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JJazz.Net Blog Title

2017年3月アーカイブ

JAZZ ODYSSEY vol.1 feat 石若駿 @ JZ Brat:ライブ情報 / LIVE INFO

ジャズにおける新しい冒険、チャレンジ、旅="JAZZ ODYSSEY"を掲げお送りする
新しいライブシリーズが始動します。

第一回目は日本ジャズの若き至宝、ドラマーの石若駿をフィーチャー。
(石若駿さんについて詳しくはJJazz.Netインタビュー記事にて)

即興セッションを行うのはビート/ポップシーンで引っ張りだこの人気キーボーディスト/
トラックメイカー/プロデューサー、Kan Sano。
そして、ラッパーとして音楽家としてクリエイティブな活動を続ける環ROY。
お二人とも石若駿とはこの日がファーストセッションとなります。

また、当日は石若駿がセルフ・プロデュースした最新作『songbook』を、
石若駿"songbook"プロジェクトバンドとして演奏。

ジャズの即興性、アイデア、スキルを駆使したセッション。
JZ Bratがまさしく16周年を迎える記念日に相応しい、新しいジャズイベント。
貴重な一夜となること間違いありません。


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【JAZZ ODYSSEY vol.1 feat 石若駿
 -JZ Brat 16th Anniversary Special-】

ジャズにおける新しい冒険、チャレンジ、旅="JAZZ ODYSSEY"を掲げお送りするライブシリーズ。気鋭のジャズミュージシャンに焦点を当て、様々なスタイルでセッション&コラボレーション。JZ Bratのアニバーサリー当日に迎える、記念すべき第1回目は、各方面から絶大な支持を受けるドラマー石若駿をフィーチャー。


【タイトル】
JAZZ ODYSSEY vol.1 feat 石若駿-JZ Brat 16th Anniversary Special-


【日時】
2017年5月24日(水)
Open 17:30
1st Start 19:30
2nd Start 21:00


【メンバー】
<1st Show>
石若駿(dr)
Kan Sano(key)
環ROY(rap)

<2nd Show>
石若駿"songbook"プロジェクトバンド
石若駿(dr,p)
角銅真実(vo,per)
西田修大(g)
オチ・ザ・ファンク(b)
高橋アフィ(dr)


【会場】
JZ Brat SOUND OF TOKYO
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー東急ホテル2階
URL: http://www.jzbrat.com/access/
JR:渋谷駅 南改札西口より徒歩3分。


【料金】
入替なし 予約¥4,800 当日¥5,300

※未就学児童の入場はご遠慮頂いておりますので、予めご了承くださいませ。
※チャージに飲食代は含まれておりません。
※お一人様一品以上のご注文をお願い致します。


【予約】
ご予約はこちら(JZ Brat)

電話でのご予約(受付時間は平日15:00~21:00)
TEL:03-5728-0168


【主催】
MUSIC ODYSSEY


【公演詳細】(JZ Brat)


【JAZZ ODYSSEY facebookページ】


「朝から夜/太陽から月/潮汐/拍動/呼吸/瞬き/月経/セックス、リズムはさまざまです。
音楽という時間の中で、規則的に繰り返される音。という意味以外のリズムでも遊べたら素晴らしいなと思います!」
環ROY


「僕が駿に出会ったのは、彼が11才の時、彼の地元の札幌に行った時だった。その頃からすでにミュージシャンとしての才能を発揮していて、高校で上京してきた彼と頻繁に共演し始めてからの彼の成長ぶりには目を見張るものがあり、とにかく一緒にプレイするのは常に刺激的で楽しかった。
エリートでありながら動物的な感覚もバランス良く合わせ持ち、音楽を幅広く知っているトータルなミュージシャンとしての彼の存在は、いろんなタイプの音楽をやる僕にはとても重要。何せ彼のようなミュージシャンは日本には少な過ぎるので貴重でもある。今回のイベントも非常に楽しみ。常にその場の音楽を高みに持って行くことの出来る駿のプレイが光るライヴとなるでしょう。」
TOKU


「母親のお腹の中にいる胎児はどんな風に世界を感じているのだろう?
『SONGBOOK』に収められた石若駿と角銅真美とのコラボレーションでは、僕らのほとんどが忘れてしまった「この世界がはじまる手触り」をちょっとだけ思い出させてくれる。
いくつもの切り口で語ることの出来る石若駿のサウンドだが、その根底にあるのは僕らが日常生活で重ね着しているバリアを一瞬ですり抜け、不意に心の深部に触れてくる赤ん坊の手のような柔らかさと鋭さではないだろうか。そんな彼の側面を日本語で表現するためにベストマッチだった角銅真美とのSONGBOOKプロジェクトバンドは、今回の「JAZZ ODYSSEY vol.1 feat 石若駿」公演が初のステージとなる。
次々に溢れ出てくる新しいアイデアをどんどん実現していく力を持つ彼のことだから、この組み合わせがまた見れるとも限らない。そう思って彼らの音楽を聞きに出かけたら、思いがけず懐かしい自分に会えるかも知れない。」
角田隆太(ものんくる)


「『2.0.1.1.』というアルバムを聴いたときに「あれ、これは僕が好きな音がほぼ入ってるかも。」と思ったのは今でも覚えている。
それ以来、僕は生演奏とプログラミングを、ジャズやヒップホップやハウスやJポップを自在に横断してしまうKan Sanoの音楽の大ファンになっしまい、彼が僕が好きなジャズミュージシャンと共演してくれたらいいなとずっと思っていたところで、それが石若駿で実現してしまうことに思ず興奮してしまった。更にそこに環ROYが加わるなんて本当に夢のような企画としか言いようがない。
タイプの全く違う「ライブミュージシャン」たちが見せてくれる予想のつかないセッションが今から本当に楽しみです。」
柳樂光隆(音楽ライター)


