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JJazz.Net Blog Title

2018年4月アーカイブ

新宿ピットインへJJazzリスナーのみなさまをご招待するスペシャルなインビテーション。
今回は、ベテランピアニスト大口純一郎のトリオ2daysです。
レギュラートリオと、異色の顔合わせと言えるベースレスのトリオで新境地を聴かせる二日間。
大口純一郎の二つの側面がみえるであろうこの公演は聴き逃せません。
是非この機会をお見逃し無く!応募ページはコチラ


公演名:大口純一郎 TRIO 2Days

@新宿PIT INN
メンバー:大口純一郎(P) 米木康志(B) 本田珠也(Ds)
日時:5月16日 (水) 開場19:30 開演20:00 ¥3,000+税(1DRINK付)

@新宿PIT INN
メンバー:大口純一郎(P)纐纈雅代(As)外山明(Ds)
日時:5月21日 (月) 開場19:30 開演20:00 ¥3,000+税(1DRINK付)

会場:PIT INN


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-profile-
1949年、東京生まれ。凛とした一音にのせるピアノの音色は長年積み上げた独特の個性で溢れており、高い評価を得ている。米木康志bass 本田珠也ds のピアノトリオ。パーカッションの大儀見元.小泉哲夫bassによるパーカッシヴ・トリオを主宰。2009年初のピアノソロCD" Plays Solo Piano " .
2016 夏 ピアノトリオの新作"Invisivle"をリリース。



My First Jazz Vol.1-石若駿:My First Jazz

『E.S.P / Miles Davis』


「小6か中1の頃のクリスマスプレゼントでした。初めてのマイルススタジオ盤との出会いがこの『E.S.P』。自分的に凄く新しく聴こえたジャズでした。一時期、毎日の目覚ましミュージックにもしていたほど。

メンバー一人一人の演奏を細かく聴く楽しみを覚えたのもこのアルバム。ドラマーのトニー・ウィリアムスは当時は18歳くらいでしょうか。12、13歳の僕は、18歳になったらこのトニーくらい叩けるようになりたいなぁと目標にもしていました。いつのまにかどんどん僕も歳を重ねて、現在年下のトニーにまた色んなことを教えてもらっている今日この頃です。

録り音も凄く好きで、奏者みんなが気持ち良く演奏してる気がします。
ちなみに、クリスマスプレゼントは同時に『キリマンジャロの娘』というアルバムも入っていました。マイルスを好きになったきっかけでもあるアルバム達です。」

石若駿


■タイトル:『E.S.P.』
■アーティスト:Miles Davis
■発売年:1965年

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【Miles Davis - E.S.P】




akiko連載コラム「ジャズを詠む」書籍化決定!:ニュース / NEWS

ジャズシンガーakikoさんがJJazz.Netで毎月連載していたコラム「ジャズを詠む」が書籍化!
初のエッセイ集「ジャズを詠む 人生を幸せにする、25のスタンダード・ナンバー」として4月27日に刊行されます。

コラムもそうでしたが、ジャズを啓蒙する内容ではなく、現代でも大切なメッセージを伝えてくれる、
そんな存在としてジャズスタンダードを紹介しながらakikoさんが日々感じていることを綴っています。

ジャズスタンダードに込められた思いを紐解きながら自分と向き合う。
そんな、日々の生活をちょっと幸せにしてくれるエッセイ集となっています。

そして4月25日からはJJazz.Netでも番組がスタートします!
そちらも是非お楽しみに。


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■タイトル:『ジャズを詠む 人生を幸せにする、25のスタンダード・ナンバー』
■著者:akiko
■発売日:2018年4月27日
■出版社: DU BOOKS

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「あなたの心に響く1曲が、見つかりますように──」
アーユルヴェーダ、ホ・オポノポノからボリス・ヴィアンまで、
ジャズ・シンガーakikoが綴る、初めてのライフスタイル・エッセイ集。

「ずっと昔に作られたスタンダード・ナンバーの数々は
今でもその輝きを失うことなく、今を生きる私たちに
大切なメッセージを伝えてくれている」
──本書まえがきより

My Funny Valentine/Poor Butterfly/For Sentimental Reasons
One Note Samba/Tenesse Waltz/The Christmas Song/Girl Talk
Love Theme from Spartacus/Over The Rainbow/Crazy He Calls Me
Mood Indigo/The Lady is a Tramp/Baugles, Bangles and Beads
Give me the simple life/Come Rain or Come Shine/Misty etc.

