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JJazz.Net Blog Title

2022年8月アーカイブ

My First Jazz Vol.53-加藤真亜沙:My First Jazz

Title : 『Portrait in Jazz』
Artist : Bill Evans Trio

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「私の初めてのジャズアルバムはビル・エヴァンスの『Portrait in Jazz』です。私がこのアルバムに出会ったのは高校3年の夏。 それまではクラシックの作曲とクラシックのピアノをずっとやってきており、その当時は大学はクラシックの作曲科に進学しようと思っていました。

ある時作曲で煮詰まった時に、当時ピアノの先生をしていた私の母親に、自分の知らない面白いコードやハーモニーはどこで見つけられるだろうかと質問したところ、「ビル・エヴァンス でも聴いてみたら?」と言われました。それで家のレコード棚からこのアルバムを引っ張り出し聴いたところ、衝撃を受けました。それまで聴いたことのなかった音、自分には身近ではなかった音がたくさん詰まっていて、ジャズかっこいい!と思ったのを覚えています。

その当時は"ジャズ"という音楽について無知で、メロディーを弾いた後にベースなりピアノのソロがあって、ソロをしてない人は伴奏をして、そしてまたメロディーに戻ってきて曲が終わる。そういうジャズの基本のようなことすらよく分かっていなかったんです。
でも、とりあえずビル・エヴァンスの演奏がかっこいいから、彼の弾いている曲を最初から最後まで全部覚えたいと思い完コピして、レコードをかけながら一緒に弾いて練習するということを繰り返し行っていました。

ジャズは大抵はベースがソロをしてる時はピアノは伴奏をし、ピアノがソロをしている時はベースは4ビートを刻んだり、伴奏をしていますが、このアルバムはベースとピアノの関係性が典型的なピアノトリオのスタイルとはちょっと違いました。特にこの中に収録されている「枯葉」は最初はベースのソロから始まるのですが、そのベースソロの裏でビル・エヴァンス がやっていることは ほとんどソロしてるみたい。スコット・ラファロとビル・エヴァンスがコールアンドレスポンスのように会話をしているような感じでそれがまためちゃくちゃかっこよかった。

よく考えたら当時18歳だったジャズビギナーの私が最初にTranscriptionとして手をつける題材ではあまりなかったかと思うんですが、そんなの関係なく真似して弾いていました。

このアルバムがきっかけで高校3年の夏までやっていた作曲の勉強は 一旦止め、本格的にジャズの世界へ足を踏み入れることになり、そしてその1年半後、NYの「ニュースクール大学」へ 留学することになる訳です 。
私の人生においても運命的な アルバムだったのかなと思います。」

加藤真亜沙


My First Jazz

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Title : 『Portrait in Jazz』
Artist : Bill Evans Trio
LABEL : Riverside Records
発売年 : 1960年



アマゾン詳細ページへ


【SONG LIST】
01.Come Rain Or Come Shine
02.Autumn Leaves
03.Witchcraft
04.When I Fall In Love
05.Peri's Scope
06.What Is This Thing Called Love?
07.Spring Is Here
08.Someday My Prince Will Come
09.Blue In Green








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加藤真亜沙
ピアニスト・作編曲家。
愛知県出身。第63回グラミー賞ノミネート作品であるレミー・ルブフのアルバム"Assembly of Shadows"にピアニストとして参加。幼少よりクラシックピアノと作曲を学び、高校在学中にビル・エヴァンスの音楽に出会いジャズに傾倒。
2009年渡米。奨学金のもと、ニュースクール大学にてケヴィン・ヘイズ、アーロン・ゴールドバーグ、ロバート・サディン、レジー・ワークマン等に師事。在学中より演奏活動を行う。同大学を2013年に卒業後、奨学金を得てジュリアード音楽院ジャズ科修士課程に入学しケニー・バロンに師事。
2012年「ASCAP Foundation Young Jazz Composer Awards」、2014年「ASCAP Foundation Herb Alpert Young Jazz Composer Award」を受賞。「モントルー・ジャズ・ソロ・ピアノ・コンペティション・イン・かわさき2014」準優勝。2016年にデビューアルバム「Tales from The Trees / アンモーンの樹」を発表。色彩感覚溢れた完成度の高いアルバムはシーンで話題となった。新進気鋭の作曲家を紹介するニューヨークのイベント「Jazz Composers' Showcase」にも選出され、名門ジャズクラブや各地フェスティヴァルに出演するなどJAZZの本場ニューヨークを拠点に活動を続けている。





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COTTON CLUB公演決定!

