ちがあったようです。ルシッド・フォール(Lucid Fall)という名前は、アルバム製作中に出演した某ラジオ番組の控え室で急に作ったそうです。ルシッドって『輝く、きれいな、透明』のような意味ですよね。なので、『輝く秋、綺麗な秋』のような感じでしょうか。」
※ユ・ジェハは80年代の代表的なSSWですが、1987年に発売したたった1枚のアルバムを残して、同年交通事故で亡くなります。その後、彼の死を追悼すると同時に、実力あるSSWを発掘するために、1989年から開催されているのが「ユ・ジェハ音楽競演大会」です。この大会での受賞者の多くが、90年代から今に至るまでの韓国音楽シーンで活躍しています。それほど彼の音楽は、韓国のミュージシャンに大きな影響を与えています。特に90年代の韓国のSSWに対しての影響力はすごいです。

H「ルシッド・フォールという名前はそういう由来なんですね。ルシッド・フォールはすぐに人気は出たのでしょうか?」

J「ルシッド・フォールが大衆に幅広く知られたきっかけは2002年に発売された映画『バス、停留場(L'Abri)』のサウンドトラックからでした。僕の記憶でもこの時期から急速に知られたような気がします。このサウンドトラックはある意味でルシッド・フォールのコンセプトアルバムのような感じがあったんです。音楽的にも優れた感覚で仕上げられていて、高い作品性も話題になりました。」

H「彼独特のコーラスワークやボサノヴァが魅力の素敵なサントラですよね。」

J「2005年にセカンドアルバム『Oh, Love』を、2007年にサードアルバム『国境の夜 (Night At The Border)』を発表します。この『国境の夜』は、ルシッド・フォールがブラジル音楽、サンバに興味を持った後に製作したアルバムです。2009年には4作目のアルバム『レ・ミゼラブル(Les Miserables)』が発売されます。特にそこに収録されている『그대는 나즈막히(あなたは静かに)』は日本で正式に発売されなかったにもかかわらず、多くの日本の音楽ファンから好評でした。アルバムタイトルがヴィクトル・ユーゴーの作品から引用されているのは、たぶんお分かりだと思いますが、ルシッド・フォールの話によると、収録曲の内容は小説と関連性はなく、小説に登場する数多くの不幸な生涯の人たちを、現在を生きる我々の物語に投影するような感覚で仕上げたアルバムだそうです。」

H「彼がブラジル音楽に傾倒しているというのは音を聴いてて強く感じますね。そして『그대는 나즈막히(あなたは静かに)』は本当に名曲です。僕は今までこんなタイプの音楽は聞いたことがありません。」

J「『国境の夜』と『レ・ミゼラブル』の間に、ルシッド・フォールはスイスのローザンヌ連邦工科大学大学院に留学しています。その時期に、スイス化学会高分子科学部門最優秀論文発表賞(2007年)を受賞します。その他、『一酸化窒素配送用ミセル (Micelles for Delivery of Nitric Oxide)』という彼の研究を米国で特許出願したり(2008年)、その研究の論文がNATURE誌の化学専門誌『Nature Chemistry』に掲載されたりしています(2009年)。音楽とは関係のない話になっていますが、この『一酸化窒素配送用ミセル』というのは、いままで人体に投薬することができなかった生体伝達物質の一酸化窒素を、細胞や膜組織を通過できるようにし、治療薬として使えるようにした方法だそうです。」

H「ルシッド・フォールのプロフィールを見ると、必ず博士号とありますが、そんな研究をした人だったんですね。」

J「このような留学の成果の後に、帰国して発売したのが『レ・ミゼラブル』です。あ、そうだ。たまに放送などで見れる彼の『スイスギャグ(日本でいうオヤジギャグ)』もその留学の時期の成果かもしれません(笑)。そして2011年、5作目のオリジナルアルバム『美しき日々』が発売されます。セカンドアルバムからこの5作目まで「2年に1枚」というペースでアルバムを発売しています。このアルバムでも、マンゲイラ(Mangueira)のようなサンバサウンドとかオマーラ・ポルトゥオンド(Omara Portuondo)のようなキューバ音楽の要素を意識したスタイルを発見できます。」

