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Monthly Disc Review2017.2.15:Monthly Disc Review

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Title : 『CONTRAST&FORM』
Artist : ケイ赤城



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今月とりあげるのは、1953年生まれのピアニスト、ケイ赤城による最新作。
いわずもがな、1979年にアイアート・モレイラ&フローラ・プリムグループに参加、その後アル・ディメオラのグループなどを経て、1989年から1991年までマイルス・ディビスグループのメンバーとして活動したピアニストだ。現在はカリフォルニア大学芸術学部教授として講義を行っている。


メンバーは2014年の『CIRCLEPOINT』に続いて、若井俊也(b)と本田珠也(ds)によるピアノトリオ。この世代の入り混じったメンバーが、トリオの音楽をぐっと新しく聴こえさせる要因になっているように思う。


「IN THE FOLD」では、メロディに対するハーモニーとリズムの実験が行われ、「PLAYGROUND ー THE DOG AND THE SNAKE」の7拍子の上でモチーフを交差させていく。組曲的に展開する「AME TO KAERU (THE RAIN AND THE FROG)」では、少しずつテーマを変えながらオープンなインプロヴィゼーションを展開していく。この始めの三曲で、現代のピアノトリオ・スタイルをほとんど説明してしまっているんじゃないかと思うくらい、濃厚な内容になっている。総計15分ほどの組曲で、アルバムのタイトルにもなっている「CONTRAST & FORM」では、ピアノ内部で反射する響きまで聴こえるようなピアノ・ソロの静寂から、バンドインしてヒートアップするまでの流れが実にスリリングだ。最後の「WHERE YOU MAY BE」では、スローテンポのバラードに全員の歌心が光っている。


アルバムを通して、一瞬一瞬の細部まで聴き込むことで、どんどん深みにハマってしまいそうな作品。


文:花木洸 HANAKI hikaru


ケイ赤城 Official Site
『CONTRAST&FORM』詳細


現在販売しているのは「TIME & STYLE MIDTOWN」(六本木)と「TIME & STYLE PRIDENCE」(二子玉川)の2店となります。
http://www.timeandstyle.com
 
またディクスユニオンで発売中です。
http://diskunion.net/jazz/ct/detail/1007304320



Recommend Disc

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Title : 『CONTRAST&FORM』
Artist : ケイ赤城
LABEL : RED CASTLE MUSIC
NO : MAK3454
RELEASE : 2017.1.20

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【MEMBER】
KEI AKAGI (piano)
SHUNYA WAKAI (bass)
TAMAYA HONDA (drums)

RECORDED BY: YOSHIAKI MASUO AT KAKINOKI STUDIO , AUGUST 2016
MIXED BY: TALLEY SHERWOOD
MASTERED BY: PAUL CARMAN
COVER ART BY: EIGHTABLISH CO.LTD
ILLUSTRATION & GRAPHIC DESIGN: AKIKO KAWAMURA
ART DIRECTION: REIKO KIYONO
PHOTOGRAPHY: MASASHI KAGEYAMA

Tamaya Honda plays Bosphorous Cymbals.


【SONG LIST】
1.IN THE FOLD
2.PLAYGROUND ー THE DOG AND THE SNAKE
3.AME TO KAERU (THE RAIN AND THE FROG)
4.LIMBO (WAYNE SHORTER) MIYAKO MUSIC (BMI)
5.SIMPLY FIVE
6.CONTRAST & FORM PT.Ⅰ
7.CONTRAST & FORM PT.Ⅱ
8.CONTRAST & FORM PT.Ⅲ
9.COUNT NINE
10.WHERE YOU MAY BE


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

アマゾン詳細ページへ


今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

2015.04 ・2015.05 ・2015.06 ・2015.07 ・2015.08 ・2015.09 ・2015.10 ・2015.11 ・2015.12 ・2016.01 ・2016.02 ・2016.03 ・2016.04 ・2016.05 ・2016.06 ・2016.07 ・2016.08 ・2016.09 ・2016.10 ・2016.11 ・2016.12 ・2017.01




Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

Monthly Disc Review2017.1.15:Monthly Disc Review

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Title : 『NOLA REVISITED』
Artist : THE NEW ORLEANS FUNK ALL-STARS



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大阪を拠点に世界を股にかけるレーベルMFA Recordsによる新録アルバムの第2弾。