2022年9月12日(月)
open 6:00pm / start 7:00pm
※1日1.showになります。

MEMBER
加藤真亜沙 (p,vo)
広瀬未来 (tp,flh)
西口明宏 (ts)
土井徳浩 (fl,cl,ss,bcl)
和田充弘 (tb)
中林薫平 (b)
小田桐和寛 (ds)
Kan (per)

公演詳細(COTTON CLUB)



Latest Album

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Title : 『SOLUNA』
Artist : 加藤真亜沙
LABEL : SOMETHIN'COOL
NO : SCOL1064
RELEASE : 2022.9.21



アマゾン詳細ページへ


【SONG LIST】
01. Sol
02. Ishonsho Abe Intro
03. Ishonsho Abe
04. Kinmok-Sailor / キンモクセイラー
05. Hokora / 祠
06. Uragami
07. Sylphide of The Watermill / 水車小屋のシルフィード
08. Petals of Soluna





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【KKBOX Podcast「My First Jazz」】
JJazz.Netとの連動によるオリジナルコンテンツ。
ジャズ・ミュージシャン本人の音声コメントをお届けしています。
KKBOX Podcast


KKBOX
500以上のメジャー・ローカル音楽レーベル様や権利者様と提携し、9,000万曲の楽曲を配信。
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2022年より日本でも音声コンテンツ/ポッドキャストの提供がスタート!


曽根麻央 Monthly Disc Review2022.8_Art Blakey & The Jazz Messengers : Ugetsu:Monthly Disc Review

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みなさんこんにちは、トランペッター&ピアニストの曽根麻央です。
今回はアート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズの代表作『Ugetsu』をご紹介しようと思います。

ポスト・ビバップの最高峰として各プレイヤーの熱演を聞く事は出来るだけでなく、ビバップ誕生から20年という月日が経過した事でアレンジやアンサンブルのあり方もバンドとして一つの頂点を極めたと言ってよい作品でしょう。


本編の前に一つ紹介させてください。僕のソロプロジェクト『Mao Sone Plays Standards』の第3作目「Luminous (Piano Solo Ver.)」が公開されました。ぜひたくさん聴いてください。


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【Luminous (Piano Solo Ver.) / 曽根麻央】(各配信サイト)
https://ultravybe.lnk.to/Luminous_p


また東京のコットンクラブではこのシリーズを記念したライブが9/2(金)にあります。



【MAO SONÉ "Plays Standards" with DAVID BRYANT & TAKANA MIYAMOTO】





"ジャズ二刀流"と称される若き才能と2人のピアニスト
スタンダード曲の数々を贅沢な内容で届ける一夜


【SCHEDULE】
2022 9.2 fri.
[1st.show] open 5:00pm / start 6:00pm
[2nd.show] open 7:45pm / start 8:30pm


【MEMBER】
曽根麻央 (p,tp)
【Guest】
デヴィッド・ブライアント (p,key)、 宮本貴奈 (p,key)


【詳細】
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/mao-sone/




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Title : 『Ugetsu』
Artist : Art Blakey & The Jazz Messengers


【バンドとして一つの頂点を極めたアート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズの作品】

さてこの『Ugetsu』は1963年のNYバードランドで収録されたライブアルバムです。
日本を意識したタイトルと選曲になっており、当時から日本での人気を感じさせます。

ブレイキーがアルバムの途中で「次の曲はUGETSUといい、日本語でファンタジーという意味です」と紹介しています。おそらく「雨月物語」という1953年には映画化もされている日本の古典から言葉がきていると思います。海外のこの映画の紹介文を読むと「romantic fantasy drama」と紹介されていますので、雨月物語からの意訳かと思われます。「Ugetsu」というシダー・ウォルトンのタイトル曲は後に「Fantasy in D」とタイトルを改められます。

下記メンバーと曲です。



Art Blakey - drums
Freddie Hubbard - trumpet
Curtis Fuller - trombone
Wayne Shorter - tenor sax
Cedar Walton - piano
Reggie Workman - bass

オリジナルLP
One By One (Wayne Shorter)
Ugetsu (Cedar Walton)
Time Off (Curtis Fuller)
Ping-Pong (Wayne Shorter)
I Didn't Know What Time It Was (Richard Rodgers, Lorenz Hart)
On the Ginza (Wayne Shorter)