LA.の新世代ソウルトリオMOONCHILDのジャパンツアー追加公演が決定!!:ライブ情報 / LIVE INFO

この4月からWESTCOASTツアーがスタートし、現在各地を沸かせている話題の新世代ソウルトリオ、MOONCHILD(ムーンチャイルド)のジャパンツアー追加公演(5/11横浜)が決定しました。

スティーヴィー・ワンダーやロバート・グラスパーをも魅了する新世代ネオ・ソウル・バンド。小編成でもじっくり聴かせる彼らのライブステージは必見です。東京&名古屋に加えモーション・ブルー・ヨコハマでの追加公演開催が決定いたしました。

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MOONCHILD(ムーンチャイルド)はアンバー・ナヴラン、マックス・ブリック、アンドリス・マットソンが南カリフォルニアのジャズ・スクールで出会い、2012年にアルバム・デビュー。ソウル、ジャズ、エレクトロをミックスした音作り、エリカ・バドゥに通じるアンバーの歌唱で幅広いファン層を獲得し、カマシ・ワシントンやジ・インターネットのUSツアーをサポートしたことも大きな話題に。昨年リリースされたアルバム『ボイジャー』も大反響を呼んだ彼らの最新ステージをどうぞお見逃しなく。


■<横浜公演>
2018年5月11日(金)
Open6:30pm Start8:00pm ※1ショウ公演
@モーション・ブルー・ヨコハマ
(横浜市中区新港一丁目1番2号 横浜赤レンガ倉庫2号館3F)
ご予約/お問合せ : 045-226-1919


■<東京公演>
2018年5月13日(日)、5月14日(月)
5/13(日) - [1st]Open4:00pm Start5:00pm [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
5/14(月) - [1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:20pm Start9:00pm
@ブルーノート東京 (東京都港区南青山6-3-16)
ご予約/お問合せ : 03-5485-0088


■<名古屋公演>
2018年5月16日(水)
[1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:30pm Start9:15pm
@名古屋ブルーノート (名古屋市中区錦3-22-20 ダイテックサカエビル B2)
ご予約/お問合せ : 052-961-6311


【MOONCHILD】
アンバー・ナヴラン(ヴォーカル、サックス、フルート)
マックス・ブリック(サックス、キーボード)
アンドリス・マットソン(トランペット、キーボード、ギター)
イーファ・エトロマ・ジュニア(ドラムス)
https://www.thisismoonchild.com/

Monthly Disc Review2018.4.15:Monthly Disc Review

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Title : 『Boundary』
Artist : Megumi Yonezawa/Masa Kamaguchi/Ken Kobayashi



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ESP DISKから日本人のトリオ作品が出た。メンバーは以前この連載でリーダー作を取り上げたMegumi Yonezawa(pf)、Masa Kamaguchi(b)、Ken Kobayashi(ds)。


ESP DISKは1963年にスタートしたアメリカのインディペンデント・レーベルで、60年代のフリージャズムーブメントを支え、一時は活動を停止したものの2005年からは新作の録音も再開した長寿レーベルだ。レーベル2作目のAlbert Ayler『Spiritual Unity』が代表するようにOrnette ColemanやPharoah Sanders、Sun RaやMilford Gravesなどこのレーベルに録音を残したレジェンドは枚挙にいとまがない。


全10曲のうち、スタンダードの「I'll Be Seeing You」以外はおそらく即興演奏だろう。しかし破壊衝動的なインプロビゼーションではなく、叙情的で詩的。それでいて鬱屈としていないし耽美的でもないこのオープンな即興演奏は、いわゆる「フリージャズ」というイメージとは異なっている。その中にあるなんだか心地よい緊張感に気づけばぐんぐんと惹き込まれていた。「I'll Be Seeing You」や「Nostalgio」では、音数が少ない中でピアノやベースやシンバルの音が減衰していくきわまで緻密に設計されているようにすら感じる。少なくとも最近聴いた作品では近いものが思いつかないなと考えていると、Paul Bley、Lowell DavidsonそしてMatthew ShipというESP DISKのピアニストの系譜が頭に浮かんできた。このトリオはこの冬、ESP DISKの55周年を記念するコンサートで演奏したという。ESP DISKが55年という年月を通して放ってきた、アヴァンギャルドやフリーという形容詞では捉えきれない魅力の進化がこのアルバムを通して感じられた気がした。