前作のマーク・ジュリアナやジャリール・ショウなどNYのコンテンポラリー・シーンを捉えたアルバム『Melting Point』はこの連載でも取り上げた。その中でも特に若手の収録ミュージシャン、ニア・フェルダーやサリバン・フォートナー、ジャミソン・ロスのその後の人気の上り調子はもはや説明の必要が無いくらいだ。一人のミュージシャンに着目するのではなく、シーンをまるっと紹介してしまうこの大胆な方法にはびっくりしてしまう。


今回のテーマは、ニューオーリンズのファンク。ニューオーリンズといえば、ジャズ誕生の地とされているだけでなく、歴史的にも人種や文化が混ざり合う土地。新世代のトランペッター:クリスチャン・スコットがニューオーリンズで育ち、ドナルド・ハリソンに師事していたこともこの土地を象徴するようなエピソードだ。


総勢17名の参加ミュージシャンには、大ベテランのドナルド・ハリソン、ブラスバンド:ダーティ・ダズン・ブラス・バンドのメンバーや、パパ・グロス・ファンクの面々など、ジャンルを超えたニューオーリンズのミュージシャンだけでなく、ギタリストの山岸潤史、そしてMFA Recordsのこのプロジェクトの鍵とも言えるベーシスト/プロデューサーのノリ・ナラオカが参加している。


蓋を開けてみると、黒人音楽特有のドロっとしたブルースの香りから、スリル溢れるファンク、豪快なブラスまで、ニューオーリンズという土地の濃厚な音楽シーンを凝縮したような空気感が溢れてくる。セッションのような作りになっている事で、MFA Recordsを主宰する20代のプロデューサー:ダイチ・タカセが現地で肌で感じたような、ヒリヒリするスリルをそのまま届けてくれる。

この一枚から、前作同様に次なるスターが生まれる事は間違いない。


文:花木洸 HANAKI hikaru


MFA RECORDS
THE NEW ORLEANS FUNK ALL-STARS "NOLA REVISITED"(インパートメント)



Recommend Disc

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Title : 『NOLA REVISITED』
Artist : THE NEW ORLEANS FUNK ALL-STARS
LABEL : MFA RECORDS
NO : MFAR-1002
RELEASE : 2017.1.19

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【MEMBER】
参加アーティスト・楽器・所属バンド等
・Nori Naraoka - BASS/ PRODUCER・from (Allen Toussaint) (The Wild Magnolias)
・George Porter Jr. - BASS・ from (The Meters / Funky Meters)
・Bo Dollis Jr. - VOCALS・from (Bo Dollis Jr. & The Wild Magnolias)
・Donald Harrison Jr. - SAXOPHONE・(Big Chief of The Congo Square Nation)
・John "Papa" Gros - B3 ORGAN・from (Papa Grows Funk)
・BIG SAM WILLIAMS - TROMBONE・from (BIG SAM' S FUNKY NATION)
・Andrew Baham - TRUMPET・from (BIG SAM' S FUNKY NATION)
・Kirk Joseph - SOUSAPHONE・from (Dirty Dozen Brass Band)
・Aaron Fletcher - SAXOPHONE・from (Terence Blanchard and more)
・June Yamagishi - GUITAR・from (Papa Grows Funk) (The Wild Magnolias)
・Seizo Shibayama - GUITAR・from (BIG SAM' S FUNKY NATION)
・Alexey Marti - CONGA・from (Alexey Marti & Urban Minds)
・Khris Royal - SAXOPHONE/KEYBOARD・from (George Porter Jr. & the Runnin' Pardners)
・Larry Sieberth - KEYBOARD・ from (Lawrence Sieberth Quartet)
・Julian Addison - DRUMS・ from (Dirty Dozen Brass Band)
・Terence Houston - DRUMS・ from (George Porter Trio) (Funky Meters)
・Eddie Christmas - DRUMS・ from (Gerald Levert and more)


【SONG LIST】
01. Leading in/Intro
02. Here We Come Again
03. Everybody Get Up (On Dat Dance Floor)
04. Anybody Got a Cold Drink?
05. Red Beans & Rice
06. Havana Blues
07. Two Bass Hit
08. I'm Goin' Miss You


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

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Monthly Disc Review2016.12.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Songbook』
Artist : 石若駿



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ジャズ・ドラマー、そしてCRCK/LCKSのドラマーとして活躍する石若駿の最新作。ゲストのボーカルを中心に置き、ドラム、ピアノ、シンセまでを多重録音してのセルプロデュースによって制作されたこの作品は、昨年のリーダーバンドによるジャズ作品『CLEANUP』とはうってかわって、というよりジャズドラマー石若駿のイメージをそのものを覆す作品となった。