「僕がJJazz.Netで石若駿にインタビューをしてから1年経つか経たないかの頃、あるライブの打ち上げで彼は突然切り出した。「よし、今日で『Cleanup』は終わり!次の事しよう!」。その数ヶ月後にリリースされたのが『songbook』だった。
僕の中で石若駿は、どんどん新しい事を思いついては進路を変えて色んな人を巻き込んでいく「台風の目」。この日のセッションも石若駿の名前が無かったら全然想像できない組み合わせでしょ?超絶ドラマーとしての彼と、ソングライターとしての彼、両方を一夜で観られるこの日が今から楽しみです。」
花木ヒカル(音楽ライター)



Shun Ishiwaka『Songbook』



Kan Sano Live ! 宍戸留美×津田大介 Oil in Life Vol.96より



鎮座DOPENESS×環ROY×U-zhaan / サマージャム'95



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石若駿 http://www.shun-ishiwaka.com/

1992年 北海道清里町生まれ。札幌市出身。幼少からクラシックに親しみ、13歳よりクラシックパーカッションを始める。
2002~2006年まで札幌ジュニアジャズスクールに在籍し本格的にドラムを演奏し始め、その間、Herbie Hancock(p)氏、日野皓正(tp)氏、タイガー大越(tp)氏に出会い多大な影響を受ける。
2004年、日野皓正quintet Live(六本木アルフィ) にゲスト出演。
2006年8月、日豪交流派遣事業によりシドニー「オペラハウス」にて演奏。12月、日野皓正special quintetのメンバーとして札幌にてライヴを行う。2007年金澤英明(b)氏、石井彰(p)氏とトリオを結成し、ツアーを行う。三笠宮寛仁親王主催の「愛のコンサート」に 出演し日野皓正(tp)氏、渡辺香津美(g)氏、山下洋輔(p)氏らと共演。
2008年3月、ボストンバークリー音楽院タイアップの「グルーヴ・キャンプ 」を受講し「バークリーアワード」を受賞。
2009年 夏、奨学生としてバークリー音楽院に留学。10月、横浜ジャズプロムナードコンペティションにて、Takeshi Ohbayashi Trioとして数々の賞を受賞。
2011年5月、「BLUE NOTE TOKYO Special Session supported by 大黒摩季」に出演。
2012年4~7月、フジテレビ 放送 アニメ『坂道のアポロン』 の川渕千太郎役ドラム演奏、モーションを担当。11月、吉松隆作曲「サイバーバード協奏曲」を準ソリストとして東京ニューシティー管弦楽団と共演。
2013年4月、ミニアルバム『石若駿Trio The Boomers ~Live At The Body & Soul~』をタワーレコード限定でリリース。リズム&ドラムマガジン 6月号 "次世代"Jazz Drummer特集に取り上げられる。8月、小澤征爾 総監督による、サイトウキネンフェスティバル 大西順子講師による「サイトウ・キネン・ジャズ勉強会」にサポートミュージシャンとして参加。
2014年2月東京藝術大学打楽器専攻生による有志演奏会のインスペクターを務めIannis Xenakis「Persephassa」を演奏。5月、日野皓正special quintetの北海道ツアーに参加。
9月初頭、森山威男(ds)氏を東京藝術大学に46年ぶりに招き、藝祭にてDrum duoを実現させる。
9月下旬、テイラー・マクファーリン(DJ,vo,key,beatbox)の単独来日公演のドラマーに抜擢され好評を博した。
11月、東京藝術大学モーニングコンサートにて日本人初演ソリストとして、打楽器協奏曲「Frozen in Time」を藝大フィルハーモニアと共演。
2015年3月、J-WAVE V.I.Pにゲスト出演。
2015年9月、東京ジャズ2015においては、沖野修也率いるKyoto Jazz Sextetにて出演し、リチャード・スペイヴン(ds)と披露したツイン・ドラム・ソロがテレビでもOAされ話題となる。
2015年12月、初のフル・リーダー作『Cleanup』を発表。
国内の2大ジャズ誌「JAZZ JAPAN」「Jazz life」より、「JAZZ JAPAN AWARD 2015≪アルバム・オブ・ザ・イヤー≫ニュー・スター賞」「Jazz Life DISC GRAND PRIX ~ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー2015 New Stars賞」をそれぞれ受賞。さらに国内唯一のクリティクス・ポール「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」第28回にてブライテスト・ホープ賞を受賞。 「新人賞トリプル受賞」という快挙を成し遂げた。
2016年6月、ブルーノート東京にて自己のトリオでカート・ローゼンウィンケル(g)と出演。
同年9月、15周年を迎えた「東京JAZZ」にリーダーとしてPROJECT 67名義で出演。

これまでにクラシックパーカッションを大垣内英伸,杉山智恵子,藤本隆文の各氏に師事。
クラシック、現代音楽、新曲初演も行っている。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校 打楽器専攻を経て、同大学音楽学部器楽科打楽器専攻を卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞受賞。


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Kan Sano http://kansano.com/

キーボーディスト/トラックメイカー/プロデューサー。
バークリー音楽大学ピアノ専攻ジャズ作曲科卒業。在学中には自らのバンドでMonterey Jazz Festivalなどに出演。キーボーディスト、プロデューサーとしてChara、UA、大橋トリオ、RHYMESTER、Madlib、Shing02、いであやか、青葉市子、藤原さくら、Seiho、韻シスト、Nao Yoshioka、Ovall、mabanua、須永辰緒、七尾旅人、Monday Michiru、羊毛とおはな、佐藤竹善、片平里菜、Hanah Spring、COMA-CHI、Twigy、アンミカ、Monica、ゲントウキ、Eric Lauなどのライブやレコーディングに参加。

