【草田一駿】 ピアニスト、作・編曲家
1999年広島県生まれ。5歳よりクラシックピアノを始める。13歳よりジャズやロック等を聴き始め同時に作曲も始める。Seiko Summer Jazz Camp 2016にてBest Composition and Arrangement Award 受賞。2020、2021年に2年連続でフジロックフェスティバルに出演。2022年6月、Playwrightより1st アルバム「Flumina」をリリース、9月に東京・丸の内コットンクラブを含む初の全国7ヶ所リリースツアーを開催。2025年5月、Reborn Woodよりピアノトリオとしての1st アルバム「Trionfi」をリリース。その他著名アーティストとの共演やサポート、レコーディング、CM音楽制作など精力的な音楽活動を行っている。
Latest Album
Title : 『Trionfi』
Artist : 草田一駿
LABEL : ReBorn Wood
RELEASE : 2025年5月14日
台湾を代表するサックス奏者・謝明諺(シェ・ミンイェン)と日本のフリージャズ界を牽引してきた山崎比呂志、大友良英、須川崇志の4名によるライブアルバム『Punctum Visus -視角-』が7月2日にリリース。2024年6月に都内で行われたセッションをそのままパッケージ。即興の極限、激しくも繊細なインタープレイを聴くことができる作品です。
さて今日は2人の偉大なアーティスト、Nat King ColeとGeorge Shearingの共演アルバム
『Nat King Cole Sings/George Shearing Plays』(1962)をご紹介します。
Title : 『Nat King Cole Sings George Shearing Plays』
Artist : Nat King Cole / George Shearing
Nat King Coleといえば、ジャズの歴史に残る弾き語りの名手で、一般的には彼の独特な歌のスタイルで知られていますね。しかしジャズピアノの歴史においても、ジャズピアノの祖のような存在・Earl Hines直径のスタイルをColeは独自に発展させ、後世に多大な影響を与えた人物でもあります。
リズミカルで親しみやすいピアノのプレイ・スタイルの持ち主で、まさに名手です。
King Coleの歌はその濃厚な伴奏の上でさらに存在感を示しています。彼はの魅力はどちらかというと低音ヴォイスにあるのですが、それでもバンドの音を飛び越えてしっかりと我々の耳に届いてきます。アタックの強い音の切り出し方、しかしそれに続くハスキーでメローな声質がたまらなく、今だに世界中から愛されるキャラクターですね。
それに続く「Pick Yourself Up」はJerome Kernがフレッド・アステアのミュージカル映画『Swing Time』に書いた曲です。この映画では他に「The Way You Look Tonight」など他多数の名曲が披露されています。各セクション転調に転調を重ねるコミカルな曲で聴いていて楽しくなります。
続く「I Got It Bad (And That Ain't Good)」「Let There Be Love」はKing Coleの最も有名なヒットソングと言っていいでしょう。「Let There Be Love」でスウィンギーなピアノソロも楽しめる一曲になっています。
「Fly Me To The Moon」はみんながよく知るメロディーの前にあるverseという前奏部分がとても美しいのですが、このアルバムでもKing Coleが素晴らしい歌唱でverseから歌い上げてくれています。verseはDb、メロディーはBbという不思議なアレンジになっていますが、シームレスに転調して曲の雰囲気を変えていくアレンジ・テクニックも素晴らしいです。
Title :『Nat King Cole Sings George Shearing Plays』
Artist : Nat King Cole / George Shearing
LABEL : Capitol Records
発売年 : 1961年
【SONG LIST】
01. September Song
02. Pick Yourself Up
03. I Got It Bad (And That Ain't Good)
04. Let There Be Love
05. Azure-Té
06. Lost April
07. A Beautiful Friendship
08. In Other Words
09. Serenata
10. I'm Lost
11. There's A Lull In My Life
12. Don't Go