ゲストとして参加しているのは、石若と同じく東京藝術大学の打楽器専攻出身の角銅真実、CRCK/LCKSに参加する小西遼と小田朋美、けもののボーカリスト青羊とベーシスト織原良次、ジャズボーカルのサラ・レクター。石若がキャリアの中で共演してきたミュージシャンが並んでいる。

 
少しぼやけて滲んだピアノとドラムの上にクリアなボーカルが乗る「Asa」からアルバムはスタート。ウィスパー気味のボーカルと背景の楽器のバランスが、良い意味で豪華すぎない優しい空間を演出している。


「Asa」、「10℃」、「the voice」で聴ける小学校に上る前から学んでいたという石若のピアノは、ここではジャズ的というよりもクラシック的。縦にリズムを割っていくのではなく、沢山のラインが並行してそれぞれのラインと歌との間を交差して折り重なっていく。一方でシンセベースや打ち込みの音源で作り込まれた「Christmas Song」は、既にCRCK/LCKSで演奏している曲ということもあり、ひねくれたリズムとカラフルな音色が複雑に絡み合う曲、さらにシンプルなリズムの上を織原のベースが歌の隙間を縫うように自由に走る「ジョゼ」と、それぞれの曲が違った表情を見せている。その中でも、小節の縦線をまたいで滑らかに繋がっていくメロディラインや、そこに寄り添うオブリガードには『CLEANUP』から一貫した石若の作家性が伺えるのが面白い。


スウィングも超絶テクニックも表には出さずに仕上げられたこの一枚が、あるいはドラムを叩いている時以上に作曲家としての石若駿をくっきりと浮き彫りにしている気がしてならない。


文:花木洸 HANAKI hikaru


石若駿インタビュー(JJazz.Net 2015.12.15)

石若駿 Official


【Shun Ishiwaka『Songbook』】




Recommend Disc

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Title : 『Songbook』
Artist : 石若駿(Shun Ishiwaka)
LABEL : YoungS'tonesRecords/APOLLO SOUNDS
NO : YS-0001
RELEASE : 2016.12.14

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【MEMBER】
石若駿セルフプロデュース


【SONG LIST】
01. Asa feat.角銅真実
02. Christmas Song feat.小西遼 (from CRCK/LCKS)&小田朋美 (from CRCK/LCKS)
03. 10℃ feat.角銅真実
04. ジョゼ feat.青羊(from けもの)&織原良次(from 透明な家具、miD)
05. the voice feat.Sara Rector


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


Jazz The New Chapter 3_R.jpg

■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
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Monthly Disc Review2016.11.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Manhattan』
Artist : 大林武司トリオ



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今月のレビューはピアニスト大林武司の新作『Manhattan』。近年はJose JamesのバンドやNew Century Jazz Quintet、最近ではトランペッター黒田卓也の新作『ジグザガー』、そして「報道ステーション」のテーマ曲を手掛けた在NY日本人ジャズマンのスペシャルバンド「J-Squad」のメンバーでも活躍している。


アルバムは8曲を2つのトリオで均等に分けており、一方が大林の師でもあるベテランTerri Lyne Carrington(ds)とTamir Shmerling(b)によるトリオ、もう一方がJose JamesバンドのNate Smith(ds)とNew Century~で活動を共にする中村恭士(b)によるトリオだ。Tamir Shmerlingとの組み合わせは、この連載で6月に紹介した森智大『Grand Slam』でも聴くことが出来る。


シンプルなビートの上に様々な音色のレイヤーを重ねていく「WORLD PEACE」からアルバムは始まる。2曲目から続くエレクトリックな質感の曲をテリ・リンとタミアが、そして5曲目「In Walked Bim」から始まるオーソドックスなピアノ・トリオ・スタイルの曲をグルーヴの印象の強いネイト・スミスが担当しているのも興味深い。どんなスタイルでも当たり前にフィットしていくというのは、もはや現代のジャズ・ミュージシャンにとっては当たり前のことになっている。一方でグルーヴする最先端のビートであっても、スウィングする4ビートであっても大林のピアノのスタイルは一貫してとてもなめらかで、独特のタッチの中に彼より一世代上のロバート・グラスパーが、そしてそのさらに上の世代のマルグリュー・ミラーが見え隠れする。音色やリズムの質感が違っていても、核となるスタイルが彼の中で確立されているから、大林のピアノには説得力があるのだろう。