また新世代のビートメイカー、プロデューサーとして国内外のコンピレーションに多数参加する他、LION、カルピス、CASIO、NTT、ジョンソン、日本管理センターのCMやJ-WAVEのジングル、AnyTokyo 2015の会場音楽など各所に楽曲を提供。
さらにSoundCloud上でコンスタントに発表しているリミックス作品やオリジナル楽曲がネット上で大きな話題を生み、累計40万再生を記録。

また、トラックメイカーとしてビートミュージックシーンを牽引する存在である一方、ピアノ一本での即興演奏でもジャズとクラシックを融合したような独自のスタイルで全国のホールやクラブ、ライブハウスで活動中。


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環ROY | Tamaki Roy http://www.tamakiroy.com

1981年宮城県生まれ。これまでに最新作『ラッキー』を含む4枚のCDアルバムを発表し、国内外の様々な音楽祭へ出演する。近年の活動に、パフォーマンス作品『ありか』愛知県芸術劇場(2016)、インスタレーション作品『Types』寺田倉庫 T-Art Gallery(2015)、映画『アズミ・ハルコは行方不明』劇伴音楽の制作(2016)、日清食品『SAMURAI NOODLES』広告音楽の制作(2016)、NHK教育『デザインあ』コーナー音楽の制作(2016)などがある。

Rakuten.FMアプリで JJazz.Netを いつでも。どこでも。:ニュース / NEWS

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【Rakuten.FMアプリを無料ダウンロードして、
 JJazz.Netを いつでも。どこでも。】

楽天が運営する、登録なしで聴ける無料インターネットラジオサービス、
「Rakuten.FM」のJJazz.Netステーションでは独自の選曲/番組をお楽しみ頂けます。

「Rakuten.FM」無料アプリをスマホ/タブレットにダウンロードすれば、
JJazz.Netをいつでもどこでも聴くことができます。
こちらはリアルタイムでお送りしているので一般的なラジオの感覚でお楽しみいただけます。

是非以下より「Rakuten.FM」無料アプリをダウンロードしてみて下さい。
「Rakuten.FM」無料アプリ、ダウンロードはこちら(AppストアRakuten.FMページ)


週末に編成しているのはJJazz.Netでもお馴染みの番組ですが、
平日は「Rakuten.FM」独自の番組編成!
「Jazz Clock」としてノンストップでジャズをセレクションしています。
そして22:00からは東京のJAZZシーンを牽引するレーベルが週替わりで担当するジャズ番組
『TOKYO JAZZ TIME』をお送りしています。

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1週目(&5週目)は石若駿の新作や西山瞳のヘヴィメタル・カヴァープロジェクト"NHORHM"など、新しいジャズを中心に発信するレーベル、APOLLO SOUNDS。2週目はジャズロックでシーンを席巻しているレーベル、Playwright、3週目はダニー・マッキャスリンやクリスチャン・スコットなどNYの新世代ジャズを中心に新作を届けてくれるAGATE - Inpartmaint Inc、そして4週目は、ベッカ・スティーヴンス、グレッチェン・パーラト、サラ・ガザレクなど世界中の良質なジャズ・ワールドミュージックを発信するCORE PORTが担当。

東京から世界に新しいジャズを紹介しているレーベルさんによるセレクション。この番組で新曲をいち早く紹介していたり、特集を組んでいたりするので是非聴いてみてください。

スマホ/タブレットでいつでも、どこでも、手軽にJJazz.Netを聴くことができる「Rakuten.FM」の無料アプリ、
是非ダウンロードしてみて下さい。


「Rakuten.FM」無料アプリ、ダウンロードはこちら(AppストアRakuten.FMページ)

「Rakuten.FM」

TOKYO JAZZ TIME facebookページ

Monthly Disc Review2017.3.15:Monthly Disc Review

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Title : 『EPICH』
Artist : 蕪木光生



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今月のレビューはピアニスト・コンポーザーの蕪木光生のデビューアルバム『EPICH』。
これまでの参加作品には、松井秋彦『GROOVE X』(2012年)、ヴァイオリニスト・式町水晶『流木's Ballad』(2014年)がある。


アナログとデジタルが入り混じったようなジャケットが象徴するように、ジャズピアノらしさと何処か力の抜けたようなリラックスした雰囲気が同居する心地よいアルバムだ。
メンバーは都内を中心に活動中の若手ベーシスト古木佳祐、ドラマーにコトリンゴのバンドでも活躍する鈴木カオルという編成。ピアノと反応しつつもバッキングにとどまらないメロディを生み出していく古木のベースと、タイトなプレイからアグレッシブなプレイまで自由自在に行き来する鈴木のドラムは、バンドの自由度をグッと高めている。4ビートのスウィング感、8ビートのグルーヴ感、アコースティックベースとエレキベースといった、近年のジャズで必修科目となっているような様々な要素をメンバーの3人で網羅しつつも、アルバム全体にまとまりがあるのは、蕪木の楽曲の強さをあらわしているように思う。


エフェクトの掛かったベースが印象的な「Lotus」では、単体で派手な音色が重なり合ってもぶつかりあうことなくアンサンブルに上手く馴染ませ、むしろ丁寧にレイヤーを重ねていくことで浮かび上がってくる景色が美しい。「Sun Good True」は一転して、キメと4ビートで疾走するコンテンポラリージャズ。「Winter Morning」では後半に派手なシンセサイザー使いも見せる。全編に渡って登場するキーボードと生のピアノのバランス感覚には、ポップスも経験したプレイヤーならではのセンスを感じる。

なによりキーボードのスウィートスポットを知り尽くしているような音色選びがたまらなく気持ちよく、気づけば何周もリピートしてしまうアルバムだ。


文:花木洸 HANAKI hikaru


蕪木光生 Official Site


【蕪木光生Mitsuo Kabuki 「Epich」】




Recommend Disc

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Title : 『EPICH』
Artist : 蕪木光生(カブキ・ミツオ)
LABEL : BOURGEON RECORDS
NO : BGR001
RELEASE : 2017.2.15