文:花木洸 HANAKI hikaru





Megumi Yonezawa
Masa Kamaguchi
Ken Kobayashi



Recommend Disc

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Title : 『Boundary』
Artist : Megumi Yonezawa/Masa Kamaguchi/Ken Kobayashi
LABEL : ESP Disk
NO :
RELEASE : 2018.3.9



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【SONG LIST】
01. Boundary
02. Alchemy
03. Tremor
04. Meryon
05. I'll Be Seeing You
06. Reef
07. Veil
08. Onement
09. Wavelength
10. Nostalgio




音楽ライター柳樂光隆氏による人気のムック『Jazz The New Chapter 』の第4弾が2017年3月8日に発売。今回も花木洸が選盤などを担当しています。

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■タイトル:『Jazz The New Chapter 4』
■監修:柳樂光隆
■発売日:2017年3月8日
■出版社: シンコーミュージック

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毎号重版を続ける話題のムック、第4弾が遂に登場!
今や現代の音楽シーンを左右する一大潮流となった"ジャズ"の最突端で今、何が起きているのかを、詳細なテキストと計150枚のディスク評で徹底検証。ジャズを活性化したネオソウルとの蜜月を改めて紐解く一方、ジャズを触媒として生まれた新たな潮流にも目を向け、脈打ち続けるジャズの「今」を深く掘り下げます。


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「Monthly Disc Review」アーカイブ花木 洸

2015.04 ・2015.05 ・2015.06 ・2015.07 ・2015.08 ・2015.09 ・2015.10 ・2015.11 ・2015.12 ・2016.01 ・2016.02 ・2016.03 ・2016.04 ・2016.05 ・2016.06 ・2016.07 ・2016.08 ・2016.09 ・2016.10 ・2016.11 ・2016.12 ・2017.01 ・2017.02 ・2017.03 ・2017.04 ・2017.05 ・2017.06 ・2017.07 ・2017.08 ・2017.09 ・2017.10 ・2017.11 ・2017.12 ・2018.01 ・2018.02 ・2018.03




Reviewer information

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花木 洸 HANAKI hikaru

東京都出身。音楽愛好家。
幼少期にフリージャズと即興音楽を聴いて育ち、暗中模索の思春期を経てジャズへ。
2014年より柳樂光隆監修『Jazz the New Chapter』シリーズ(シンコーミュージック)
及び関西ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』に微力ながら協力。
音楽性迷子による迷子の為の音楽ブログ"maigo-music"管理人です。

花木 洸 Twitter
maigo-music

bar bossa vol.80:bar bossa

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vol.80 - お客様:三橋有さん(nisica)

【テーマ:アナログ盤で聴きたい「nisica × Quiet Corner」が選ぶおすすめ曲】


いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

今月はnisicaの三橋有さんをゲストに迎えました。


林;いらっしゃいませ。早速ですがお飲物はどういたしましょうか?


三橋;林さんのオススメの白ワインをお願いします。


林;そうですね。でしたらしっかりした南仏のシャルドネをお出ししますね。さて、お生まれと小さい頃の音楽環境を教えていただけますか?


三橋;1975年生まれで、出身は東京の祖師谷大蔵です。母親の影響が強いと思います。小さい頃から、家ではチェット・ベイカーやヘレン・メレルから、ビートルズ、ストーンズ、矢沢永吉、研ナオコまで、色々な音楽が流れていました。ちなみに小学生の時は、研ナオコが好きでした


林;おお! 最初からカッコいいですね。研ナオコいいですよね。その後は?


三橋;中学生になって、パンクにはまりました。それは、音楽はもちろんなんですが、ファッションとしてのパンクにも惹かれました。あと、好きな女の子に、よくカセットテープを作っていました。ビートルズの後にカーリーサイモンとか入れたりして、特に「Yes It Is」 から、「Nobody Does It Better」への流れが気に入って、女の子にイチオシしていました。全くモテませんでしたが...。


林;もう予想通りの中学生ですね。モテませんでしたか(笑)。高校は?


三橋;高校生の頃は、帰宅部だったので、とにかくアルバイト漬けで、原宿とか渋谷によく買い物に出かけていました。洋服屋に行って、レコード屋に行ってという、そんな毎日でした。
あとこの時期は、フリー・ソウルとか藤原ヒロシにかなり影響を受けていました。特に、藤原ヒロシは中学生の頃から影響を受けていましたね。宝島やキューティーの雑誌も、穴が空くぐらい読みこんでいました。発売日の前日は、楽しみで眠れなかったです。


林;もう典型的な世田谷おしゃれさんですね。地方出身の僕としては羨ましいです。高校卒業後は?