Jose Jamesや黒田卓也のバンドではシンセサイザーを豪快に操ってネオ・ソウルやヒップホップの空気を演出する一方で、New Century Jazz QuintetやJ-Squadでは流麗なストレート・アヘッドなジャズのピアノを聴かせたりと、大林の持つ2つの側面、その間にピッタリとハマるピースがこのアルバムだと感じた。


文:花木洸 HANAKI hikaru


大林武司Facebook


【Takeshi Ohbayashi Trio "Manhattan" TRIAL (SOUNDCLOUD)】
https://soundcloud.com/somethincool/manhattan



Recommend Disc

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Title : 『Manhattan』
Artist : 大林武司トリオ (Takeshi Ohbayashi Trio)
LABEL : SOMETHIN' COOL
NO : SCOL-1016
RELEASE : 2016.11.9

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【MEMBER】
大林武司 Takeshi Ohbayashi (p, synth)
テリ・リン・キャリントン Terri Lyne Carrington (ds)
ネイト・スミス Nate Smith (ds)
タミヤ・シュマーリング Tamir Shmerling (b)
中村恭士 Yasushi Nakamura (b)


【SONG LIST】
01. World Peace
02. Cill My Landlord
03. Heart
04. Cyclic Ridge 2
05. In Walked Bim
06. One For Sonny
07. Untitled Bossa
08. Steal Heel


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


Jazz The New Chapter 3_R.jpg

■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
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Monthly Disc Review2016.10.15:Monthly Disc Review

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Title : 『A LIFETIME TREASURE』
Artist : 中村恭士(Yasushi Nakamura)



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今月のレビューは1982年生まれのベーシスト、中村恭士のリーダーアルバム。中村恭士、というより"Yasushi Nakamura"という表記で目にしたことの方が多いかもしれない。東京で生まれ、小学校からシアトルで育ち、バークリー音楽大学、ジュリアード音楽院とジャズを学んだ彼の現在の活動拠点はアメリカ・ニューヨークだ。過去の作品では、日本でも人気のニュー・センチュリー・ジャズ・クインテット、J-Squadに加えて、Jon Irabagon『Behind the Sky』、Rudy Royston『303』でのプレイも素晴らしかった。

今作はClarence Penn(ds)、Lawrence Fields(pf)とのピアノトリオ作。Clarence Pennは90年代からJoshua Redman、Cyrus Chestnutなどのサイドマンから頭角をあらわし、小曽根真のアルバムにも多く参加しているベテランドラマー。Lawrence FieldsはJaleel ShawやWarren Wolfのサイドマンとして活躍する注目の若手ピアニストで、最近ではJoe LovanoとDave Douglasの双頭バンドやChristian Scottのバンドでも活躍している。


アルバム冒頭から、直球で力強いウォーキングベースにワクワクする。"Stablemates"では、緻密に仕掛けられたリズムの上で三者が同時にソロをとっているようなインタープレイをみせ、かと思えば中村がテーマをとるバラードの"But Beautiful"では繊細で丁寧な一面を見せたり、高速でスウィングする"Stella by Starlight"、8ビートの"Yasugaloo"など曲調は様々。どの曲でも気心の知れたメンバーならではの濃密な会話が繰り広げられ、メロディアスでチャレンジングなピアノと、手数の多いドラムという組み合わせが、ぐいぐいとバンドを引っ張る中村のベースを一層際立たせ、聴く度に新たな発見が生まれそうだ。ライブハウスの最前列のような録音も心地よく、最後に置かれたベースソロによる"The Nearness of You"では弦を擦る音や呼吸の音まで感じられるほど。


現代ジャズの高度なテクニック・アレンジの面白さと伝統的なスウィングの旨味の両方がバランス良く散りばめられ、アコースティックなピアノトリオのサウンドの中に真っ直ぐな意志を感じる。今年聴いたピアノトリオで一番のアルバムになりそうだ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


中村恭士(Yasushi Nakamura)


【VOL.1; E4 - "Blue Monk" - Ben Williams + Yasushi Nakamura (Bass)】



【澤野工房】『A LIFETIME TREASURE/ヤスシ・ナカムラ』
http://www.jazz-sawano.com/products_448-4-1.html



Recommend Disc

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Title : 『A LIFETIME TREASURE』
Artist : 中村恭士(Yasushi Nakamura)
LABEL : 澤野工房 Atelier Sawano
NO : YN001
RELEASE : 2016.9.23