ボーナストラック
Eva (Wayne Shorter)
The High Priest (Curtis Fuller)
The Theme (Miles Davis)



50年代後期のメッセンジャーズはリー・モーガン&ベニー・ゴルソンの2菅編成サウンドに、ボビー・ティモンズのブルージーでファンキーなピアノに支えられ、ベニー・ゴルソンの類まれな作曲能力によってヒット曲にも恵まれていました。その後フロントがフレディー・ハバードとウェイン・ショーター、そしてカーティス・フラーの3菅編成に拡張されアンサンブルの可能性が増しました。

リズムセクションもシダー・ウォルトンとレジー・ワークマンに代わり、より複雑で繊細なハーモニーを取り入れることが出来るように。メンバーのキャラクターと演奏に合わせるようにウェイン・ショーターというジャズ史上最高の作曲家が名曲を生み出していきました。

レーベルもブルー・ノートからリヴァー・サイドに移った新生メッセンジャーズの初期のアルバムと言ってよいでしょう。





01. One By One

「Art Blakey and the Jazz Messengers」というアナウンスとともに有名なイントロが聴こえてきます。ジャズファンはこれだけでテンションが上がるに違いありません。「One By One」はウェイン・ショーターのファンキーなAABA構成のジャズ曲で、その構成はベニー・ゴルソンやボビー・ティモンズが作り上げたメッセンジャーズ伝統のものに近いと思います。

「Whisper Not」や「Dat Dare」という過去の作品を聴いてもその雰囲気と共通点がわかるでしょう。ブルージーなメロディー、さりげない転調、ピアニッシモからフォルテッシモの大胆なダイナミックス、そしてリーダー・ブレイキーのドラム・フィル、これらはメッセンジャーズの色です。しかし今回は3菅ですからさらに音に広がりがあります。

メロディーが入って最初の1-2小節は通常の音量で完璧な3本ユニゾンなのですが、3-4小節目は狭い音域での3声のハーモニー、そして5-7小節目にはトランペットがオクターブ上のユニゾンというように、徐々に音域も広がりを効かせて音量じゃなく楽器の組み合わせでダイナミックスを表現します。ところがBセクションに入るとフォルテッシモでオクターブユニゾンのメロディーが聴こえてきて、それがドラムのクラッシュとともに急にピアニッシモになり、同じ音域のユニゾンに戻ります。楽器の組み合わせと音量効果を合わせ技で使ったとても効果的なアレンジです。

3菅編成となると誰かがソロをしている後ろでも2本の管楽器でバックグラウンドが演奏できるのでまるでビッグバンドをきているような感覚になります。


02. Ugetsu

シダー・ウォルトンの名曲で「Fantasy in D」としても有名な曲です。12小節のメインテーマが2回トランペットで演奏され、16小節のA7susのVampセクションが毎回挟まれるAAB構成の曲です。

Vampセクションについては以前も詳しく書いたのですが、同じようなコードやリズムパターン、ベースパターンが複数回繰り返されるセクションをいい、ラテン音楽によく見られる形態のことです。50年代からは特にジャズもラテンの影響を受け始め曲にvampセクションがつくことが増えました。コード進行が目まぐるしく変化するビバップの曲に対し、コードの変化が少ないためソリストの自由度と熱量が増していくのがわかると思います。このフレディーのソロは歴史的名演と言えるでしょう。





03. Time Off

軽快なテンポの32小節の曲。ブレイキーらしいヒットがテーマ中に散りばめられ、その間を埋めるようにタムの音が埋められています。これはカーティス・フラーの曲ですがメッセンジャーズのメンバーは本当にブレイキーのスタイルに合わせて曲を作ることが非常にうまいです。各ソロもよくまとまっていてとても聴きやすい一曲になっています。


04. Ping-Pong

非常に特徴のあるドラムパターンから成る楽曲。形式も複雑化していてショーターの曲作りの素晴らしさを体感できる一曲。ドラムパターンの上にハーモニーが聴こえてきて、そのパターンの上で演奏される8小節のメロディーがAセクション。Aセクションに続いて展開される激しく転調を繰り返す12小節のセクションがBセクションとなっていて、これが2回繰り返されます。その後音楽のクライマックスを締め受くるCセクションが8小節繰り返されAに戻るという、ABABCAという奇妙な構成の楽曲です。

