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JJazz.Net Blog Title

2018年6月アーカイブ

東京のジャズシーンの中でも最も充実したラインナップで日々ライブが行われている新宿ピットイン。7月は板橋文夫スペシャル2DAYS、鈴木 勲2DAYSや橋爪亮督GROUP、、大友良英 ニュージャズクインテット(ONJQ) などなど見逃せない公演が並びます。
そんな中から、特別にJJazzリスナーをご招待するスペシャルなインビテーションライブ。

今回は、植松孝夫カルテット+1 をピックアップ。

植松孝夫カルテット+1

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【MEMBERS】
植松孝夫(Ts) 北島佳乃子(P) 高橋 陸(B) 濱田省吾(Ds) ゲスト:酒井麻生代(Fl)
日時:7月24日 (火) 開場19:30 開演20:00 ¥3,000+税(1DRINK付)
会場:新宿PIT INN

ジョージ大塚や日野皓正のグループ、そして浅川マキとの共演でも知られる植松孝夫。universoundsの尾川雄介がプロデュースする再発プロジェクト<Deep Jazz Reality>で再発され、今海外の和ジャズコレクターからも熱い注目を集めるプレイヤー。近年は、若手中心のグループ編成で、熱くブローするステージを展開!

>>インビテーション応募ページはコチラ


植松孝夫プロフィール
1947年4月16日東京生まれ。テナー・サックス奏者。66年19歳でプロ入り。石川昌(ds)とカウント・バッファローズ、杉本喜代志(g)カルテットを経て69年ジョージ大塚(ds)カルテットに参加、脚光を浴びる。同年、初リーダー作『デビュー』を発表。71年日野皓正(tp)クインテットに参加。73年自己のグループ結成。80年代に数年のブランクを経て、その後は自己のグループを始め、浅川マキ(vo)、日野元彦(ds)、本田竹廣(p)、辛島文雄(p)、峰厚介との2テナーなどで活動。

Monthly Disc Review2018.6.15:Monthly Disc Review

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Title : 『PLANKTON』
Artist : 甲田まひる a.k.a. Mappy



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数年前、このJJazz.Netで石若駿にインタビューしたときには、まさかこんなに早く彼よりも年下のミュージシャンを紹介することになるなんて思いもしなかった。


甲田まひるは現在17才のピアニスト。Mappyの名でファッショニスタ、インスタグラマーとしても知られている。ファッション方面で注目されることが多いものの、バド・パウエルとセロニアス・モンクを愛し、多くのミュージシャンを輩出してきた高田馬場の「イントロ」でセッションホストをつとめ、新宿ピットインに出演するなど、ある種日本のジャズの王道を歩んでいると言えよう。


メンバーはドラマーに石若駿、ベーシストにKing Gnuでも活躍する新井和輝。アルバムトラックには彼女のオリジナルの他に、「ウン・ポコ・ローコ」、「クレオパトラの夢」、「インディアナ」、「セリア」、「テンパス・フュージット」などバド・パウエルの演奏で知られるナンバーや、「ルビー・マイ・ディア」、「アスク・ミー・ナウ」のセロニアス・モンクのコンポジションが並ぶ。


王道のピアノトリオのプレイが続く中で明らかに異色なのがオリジナルの「マイ・クラッシュ」。アルバムの最後に置かれてはいるものの、音色からプレイまでヒップホップに寄せたこの曲がアルバムの肝のように思えてしかたない。反復するピアノフレーズのしたで暴れるビートと、フェーダーを操作するようにクロスフェードしていく感覚に、石若駿と新井和輝というメンバーにもここで納得がいった。日本のジャズの新譜は片っ端から聴いているけれど、ここまで振り切ったピアノトリオの録音を僕は知らない。


最年少が一番攻めている。この状況に、日本のジャズもまだま面白くなりそうな予感がしている。


文:花木洸 HANAKI hikaru


甲田まひる a.k.a. Mappy 『クレオパトラの夢』



甲田まひる a.k.a. Mappy



Recommend Disc

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Title : 『PLANKTON』
Artist : 甲田まひる a.k.a. Mappy
LABEL : Sony Music Direct
NO : MHCL-2755
RELEASE : 2018.5.23



アマゾン詳細ページへ


【SONG LIST】
01.ウン・ポコ・ローコ
02.クレオパトラの夢 
03.インディアナ (take1)
04.インディアナ (take3)
05.ルビー、マイ・ディア
06.プランクトン
07.セリア
08.テンパス・フュージット
09.レディ・バード
10.ラメント
11.アスク・ミー・ナウ
12.マイ・クラッシュ




音楽ライター柳樂光隆氏による人気のムック『Jazz The New Chapter 』の第4弾が2017年3月8日に発売。今回も花木洸が選盤などを担当しています。

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■タイトル:『Jazz The New Chapter 4』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2017年3月8日
■出版社: シンコーミュージック

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毎号重版を続ける話題のムック、第4弾が遂に登場!
今や現代の音楽シーンを左右する一大潮流となった"ジャズ"の最突端で今、何が起きているのかを、詳細なテキストと計150枚のディスク評で徹底検証。ジャズを活性化したネオソウルとの蜜月を改めて紐解く一方、ジャズを触媒として生まれた新たな潮流にも目を向け、脈打ち続けるジャズの「今」を深く掘り下げます。