三橋;高校を卒業してから、文化服装学園に入ったんですが、どうしても馴染めずに1週間で行かなくなって...その後、辞めてしまいました(笑)。それから、色んなアルバイトして過ごしていました。そういえば、六本木のWAVEでもアルバイトしていました。


林;え、六本木WAVE経験者なんですね。王道中の王道ですね。nisicaは?


三橋;nisica は2000年に、宇賀村英明という友人と始めました。ずっと二人でやっていますね。彼とは、たまたま原宿のお店でその人と出会ったのがきっかけで、趣味も合ったし仲良くなって。それから、二人で何かやりたいって話になって、それで少しお金を貯めて、nisicaを立ち上げました。ちなみに、最初は、"HOME MADE"というブランド名でした。トニー・ジョー・ホワイトの「Home Made Icecream」という曲が大好きで、そこからとったんです。


【Tony Joe White - Homemade Ice Cream】



林;なるほどです。さて、これはみんなに聞いているのですが、これからの音楽はどうなると思いますか?


三橋;これからの音楽は、良いものであれば残ると思います。音楽なので、音源が良いのは当たり前ですが、例えばデザインが良いとか、所有して手元に置いておきたいとか...そういう本当に良いと思えるもの、他に替えがきかないものが残っていくと考えています。
だから、そういう意味では、やっぱりアナログ盤が一番魅力があって、ずっと残っていくフォーマットだと思います。実は、僕、配信で音源を買ったこと、一度もないので(笑)。


林;僕も配信、まだ買ったことないです(笑)。


三橋;今回、クワイエット・コーナーの山本勇樹くんと一緒に作った、「nisica × Quiet Corner」 のCDも、ありがたいことにしっかり売れているし、きちんとしたものを作れば、届く人には届くんだと、改めて実感しました。


林;これからはどうされるご予定ですか? 


三橋;これからも、コツコツとnisicaをしっかりやるだけですね。僕はこれしかできないですから。洋服以外だと、今回、山本くんと物を作ってみて、趣味も合うし、考え方も近いのが再確認できたので、今後も一緒に何かやっていきたいです。
あと、人に喜んでもらいたいというか、昔はそういう風に思わなかったんですが、今は自分が楽しいというより、人が喜んでいるのを見る方が楽しいので、これからも、そういう仕事がしたいし、何か人の役に立つことをしたいなと思います。


林;素敵な言葉をありがとうございます。それではみんなが待っている選曲に移りたいのですが、テーマは何でしょうか?


三橋;アナログ盤で聴きたい「nisica × Quiet Corner」が選ぶおすすめ曲。


林;おお、期待します。


01. The Unthanks "What Can a Song Do to You?"



三橋 アンサンクスはUKのフォーク・グループで、ロバート・ワイアットのカヴァー集を出していたり、どの作品も素晴らしいのですが、これは今年になって発売されたモーリー・ドレイクの楽曲集です。モーリーはニック・ドレイクのお母さんですね。これはモノクロのジャケット・デザインが良いのでぜひアナログ盤で。


林;ロバート・ワイアット、ニック・ドレイクの母をカヴァー、もう文句なしのセンスですね。朗読も素敵です。


02. Hem "Tourniquet"



三橋;ヘムはアメリカのカントリー系のグループなのですが、ジャズとかポップス、クラシックの要素が絶妙に入っていて、とても個性的な音楽を作っています。この曲は2013年に、彼ら自身のレーベルから発売された作品で、実は初めてのアナログなんです。ジャケットは人のシルエットに地図を描いているのですが、CDサイズだと気がつかないほど、繊細なデザインなんです。


林;僕、カントリー、全く聞かないのですが、すごく良いですね。うわあ、こういうのあるんですね。


03. Bedouine "One of These Days"



三橋;僕と山本くんが大好きなマシュー.E.ホワイトというシンガー・ソングライターがいて、彼女は彼のレーベルから、今年デビューしたばかりの新人です。歌声もルックスも、70年代のシンガー・ソングライターのような雰囲気で、やっぱりこういうのは針を落として聴きたくなりますね。