H「お! マンゲイラだ! というサンバ好きには嬉しいフレーズが挿入されますね。」

J「あと、ルシッド・フォールは歌詞集『魚の心』(2008年)、詩人マ・ゾンギとの往復メール集『すごく私的な長い出会い』(2009年)、初の短篇小説集『無国籍料理』(2013年)といった書籍も本も出版しています。また、翻訳家としてシコ・ブアルキ(Chico Buarque)の『ブダペスト(Budapeste)』の韓国語訳をしているそうです。ルシッド・フォールはシコ・ブアルキの大ファンだそうです。」

H「小説も書かれているし、なんとシコ・ブアルキの翻訳も作業中なんですね。うわー、色々と読みたいです。ところで、ルシッド・フォールは韓国ではどのくらい人気があるのですか?」

J「アルバムは、セカンドからは2~3万枚を売り上げているので、いわゆるアイドル音楽を除けば、韓国では最上位クラスだと思います。ライブは主に2,000~4,000席規模の会場をまわる短期か長期のツアーで、毎回売り切れになります。僕の感覚では、日本のアーティストだとキリンジ、曽我部恵一のような感じではないかと思います。」

H「さっきからお話に出てますが、ワールドミュージックに詳しくて、そういうラジオ番組を担当していたと聞きましたが。」

J「そうですね。EBS FMのラジオ番組『世界音楽紀行』というワールドミュージック専門番組を約2年間(2009~2011年)担当しました。ルシッド・フォールがブラジル音楽、サンバが好きなことは有名な話で、韓国のメディアとのインタビューでは、特に好きなブラジルアーティストとして、ジョビン、カルトーラ、シコ・ブアルキを挙げていました。もちろん、マンゲイラも好きで、韓国で生活が始まったときに家の天井や壁を『ピンクと緑色』というマンゲイラを象徴する色で塗ったことも有名な話です。」
※EBSという放送局は日本で例えるとNHK教育のような感じです。元々は韓国の公営放送局、KBSの傘下にあったのですが、以降、KBSから分離、独立しました。

H「ピンクと緑色! ではルシッド・フォールを好きな人はどういう人たちですか?」

J「20~40代までの女性が圧倒的に多いですね。お洒落で、文化的に恵まれた環境の人が多い感じです。実際に、その分野の現場で働いてる人から『ルシッド・フォール好き』とよく聞きますので。」

H「こういうインディーズのシーンは韓国にはあるのでしょうか?」

J「そうですね。例えば、ルシッド・フォールのような音楽だとインディーズのシーンをチェックしても良いと思いますが、90年代後半から現在までの他の韓国のSSW系をチェックするのも良いのではないかと思います。例えば、最初に登場したユ・ジェハとか、『어떤날 (ある日)』のような現在のシーンの原形を作った先駆的なミュージシャンから始めて、映画『建築学概論』で日本でもおなじみだと思う90年代の『展覧会』、同じく90年代を代表するSSWのユ・ヒヨルのプロジェクトの『TOY』、2000年代初期の『才洲少年』、そして現在の『No Reply』へと辿り着く感じです。「韓国のSSW系」の歴史に沿って、シーンをチェックしたら素敵な韓国のポップ音楽にたくさん出会えると思います。」

H「僕はとにかく『그대는 나즈막히 (あなたは静かに)』という曲が好きなのですが、どういうことを歌っているのか教えてもらえますか?」

J「でしたら、僕が日本語に訳してみましたので、それを読みながら聴いてみますか。」

그대는 나즈막히 (あなたは静かに)



그대는 나즈막히 (あなたは静かに)

あなたは静かに
「あなたはいつでも あたしから去れるわ」
と言うんだね

僕は何も言えず、
黙って厚いマフラーを
脱いで手渡したまま
背を向けたけど

世の中のどんな因縁も
変わらないかもしれない
だから人々は
抱きしめて用心しながら
歩いて行くのだろう

すれ違う言葉だけでも
そんなに言わないで
僕にとってあなたはいつも
言えないくらい
ありがたい人

愛してる僕には
ひどく言わないで
いつか気が変わるって
言わなくても良いよ

H「ふーん、そういう歌詞だったんですね。切ないですね。では、この曲も好きなのでこれも訳してもらえますか?」

J「わかりました。じゃあこれも読みながら聴いてください。」

보이나요? (見えますか?)



보이나요? (見えますか?)