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

My First Jazz Vol.3-Yusuke Shima:My First Jazz

Title : 『quiet kenny』
Artist : Kenny Dorham

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「このアルバムとの出会いは高校2年生の時。ちょうどその頃マイルスを聴いてジャズに目覚めて、先輩に勧められて新宿のディスクユニオンのジャズ館に行ったんです。するとこのアルバムがトランペットコーナーの上に飾られていて。凄いシンプルなジャケットなんだけど、色合いといい文字フォントといい、ダークで陰鬱な力の抜けたこの佇まいにジャズを感じてしまったんですよね。それで、廉価なOJC盤を買って、家に帰ってレコードの前で正座して聴きましたよ(笑)

そしたら1曲目。シンバルのレガートだけで入ってくるの、チンチンチンチンって8分の6拍子の感じで、それにベースラインが入ってきて。当時高校生の僕にとって8分の6拍子とかよくわかってなかったけど(笑)。するとメロディーがきて、これどうなっちゃうの?って思っていたら、途中決めでバシッとあってから4ビートが始まるの。うわこれかっこいい!って。すっかりやられちゃったんですよね。

特に好きなのは「ALONE TOGETHER」っていうジャズバラード。録音の空気感もダークでスモーキーな感じ。音楽って高揚させる、ハッピーにさせるものだというけれど、僕はジャズに関しては静けさとか哀愁とかダウナーで陰鬱なものの方が好きなんですよね。この曲はまさしくそういうテンションでこれこそジャズだなって。こういうフィーリングが僕にとって逃れられない、まぎれも無くジャズのルーツなんです。」

島裕介

島裕介Official


【Kenny Dorham Quartet - Lotus Blossom】




My First Jazz

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Title : 『quiet kenny』
Artist : Kenny Dorham
LABEL : Prestige/New Jazz
発売年 : 1960年



アマゾン詳細ページへ


【SONG LIST】
01.Lotus Blossom
02.My Ideal 
03.Blue Friday
04.Alone Together
05.Blue Spring Shuffle
06.I Had The Craziest Dream
07.Old Folks
08.Mack The Knife



東京のジャズシーンの中でも最も充実したラインナップで日々ライブが行われている新宿ピットイン。今月も鈴木 勲2DAYSや橋爪亮督GROUP、Vincent Herring and Eric Alexander、板橋文夫スペシャル2DAYS、大友良英 ニュージャズクインテット(ONJQ) などなど見逃せない公演が並びます。

そんな中、JJazzリスナーをご招待するスペシャルなインビテーション。
今回は、立花秀輝カルテットをピックアップ。


立花秀輝カルテット

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メンバー:板橋文夫(P) 池田芳夫(B) 本田珠也(Ds)
日時:7月1日 (日) 開場19:30 開演20:00 ¥3,000+税(1DRINK付)
会場:新宿PIT INN


自己バンドAAS(アァス)をはじめ若手からベテランまで、様々なセッションを手がけ現在は渋さ知らズ等でも活躍中のサックス奏者、立花秀輝による日本ジャズ界のレジェンド達とのカルテット狂演。板橋文夫(P) 池田芳夫(B) 本田珠也(Ds)という強力な面々とともにお届けします。板橋文夫&池田芳夫といえばジャズスタンダードを新解釈で聴かせたアルバム『Unlimited Standard』での共演したメンバー。プラス、本田珠也という注目のラインナップです。情熱的なセッションが展開されること必至なこの公演を是非体感しに来てください。

>>インビテーション応募ページはコチラ


立花秀輝プロフィール
1971年東京生まれ。池田篤氏にサックスの手ほどきを受け、高校卒業後、尚美学園短期大学にてクラシック・サックスを雲井雅人氏に師事。大学卒業後、武蔵野音楽学院(現廃校)にて仲間とのセッションで現在のスタイルの基礎を築く。93年渡米。カンザス州オタワ大学音楽学科を首席で卒業。 97年、帰国し本格的な活動に入る。2000年、自己バンドであるAAS(元・立花秀輝カルテット・山口コーイチ、カイドーユタカ、安藤正則)が横浜ジャス・プロムナード・7thコンペティションにて当時最多の4賞(オリジナル作曲賞、ライブハウス賞、横浜市長賞、優秀賞)を同時受賞。グランプリ不在の中で同等の評価を得、CD制作(LIVE!! AAS)やジャズ・フェス等の出演を果たす。その後、板橋文夫ジャズ・オーケストラ、福村博グループを経て2002年に渋さ知らズ・オーケストラでの演奏を開始。日本国内ツアーやフェスティバルのみならず、2005年から同バンドの海外ツアーに参加。数々のフェスティバルやライブハウスへの出演を果たす。また、2008年松本健一率いるSXQ saxquintetのメンバーとしてロシア&リトアニア・ツアー、2012年渋さ知らズのリーダーでありべーシストの不破大輔率いるFUWA WORKSのメンバーとしてリトアニア&ロシア・ツアーにも参加。
現在はAAS(アァス)、不破大輔とのデュオ、田中信正(p)とのデュオ、坂田明(as)吉田隆一(bs)とのトリオを主催する傍ら、若手からベテランまで多くの音楽家との交流を目的とした立花秀輝セッションを手がける他、多くのライブやレコーディングに参加する等、精力的に活動している。代表作としてAAS(山口コーイチp、カイドーユタカb、磯部潤ds)「Song 4 Beasts」「Lebenslauf」「Live!! AAS」、立花x不破大輔デュオ「〇」、立花秀輝カルテット(板橋文夫、池田芳夫、小山彰太)「Unlimited Standard」。
様々な特殊奏法を駆使する多彩な音楽表現の他、サックス本来の音色を追求した美しいメロディーを聴かせる稀有な奏者である。

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