一見つかみどころのない、流れるようなメロディーのように聴こえますが、モティーフがはっきりしてそれを展開させているためストーリーが統一された楽曲と言えるでしょう。卓球玉が目まぐるしく転がっていくようなメロディーから始まり、その後に続くモティーフがずっと展開されていきます。ジャズ作曲史上その構成の枠を打破した見事な楽曲と言えるでしょう。


05. I Didn't Know What Time It Was

ジャズ・スタンダード曲。ショーターをフィーチャーしたバラードで演奏されています。こちらもただ単にバラードを演奏しているだけでなく、メッセンジャーらしいダイナミックスのある演奏になっています。


06. On the Ginza

「日本のショッピングタウン」銀座の街をテーマに展開される軽快なショーターの曲。3菅の持つバラエティー豊かなサウンドをとてもよく表現している曲です。各8小節ずつのABCセクションで構成される曲です。各セクションとも共通したモティーフを共有していて曲に統一性があるのはショーターの特徴です。


BONUS. Eva

ボーナストラックですがこの楽曲だけは特に取り上げたいのです。ジャズで作曲を志す人はぜひ研究してほしい名曲です。おそらくこれがこの曲の唯一のバージョンなのが非常に残念に感じています。

ジャズのスタンダードと成るポテンシャルのある曲なのですが、多作であるウェイン・ショーターらしい話です。まずメロディーが非常に美しく、メッセンジャーズのもつダイナミックスも活かせるバラードです。6小節のイントロのついたABABの構成の曲です。バラードですが全てのセクションが3菅編成で統一されていて、そのハーモニーも見事に書かれています。ぜひ聴いてみてください。





それではまた次回。


文:曽根麻央 Mao Soné






Recommend Disc

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Title : 『Ugetsu』
Artist : Art Blakey & The Jazz Messengers
LABEL : Riverside Records
発売年 : 1963年

アマゾン詳細ページへ

【SONG LIST】

01.One By One
02.Ugetsu
03.Time Off
04.Ping-Pong
05.I Didn't Know What Time It Was
06.On The Ginza
07.Eva
08.The High Priest
09.IThe Theme




【曽根麻央LIVE INFO】

8/20 (Sat) @ Nagareyama-city Shogai Gakushu Center
Mizuki Shikimachi & Mao Sone

8/21 (Sun) @ Cabin, Hon-atsugi
Mao Sone, Yoshiki Takahashi, Hayato Yamazaki

​​8/22 (Mon) @ TBA
​TBA
​​
8/24 (Wed) @ Apple, Yokohama
Kurena Ishikawa & Mao Sone
​​
8/27 (Sat) @ No Room For Squares, Shimokitazawa
Mao Sone & Yuji Ito
​​
8/28 (Sun) @ Yatsugatake Jazz Festival
​Yucco Miller
​​
8/29 (Mon) @ Mr, Kelly's, Osaka
​Yucco Miller
​​
8/30 (Tue) @ Star Eyes, Nagoya
​Yucco Miller
​​
8/31 (Tue) @ Star Eyes, Nagoya
​Yucco Miller

9/2 (Fri) @ Cotton Club, Tokyo
Mao Sone "Plays Standars"
with David Bryant & Takana Miyamoto

​​9/24 (Sat) @ Cabin, Honatsugi
Mao Sone, Takafumi Nikaido, Yuji Ito

9/25 (Sun) @ Body & Soul
Mao Sone
​​
9/26 (Mon) @ Apple, Yokohama
​Tetsuo Koizumi, Takafumi Nikaido, Mao Sone
​​
9/28 (Wed) @ Nardis, Kashiwa
Mao Sone Trio (feat. Yuji Ito & Hiro Kimura)
​​
9/8 (Thu) @ Cotton Clun, Tokyo
Eri Chichibu
​​
9/10 (Sat) @ giee, Kokubunji
Mari Nakamoto
​​
9/12 (Mon) @ TBA
TBA
​​
9/14 (Wed) @ Jazz Live Bar GLOVER, Osaka
Mari Nakamoto Tour
​​
9/15 (Thu) @ JK Rush, Takatsuki
Mari Nakamoto Tour