僕の心が見えますか?
こんなに秘めているのに
僕の心が見えたら
あなたも心に秘めるのでしょうか。

僕の心が見えますか?
いつ頃わかるようになったのですか。
あなたもそうでしたら
僕に言ってください。

控え目だけど
深刻に言ったらどうだろう。
違うことを話しながら
そっと言ったらどうかな。

いまは見えますか?
もう全て言ったのに
それでも、わからなければ
僕も忘れますか?

H「うわー、これも切ない歌詞ですね。」

J「これを聴いている日本の方にも伝われば良いのですが。」

H「ジノンさん、まだまだ質問がありますので、もう一回来てくださいね。」

J「わかりました!」


ジノン(Jinon)
1979年ソウル生まれ。レコード会社で2年、東京で1年間生活した後、美術関連会社の企画アシスタントとして活動。
the boy from Seoul and Tokyo http://theboyfromseoulandtokyo.blogspot.jp/
Twitter https://twitter.com/JinonKim




ジノンさん、今回はお忙しいところ、どうもありがとうございました。

ルシッド・フォール、今、個人的に一番大好きなアーティストです。是非、みなさんもチェックしてみて下さい。

それでは、またこちらのお店でお待ちしております。


bar bossa 林 伸次




「bar bossa」アーカイブ

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bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
 12:00~15:00 lunch time
 18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
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"TOUCH OF JAZZ"アルバム - ハクエイ・キム セレクト:TOUCH OF JAZZ

番組「TOUCH OF JAZZ」では、毎回ゲストの方に
自身の「TOUCH OF JAZZした作品=ジャズに触れた作品」をご紹介いただいています。


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ゲストは、Trisonique(トライソニーク)として新作をリリースしたばかりのピアニスト、ハクエイ・キムさん。

自身の音楽ルーツはプログレということで、今回はTOUCH OF JAZZしたアルバムではなく、
今のハクエイさんのジャズにつながるロック・アルバムを選んで頂きました。

ハクエイさんらしいセレクション!


『Pictures at An Exhibition(展覧会の絵) / エマーソン レイク&パーマー』

「これは1972年のライブアルバムなんですが、僕が中学生の頃、何かの音楽雑誌でたまたま取り上げられていて、近くのレンタルCD屋さんで見かけたので思い出して借りてみたんです。それまでは商業的な要素の強い音楽しか身近にない感じがしていたんだけど、ちょっと変わっているのも知りたいなと思っていた所、この作品は途中でオルガンを破壊する音とかが入っていて兎に角驚いたんです。要はものすごくロックしていたんですね。
中高生の頃っていろんなエネルギーがあるじゃないですか。親や社会に反抗するというか、そういうパワーがあり余っていて、ご多分に漏れず当時は僕もそうだったんです。この作品にはそういう意味で、ロックという形で共感できることが沢山ありましたね。このアルバムを聴いた時は、腰が抜けるというか、立ち上がれなくなるくらいの衝撃でした。」
ハクエイ・キム


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■タイトル:『Pictures at An Exhibition(展覧会の絵)』
■アーティスト:エマーソン レイク&パーマー

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Trisonique新作『A Borderless Hour』

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■タイトル:『A Borderless Hour』
■アーティスト:Trisonique
■発売日:2013年7月10日
■レーベル: Area Azzurra
■製品番号:UCCJ-2113

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[収録曲]
1. イントロ
2. ジャッキー・オン・ザ・ラン
3. パラレル・ブルース
4. クロックワーク・ロック
5. レクイエム
6. ゲートウェイ
7. メソポタミア
8. アンティキテラ・メカニズム
9. オン・ザ・ホライズン
10. モノリス


オーストラリア、日本、韓国などアジアを股に掛けて活躍する新鋭ピアニスト=ハクエイ・キムの自身初となるエレクトリック作! ハクエイがリーダーを務め、杉本智和(b)、大槻KALTA英宣(ds)という実力派ミュージシャンによるトリオ=トライソニーク名義での作品です。全編メロディアスで聴き手の琴線に触れるオリジナル曲。ハクエイ一流の作/編曲能力が存分に発揮された充実の収録内容。本作でハクエイはピアノだけでなく、神奈川工科大学の研究チームが開発した新型の電気鍵盤楽器=ネオヴィコードを使用。クラヴィコードの発音機構を用いつつ、調律の安定性やメンテナンス性、各部の調整機能を有する楽器として開発され、本作での様々な場面で活躍しています。