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【MEMBER】
Yasushi Nakamura : bass
Lawrence Fields : piano
Clarence Penn : drums


【SONG LIST】
01. On My Way
02. Stablemates
03. A Lifetime Treasure
04. But Beautiful
05. Viva o Rio de Janeiro
06.Stella by Starlight
07. When Mr.Gut Says
08. Naima
09. Burden Hand (Bird in the Hand)
10. Language of Flowers
11. Yasugaloo
12. The Nearness of You


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
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Monthly Disc Review2016.09.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Childhood』
Artist : 渋谷毅 / 市野元彦 / 外山明



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ここ数年ライブを重ねてきた市野元彦(g)と渋谷毅(p)とのデュオに、ライブでも半ばレギュラーとも言えるゲストの外山明(ds)を迎えたトリオによる作品。もはやジャズだけではなくエレクトロニカやポストロックなど様々なジャンルから注目を集めるバンドrabbitooのギタリストと、日本が誇るベテランピアニスト・作編曲家による初録音作品は、彼らのライブがそうだったように、まるでリビングで行われている気楽なセッションを盗み見ているような、とても身近に感じられるけれど特別な空間を作り出している。


もとよりポール・モチアンやビル・フリーゼルの影響が色濃く、浮遊感たっぷりの市野のギターと、高い自由度の中にも常に美しさを湛える渋谷のピアノが、反応しあいながら空中で絡まりあって混ざっていく様は圧巻。市野のギターのいつもよりエフェクトを抑えたストレートな音色が紡いでいくラインの美しさを際立てている。 外山が作り出すビートは時に下地となり、装飾となってメロディを愛でるように丁寧になぞっていく二人の周りを自由に飛び回る。三者がそれぞれ自由に動いても楽曲の輪郭を損なわずにメロディやハーモニーが聴こえてくるのはライブをこなして来たこのメンバーだからこそだろう。


楽曲は市野のオリジナルが5曲にスティーヴ・スワロウの「Falling Grace」、リー・コニッツの「Subconscious-Lee」を加えた7曲。そのどれもがライブでも定番のラインナップで、市野のオリジナルのうち 「Childhood」、「Short Piece for a Day」は『Sketches』(2007年)に、「No Restrictions for Plasterer」、「Hiking」は『Time Flows (like water)』(2008年)に収められていた楽曲と、どれも長年連れ添ってきた楽曲だ。実際に僕も数年にわたってこのデュオのライブを目にしているけれど、楽曲は使い込んだ革製品のように回を重ねるごとに少しずつ形を変えて2人に馴染んでいき、その色は深みを増している。聴く側の僕たちも共に年月を重ねていくことで、この三人の音楽にまだまだ様々な表情を見つけられそうだ。これから先のライブが楽しみでしょうがない。


文:花木洸 HANAKI hikaru


渋谷毅
市野元彦
外山明


【「Folk Song」渋谷毅・市野元彦・外山明 】




Recommend Disc

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Title : 『Childhood』
Artist : 渋谷毅 / 市野元彦 / 外山明
LABEL : Carco
NO : CARCO4015
RELEASE : 2016.9.3

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【MEMBER】
渋谷毅 : Piano
市野元彦 : Guitar
外山明 : Drums


【SONG LIST】
1. Childhood (Ichino Motohiko)
2. No Restrictions for Plasterer (Ichino Motohiko)
3. Short Piece for a Day (Ichino Motohiko)
4. Falling Grace (Steve Swallow)
5. Subconscious-Lee (Lee Konitz)
6. Hiking (Ichino Motohiko)
7. Folk Song (Ichino Motohiko)


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

Monthly Disc Review2016.08.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Melancholy of a Journey』
Artist : 佐藤浩一



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今月のディスクは佐藤浩一『Melancholy of a Journey』。rabbitooや橋爪亮督Group、土井徳浩Quartet、本田珠也トリオなどライブシーンではかなり頻繁に名前を目にするピアニストではあったけれど、本人名義の作品はこれで2枚目。前作から5年ぶりと久しぶりの作品だけれど、このアルバムの隅々までこだわり抜かれた 濃厚な音の説得力の源はそこにあると思う。