曽根麻央のその他情報はウェブサイトへ

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「Monthly Disc Review」アーカイブ曽根麻央
2020.04『Motherland / Danilo Perez』2020.05『Color Of Soil /タイガー大越』2020.06『Passages / Tom Harrell 』2020.07『Inventions And Dimensions / Herbie Hancock』2020.08『Birth Of The Cool / Miles Davis』2020.09『Chet Baker Sings / Chet Baker』2020.10『SFJAZZ Collective2 / SFJAZZ Collective』2020.11『Money Jungle: Provocative In Blue / Terri Lyne Carrington』2020.12『Three Suites / Duke Ellington』2021.01『Into The Blue / Nicholas Payton』2021.02『Ben And "Sweets" / Ben Webster & "Sweets" Edison』2021.03『Relaxin' With The MilesDavis Quintet / The Miles Davis Quintet 』2021.04『Something More / Buster Williams』2021.05『Booker Little / Booker Little』2021.06『Charms Of The Night Sky / Dave Douglas』2021.07『Play The Blues / Ray Bryant Trio』2021.08『The Sidewinder / Lee Morgan』2021.09『Esta Plena / Miguel Zenón』2021.10『Hub-Tones / Freddie Hubbard』2021.11『Concert By The Sea / Erroll Garner』2021.12『D・N・A Live In Tokyo / 日野皓正』2022.1『The Tony Bennett Bill Evans Album / Tony Bennett / Bill Evans』2022.2『Quiet Kenny / Kenny Dorham』2022.3『Take Five / Dave Brubeck』・2022.4『Old And New Dreams / Old And New Dreams』2022.5『Ella Fitzgerald And Louis Armstrong / Ella And Louis』2022.6『Live from Miami / Nu Deco Ensemble & Aaron Parks』2022.7『Oscar Peterson Trio + One / Oscar Peterson Trio Clark Terry』

Reviewer information

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曽根麻央 Mao Soné

曽根麻央は2018年にジャズの二刀流として、 2枚組CD『Infinite Creature』でメジャー・デビュー果たしたトランペッター、ピアニスト、作曲家。

 幼少期よりピアノを、8歳でトランペットを始める。9歳で流山市周辺での音楽活動をスタートさせる。18歳で猪俣猛グループに参加し、同年バークリー音楽大学に全額奨学金を授与され渡米。2016年には同大学の修士課程の第1期生として首席(summa cum laude)で卒業。在学中にはタイガー大越、ショーン・ジョーンズ、ハル・クルック等に師事。グラミー賞受賞ピアニスト、ダニーロ・ペレスの設立した教育機関、グローバル・ジャズ・インスティチュートにも在籍し、ダニーロ・ペレス、ジョー・ロバーノ、ジョン・パティトゥッチ、テリ・リン・キャリントン等に師事、また共演。
 これまでにニューポート、モントレー、モントリオール、トロント、ドミニカ等の国際的なジャズ・フェスティバルに出演。
2017年には自己のバンドでニューヨークのブルーノートやワシントンDCのブルース・アレイ等に出演。2018年メジャー・デビュー。2019年には故・児山紀芳の代役でNHK-FM「ジャズ・トゥナイト」の司会を担当。また2020年公開のKevin Hæfelin監督のショート・フィルム「トランペット」の主演・音楽を務めるなど、演奏を超えて様々な活動の場を得ている。

 曽根は国際的に権威ある機関より名誉ある賞を数々受賞している。
2014年度フィラデルフィア『国際トランペット協会(ITG)ジャズ・コンペティション』で優勝。
同年『国際セロニアス・モンク・ジャズ・コンペティション』にて13人のファイナリストに世界中の応募者の中から選出。
2015年に地元・流山市より『ふるさとづくり功労賞』受賞。
2016年アムステルダム『"Keep An Eye" 国際ジャズアワード』にて優勝。

曽根麻央Official Site

JJazz.Netが主催するジャズフェスティバル開催決定!

会場は河口湖の湖畔に佇む「河口湖円形ホール」。
富士山を望むことのできる豊かな自然の中での音楽体験、
そしてリアルタイムで海外とつないでのライブ配信/同時セッションをお楽しみいただきます。

日本からはキップ・ハンラハンとの共演やデヴィッド・シルヴィアンのワールドツアーへの参加で知られ、モダン・クラシカルやアンビエントを行き来する稀有な音楽家・渡邊琢磨。
そしてワールドワイドに活躍するギタリスト西藤ヒロノブが参加。

海外からはジャズシーンをアップデートする2組のミュージシャンが参加。
New Yorkからはミシェル・カミロ・トリオのドラマーとしても知られるDafnis Prieto(ダフニス・プリエト)が参加!