■参加ミュージシャン
ハクエイ・キム(piano, Neovichord)
杉本智和(bass)
大槻"KALTA"英宣(drums)

All songs written by ハクエイ・キム
All songs arranged by トライソニーク
Produced by トライソニーク

アルバム詳細(UNIVERSAL MUSIC JAPAN)



【ハクエイ・キム】

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韓国人の父と日韓ハーフの母のもと、京都市に生まれる。5歳の頃からピアノを始める。高校在学中にエマーソン・レイク・アンド・パーマーなどに影響を受けロック・バンドを始め、94年YAMAHA主催「ティーンズミュージックフェスティバル札幌」において、"ベストキーボーディスト"を受賞。高校卒業後、オーストラリアへ渡り、シドニー大学音楽院(Sydney Conservatorium of Music, the University of Sydney)に入学。在学中はECMレーベル等に作品を発表しているオーストラリアを代表する名ピアニスト、マイク・ノックに4年間師事し、氏の音楽観に多大な影響を受ける。2005年、11年に渡る滞在後帰国。同年5月にDIWよりデビュー・アルバム『Open the Green Door』を発表し、国内のみならず、フランスのジャズ誌『JAZZMAN』で4つ星の高評価を受ける."正真正銘の「新星」がリーダーを務めたファースト・アルバム...豊富なリズムのアイデアや、ダイナミクスと空白をプレイして動きと浮遊 を交替させる身軽さは、ジャッキー・テラソンやスティーヴン・スコットの登場時を思い出させる...。この若者は比類なき才能と、例外的に授けられた音楽の素 質を持ち合わせている"(Alex Dutilh - JAZZMAN誌2005年12月号)2009年にピアノ・トリオ Trisonique(トライソニーク)を杉本智和(b) 、大槻"KALTA"英宣(ds)と共に結成。2010年8月には、「SADAO with Young Lions」の一員としてサックス奏者、渡辺貞夫のツアー・グループに抜擢される。2011年1月、ユニバーサル ミュージック ジャパンの新レーベル「area azzurra(アレア・アズーラ)」の第1弾アーティスト/作品として『トライソニーク』でメジャー・デビューを果たす。タイトル曲はテレビ東京系列全国ネット『美の巨人たち』のエンディング曲に採用された。同盤は国内外で評価を受け5月には"香港サマー・ジャズ・フェスティヴァル"に 出演。2011年12月、自身初となるソロ・ピアノ・アルバム『ブレイク・ジ・アイス』を日本と韓国でリリース。2012年2月にはDVD『ソロ・コンサーツ』をリリースした。ジャズ以外の分野でも精力的に活動の幅を広げ、2011年12月にはクリスタル・ケイのシングル『Superman - Piano ver.』にアレンジとピアノを担当。2012年には日韓合作の映画『道~白磁の人』(高橋伴明監督作品)のエンディング・テーマの作曲と演奏を担当。同映画は日韓両国で公開された。2013年7月10日にトライソニークとして初めてエレクトリック・サウンドを採用した最新作『ボーダレス・アワー』を発表する。

ハクエイ・キム Official Site

日野皓正 presents "Jazz For Kids" @ 世田谷パブリックシアター:ライブ情報 / LIVE INFO

日野皓正 presents

日本を代表するトランペッター、日野皓正がオーガナイズする夏恒例のジャズコンサート"Jazz For Kids"。

校長の日野さんをはじめ、現役バリバリのジャズ・ミュージシャンが講師として参加し、世田谷区立の中学生で構成されているビッグバンド「Dream Jazz Band ドリームジャズバンド」が約4ヶ月のワークショップを経て、ジャズに触れる楽しさを表現します。

毎年、中学生の熱いひたむきさに目頭も熱くなるのですが、9年目となる今回もアツイです!