アマゾン詳細ページへ


【MEMBER】
蕪木光生(p,key)
古木佳祐(ba)
鈴木カオル(dr)


【SONG LIST】
01,Mr.P(intro)
02,Yakumo
03,Lotus
04,Sun Good True
05,Winter Morning
06,Siva
07,A Good Fellows
08,Akita
09,霖
10,11/3
11,Mr.P(outro)

Recorded TSUKASA OKAMOTO
Mixed AKIHITO YOSHIKAWA(STUDIO DEDE)
Masterd AKIHITO YOSHIKAWA(STUDIO DEDE)
Recorded at PASTORAL SOUND


音楽ライター柳樂光隆氏による人気のムック『Jazz The New Chapter 』の第4弾が2017年3月8日に発売。今回も花木洸が選盤などを担当しています。

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■タイトル:『Jazz The New Chapter 4』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2017年3月8日
■出版社: シンコーミュージック

アマゾン詳細ページへ


毎号重版を続ける話題のムック、第4弾が遂に登場!
今や現代の音楽シーンを左右する一大潮流となった"ジャズ"の最突端で今、何が起きているのかを、詳細なテキストと計150枚のディスク評で徹底検証。ジャズを活性化したネオソウルとの蜜月を改めて紐解く一方、ジャズを触媒として生まれた新たな潮流にも目を向け、脈打ち続けるジャズの「今」を深く掘り下げます。


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

2015.04 ・2015.05 ・2015.06 ・2015.07 ・2015.08 ・2015.09 ・2015.10 ・2015.11 ・2015.12 ・2016.01 ・2016.02 ・2016.03 ・2016.04 ・2016.05 ・2016.06 ・2016.07 ・2016.08 ・2016.09 ・2016.10 ・2016.11 ・2016.12 ・2017.01 ・2017.02




Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

鈴木良雄 BASS TALK with Special Guest 増尾好秋 @ Motion Blue YOKOHAMA:ライブ情報 / LIVE INFO

日本を代表するジャズ・ベーシスト、"チンさん"こと鈴木良雄さんの、
71歳のバースデイを祝うスペシャル・ライブが決定!

ゲストにギタリスト、増尾好秋さんが参加。
外さない一夜です。


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【鈴木良雄 BASS TALK with Special Guest 増尾好秋
"Birthday Special Live"】

1960年代後半から渡辺貞夫(as)、菊池雅章(p)、スタン・ゲッツ(ts)らと共にジャズの最前線で活躍してきたベテラン・ベーシストの鈴木良雄。2007年には、早稲田大学在学中に先輩後輩の仲であったタモリらとともにレーベル"ONE"を立ち上げ、同ユニットによるアルバム『ラヴ・レター』や 『ダンシング・ルナ』といったアルバムもリリースするなど近年もなお活動を活発化させている。日本におけるジャズという音楽の普及に多大な功績を残してきた鈴木が71歳を迎える前夜、日本のトップ・アーティス達が一堂に会したドリーム・ チーム"ベース・トーク"と共にモーション・ブルー・ヨコハマに登場。スペシャルゲストにベテラン・ギタリストの増尾好秋を迎え、春待つ横浜で喜びのメロディを奏でる。





【タイトル】
鈴木良雄 BASS TALK with Special Guest 増尾好秋 "Birthday Special Live"


【日時】
2017年3月20日(月・祝)
open_4:00pm / showtime_5:30pm
※ステージの長さは約100分を予定しております。
※ステージの間に30分程度の休憩を挟みます。


【メンバー】
鈴木良雄(b)、野力奏一(p)、井上信平(fl)、岡部洋一(per)

Special Guest : 増尾好秋(g)


【会場】
Motion Blue YOKOHAMA
〒231-0001
横浜市中区新港一丁目1番2号 横浜赤レンガ倉庫2号館3F
URL: http://www.motionblue.co.jp/about/access/
みなとみらい線「馬車道駅」6番出口より徒歩約6分。


【料金】
自由席 ¥5,000(税込)
BOX席 ¥20,000+シート・チャージ ¥5,000 (4名様までご利用可能)
※BOX席はインターネットからのみご予約いただけます


【予約】
予約はこちら(Motion Blue YOKOHAMA)

電話でのご予約(11:00am-9:00pm)
045-226-1919


【ライブ詳細】(Motion Blue YOKOHAMA)

bar bossa vol.67:bar bossa

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vol.67 - お客様:松岡祐子さん(ユニバーサル・ミュージック)
【テーマ:最近聴いていないけど、そういえば、好きだな、と思った曲】



いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

今回はユニバーサル・ミュージックにお勤めの松岡祐子さんをお迎えしました。


林;こんばんは。早速ですがお飲み物はどうしましょうか?


松岡;ソーヴィニヨンブランをお願いします。


林;お、素敵ですね。ではロワールのヴァランセイで美味しいのがありますので、そちらをお出ししますね。


松岡;はい。


林;さて、お生まれを教えていただけますでしょうか。


松岡;1981年、四谷です。慶應義塾大学病院で産まれたのですが、当時石原裕次郎さんが入院していて、祐子(字が違うのですが)という名前は裕次郎さんから?と病院内で訊かれていたようです。


林;四谷... 何か習い事はされてたのでしょうか? 松岡さんと言えばピアノですが。


松岡;母が美大を卒業していて、デザイン関係の仕事をしていたことから、四谷で過ごしていた3歳まではお絵描き教室に通っていました。お絵描き教室といっても、色々な工作を教えてもらうのですが、そこの教室の先生が『カバ先生』というあだ名で、あのお笑い芸人のカラテカ矢部さんのお父様だったんです(だいぶ後で知りました)。数年前、お仕事でカラテカ矢部さんにお会いした際にこの件をお話することができました。