そしてBerlinからは、次世代ECMを担う注目の英国発のピアニスト、Kit Downes(キット・ダウンズ)によるチャーチ・オルガンのサウンドをお届けする予定です。

2021年に東京とNYをつなぎ行ったイベント「jazz UNITED -JAZZ LIVE FROM TOKYO & NEW YORK-」でのノウハウをもとに、より深化させた今回の「富士五湖ジャズフェスティバル」。

どうぞご期待ください。


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【タイトル】
富士五湖ジャズフェスティバル



【概要】
河口湖円形ホールと海外2会場からのライブ映像とセッションを交えたジャズフェスティバル。
日本からはワールドワイドで活躍する2組のミュージシャンが出演。コロナによる影響でスムーズな来日公演がまだまだ困難な中、オンラインで海外ミュージシャンも参加。
遠隔で世界とつながる、ジャズフェス!
奏者の息遣いまでもが聴こえる、自然音響設計のホールでの演奏を是非お楽しみください。



【日時】
2022年10月1日(土)
11:00〜21:00(予定)



【出演】

■プログラム1(12:00-13:15)

渡邊琢磨アンサンブル

地行美穂(vn1)波多野敦子(vn2)角谷奈緒子(va)橋本歩(vc)千葉広樹(cb)山本達久(dr)

Dafnis Prieto(drum)From New York
※海外オンライン出演



■プログラム2(15:30-16:45)

西藤ヒロノブトリオ

西藤ヒロノブ(g)杉本智和(b)高橋直希(d)



■プログラム3(19:00-20:15)

渡邊琢磨アンサンブル

地行美穂(vn1)波多野敦子(vn2)角谷奈緒子(va)橋本歩(vc)千葉広樹(cb)山本達久(dr)

Kit Downes(Church organ)From Porland※ポーランドからに変更となりました。
※海外オンライン出演



【会場】
河口湖円形ホール

〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口3030

TEL:0555-76-8822



駐車場について
 
【電車をご利用の場合】

富士急行「河口湖駅」 より タクシーで10分

富士急行「河口湖駅」 より河口湖周遊バスで15分

富士急バス株式会社 電話:0555-72-6877



【車をご利用の場合】

甲府方面から: 国道137号・139号 約1時間

新宿方面から: 中央自動車道「河口湖」IC から 約15分

横浜方面から: 東富士五湖道路「富士吉田」IC から 約15分



【料金】

プログラム1:¥5,000(前売)¥6,000(当日)

プログラム2:¥5,000(前売)¥6,000(当日)

プログラム3:¥5,000(前売)¥6,000(当日)

1日通し券 :¥10,000(前売)¥12,000(当日)



チケット購入はこちら(イープラス)

https://eplus.jp/sf/detail/3691140001-P0030001(イープラス)



【配信】

詳細は後日発表



【主催/企画制作】

JJazz.Net



【後援】

TBSラジオ



【特別協賛】

CASIO



【お問い合わせ】

info@jjazz.net



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渡邊琢磨(音楽家)
宮城県出身。高校卒業後、米バークリー音楽大学へ留学。帰国後、国内外のアーティストと多岐に渡り活動。07年、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアー、28公演にバンドメンバーとして参加。21年、英国のレーベルConstructiveより、アルバム'Last Afternoon'をリリース。自身の活動と並行して映画、映像作品等の音楽も手がける






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西藤ヒロノブ(ギタリスト)
宮崎県生まれ。'99年、ボストンバークリー音大へ留学後、NYへ拠点を移す。
'04年、スペインの名門レーベル、フレッシュサウンドレコードよりデビュー。

ヨーロッパ、アメリカを中心にワールドツアーをスタートする。'11年、ミュージックペンクラブ音楽賞を受賞。

これまで、モントレージャズフェスティバルやNYウクレレフェスなどに出演。
アル・ジャロウ、マリーナ・ショー、リチャード・ボナ、トム・スコット、ヒューバート・ロウズらと共演。カウアイ島在住のフォトグラファー、佐藤傳次郎氏と出会い、サーフジャズ、アイランドジャズの世界へ。トム・カレンとの、ワールドツアー(ハワイ、カリフォルニア、モロッコ、カナダ、インドネシア、イギリス、日本など)に参加。