メンバーは土井徳浩(Clarinet, Bass Clarinet)、市野元彦(Guitar)、伊藤ハルトシ(Cello)、千葉広樹(Double Bass)、則武諒(Drums)とそれぞれが様々なフィールドで活動するミュージシャン達。ピアノ、ドラム、ベースにクラリネット、チェロ、ギターを加えたこの変則のセクステットを前提に書かれた12曲は、バラバラに聴いてしまうとそれぞれ驚くほど違った面を見せる。6人が徐々に折り重なってメロディを紡いでいく「Bird of Passage」 やクラリネットとピアノのデュオによる「Transience」にはクラシックや室内楽的なアンサンブルの美しさも感じられるし、ベースとピアノが作るミニマルな構造の上でクラリネットが踊る「tick-tack」や「morceau」、疾走する4ビートの上でフリーキーな会話をみせる「Reverse Run」には、即興の可能性を探るような現代的なジャズの要素を感じる。アルバムに4度登場する「The Railway Station」もそのパートによって違った表情を見せる。全ての曲が違う風景を描いているようにも、同じ風景の違う時間帯を描いているようにも感じられる不思議な統一感が、このアルバムの一番の魅力だと感じた。フリージャズ、現代音楽、室内楽まで様々な要素を一つのパッケージにまとめあげる佐藤の作曲とそれを具現化したメンバーの力には、日本のジャズシーンの最先端が、世界のシーンの最先端と確かに呼応している事を感じた。

その統一感に一役買っているのが、レコーディングとミックスにPete Rende、マスタリングにNate Woodという最近のジャズの中で一つの定番になりつつあるコンビによる制作だ。正直、このアルバムの音には驚いた。アコースティックの楽器にこだわって作られているけれど、曲ごとにマテリアルの細かな色彩は変化していくし、それでいて生の楽器の質感は丁寧に残されている。とても音楽的なミックスだと感じた。

どうしても僕たちは日々新しいアルバムを、次のアルバムをと待ち望んでしまうけれど、聴く度に表情の変わるこのアルバムは僕のプレイリストにずっと残ることになりそうだ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


佐藤浩一 HP


【Koichi Sato - Melancholy of a Journey trailer】




Recommend Disc

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Title : 『Melancholy of a Journey』
Artist : 佐藤浩一
LABEL : SONG X JAZZ
NO : SONGX038
RELEASE : 2016.4.27

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【MEMBER】
佐藤浩一│Koichi Sato: Piano
土井徳浩│Tokuhiro Doi: Clarinet, Bass Clarinet
市野元彦│Motohiko Ichino: Guitar
伊藤ハルトシ│Harutoshi Ito: Cello
千葉広樹│Hiroki Chiba: Double Bass
則武諒│Ryo Noritake: Drums


【SONG LIST】
01. The Railway Station
02. Bird of Passage
03. tick-tuck
04. Reverse Run
05. morceau
06. The Railway Station 2
07. Transience
08. Sognsvann
09. The Railway Station 3
10. Voyager
11. ever after
12. The Railway Station 4


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

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Monthly Disc Review2016.07.15:Monthly Disc Review

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Title : 『A Result Of The Colors』
Artist : Megumi Yonezawa Trio



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NYで活動するピアニスト、メグミ・ヨネザワのデビュー作。バークリーを卒業後、Jason Moranの推薦でGreg Osbyバンドのレギュラーピアニストをつとめた彼女は、2004年にGreg Osby『Public』(Blue Note)にサイドマンとして参加している。Greg Osbyのバンドと言えば、Edward SimonやJason Moranなど優れたピアニストを輩出してきたバンドだ。だからこのアルバムはまさに満を持して、待望のリーダー作と言える。

バックのメンバーはEric McPherson(ds)、John Herbert(b)というAndrew HillやFred Herschのバンドでも活動を共にする鉄板のコンビ。ほぼ全曲が彼女のコンポジションで、4ビートのジャズマナーに則った「Nor Dear Or Fear」から幾何学的なパズルのような「Children Of The Sun」、バラードの「A Letter From Stillness」まで幅広い楽曲が収められている。彼女のKeith JarrettやPaul Bleyに通じるようなメランコリックで空間的なピアノは、マーブリングや墨流しのように、じわりじわりと形や色を変えながら絶妙なバランスを持った危うい美しさがとても魅力的だ。なかでもスタンダードの「For Heaven's Sake」での、イントロのダークな雰囲気に繊細な一音を積み、曇り空に一筋ずつ光をさして行くように楽曲のカラーを変えていく様は圧巻。「Sketch」や「Epilogue」といった自由な構成の曲のなかでも、メンバーそれぞれの色を引き出しながら楽曲全体をコントロールし、スペースを自在に操るピアノが聴ける。