その教室で年が1つか2つ上のお友達がいまして、彼女がピアノを習ってたんです。そのお友達のお家に遊びに行った際に、アラベスクという曲を弾いているのを聴いて、もうピアノの虜になりました。両親にどうしても習わせて欲しい、と頼み、引っ越しをきっかけに習い始めました。


林;え、珍しい、自分から習いたかったんですね。


松岡;父が音楽好きで、子供のころは一緒にピアノを弾いたりしましたね。父は高校生の頃バンドをやっていて、地元ではけっこう有名だったみたいです(笑)ビートルズの武道館公演も観に行って、会場で買ったジョン・レノンのカツラを被って地元に帰ったら笑われたそうです...。今思うと、音楽好きは父譲りかもしれません。


林;え、お父さん、ビートルズの武道館に行ってるんですね。これはすごいですね。


松岡;初めてのピアノの先生は、父の知人でした。音大を卒業されていて、彼女にその音大の付属小学校への入学を勧められまして、受験しました。


林;ほお、初めて買ったレコードは?


松岡;初めて買ったレコードは光GENJIの「ガラスの十代」のドーナツ盤です。諸星君が好きでした(笑)小学校の時は純粋にテレビの歌番組に出ているアーティストが好きでしたね。プリプリとか、米米とか。あとは、ジブリの音楽をピアノで弾くのがクラスで流行っていました。いつの時代もジブリは鉄板ですね。


林;なんかすごくわかります。でも今ついうっかりレコードと言ってしまいましたが、CD世代ですよね。


松岡;確か私が小学1、2年の時にCDが普及してきたと記憶しています。当時、1番上がアナログプレイヤー、2段目がラジオ、その次がカセット、CDみたいなマルチなプレイヤーがよくあったと思いますが(かなり存在感のあるオーディオです...)、父がそれを購入してきて、初めて買ったCDはBBクイーンズの「おどるぽんぽこりん」。レコードの感覚で、絵が書いてある面を下にして、そうでない何も色の付いていない面を上側にセットして、なんでかからないんだろう、と悩んだ思い出があります。


林;松岡さんだとギリギリそれを体験しているんですね。中学高校はどうでしたか?


松岡;中学の時の記憶が薄いのですが、高校はかなり充実していました。とにかく派手でした、私。いわゆるギャルです(笑)


林;え!(笑)


松岡;音大の付属だったので、音楽の授業やピアノを練習するのは当たり前でした。週1、学校で先生とピアノのレッスンを行うのですが、それに加え、毎週先生のご自宅でもホームレッスンというものがあり、それをこなすための日々の練習、アルバイト、塾、と今だったら絶対にこなせないハード・スケジュールでした。毎日楽器に触れているので、軽音楽部とか音楽系の部活は普通の学校のように、そこまでの人気はなかったような気がします。一部の男の子はディープ・パープルとか、ロック・ギターにハマってたりしましたが。


林;なるほど。逆に音楽に対してそういう感覚になるんですね。


松岡;私は中学は帰宅部で、高校時代はピアノの門下の先生が顧問だったオペラ研究部に半ば無理矢理入部させられました。オペラの伴奏が担当です。専門はクラシックでしたが、中学からは洋楽を良く聴いていました。Hiphop、R&Bですね。ネットがない時代でしたので、ラジオで新譜情報をゲットし、CDショップでポップコメントを読んで買ってました。今の時代だとほぼないことですが、やはり失敗もよくありましたよね。ただ、お小遣いで買ってるので、一枚一枚大切に聴いていたというか、あまり好きなアルバムではなかったとしても、どうにか好きなところを見つけようと必死でした(笑)あ、意外とこのベースラインいいじゃん、とか。


林;やっぱり松岡さんの世代までは僕とほぼ同じような音楽ソフトの買い方をしているんですね。さて、大学ですが。


松岡;大学もそのまま上に進み、ピアノ漬けの毎日でした。自分の生活からピアノが無くなるということは想像していなかったですし、大学卒業後は大学院に進むか、留学するか、という2つの選択肢しかないと思っていました。

大学3年になると、ピアノ科とかヴァイオリン科とか、声楽科とかでは珍しいことになるんですが、教育科の子たちがワサワサし始めるんです。就活です。
当時、ウチの学校の就職率が数パーセントで、あり得ない数字だったのですが(笑)私の周りも就活している友人は数える程度でした。もちろん私も就活はせず、大学4年も終わりに近づいた頃、急に「私はこのままで良いのかな...」という疑問がふつふつと湧いてきました。


林;そりゃそうなるのが普通の感覚ですよね。


松岡;その時思ったのが、小学校から大学までの16年間、周りの人たちが変わらずほぼ同じ、ということでした。自分がすごい狭い世界にいるような気がしてきて、外に出たい=就職したい、という気持ちになったのです。

大学卒業後、どうしても新人演奏会というものに出演しなければならず、第二新卒、という形で就活しました。今思うと非常に安易な考えで、やり直せるものならやり直したいのですが、、、
とりあえず働きたい、という気持ちだけでリクルート系列の会社に就職し、求人誌の営業を始めました。特にやりたい仕事ではなかったのと、名刺100枚獲得キャンペーンみたいな体育会系の雰囲気で、急に音楽が恋しくなりました。


林;あ、最初は音楽の会社じゃなかったんですね。


松岡;話は少し戻りますが、大学時代に資生堂ビルの受付のアルバイトをしていまして、そこの先輩がいきなり手製感満載のミックスCDをくれたんです。その人の彼氏が趣味でHOUSEのDJをやっている、とのことで、お手製のミックスCDです。聴かず嫌い&偏見だったのですが、HOUSEって苦手でした。ただただ激しくなんの抑揚もないんでしょ、的な。でも先輩からもらったものだし、次会った時に感想を言わないと、と思いまして一応チェックしたんです。そのCDはいわゆるディープ・ハウスというジャンルのものだったのですが、想像している音楽とは全く別で、一気にはまりました。