'17年秋、7枚目のアルバム"Sweet Dreams"をキングレコードからリリース。
ジャズ&ワールドミュージックを愛する、ギタリスト・コンポーザーとして活動中。






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Dafnis Prieto(ダフニス・プリエト)(ドラマー/作曲家)
1974年 キューバ サンタ・クララ生まれ。
1999年にニューヨークに渡り、エディ・パルミエリ、チューチョ・ヴァルデス、ミシェル・カミロなど、有名ミュージシャン/グループに参加 。彼の革命的なドラミング技術と作曲は、国内外のラテンとジャズの音楽シーンに強い影響を与えています。






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Kit Downes(キット・ダウンズ)(ピアニスト/オルガン奏者/コンポーザー)
86年、英国生まれ。2008年にBBCジャズ賞を受賞し、2010年にマーキュリー賞にもノミネート。自身のバンド(〈ENEMY〉〈Troyka〉〈Elt〉〈Vyamanikal〉)や、スクエアプッシャー、トーマス・ストレーネン、ジャンゴ・ベイツなどのアーティストと共にピアノ、チャーチオルガン、ハルモニウムを演奏して世界中に参加。

チェルトナム音楽祭、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ、スタバンガー・コンセルタス、リワイヤー・フェスティバル、ケルン・フィルハーモニー、BBCラジオ3、ウェルカム・トラストのために作曲をしているほか、映画製作者、ゲーム開発者、クラシック音楽の作曲家とのコラボレーションなどもこれまで行ってきた。

パイプオルガンやピアノのソロコンサートを行うほか、サックス奏者のトム・チャレンジャー、チェロ奏者のルーシー・レイルトン、作曲家のシバ・フェシャレキ、バンド〈ENEMY〉とのコラボレーションも行っている。

現在は、バイオリニストのエイダン・オルーク、作曲家のマックス・デ・ウォードナーとの共演や、レイニア・バース、ヨナス・ブルグウィンケルとのオルガン・トリオでも活動している。さらに、彼自身が学んだロンドンの王立音楽院で教えており、現在はフェローシップを取得している。




守屋純子オーケストラ with special guest 土岐麻子 2DAYS @ COTTON CLUB:ニュース / NEWS

ラージ・アンサンブルやビッグ・バンドといういわゆる大編成でのジャズ演奏は、
NYを中心とする革新的な作曲家の台頭により、今再び注目を集めていますが、
近年、日本でのビッグ・バンドというと真っ先に思い浮かぶのが守屋純子率いるオーケストラ。

2000年から活動、メンバーは日本を代表するジャズミュージシャンがずらり。
定期的に演奏会も行い積極的に新しい作品を披露しています。

そんな守屋純子オーケストラによるスペシャルなCOTTON CLUB公演が決定。
ジャンルレスに活躍する土岐麻子がスペシャルゲストとして登場。
このコラボレーションのために書きおろしたアレンジ曲の初演を含む、
多彩なプログラムが2DAYS予定されています。

ジャズクラブでの特別なビッグ・バンド・ジャズ!
是非ご堪能ください。

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■守屋純子オーケストラ with special guest 土岐麻子■

2000年から活動する凄腕集団、守屋純子オーケストラがコットンクラブに帰ってくる。守屋は早稲田大学"ハイソサエティーオーケストラ"でジャズを始め、NYのマンハッタン音楽院修士課程修了。2005年、米国セロニアス・モンク・コンペティション作曲部門で、東洋人としてまた女性として初優勝した。昨年のステージでは今陽子との共演で話題を集めたが、今年は、土岐麻子がスペシャル・ゲストとして参加。このコラボレーションのために書きおろしたアレンジ曲の初演を含む、多彩なプログラムで魅了する。新境地を開き続ける守屋オーケストラと、サックス奏者の土岐英史を父に持ち、ジャンルレスに活躍する土岐麻子。17人編成のビッグ・バンドと人気ヴォーカリストによる贅沢な2デイズを見逃すわけにはいかない。


【日時】
2022 9.28 wed., 9.29 thu.
■9.28 wed.
open 6:00pm / start 7:00pm
※9.28 wed.のみ1日1.showになります。
■9.29 thu.
[1st.show] open 5:00pm / start 6:00pm
[2nd.show] open 7:45pm / start 8:30pm