日本にまだあまり紹介されていないのが不思議なくらい、見逃すわけにはいかない才能だ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


Megumi Yonezawa HP


【For Heaven's Sake】




Recommend Disc

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Title : 『A Result Of The Colors』
Artist : Megumi Yonezawa Trio
LABEL : FRESH SOUND NEW TALENT
NO : FSNT504
RELEASE : 2016.6.17

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【MEMBER】
Megumi Yonezawa(p)
John Herbert(b)
Eric McPherson(ds)

Recorded at Acoustic Recording, October 11, 2012


【SONG LIST】
1.A Result of the Colors
2.Children of the Sun
3.Untitled
4.Dr. Jekyll and Mr. Hyde
5.Sketch
6.For Heaven's Sake
7.Nor Dear or Fear
8.A Letter from Stillness
9.Epilogue


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
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Monthly Disc Review2016.06.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Grand Slam』
Artist : 森智大



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ここ数年間で、ドラマーが求められる能力の幅がぐんっと拡がった印象がある。それはヒップホップ的なビートであったり、変拍子であったり、あるいはラテンをはじめとする世界各地の音楽の要素であったりと、ジャズは様々なグルーヴを纏うようになってきた。そんな中にあっても(あるいはそんな状態だからこそ?)、日本のジャズ界では、優れた若手ドラマーがどんどん頭角を現している。石若駿、山田玲、木村紘、、、などなど都内のライブハウスでもしょっちゅう目にする20代のドラマー達は、日本の将来を担うどころか、すでにシーンを支える存在だ。


今回紹介するドラマーは森智大。彼もまた1992年生まれの20代。2011年に渡米しバークリー音楽大学で学んだ後、現在はニューヨークを中心に活動しているドラマーだ。昨年末にはクラウドファンディングで資金を集め、ニューヨークのミュージシャンを引き連れて来日ツアーも成功させている。


そんな彼のデビュー作となるアルバムが『Grand Slam』。メンバーにはNew Century Jazz QuintetやJose Jamesのバンドで活躍する大林武司(pf)、Christian ScottのバンドやButcher Brownとも共演するBraxton Cook(ts)、Tamir Shmerling(b)、Wayne Tucker(tp)などニューヨークの注目若手ミュージシャンが集まっている。いかにもにもサックスとトランペットの2管編成らしい楽曲の"Kick Ass"、"Grand Slam"。ピアノトリオで聞かせるミディアムテンポのスタンダード"When Sunny Gets Blue"、と"Blue Daniel"。バラードの"Be Back"。そして最後を飾る全力疾走の"A Piece Of Cake"まで、アルバムに通底するのはストレートなスウィングの追求だ。最近の若手の中では驚くほど真っ向勝負なストレートアヘッドの方向性だが、それ故にタイムレスな魅力がほとばしっている。9曲中6曲が彼のコンポジションだが、その中にも歴史へのリスペクトが感じられる。落ち着いたどっしりとしたドラミングは若手とは思えないほど自信満々で、そこに絡んでくるバンドのサウンドをより一層引き立てバンド全体がとてもフレッシュに聴こえる。テクニックや流行とは関係なく、こんなに素直にジャズの楽しさをぶつけてくるアルバムはなかなか無いと思う。ライブ映像を観たらアルバムよりもずっとアグレッシブだったので、是非動画を観て欲しい。そしてまた来日して欲しい。

このアルバムを一周したら、久しぶりにジャズの名盤をひっぱりだして一日スウィングに浸りたくなるような作品。


文:花木洸 HANAKI hikaru


Tomohiro Mori HP

auのCMで注目!NY在住のジャズドラマー。日本と世界をつなぎたい! - READYFOR
https://readyfor.jp/projects/tmoriondrums


【Grand Slam by Tomohiro Mori】



【Grand Slam - Live at Rockwood】




Recommend Disc

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Title : 『Grand Slam』
Artist : 森智大
LABEL : 自主制作
NO :
RELEASE : 2016.5.18

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【MEMBER】
Takeshi Ohbayashi 大林武司 piano
Tamir Shmerling タミール・シュマーリング bass
Tomohiro Mori 森智大 drums

Wayne Tucker ウェイン・タッカー [1,4,7] trumpet
Braxton Cook ブラクストン・クック [1,3,4,6,7] alto saxophone

【Credits】
Produced by Tomohiro Mori
Recorded at The Bunker Studio Brooklyn, NY
Recording engineer:Aaron Nevezie
Mix & Mastering Engineer: Jeremy Loucas
Recording Date:May 19th, 2015