その後に付き合った大学の後輩も、たまたまハウスのDJをやったりしていて、クラブにも良く通うようになり、ダンスミュージックにどっぷりと。私もターンテーブルやミキサーを準備し、DJの真似事もできるようになりました(笑)

クラブシーンや様々な音楽と出会う中、クラシック以外の音楽に触れ合う仕事ってなんだろう、と考えている最中、営業の仕事をし始めたのですが、どうしても音楽に関係する仕事がしたくなり、退社しました。そこから職探しだったのですが、クラシック畑の純粋培養だった為、音楽関係の仕事がそもそも何があるのかさえ分からず、就職に関する本に頼ったりして。そこには、レコード会社は音大卒は取らない、という内容が書いてあり、絶望しました。要するに専門知識が高くなりすぎ、使いづらいから取らないんだ、というような内容でした。


林;え、そうなんですか。知りませんでした。


松岡;レコード会社は諦め、イベンター、ライブハウスなどの仕事を探している時に、ソニーミュージックがアシスタントを募集しているのを発見。ダメ元で応募しました。レコード会社の仕事が何も分からない状態で面接しまして(最初はソニーミュージックの系列の化粧品部門に行かされそうになりました...)、CDの営業の部門で働くことに。


林;おお、すごく運が良いんですね。


松岡;ソニーでの仕事は楽しかったですね。同年代の仲間も多く、今でもすごく良い思い出です。その数年間でレコード会社とは、ということを学びました。ただ当時のソニーはアーバン系の洋楽が少なく、扱っている商品に物足りない思いがありました。

ここで付き合っていた大学の後輩が出てくるのですが(笑)彼が早稲田の音楽サークル『ギャラクシー(業界では有名なサークルです、ライムスターとか、アーバン系のライターさんとか、現レコード会社の人とか所属していました)』に所属しており、そこでユニバーサルミュージックで働いている人と仲良くしていたんです。必然的に私もその人と仲良くしていまして、ある日、ユニバーサルに来ないか、とお話がありました。ソニーの居心地が良かっただけに、悩んだのですが、そのお話をお受けすることにしまして... 今に至る感じです。その人が現在私が所属している部署にいまして、私も同じ部署で働くことになりました。


林;なるほど。そんな感じで決まっていくものなんですね。


松岡;ユニバーサルって中途採用で入社する人がすごく多いんです。多分、ソニーのドメスティックと外資の違いだと思うのですが、雰囲気が全然違って少しカルチャーショックでした。中途採用ということは、その道のプロフェッショナルが入社しているということなので、レーベルで働くのが未経験な私も経験者のような扱いでして(笑)。入社した一週間後にトリニダードトバゴ出身のアーティストが来日するということで、入社してすぐに、雑誌のインタビュー取ってきて、と言われました。

宣伝なんてやったことなかったですし、もうとりあえず必死で...雑誌の裏に書いてある電話番号に片っ端から電話してアポを取り、まだ良くわからないアーティストのインタビューをブッキングしました。アーティストが来日した後、その人の彼を迎えに行って、と言われ、成田空港まで行きましたね、そういえば。お互い話すこともなく、リムジンバスで気まずい空気が流れたのを覚えています。


林;結構小さいころからなんでもとりあえずぶつかっていくんですね。なんか松岡さんらしいと言いますか...  


松岡;私が所属している部署はカタログ音楽商品、コンピレーションアルバムなどを中心に扱う部署で、要するにストラテジーの部署。なので、企画が命です。ユニバーサルと契約していないアーティストも良いな、と思えば日本だけで契約してリリースもする、という何でもありな部署でもあります。


林;なるほど。楽しそうですね。


松岡;入社して10年、ずっと同じ部署にいます。洋楽の編成担当をやったあと、部署内に宣伝部ができ、数年間宣伝をやりました。洋楽だけでなく、邦楽もあるため、音楽番組やワイドショーのブッキングも行いました。ちょうど安全地帯が再結成でざわざわした時ありましたよね。安全地帯も宣伝しましたよ。

現在はまた制作をやっていまして、DJ KAORIなどのノンストップ・ミックスや、FREE SOULなどのコンピレーション、その他再発商品などを担当しています。


林;橋本さん! さてこれはみんなに聞いているのですが、音楽はこれからどうなっていくと思いますか?


松岡;いろいろな記事にもなっていますが、確かに音楽業界は今、過渡期だと思います。スマホとか、YouTube とか、配信とか、サブスクリプションとか、私が業界に入ったたった10数年でこんなにどんどん新しいものが出てくるのかと。それに順応していく体力やアイディアがもっと私たちには必要だと思っています。

実際に人気のラッパーはダウンロード配信すらやらず、サブスクリプションのみで作品を発表したり、と、レコード会社が必要ではない時代かもしれません。宣伝だって、自分たちのSNSで事足りますしね。情報を発信した数秒後には世界中に広がる時代です。そんな時代だからこそ、もう私たちは何もやることない、と思っては本当に終わってしまうので、その時代に合った仕事を積極的にしていきたいですね。エンターテイメントが仕事ですので。楽しく、いろいろなアイディアを出して。可能性は無限大だと思います。

反面、アナログもブームですよね。ただ、ブームとはいっても中古市場が盛り上がっていて、新譜商品はまだまだ、といった感じです。けれど、わたしもこの一年、アナログ商品作りに多数携わりました(多分ユニバーサルでは私が1番アナログ商品作っていると思います(笑))。
フジファブリックやoriginal loveのオリジナル・アルバムアナログ化とか。和ジャズやフリー・ソウルの名盤の再発とか。