本番に向け、メンバーも講師のみなさんも「かっこいい演奏を披露したい!」という気持ちが熱くなってきているようです。演奏される曲の中にはソロ・パートもあって、ひとりひとりの挑戦は続いています。

ワークショップワークショップ
ワークショップワークショップ
撮影:牧野智晃


4月末からほぼ毎週重ねているワークショップの一つとして、先日の8月3日(土)に「せたがやふるさと区民まつり」のステージで演奏を披露しています。6月末に行った公開ワークショップ以来の、聴衆を目の前にしての演奏機会でした。20分という本番に比べれば短い演奏時間ですが、暑い野外で、本番に備えての度胸も鍛えているのです。

せたがやふるさとくみん祭りせたがやふるさとくみん祭り


毎年メンバーが変わるDream Jazz Bandですが、演奏体験の他に、9年の活動を通して紡いできた大切なものがあります。それは先輩と後輩の「厚い絆」。
「ワークショップは9年目を迎え卒業生も参加して"each one teach one"の精神が先輩から後輩へと受け継がれている。このワークショップで怒られたり泣いたりした経験は、大変な世の中に出て行った時に困難に立ち向かえる強さになると思う。」と日野さんは語っています。
Dream Jazz Bandの卒業生たちは、サポートスタッフ(サポスタ)となってワークショップ中に声をかけたり、事前の準備や運営を手伝うなど、後輩たちをあたたかく見守っているようです。受け継がれる想いと紡がれる絆も感じ取ってください。

サポスタ
撮影:牧野智晃


日野皓正カルテットで最高の演奏を堪能し、翌日には演奏はもちろんメンタリティにまで及んで彼が指導するDream Jazz Bandの演奏とドラマを目撃する。
「ジャズ」が引き起こすアツイムーブメントを体感する夏休みをオススメします!

ちなみに、プロジェクトの副校長であるベーシスト金澤英明さんと、講師として参加しているボーカリストのグレース・マーヤさん、そしてドリームジャズバンドの3年生のメンバーに行った昨年のインタビューも以下からご覧いただけます。

Jazz For Kids 2012 インタビュー




日野皓正 presents "Jazz for Kids" - JAZZ POWER ジャズの力 -

世田谷パブリックシアター夏恒例のプログラムといえば、日野皓正presents "Jazz for Kids"。今回も2日間にわたってジャズの魅力をお楽しみいただきます。9年目を迎える今年も、1日目は日野皓正カルテットによる本格ライブを、2日目は世田谷区立の中学生で結成された"Dream Jazz Band<通称:ドリバン>"によるコンサートの二部構成でお届けします。2011年に日野が東日本の復興を願って掲げた「JAZZ POWER ジャズの力」という合言葉を今年も継続し、思いのこもった力強い音が会場中に溢れます。大人も子どもも一緒に親しむことのできる夏のひと時にぜひとも両日ご来場いただき、それぞれに異なるジャズの魅力を存分に味わってください!
*収益の一部を、世田谷区を通じて東日本大震災復興支援金として寄贈します。


<会場>
世田谷パブリックシアター

<料金 (各日・全席指定・税込)>
一般:4,500円
高校生以下:2,250円(劇場チケットセンターのみ取扱・要年齢確認)
世田谷パブリックシアター友の会会員割引:4,000円(前売のみ取扱)
せたがやアーツカード会員割引:4,300円(前売のみ取扱)
U24:2,250円(要事前登録・枚数限定)

<お問い合わせ>
世田谷パブリックシアター チケットセンター 03-5432-1515
http://setagaya-pt.jp/


日野皓正クインテット日野皓正クインテット

『日野皓正 Live』 
8月17日(土) 15:00開演
 

日野皓正がオーガナイズする、ジャズの魅力がたっぷり詰まった本格ライブ。新たな音楽世界を発信するため、自身初となるレーベル『J LAND』を立ち上げ、アルバム日野皓正「Unity -h factor」を発売した日野。進化し続けるそのエネルギーはこのライブパフォーマンスからも受け取ることができます。

[出演] 日野皓正カルテット[日野皓正(Tp)/石井彰(Pf)/須川崇志(B)/田中徳崇(Ds)]