【SONG LIST】
1. Kick Ass / Tomohiro Mori
2. When Sunny Gets Blue / Marvin Fischer, Jack Segal
3. The End of The Day / Tomohiro Mori
4. Grand Slam / Tomohiro Mori
5. Blue Daniel / Frank Rosolino
6. Man's Best Friend / Michael Wang
7. Don't Be So Serious / Tomohiro Mori
8. Be Back / Tomohiro Mori
9. A Piece of Cake / Tomohiro Mori


この連載の筆者、花木洸が先日発売になりました『Jazz The New Chapter 3』で編集・選盤・レビュー記事などを担当。ブラック・ミュージックの最先端からUKジャズ、ネクスト・ジャズ・ファンク、ラージアンサンブル等ここにしかない記事・インタビューが盛り沢山となっています。


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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今日においてはジャズこそが時代を牽引し、ディアンジェロやフライング・ロータスなど海外の最先端アーティストから、ceroなど日本のポップ・シーンにも大きな影響を与えている。この状況を予言し、新時代の到来を告げた「Jazz The New Chapter(ジャズ・ザ・ニュー・チャプター)」の第3弾がいよいよ登場。2014年の刊行時より刷数を重ね、SNS上でも未だ話題沸騰中の第1弾・第2弾に続き、2015年9月末に〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉が開催されるなど、かつてない活況を迎えているジャズの次なる未来は、ニューチャプターが切り拓く!


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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
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Monthly Disc Review2016.05.15:Monthly Disc Review

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Title : 『the torch』
Artist : rabbitoo



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ギタリスト市野元彦を中心に気鋭のジャズマンによって結成されたバンド、rabbitooの2ndアルバム。日本だけでなくヨーロッパでもリリースされるなどシーンの話題作となった前作『national anthem of unknown country』から2年を経てrabbitooが辿り着いたサウンドは、より深く、ソリッドな音像だ。


アルバムは一曲目、単音のシンセサウンドから始まる。それは聴いている自分の足元がグラつくように変調していきそこにドラム、ベースが順に加わっていく。ビルドアップされたモノクロの世界観がギターがコードを鳴らしたところで、パッと開けるように色づいていく。音数が少なくなったことによって聴いているものの想像力を駆り立て、その予想を裏切っていくこの展開はある意味ですごく「ジャズ」を聴いているような気持ちがしてくる。


前作から一貫してrabbitooのサウンドとは、基本となる枠組みの上で各々がソロをとっていく所謂オーソドックスなジャズのスタイルではなく、ミニマルな繰り返しの中での音の抜き差しに寄って楽曲を展開させていき、そのビルドアップの要素の一つに即興があるというものだ。今作はその方向性を保ったまま個の演奏はより抑制的になり、その結果としてバンドサウンドがよりタイトにそしてぐっとソリッドになった。ギターやシンセの音色は様々だが、サックスの息遣いと乾いた生のドラムサウンドが音色の面でアルバムに芯を通すような存在であり、同時にこの音楽が生のバンドで、人力で作られている意味をすごく現している。

音響、ミニマル、ビートと即興演奏について示唆に富むこの一枚は、世界的にみてもジャズの最先端シーンの一角を担う作品だ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


【rabbitoo - the torch Album Preview】




Recommend Disc

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Title : 『the torch』
Artist : rabbitoo
LABEL : SONG X JAZZ
NO : SONG X 036
RELEASE : 2016.3.23

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【MEMBER】
市野元彦 Motohiko Ichino : guitar, keyboards
藤原大輔 Daisuke Fujiwara : tenor saxophone, flute, synthesizer, electronics
佐藤浩一 Koichi Sato : rhodes, synthesizer, piano
千葉広樹 Hiroki Chiba : contrabass, electric bass, violin, electronics
田中徳崇 Noritaka Tanaka : drums


【SONG LIST】
01. バターランプの頂きにて 5:32
02. 火のこどもたち 6:13
03. MET-ROPE-OPLE 4:30
04. やがて星は泥の眠りから醒める 7:01
05. 影に満ちて梟は雪のように眠る 3:25
06. Nodding Robo Labo 4:49
07. 15 Arrows 3:10
08. 渦巻 6:24
09. pool 4:25
All songs produced and arranged by rabbitoo


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■タイトル:『Jazz The New Chapter 3』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2015年9月10日
■出版社: シンコーミュージック

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