林;確かに70年代だけど、今の音で良いですねえ。


04. Daniel Martin Moore "Turned Over To Dream"



三橋;アメリカのシンガー・ソングライターです。マイルドな歌声が好みで、サウンドもシンプルだけど洗練されていて、なかなかこういう絶妙なバランスを持った人はいません。これも発売されたばかりの新作で、クローバーを散りばめたジャケット・デザインが素敵です。


林;シンプルですね。これ、ジャケットがすごく良いですね。


05. William Fizsimmons "Nothing Can Be Changed"



三橋;こちらも僕と山本くんの大好きなシンガー・ソングライターです。こういうシンプルでフォーキーな雰囲気に惹かれますね。この曲は2年前に出たもので、CDだと2枚のミニ・アルバムなんですけど、アナログ盤はそれらが1枚にまとめられて、しかもジャケット・デザインが特別仕様になっています。これは絶対にアナログ盤で欲しくなります。今、フィッツシモンズの来日を、本気で山本くんと計画しています。


林;おおお、すごい胸にせまる曲ですね。是非、来日公演、頑張ってください!


06. Emilana Torrini "Nothing Brings Me Down"



三橋;これは2005年に出た作品で、当時もアナログ盤が出ていたんですけど、買いそびれてしまって。だからずっと廃盤で手に入りにくかったんですけど、最近、再発されました。2000年代のアナログはプレス数も少ないから、見つけたら買うようにしています。エミリアーナ・トリーニはジャケット含め、この曲は入っている『Fisherman's Woman』がベストだと思っています。


林;やっと知っている名前が。いやあ、今回、三橋さんの世界観が伝わりますね。


07: Cass Mccombs "Opposite House"



三橋;こちらもアメリカですが、よりメロウでリズムもタイトだし、70年代の西海岸のAORを彷彿させます。アナログ盤は2枚組で、赤茶色のマーブル・コーティングされたカラー・ヴィニールなんです。こういうのはCDだと絶対に味わえない魅力ですね。


林;おお、こんな感じでAORよりになると、かなり反応してしまいます。良いですねえ。


08: Dakota Suite & Quentin Sirjacq "In The Stillness Of This Night"



三橋;つい先日まで来日公演を行っていた、フランス人のピアニストと、イギリス人のシンガー・ソングライターです。これもレコード盤がすごくて、白いクリア・ヴィニール仕様なんです。クリスマスの作品なので、内容とデザインがマッチしている最良の形だと思います。こういうのを手に取ると「いい仕事しているな」と思いますね。


林;三橋さん、音楽もモノのデザインも語れる珍しいタイプですね。意外といないですよね。思いつくところでは他には青野賢一さんくらいでしょうか。


09: Stacey Kent "Double Rainbow "



三橋;最近、オーケストレーションが入っているジャズをよく聴いていまして、そういうタイミングで大好きなステイシー・ケントの新作が届きました。このアナログ盤は2枚組で、重量盤だから、まず音質が抜群にいいんです。スピーカーで鳴らすと、ふわっと包み込まれる感じ。Bar bossaのBGMにも合うと思いますよ。


林;おおお、確かにうちにぴったりですね。アナログもあるし、買います! 


10: Diana Panton "In a World of My Own"



三橋;彼女も、10月に来日していて観に行ってきました。アットホームなステージで良かったです。最近、新作が発売されましたが、こちらはその一つ前に出た子守歌のアルバムからで、ブックレットが絵本のようなイラスト集になっているんです。だからアナログのサイズだと本当に絵本のような体裁で、思わず誰かにプレゼントしたくなるような、僕はこういう物をもっているだけでワクワクしてしまいます。


林;うわ、最後に、良いですね。可愛いですね。


三橋さんが選曲したCD、こちらに詳しい情報があります。
『nisica × Quiet Corner : fabric 01』発売記念鼎談


nisica


三橋さん、お忙しいところどうもありがとうございました。
山本さんとの独特の世界観、今後の展開も期待しております。

桜も散ってしまいましたが、春まっさかりですね。良い音楽は聴いていますか? 
それでは来月もこちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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■Bar bossa林さんが選曲したコンピレーションアルバムが11/16リリース!