その中で好評だったのは、MUROさんが企画した7インチスプリット盤、
http://store.universal-music.co.jp/feature/captain-vinyl-7inch/

Suburbiaの橋本氏とDeep Jazz Realityの尾川氏が企画した、 King James Version/First Time We Met (ブッダ・ブランドの人間発電所ネタ)とMark Capanni/I Believe In Miracles (ライムスターのThe Choice Is Yoursネタ)のスプリット7インチ(完売しました!)や、今度でるジャクソンシスターズとオデッセイのシングルカット7インチ

http://store.universal-music.co.jp/product/uiky75024/

http://store.universal-music.co.jp/product/uiky75023/

などです。

好評商品の共通は、こんなの欲しい、と思えるような独自の企画です。こういうのを企画できるのも今の仕事の醍醐味ですし、楽しいです。


林;おおお、一気に話されましたが、お仕事ちゃんとされてますね。僕も松岡さんが作ったアナログ買ってますよ。これからはどうされる予定でしょうか?


松岡;今後はもっとデジタルに寄せた編成に力を入れる予定です。これから勉強していくこともいっぱい。仕事柄、世界中のユニバーサルミュージックのスタッフとやり取りをするのですが、もっと英語も頑張らなきゃ、と思ってます。英語の勉強の本、忙しさにかまけて全然進んでないですが...


林;英語、やっぱりやらなきゃって思うこと、僕もよくあります。さて、みんなが待っている選曲ですが。テーマは何ですか?


松岡;テーマは「最近聴いていないけど、そういえば、好きだな、と思った曲」です。1曲、最近の曲入れました。橋本さんも好きな曲です・・・


林;期待しますね。


01. マーラー/交響曲第5番第4楽章「アダージェット」



松岡;名演がいくつかありますが、YouTubeだとこれが一番ヒットしたので。「ベニスに死す」で有名すぎるほど有名なクラシック音楽ですね。マーラーって、クラシックをやっている人の中で好き嫌いけっこう分かれるんです。でも、この楽章は好きな人が多いはず・・・。
クラシック、聴かず嫌いの方も多いかと思いますが、本当に素敵な曲が多いので、ぜひ!


林;僕もマーラーに関してはあまりピンと来ていないのですが、アダージェットは美しいですよね。他も聞いてみます!


02. 七尾旅人×やけのはら/rollin' rollin'



松岡;Good Song!その一言に尽きると思います! 小学校高学年から洋楽に走ったので、あまり邦楽を聴いていなかったのですが、今、この曲を聴くと「青春」という2文字が浮かびます。


林;おお、これが松岡さんの「青春」ですか。良いですねえ。


03. Risco Connection/Ain't No Sopping Us Now



松岡;昨年お亡くなりになった、David Mancuso。彼の伝説のパーティー『The Loft』クラシック。YouTubeだとわかりづらいのですが、アナログで聴くとパーカッションの抜けがハンパなく気持ちよく、幸せな気分になります。

私もDavidが来日した際にパーティーに行きました。確か、札幌「PRECIOUS HALL」からスピーカーを持ってきて(@リキッド)のプレイだったのですが、素晴らしいイベントでした。


林;ああ、こういうのが松岡さんの本領なんですよね。わかってきましたよ。


04. Carlton & His Shoes/Let Me Love You



松岡;この曲が収録されたアルバム(すごい有名なアルバムですね)、レコードでなぜか3枚持ってます(笑)1枚目、いいところでプツとなるので、もう1枚買ったらまた何か不具合があって、3枚目でやっと、という感じでした。簡単に3枚手に入ったので、レア盤とかそんなのではないと思いますが、センスが良くていいですね。


林;え、簡単に3枚、手に入るものなんでしょうか。カッコいいですねえ。


05. Stevie Wonder / I Love Every little Thing About You



松岡;ユニバーサルで働きたいなーと思ったのは、彼が所属していたからでした(笑)選べない程素晴らしい曲ばかりなのですが、この曲を聴くとあたたかい気持ちになるので大好きです。タイトルからして幸せいっぱいですね。特に曲の一番最後の語りの部分がすごく好きなんです。最近プライベートでいろいろあったり・・・するStevieですが、是非新譜のリリースと来日公演を行っていただきたいです。


林;スティービーお好きなんですよね。でも1曲だと、なんかすごく渋いところを。


06. Sade / Kiss Of Life



松岡;人生の最後に聴きたい曲です。レコードのジャケットも素晴らしいです。どんな女子もSade Aduに憧れてるはず!と思っています。日本公演て・・・ないんですかねー・・・


林;これでもう松岡さんの音楽の趣味が完全に把握できてきました。美しくてちょっとセクシーで、ゆるい感じですね。


07: The RH Factor / How I Know



松岡;ロイ・ハーグローヴ率いるThe RH Factorのアルバム「Hard Groove」に収録されている曲。素敵な曲です。歌詞も◎。当時はすごく新しく感じました。グラスパーもですが、最近は多くなりましたね。


林;これって10年以上前なんですね。カッコいいですよねえ。


08: Yuna / Crush feat. Usher



松岡;最近の曲も。ラッセル・シモンズも絶賛したというマレーシア出身のユナ。Verveからデビューしました。浮遊感あるサウンド今っぽいですね。ジェネイ・アイコとかユナとか、今っぽいサウンドに合うヴォーカルです。


林;ああ、松岡さんの音楽の趣味の、最大のキーワードは「浮遊感」なんですね。ああ、どれも確かに浮き上がってますね。


09: 奥山みなこ / 花のように



松岡;大学の時に、Sunday Afternoon(長谷川ケンジさんがオーガナイザーのイベントで、今MUROさんと一緒にCaptain Vinylを主催されているDJ NORIさんもPLAYしていて、大好きだったんです)というイベントによく行っていまして、そこで教えてもらいました。優しいきれいな声ですよね。


林;へええ。すごく良い声ですね。チェックしてみます!