第一部:オープニングアクト DJBplus+(Dream Jazz Band卒業生バンド)
第二部:日野皓正 Live


Jazz for Kids
撮影:牧野智晃

『Dream Jazz Band 9th Annual Concert』
8月18日(日) 14:00開演

世田谷区立の中学生が、日野皓正をはじめとするジャズ・ミュージシャンを講師に迎え、約4カ月のワークショップを体験する"Dream Jazz Band Workshop <ドリーム ジャズ バンド ワークショップ>"。その体験を活かし気持ちを一つにして、最高の音楽をつくる楽しさを観客に向けて表現する場が、この「Dream Jazz Band 9th Annual Concert」です。コンサートを約1か月後に控えた6月末の公開ワークショップを終えた後、日野はこう心境を語りました。「9年目を迎えて、卒業生も参加し大きなファミリーのようになったDream Jazz Bandでは、"each one teach one"の精神が着実に先輩から後輩へと受け継がれている。このワークショップで怒られたり泣いたりした経験は、生きていくことが難しい大変な世の中に出て行った時に、困難に立ち向かえる強さになると思う。ライブにはライブの、その時にしか見られないハプニングや演奏の素晴らしさがある。それを劇場でお客さんに見ていただきたいと思っている。」毎年ひと夏のドラマが劇場で生まれ、多くの観客の感動と熱い拍手で会場は包まれます。一人一人の体験と思いが一つになるステージに、どうぞご期待ください。

[出演] Dream Jazz Band
日野皓正(Tp)/西尾健一(Tp)/多田誠司(Sax)/守谷美由貴(Sax)/片岡雄三(Tb)/後藤 篤(Tb)/萩原 亮(G)/小山道之(G)/石井 彰(Pf)/出口 誠(Pf)/ 金澤英明(B)/須川崇志(B)/田中徳崇(Ds)/力武 誠(Ds)/グレース・マーヤ(Vo) ほか

第一部 : 講師ジャズミュージシャンによるセッションライブ
第二部 : Dream Jazz Band Concert

※客席開場は開演の30分前、ロビー開場・当日券販売開始は60分前です。


公演情報:http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/08/jazz_power.html
Dream Jazz Bandフェイスブック:https://www.facebook.com/DreamJazzBand
劇場トップページ:http://setagaya-pt.jp/




Dream Jazz Band(ドリームジャズバンド 略称:ドリバン)
ドリームジャズバンド
撮影:牧野智晃

世田谷区立の中学生を対象とした「才能の芽を育てる体験学習事業」のひとつ"Dream Jazz Band Workshop"   (主催:世田谷区教育委員会主催/企画制作:世田谷パブリックシアター)で結成された中学生ビッグバンド。世界的なジャズ・トランペッター日野皓正を校長にむかえ、今年で結成から9年目を迎える。ワークショップでは、学校の授業では触れることの少ないジャズを体験することで、自己表現によって得られる喜びや達成感を経験し、将来に向けた子どもたちの「夢」を育むことを目的としている。世田谷パブリックシアターでの毎夏のコンサートに加え、「奥田弦 発売記念コンサートアメイジング ジャズ」などにも出演。
また、バンドを卒業した多くの子どもたちが、"サポートスタッフ"に自ら名乗りをあげ、現役生の指導や楽器の運搬、公演に関わる様々な準備に協力している。更に、2011年の東日本大震災を受け、卒業生バンドのメンバーがチャリティーコンサートを開催したり、講師であるミュージシャンとともに東北の被災地のコンサートにゲスト出演するなど、音楽を通した地域社会貢献活動を自主的に広げている。



日野皓正
日野皓正

ジャズトランペッター。1942年10月25日東京生まれ。
9歳よりトランペットをはじめ、13歳の頃には米軍キャンプのダンスバンドで活動を始める。1967年の初リーダーアルバムをリリース以降、マスコミに" ヒノテル・ブーム" と騒がれるほどの注目を集め、国内外のツアーやフェスティバルへの出演をはじめ、雑誌の表紙を飾るなどファッショナブルなミュージシャンとして多方面で活躍。1975年、NYへ渡り居をかまえ、数多くのミュージシャンと活動を共にする。その後もヒットアルバムを連発、CM出演など多数。1989年にはジャズの名門レーベル"ブルーノート"と日本人初の契約アーティストとなる。90年以降、「アジアを一つに」という自身の夢のもと、アジア各国での活動を増やしていく。2001年芸術選奨「文部科学大臣賞」受賞。2004年紫綬褒章、文化庁芸術祭「レコード部門 優秀賞」、毎日映画コンクール「音楽賞」受賞。近年、dj hondaと次男 日野JINO賢二を迎えたユニット「日野皓正 h FACTOR」にてライブを行う。2013年日野皓正が自身初となるレーベル『J LAND』を立ち上げ、新たな音世界を発信。ニューアルバム「Unity -h factor」を6月19日に発売。日本を代表する国際的アーティストとして国内外で精力的に公演を行う他、チャリティー活動や後進の指導にも情熱を注ぎ、また個展や画集の出版など絵画の分野でも活躍が著しい。

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