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■タイトル:『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa』
■アーティスト:V.A
■発売日:2016年11月16日
■レーベル: ユニバーサル ミュージック
■品番:UICZ-1646

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【収録曲】
1.Blossom Dearie / It Might As Well Be Spring
2.Bill Evans / Soiree
3.Paul Desmond / Emily
4.Bill Evans Trio / Elegia
5.Quincy Jones and His Orchestra / Dreamsville
6.Gerry Mulligan / Night Lights
7.Vince Guaraldi Trio / Great Pumpkin Waltz
8.Cal Tjader / Just Friends
9.Shirley Scott/Can't Get Over The Bossa Nova
10.Blossom Dearie / Give Him The Ooh-La-La
11.Burt Bacharach / I'll Never Fall In Love Again
12.NICK De CARO and orchestra / I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
13.Blossom Dearie / Sweet Surprise
14.Beach Boys / Caroline No
15.Burt Bacharach / Alfie
16.Milton Nascimento / Catavento
17.Earl Klugh / The April Fools
18.Danilo Perez/Another Autumn


【林 伸次 近著】

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■タイトル:『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』
■著者:林 伸次
■発売日:2016年9月9日
■出版社: DU BOOKS
■金額:¥1,728 単行本

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「このビール、ぬるいんだけど」とお客さまに言われたら、あなたならどう対応しますか?
その都度悩んで、自ら回答を見つけてきた渋谷のバーのマスターの約20年。
楽しく経営を続けられたのには理由がある!

「バーの重たい扉の向こうには、お客さま、店主、お酒......その他たくさんの物語が詰まっています。ぜひ、あなたもその物語に参加してみてください。」
――本文より


「bar bossa」アーカイブ

vol.1 「モニカ・サウマーゾ」 ・vol.2 高木洋介 ・vol.3 「クリスマス・ソングのボサノヴァ」 ・vol.4 柳樂光隆 ・vol.5 「1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.6 松原繁久 ・vol.7 「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.8 中村ムネユキ ・vol.9 「現代のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.10 江利川侑介 ・vol.11 「エレンコ・レーベル」 ・vol.12 田仲昌之 ・vol.13 「ルミアール・ヂスコス」 ・vol.14 定成寛 ・vol.15 寺田俊彦 ・vol.16 白尾嘉規 ・vol.17 「畠山美由紀『rain falls』 プロデューサー中島ノブユキ インタビュー」 ・vol.18 山本勇樹 ・vol.19 「ジノンさん ルシッド・フォールについて」 ・vol.20 大場俊輔 ・vol.21 「ブラジル人と演奏しているアメリカのジャズ・ミュージシャン特集」 ・vol.22 武藤サツキ ・vol.23 「Lucid Fall (The Best of)」 ・vol.24 筒井奈々 ・vol.25 「THE PIANO ERA2013」 ・vol.26 山上周平 ・vol.27 ジノン ・vol.28 東野龍一郎 ・vol.29 林伸次 ・vol.30 中村智昭 ・vol.31 齊藤外志雄 ・vol.32 染谷大陽 ・vol.33 稲葉昌太 ・vol.34 小嶋佐和子 ・vol.35 石郷岡学 ・vol.36 原田雅之 ・vol.37 松本研二 ・vol.38 塚田耕司 ・vol.39 岩間洋介 ・vol.40 中村信彦&真理子 ・vol.41 白尾嘉規 ・vol.42 田仲昌之 ・vol.43 山本勇樹 ・vol.44 新川忠 ・vol.45 川嶋繁良 ・vol.46 田村示音 ・vol.47 山崎雄康 ・vol.48 上川大助 ・vol.49 町田和宏 ・vol.50 林下英治 ・vol.51 シュート・アロー ・vol.52 高橋悠 ・vol.53 沼田学 ・vol.54 庄野雄治 ・vol.55 山本のりこ ・vol.56 渡部徹 ・vol.57 小栗誠史 ・vol.58 相澤歩 ・vol.59 土田義周 ・vol.60 榎本善一郎 ・vol.61 町田洋子 ・vol.62 影山敏彦 ・vol.63 花田勝暁 ・vol.64 宮川泰幸 ・vol.65 林伸次 ・vol.66 高原一実 ・vol.67 松岡祐子 ・vol.68 宿口豪 ・vol.69 石亀政宏 ・vol.70 愛知アンディー有 ・vol.71 三原秀章 ・vol.72 キム・ジノン ・vol.73 花崎章 ・vol.74 洞澤徹 ・vol.75 太田美帆 ・vol.76 金野和磨 ・vol.77 林伸次 ・vol.78 永山マキ ・vol.79 脇田洋二


bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
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●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
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