10: Vangelis / Memories Of Green(ブレードランナー)



松岡;ごめんなさい、私映画は観ていないんですけど、この曲が欲しくてサントラを買った記憶があります。映画音楽っていいな、と最近思います。もっとたくさん名曲があるんでしょうね、今度Digしてみようと思います!


林;え、観てないんですか。僕も観てない映画のサントラは好きですけど、これは映画が好きでって順番だと思ってました。良いですよね。 それでは松岡さん、今回は本当にお忙しいところどうもあり... あれ、どうしたんですか?


松岡;あの、私が作ったCDの宣伝をしても良いでしょうか? 


林;え、あのここはそういう場所ではないのですが、じゃあ1枚だけですよ。


松岡;あの、bar bossaの林さんが選曲したCDなんですが、『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ』です。よろしくお願いいたします。


林;あ、僕のCDでしたか。ありがとうございます... あ、ホワイトデーのプレゼントに良いかもです...

松岡さん、今回はお忙しいところどうもありがとうございました。もう10年以上も前からbar bossaに通っていただいている松岡さんとこんな対談なんて出来るなんて、不思議な気持ちですね。

さてみなさん、もう春ですね。新しい音楽を片手に外に飛び出したいですね。
それではまた来月、こちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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■Bar bossa林さんが選曲したコンピレーションアルバムが11/16リリース!

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■タイトル:『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa』
■アーティスト:V.A
■発売日:2016年11月16日
■レーベル: ユニバーサル ミュージック
■品番:UICZ-1646

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【収録曲】
1.Blossom Dearie / It Might As Well Be Spring
2.Bill Evans / Soiree
3.Paul Desmond / Emily
4.Bill Evans Trio / Elegia
5.Quincy Jones and His Orchestra / Dreamsville
6.Gerry Mulligan / Night Lights
7.Vince Guaraldi Trio / Great Pumpkin Waltz
8.Cal Tjader / Just Friends
9.Shirley Scott/Can't Get Over The Bossa Nova
10.Blossom Dearie / Give Him The Ooh-La-La
11.Burt Bacharach / I'll Never Fall In Love Again
12.NICK De CARO and orchestra / I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
13.Blossom Dearie / Sweet Surprise
14.Beach Boys / Caroline No
15.Burt Bacharach / Alfie
16.Milton Nascimento / Catavento
17.Earl Klugh / The April Fools
18.Danilo Perez/Another Autumn


【林 伸次 近著】

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■タイトル:『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』
■著者:林 伸次
■発売日:2016年9月9日
■出版社: DU BOOKS
■金額:¥1,728 単行本

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「このビール、ぬるいんだけど」とお客さまに言われたら、あなたならどう対応しますか?
その都度悩んで、自ら回答を見つけてきた渋谷のバーのマスターの約20年。
楽しく経営を続けられたのには理由がある!

「バーの重たい扉の向こうには、お客さま、店主、お酒......その他たくさんの物語が詰まっています。ぜひ、あなたもその物語に参加してみてください。」
――本文より


「bar bossa」アーカイブ

vol.1 「モニカ・サウマーゾ」 ・vol.2 高木洋介 ・vol.3 「クリスマス・ソングのボサノヴァ」 ・vol.4 柳樂光隆 ・vol.5 「1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.6 松原繁久 ・vol.7 「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.8 中村ムネユキ ・vol.9 「現代のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.10 江利川侑介 ・vol.11 「エレンコ・レーベル」 ・vol.12 田仲昌之 ・vol.13 「ルミアール・ヂスコス」 ・vol.14 定成寛 ・vol.15 寺田俊彦 ・vol.16 白尾嘉規 ・vol.17 「畠山美由紀『rain falls』 プロデューサー中島ノブユキ インタビュー」 ・vol.18 山本勇樹 ・vol.19 「ジノンさん ルシッド・フォールについて」 ・vol.20 大場俊輔 ・vol.21 「ブラジル人と演奏しているアメリカのジャズ・ミュージシャン特集」 ・vol.22 武藤サツキ ・vol.23 「Lucid Fall (The Best of)」 ・vol.24 筒井奈々 ・vol.25 「THE PIANO ERA2013」 ・vol.26 山上周平 ・vol.27 ジノン ・vol.28 東野龍一郎 ・vol.29 林伸次 ・vol.30 中村智昭 ・vol.31 齊藤外志雄 ・vol.32 染谷大陽 ・vol.33 稲葉昌太 ・vol.34 小嶋佐和子 ・vol.35 石郷岡学 ・vol.36 原田雅之 ・vol.37 松本研二 ・vol.38 塚田耕司 ・vol.39 岩間洋介 ・vol.40 中村信彦&真理子 ・vol.41 白尾嘉規 ・vol.42 田仲昌之 ・vol.43 山本勇樹 ・vol.44 新川忠 ・vol.45 川嶋繁良 ・vol.46 田村示音 ・vol.47 山崎雄康 ・vol.48 上川大助 ・vol.49 町田和宏 ・vol.50 林下英治 ・vol.51 シュート・アロー ・vol.52 高橋悠 ・vol.53 沼田学 ・vol.54 庄野雄治 ・vol.55 山本のりこ ・vol.56 渡部徹 ・vol.57 小栗誠史 ・vol.58 相澤歩 ・vol.59 土田義周 ・vol.60 榎本善一郎 ・vol.61 町田洋子 ・vol.62 影山敏彦 ・vol.63 花田勝暁 ・vol.64 宮川泰幸 ・vol.65 林伸次 ・vol.66 高原一実


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林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

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