【出演】
守屋純子 (p,arranger)
安カ川大樹 (b)
加納樹麻 (ds)
岡部洋一 (per)
近藤和彦 (sax)
緑川英徳 (sax)
岡崎正典 (sax)
吉本章紘 (sax)
佐々木はるか (sax)
佐久間勲 (tp)
佐瀬悠輔 (tp)
木幡光邦 (tp)
岡崎好朗 (tp)
佐野聡 (tb)
東條あづさ (tb)
駒野逸美 (tb)
山城純子 (tb)
【Special Guest】
土岐麻子 (vo)


【場所】
丸の内 COTTON CLUB
東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA 2F


【料金】
[全席指定]
テーブル席 : ¥6,500
ボックスシート・センター (2名席) : ¥9,000
ボックスシート・サイド (2名席) : ¥8,000
ボックスシート・ペア (2名席) : ¥8,500
ペア・シート (2名席) : ¥7,500
※料金は1名様あたりの金額となります。


【問合せ】
COTTON CLUB
03-3215-1555
予約&お問い合せ受付時間 12:00pm - 7:00pm


公演詳細/予約(COTTON CLUB)




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【守屋純子】(ピアニスト/作・編曲家)
早稲田大学"ハイソサエティーオーケストラ"でジャズを始め、ニューヨークのマンハッタン音楽院修士課程修了。アメリカ・ヨーロッパ各地で演奏活動を行う。
2000年より、"守屋純子オーケストラ"が芸術文化振興基金の助成対象事業となり、毎年定期公演を行っている。2004年、自己のカルテットでインド公演。

2005年に CD"Points Of Departure"が、第18回ミュージック・ペンクラブ賞を受賞する。同年9月、ジャズでは最も権威のあるセロニアス・モンク・コンペティション作曲部門で、東洋人としてまた女性として初優勝の栄誉に輝き、ワシントンのケネディーセンターでの授賞式に招聘されて受賞曲を演奏し、日米で話題を呼ぶ。
2008年 9月、米"モンタレージャズフェスティバル"に自己のカルテットで出演、その後、サンフランシスコ・ロサンゼルスでも公演を行う。2008・09年フランス・ツアー。2014-16年、毎年オーストラリア・パースにてビッグバンド指導。2014年より2019年まで、7回にわたり、ロシア・サンクトペテルブルク、ウラジオストクで公演。

これまでに9枚のリーダーCD(内6枚はビッグバンド作品)を発表。2018年7月、安土桃山時代の画伯<長谷川等伯>を題材としたジャズ組曲を収録した最新ビッグバンド作<Art In Motion>を発表する。

教育活動にも熱心で、 "山野ビッグバンドコンテスト""浅草ジャズコンテスト""ヤマハエレクトーンコンクール"等の審査員や、全国の小中高生のためのビッグバンドの指導、講演なども行なっている。2013年以降は、米国・モンタレー、オーストラリア・パースなど、海外でも学生を指導している。昭和音楽大学・尚美学園大学非常勤講師。早稲田大学エクステンションセンター講師。

守屋純子オフィシャル・サイト


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【土岐麻子】(歌手)
1976年東京生まれ/歌手
Cymbals のリードボーカルとして、1997年にインディーズ、1999年にメジャーデビューを果たす。

2004年のバンド解散後、実父でジャズサックスプレイヤーの土岐英史氏を共同プロデューサーに迎えたジャズ・カヴァー・アルバム『STANDARDS ~土岐麻子ジャズを歌う~』をリリースし、ソロ始動。本人出演/歌唱が話題となったユニクロTV-CMソング「How Beautiful」を始め、NISSAN「新型TEANA」TV-CM ソング「Waltz for Debby」、資生堂「エリクシール シュペリエル」CMソング、「Gift ~あなたはマドンナ~」など、自身のリーダー作品のみならずCM音楽の歌唱や、数多くのアーティスト作品へのゲスト参加、ナレーション、TV、ラジオ番組のナビゲーターを務めるなど、"声のスペシャリスト"。

昨今は、V6・今井美樹・さかいゆう・原田知世・日向ハル(フィロソフィーのダンス)への詞提供の他、エッセイやコラム執筆など文筆家としても活躍中。最新作は2021年11月24日にリリースしたオリジナルアルバム『Twilight』。

レギュラーラジオ:JFN系列、InterFM「TOKI CHIC RADIO」(22局ネット)
連載:音楽ナタリー 「大人の沼~私たちがハマる K-POP~」、フリーペーパー「MEG」

土岐麻子オフィシャル・サイト


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